Vol. /Oct., 2018 - JAMSTEC...SIP第2期海洋課題では、この海域でレアアース...

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革新的 深海資源 調査技術 News Letter News Letter Vol. 1 /Oct., 2018 Vol. 1 /Oct., 2018 海洋地球研究船「みらい」による調査研究航海実施中! 革新的深海資源調査技術プログラムでは、南鳥島 海域に高濃度で分布していることが報告されている レアアース泥について、その実像を詳しく把握するた め、2018年9月11日よりJAMSTEC研究船「みら い」による調査研究航海を実施しています。 南鳥島は東京から約1,950km離れた日本EEZの 最東端に位置しています。この海域はレアアース泥 の高濃度分布域であることが報告されています。 SIP第2期海洋課題では、この海域でレアアース 高濃度分布域を詳細に調べるため、海域の水深約 5,600mの深海から堆積物(コア)を採取し、レアア ース濃度を調べます。 採取されたコア 採泥作業のため、船上からピストンコアラーを投入する作業

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革 新 的深海資源調査技術 News LetterNews Letter Vol.1/Oct., 2018Vol.1/Oct., 2018

海洋地球研究船「みらい」による調査研究航海実施中! 革新的深海資源調査技術プログラムでは、南鳥島海域に高濃度で分布していることが報告されているレアアース泥について、その実像を詳しく把握するため、2018年9月11日よりJAMSTEC研究船「みらい」による調査研究航海を実施しています。

 南鳥島は東京から約1,950km離れた日本EEZの最東端に位置しています。この海域はレアアース泥の高濃度分布域であることが報告されています。 SIP第2期海洋課題では、この海域でレアアース高濃度分布域を詳細に調べるため、海域の水深約5,600mの深海から堆積物(コア)を採取し、レアアース濃度を調べます。

採取されたコア

採泥作業のため、船上からピストンコアラーを投入する作業

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 本航海は、プログラムにおいて実施される4テーマのうち、テーマ1「レアアース泥を含む海洋鉱物資源の賦存量の調査・分析」の研究航海です。

 航海では、ピストンコアラーと呼ばれる、海底の地層を採取する装置を用いて、海底面下のコア試料を採取しています。これらのコア試料はJAMSTEC高知コア研究所に持ち帰り、分析を開始する予定です。また、堆積物としてのレアアース泥の分布状況や層厚を詳細に把握するためにサブボトムプロファイラと呼ばれる海底表層地層探査を行っています。航走観測では、同時にマルチビーム音響測深器(MBES)による地形調査やセシウム磁力計を用いた磁気探査も行っています。「みらい」による調査航海は2018年10月18日まで行われる予定です。

 テーマ1では、同海域において、現在「みらい」航海とともに第二開洋丸による海底表層地層調査も実施しています。

 今年度は、2019年2月には「かいめい」、同3月には「かいれい」による調査研究航海も予定されています。

甲板でのピストンコアラー設置作業

曳航用セシウム磁力計 海底面下の磁力を調べます

採泥したピストンコアラーを船上へ回収する作業

船上に回収した地層(コア)の切断作業陸上での分析のため、コアを1mごとに切断します

採泥のためピストンコアラーを船尾から下ろす姿

革新的深海資源調査技術 News Letter

制作・発行:[管理法人]国立研究開発法人海洋研究開発機構     革新的深海資源調査技術管理調整プロジェクトチーム

〒100-0011東京都千代田区内幸町2丁目2番2号 富国生命ビル23階海洋研究開発機構 東京事務所内TEL: 03-6550-8920E-mail:[email protected]: http://www.jamstec.go.jp/sip2/