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Operation Manual ABB Turbo Systems LtdABB Turbocharging ABB Turbo Systems Ltd CH 5401 Baden Type TPS44-F32 HT564074 n Mmax 1230 t Mmax 650 n Bmax 1169 t Bmax 620 1/s °C SSTI01 00120 8 50 50 Year 2016 made in Switzerland Application according to the Operation Manual kg HZTL2412 Japanese TPS44-F32 Translation of the original Operation Manual

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Operation Manual

ABB Turbocharging ���

ABB Turbo Systems LtdCH 5401 Baden

Type TPS44-F32 HT564074

nMmax 1230 t Mmax 650

nBmax 1169 t Bmax 6201/s °C

SSTI01 00120 8 50 50

Year 2016made in Switzerland

Application according tothe Operation Manual

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TPS44-F32

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Operating condition and replacement intervals

The operational limits for the turbocharger nBmax, tBmax, nMmax, tMmax, inspection- and replacement intervals for the compon-ents concerned on the rating plate are valid for the operational mode and compressor inlet condition, which has been agreed upon between the engine builder and ABB.

Note: Replacement intervals of components depends on the load profi le, turbine inlet temperature, suction air temperature and turbocharger speed. In case the operation conditions differs signifi cantly from what is considered to be normal for the cur-rent application, it is recommended to contact ABB for a re-calculation of replacement intervals. Frequent load alterations, high temperatures and high speed lower the life of components.

Unless otherwise agreed, the application limits nMmax, tMmax are valid for the test operation for a limited time.

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目次

1 はじめに 1.1 はじめに 1.2 構造と機能 1.3 過給機の正しい使用方法 1.4 新しい過給機およびスペアパーツの保管 1.5 必須知識 1.6 略号と注記 1.7 過給機の銘板 1.8 問合せ先およびアフターサービス

2 安全 2.1 前置き 2.2 CE 適合証明 2.3 保護具着用義務記号の意味 2.4 安全指示の定義 2.5 過給機に取付けられた警告板 2.6 安全な運転と維持 2.7 運転および維持にあたっての危険 2.8 ガスエンジンに搭載した ABB 社製過給機を使用する場合 2.9 圧力容器の定期的点検 2.10 部品の吊上げ

3 運転取扱 3.1 給油 3.2 点検作業 3.3 休止後の再起動

4 運転 4.1 騒音 4.2 取扱作業 4.3 予測交換時間 4.4 回転数測定 4.5 エンジンの停止

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5 メンテナンス 5.1 清掃作業 5.2 運転中のコンプレッサ洗浄 5.3 運転中のタービン洗浄 5.4 コンポーネントの機械洗浄

6 不具合対処法 6.1 起動時の不具合 6.2 過給機のサージング 6.3 運転中の不具合 6.4 停止時の不具合 6.5 回転数測定システム

7 過給機の取外しと搭載 7.1 輸送 7.2 過給機重量 7.3 過給機の取外し 7.4 過給機の搭載

8 過給機の分解と組立 8.1 前置き 8.2 ユニット部品の重量 8.3 過給機の分解と組立 8.4 アキシャルクリアランス A およびラジアルクリアランス B 8.5 径方向のクリアランス N および R 8.6 締付けトルク一覧表

9 一時休止時の取扱 9.1 過給機の休止

10 過給機の保管 10.1 休止が 12 カ月以内 10.2 エンジンの休止が 12 カ月を超える場合

11 過給機部品の廃棄

12 予備品 12.1 予備品の注文 12.2 過給機展開図と部品番号 12.3 センターカートリッジ部展開図と部品番号

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はじめに

はじめに 1.1

本取扱説明書は同一の機番 HT (01) の過給機に付属しています (取扱説明書の表紙と過給機の銘板を参照)。

取扱説明書

本取扱説明書は ABB ターボシステム社(以下 ABB 社)製過給機をよく理解していただき、それぞれのアプリケーションの中で最大限活用していただくためのものです。

本書には安全で正しい製過給機の使用方法および経済的な運用方法のための重要な事項が記載されています。

本書は事故の予防および防止に関する各国の法規および関連規則に対応しています。

対象者

この取扱説明書の内容は、機関やそれに搭載された過給機の運転に関して責任を有するエンジニア、船舶技術者、修理技術者などを対象として記載されています。

取扱説明書の常備

過給機を使用する場所には本書を少なくとも1冊常備し、利用できるようにしておいてください。

過給機を取扱う前に、過給機を取扱う全ての人が必ず本書を読むようにしてください。

1 1.1

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構造と機能 1.2 ページ 4

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構造と機能 1.2

1 空気吸込囲 / 消音器 8 ガス出口フランジ 2 コンプレッサケーシング 9 ノズルリング 3 ディフューザ 10 タービンケーシング 4 軸受ケーシング 11 タービン側軸受フランジ 5 スラスト軸受 12 コンプレッサ側軸受フランジ 6 ラジアル軸受 (タービン側でのみ目視可能)

13 コンプレッサ

7 タービン

1.2

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構造と機能 1.2 ページ 5

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機能の解説

過給機は以下の2種類の流体機械要素からなっています。

タービン コンプレッサ

この2つの要素は同一軸上に配置されています。

ディーゼルエンジンまたはガスエンジンより出た排気ガスは、タービンケーシング (10) およびノズルリング (9) を通りタービン (7) に導かれます。

タービン (7) はコンプレッサ (13) を駆動するために排気ガスに含まれるエネルギーを使用します。それによってコンプレッサは新鮮な空気を吸込み、圧縮された空気がシリンダの中へ送り込まれます。

排気ガスはガス出口フランジ (8)に接続された排気管を通り過給機から排出されます。

ディーゼルエンジンまたはガスエンジンが必要とする空気は空気吸込囲または消音器 (1) を通り、コンプレッサ (13) へ導かれ過給機の中で圧縮されます。 それから空気はディフューザ (3) を抜け、コンプレッサケーシング (2) の渦巻きを通って過給機より吐出されます。

ロータはコンプレッサとタービンの間にある軸受フランジ (11/12) に配置された2つのラジアル軸受 (6) により支持され回転します。 スラスト軸受 (5) は両方のラジアル軸受の間にあります。

これら軸受はエンジン用給油システムから潤滑油が供給される中央の給油部につながっています。 軸受通過後の潤滑油は常に軸受ケーシング (4) の最下部から排出されます。

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過給機の正しい使用方法 1.3

注記

この ABB 社製過給機は、ディーゼル機関用としてその運転に必要とされる空気量と掃気圧を供給するために特に開発されたものです。 ディーゼル機関の正しい使用目的に沿うため、ABB ターボシステム社はエンジン製造会社より情報提供を受けており、過給機の銘板で特定の運転限界(回転数、温度、部品の推奨交換時間など)を定めています。 ガスエンジンを駆動機関として使用する場合は、エンジンが爆発の潜在的危険性のある場所に据付られていないこと、またエンジンルーム全体が爆発の危険にさらされないように対策を取ることが求められます。 この外の特殊な使用方法に関しては ABB 社と十分協議してください。 当社との協議がない使用方法については責任を負いかねます。 もし異なった機関に使用された場合は、どのような保証要求にも応じられません。

この過給機は最新の技術と安全規則に沿って製造されており、運転取扱い上安全です。

警告

過給機の運転やメンテナンスが不適切な場合には、使用者や第三者に対する人身事故を引き起こすことがあります。 指示事項に従わない場合は更に、機器の損傷につながることがあります。 訓練を受けた作業者だけが取扱うようにしてください。

また過給機を正しく使用するためには、製造会社によって指示された分解・組立・運転・メンテナンスおよび修理の条件を守ってください。 過給機を処分するときは各国の法規に従ってください。

過給機は必ず技術的に万全な状態で、その使用目的に沿った形でのみ、またエンジン製造会社のマニュアルに従って取付け、本取扱説明書の規定に従って運転・使用してください。

安全に影響を与える不具合が発生した場合には、ただちにこれを取除いてください。

過給機を許可なく改造したり、または不適切な使用により生じた障害の責任は負いかねます。

1.3

最新の技術

万全な状態

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新しい過給機およびスペアパーツの保管

1.4 ページ 7

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新しい過給機およびスペアパーツの保管 1.4

新しい過給機およびスペアパーツの保管が 6 カ月以内

ABB 社製の新しい過給機およびスペアパーツは、梱包状態のままで出荷日から 6 カ月間(梱包の VCI ラベルに表記)、特別な防錆処置無しで保管できます。

気化性防錆剤 (VCI)

過給機は、湿度 40 … 70%の乾燥した凝結しない場所で保管してください。

新しい過給機およびスペアパーツの保管が 6 カ月を超える場合 (VCI)

警告

VCI を取扱う際の健康保護 VCI 製品は危険物規制規則の意味において危険ではありません。但し、VCI を取扱う際は以下の点に注意してください: 十分な通気・換気を行ってください。 VCI を取扱う際には飲食を避けてください。また作業場に食品を置かないでください。

保護手袋を着用してください。 VCI を取扱った後は、手と顔を洗浄してください。 更に詳しい情報は右のサイトを参照してください。

www.branopac.com

化学的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

6 カ月毎に以下の防錆処理が必要になります:

開梱してください。 梱包物から VCI 防錆エミッターを取除き、同類の新しい VCI に取替

えてください。新しい VCI 防錆エミッターは www.branopac.com に発注してください。

使用済み VCI 防錆エミッターの廃棄は、環境に配慮した適切な方法を取り、当該地の規定に従って行ってください。

閉梱してください。外側の封鎖状態が良いほど、防錆効果が長期間維持されます。

1.4

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新しい過給機およびスペアパーツの保管

1.4 ページ 8

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予備の過給機あるいはスペアパーツの長期間保存

ABB 社はご要望に応じて、過給機或いはセンターカートリッジ部を長期間保存用に対応した状態で提供します。梱包物には湿度表示器が装備されています(写真参照)。

6 カ月毎に以下の処理が必要になります:

サイトグラスの湿度表示 (2) をチェックしてください。木箱に点検用の開口部 (1)が設けられています。70% の表示領域が着色した場合は、湿度許容限度を超えています。この場合には、ABB Turbocharging サービスステーションで過給機またはロータを検査して、再度梱包しなければなりません。

梱包に損傷が無いかチェックしてください。梱包に損傷を確認した場合は、過給機あるいはセンターカートリッジ部の点検と新たな梱包をABB Turbocharging サービスステーションに依頼してください。

3 年毎に以下の処置を ABB Turbocharging サービスステーションに依頼してください。

部品を点検してください。 乾燥剤を交換してください。 部品の梱包を更新してください。

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新しい過給機およびスペアパーツの保管

1.4 ページ 9

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注記

使用可能な予備品 湿度表示 (2) の 70%領域が着色してなく、梱包にも損傷が認められない場合は、予備の過給機あるいはセンターカートリッジ部は使用可能です。前もって ABB Turbocharging サービスステーションに点検を依頼する必要はありません。

予備の過給機あるいはスペアパーツの開封

VCI 梱包物を開封した時点で防錆効果は終了します。

凝結水を回避するため、開封時には周囲温度と梱包内容物の温度が同じであることに配慮してください。

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必須知識 1.5 ページ 10

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必須知識 1.5

組織上の対応

この取扱説明書の他に、事故防止や環境保護のために各国の法令で定められた規則が適用されますので従ってください。

保護具の準備および着用も規定の中に定められています。

注記

過給機を扱う作業者の安全と危険意識を取扱説明書により定期的にチェックしてください。

安全に影響する不具合または運転状態の変化が確認された場合は、直ちに過給機を停止させてください。 不具合は責任者または責任部門へ報告してください。

注記

安全を損なう可能性のある過給機の改造や変更については ABB 社の事前承認が必要になります。

1.5

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必須知識 1.5 ページ 11

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純正部品と安全

純正部品と付属品は ABB 社から供給されている過給機のために特別に設計されたものです。

注記

特に、ABB ターボシステムズが供給する純正の部品と付属品以外は、ABB ターボシステムズでテストして、使用を許可することはないことに注意してください。

警告

ABB 社によりテスト・製造されていない部品や組立部品を使用した場合、過給機の設計上の特徴に有害な影響を与えることがあります。 また、専用に設計されていない部品を使用することで、直接または間接的に過給機の安全を損ない、人身事故・機械損傷につながるおそれがあります。このような不適切な使用によって、人員と機械に危険が生じるおそれがあることに注意してください。 ABB 社製の純正部品だけを使用してください。

ABB 社は純正品や付属品でないものを使用した場合の損害につい関しては一切責任を負いかねます。

作業員の資格

過給機の取扱およびメンテナンスは訓練を受けた資格のある作業員だけが行ってください。

注意

軸受またはロータのような構成部品の作業は、ABB 社サービスステーションの認定作業者のみに行なわせてください。

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必須知識 1.5 ページ 12

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種々の過給機形式

この取扱説明書は種々の過給機のモデル用として書かれています。

取扱説明書には、納品した過給機に関連しない節と、構成部品の説明が載っていることに注意してください。

納品した過給機のさまざまなバージョンについてのご質問は、ABB ターボチャージング・サービスステーション当てにお願いいたします (問合せ先およびアフターサービス [➙ 16] の章を参照)。

図表示の正確さ

本書で示されているグラフィックや図は、作業ステップや指示の理解を容易にするための一般的なものです。 詳細部が相違する場合がありますのでご了承願います。

登録商標

本書には外部企業の商標が使用されています。 これらの商標には ® マークが付いています。

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略号と注記 1.6 ページ 13

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略号と注記 1.6

次の略号が本書には使われています。

実施ポイント 作業ステップ

作業手順、第1ステップ

- 作業手順、第2ステップ

注記の定義

注記

注記: 過給機に関する作業を容易にするアドバイスが注記で示されています。

保護具着用義務記号の意味

保護具着用義務記号は、作業の際に着用しなければならない保護具を示します。保護具着用義務記号を遵守してください。詳細については、「安全性」の章を参照してください。

注意/警告の定義

警告および注意に関する説明は「安全」の章に記載されています。

ABB ターボシステム社

本書では ABB Turbo Systems Ltd は ABB ターボシステム社(以下 ABB社)と表示されます。

ABB 社サービスステーション

本書に記載されている ABB 社サービスステーションとは、ABB ターボチャージング・サービスステーションを指します。その検査や認証は ABBターボシステム社が定期的に行ないます。問合せ先およびアフターサービス [➙ 16] の章も参照してください。

1.6

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過給機の銘板 1.7 ページ 14

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過給機の銘板 1.7

1 エンジン過負荷時(110 %)の運転限界(最高許容回転数およびガス温度) エンジン製造会社と特に合意している場合を除いて、試験台での運転でのみ。

2 エンジン常用負荷時の運転限界(最高許容回転数およびガス温度)

3 平軸受点検時間(単位:1,000 時間〕 4 コンプレッサ交換時間(単位:1,000 時間) 5 タービンの交換時間(単位:1,000 時間)

6 客先部品番号 7 特殊仕様の識別記号 8 過給機の重量 (単位: kg) 9 過給機形式

10 シリアル番号 11 過給機の製造年

1.7

運転限界

過給機部品の推奨点検周期/交換時間

追加事項

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過給機の銘板 1.7 ページ 15

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銘板についての説明

推奨交換時間および運転限界は、エンジン製造会社と協議の上で設定されたものです。 これらの使用条件は個々のアプリケーション毎に設定されています。

表示数値 nBmax 、tBmax を超えた条件で運転すると、推奨交換時間が大幅に短縮することがあります。 そのような場合は、最寄りの ABB 社サービスステーションにご相談ください。 nMmax 、tMmax の運転限界は通常、試運転のエンジン過負荷時 (110%) でのみ許容されています。 特殊なアプリケーションに関しては上記運転限界が連続運転でも許容されることがあります。 nMmax 、と tMmax を超える運転は認められません。 推奨交換時間を守らない場合は、装置の一部が予期せずに停止する危険性が高まります。

銘板の位置

銘板 (1) は過給機軸受ケーシングの左右に取付けられています。

1.7.1

1.7.2

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問合せ先およびアフターサービス 1.8 ページ 16

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問合せ先およびアフターサービス 1.8

問合せ先

ABB Turbo Systems AG Bruggerstrasse 71a CH-5401 Baden Switzerland www.abb.com/turbocharging

アフターサービス

ABB 社サービスステーションの一覧リストはオンラインでご覧いただけます。

1.8

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

前置き 2.1 ページ 17

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安全

前置き 2.1

ABB 社製過給機は最新の技術水準に対応し、安全並びに衛生保護に関し製造時点において効力を有する該当規定を満たしています。 過給機は運転取扱上安全です。 但し、過給機の取扱・運転中には危険が伴います。

過給機およびその付属品から 潤滑油など運転使用剤および各種補助材料から 安全指示に従わなかった場合 不適切なメンテナンス・点検作業から

過給機運転会社は、過給機を扱う作業者の安全を確保する組織上の対応を取る責任を負います。

本章では過給機を安全で支障なく運転し作業するための注意事項が記述されています。記述内容を全て遵守してください。

加えて、本取扱説明書各章でシンボルマークが付記された安全に関する指示事項 (「安全指示の定義」の項を参照) も全て遵守してください。

2 2.1

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CE 適合証明 2.2 ページ 18

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CE 適合証明 2.2

情報

ABB ターボシステム社製過給機は機械指令 2006/42/EG を満たしています。また、過給機は 2 g 章の意味における半完成機械です。

2.2

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保護具着用義務記号の意味 2.3 ページ 19

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保護具着用義務記号の意味 2.3

必ず着用する

作業服

安全靴 - 機械的危険から保護するため

作業によって着用が要求される場合

保護めがね

ゴーグル

保護手袋 gegen - 機械的危険から保護するため - 化学的危険から保護するため - 熱危険から保護するため

マスク gegen - 塵埃から保護するため - ガスから保護するため

保護ヘルメット

耳栓

2.3

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安全指示の定義 2.4 ページ 20

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安全指示の定義 2.4

本書では以下のシンボルマークおよび用語が安全にかかわる事項や想定される危険性を指摘しています:

警告

警告の定義 警告と記されたこのシンボルマークが付いている運転・取扱上の指示に従わない場合または部分的にのみ従う場合は、重大損害または人命に関わる事故が発生する可能性があります。 いかなる場合も警告指示事項を厳守してください。

注意

注意の定義 注意と記されたこのシンボルマークの付いている運転・取扱上の指示に従わない場合または部分的にのみ従う場合は、機械およびその他の機器に重大な損害が発生する可能性があります。 いかなる場合も注意注意事項を厳守してください。

2.4

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

過給機に取付けられた警告板 2.5 ページ 21

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過給機に取付けられた警告板 2.5

過給機には以下の箇所に警告板が配備されています:

所定の箇所に警告板が取付けられていない、または解読不能な場合は、以下の処置を講じてください:

ABB 社サービスステーションに新しい警告板を発注してください。 解読不能な警告板を取外してください。 警告板を配備するよう指定されている箇所を洗浄し、油脂を取除いて

ください。 新しい警告板を取付けてください。

インシュレーション無しの過給機

過給機がインシュレーション無しの状態でエンジン製造会社に納入された場合は、インシュレーションに警告板を事後的に取付けてください。 取付けはエンジン製造会社の責任で行なってください。

2.5

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

安全な運転と維持 2.6 ページ 22

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安全な運転と維持 2.6

ここに挙げられている指示は使用者の安全を守ると同時に、過給機を運転・維持する際の危険に関する指示を含めて、過給機を安全に取扱う上で役立ちます。

作業および作業場の安全

警告

落下の危険 過給機の上で作業する際は、落下する危険があります。 過給機やその取付け部品に上がったり、上るための補助手段として使用しないでください。

高所での作業を行う際には適切な踏台や作業プラットフォームを使用してください。

一般的事故防止規定を厳守してください。 心身とも安定した状態のときのみ過給機を取扱ってください。 適切な要具の他、万全な器具や運転使用剤だけを使用してください。 電気用具は正しくアースされ、ケーブルに損傷が無いことを確認して

ください。 作業場をきれいに保ち、固定されていない物体や床にある障害物を移

動させてください。 床、設備、過給機を清潔に保持してください。 油を吸着する素材または油を回収する容器を常に準備し、所定の場所

に用意してください。 漏洩があれば直しておいてください。 防火用具および消火剤を用意しておいてください。

溶接作業

過給機上部の溶接作業を行う際には、消音器を損傷しないよう必ず消音器を覆ってください。

可燃性物質は火花が飛び散る領域から移動させてください。 過給機に異物が侵入しないよう、接続部を覆ってください。

2.6

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

安全な運転と維持 2.6 ページ 23

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起動時および運転時の安全

警告

ABB ターボシステム社が納入した TPS44-F のタービンケーシングインシュレーションは破裂防止装備になっています。 ABB ターボシステム社が納入した TPS44-F のタービンケーシングインシュレーションを取外した場合には、重大な人的損傷または致死に至る事故につながることがあります。 ABB ターボシステム社が納入したTPS44-F のタービンケーシングインシュレーションは破裂防止装置が統合されています。 BB ターボシステム社製の TPS44-F 過給機をインシュレーション無しで発注した場合は、別途の破裂装置が取付けられています。 ABB ターボシステム社が納入したインシュレーション装備タイプの

TPS44-F 過給機は、ABB ターボシステム社製インシュレーション無しでは絶対に運転しないでください。

過給機は破裂防止装置無しでは絶対に運転しないでください。 ABBターボシステム社製のインシュレーションが取付けられていない場合は、別途の破裂防止装置 (57200) を取付けて運転してください (過給機展開図と部品番号 [➙ 124] 参照)。

作業を開始する前に作業場を目視で点検してください。 障害物およびその他の物を作業場外へ移動させてください。 運転前に過給機に損傷または漏れ等がないかどうかチェックしてくだ

さい。 過給機の取扱中は安全性を損なうような行動は慎んでください。 約 12 時間運転毎または少なくとも1日1回、過給機はに外部損傷や

欠陥がないか点検してください。 損傷や性能上の変化があった場合は直ちに担当者または担当部門に報

告してください。 損傷が発生した場合は過給機を直ちに停止し、不測の事態が起こらな

いように適切な処置を取ってください。 補助駆動手段 (油圧、空気圧、電気、水) にスイッチを入れる場合は、

これらの供給によって生じうる危険性に配慮してください。

清掃中の安全

清掃に際して洗浄剤や溶剤が使用されることがあります。 このため、運転使用剤および各種補助材料による危険に関する安全注意事項を厳守してください。

清掃前に運転使用剤(潤滑油等)や関連使用剤等の漏れがあっても良いように過給機周りの床を保護してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

安全な運転と維持 2.6 ページ 24

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適切な保護服を着用してください。 清掃の前後には電気ケーブルの損耗または損傷がないかチェックして

ください。

分解、組立、メンテナンスおよび不具合対処中の安全

本取扱説明書に記述されている調整・メンテナンス・点検作業は適切な間隔で実施してください。

メンテナンスや修理を行なう際は、事前に操作オペレーターに連絡してください。

過給機のカバーや保護用部品を取外す前には、エンジンを止めたままにし、すべての部品が適切に組み立てられるまで稼動しないでください。

特に外付け給油方式の場合には、給油が遮断されていることを確認してください。

すべての部品が適切に組み立てられるまでエンジンを稼動しないでください。

注意

過給機の機械的作業 過給機構成部品が損傷あるいは破損している可能性を考慮してください。 本取扱説明書に記述されている作業だけを実施してください。 訓練を受けた資格所有者のみが作業を行なってください。

休止時または保管時の安全

ロータが回転しないことを確認してください。 煙突からの空気が作用するだけでもロータが回転することがあります。

過給機を保管する前に清掃してください。 適切な保護服を着用してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 25

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運転および維持にあたっての危険 2.7

運転中の機械的危険

過給機が正常に取付けられている場合、通常の運転では過給機から機械的危険は生じません。

警告

怪我の危険 回転する部品に接触すると重傷にいたる危険があります。消音器あるいは空気吸込囲を取付けない状態では決して過給機を稼動させないでください。エンジン停止状態では煙突からの空気が作用するだけでもロータが回転することがあります。 過給機を規定通りに運転してください。 メンテナンス作業を行なう場合はロータが不意に回転することがないよう固定してください。

過給機で作業する際の機械的危険

メンテナンス作業を行なう際、構成部品の取扱いが不適切であったり、作業規定を無視したり、入念な作業を行わなかったり、作業者の訓練が不十分な場合には種々の危険が生じます。

警告

機械的危険 危険で不適切な作業方法から発生する機械的影響は、重傷あるいは致命的な人身事故につながることがあります。 安全に関する一般的指示および事故防止策を遵守してください。 作業場の安全性を確保してください。 本取扱説明書に記述されている作業だけを実施してください。 訓練を受けた資格所有者のみが作業を行なってください。

2.7

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 26

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騒音による危険

運転中の騒音は、取付けや運転の状況に左右されます。 85dB(A)を超える騒音は、人体に有害です。

警告

騒音による危険 騒音の影響は視覚に有害である他、健康および精神状態に悪影響を及ぼし、集中力の散漫や低下につながることがあります。 エンジン稼動中は騒音用耳栓を着用してください。 音圧レベルが 85dB(A) を超える場合は、必ず騒音用耳栓を着用してください。

聴覚保護具を着用します。

高温の表面や物体による危険

運転中は過給機やその取付け部品および運転使用剤 (潤滑油) が高温になります。 表面温度は装着されているインシュレーションの効果に左右されます。 場合によっては火傷にいたる高温になることがあります。

警告

火傷の危険 高温状態の表面や運転使用剤に接触すると重度の火傷を負うことがあります。 高温表面には触れないでください。過給機の警告板指示を厳守してください。

断熱性のある保護手袋と保護服を着用してください。 作業を開始する前に過給機を冷却させてください。

熱による危険を防止するために保護手袋を着用します。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 27

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警告

インシュレーションを装備していない過給機における高温表面 インシュレーションを装備していない過給機では重大な人身傷害 (火傷) をまねくことがあります。 エンジン製造会社の発注次第では、インシュレーションを装備していない過給機が ABB ターボシステム社から納入されます。この場合はエンジン製造会社が過給機に対する適切なインシュレーションの装備や高温表面に対する防護策を講じる責任を負います。 過給機の高温表面を防護するためのエンジン製造会社からの表示並びに規定を厳守してください。

運転使用剤および各種補助材料による危険

過給機の運転やメンテナンス作業を行なう場合には運転使用剤および各種補助材料が使用されます。 油、グリース、冷却剤、洗浄剤、溶剤、酸等は危険物に該当することがあります。 運転使用剤および各種補助材料は容易に引火・発火するものがあります。

警告

運転使用剤および各種補助材料の取扱い 運転使用剤および各種補助材料に触れたり、あるいはそれらのガスを吸入した場合には人体に障害をもたらすことがあります。 皮膚との接触や吸入を回避してください。 十分な通気・換気を行ってください。 運転使用剤および各種補助材料の安全データシートの記述を必ず遵守してください。

当該地の法規定を遵守してください。

密閉式保護めがねを着用します。

化学的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

ガスを防止するために呼吸用保護具を着用します。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 28

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警告

火災・爆発の危険 発火したり引火やすい運転使用剤および各種補助材料は火災を引起こし、更には発生したガスで爆発することがあります。 運転使用剤および各種補助材料の安全データシートの記述を必ず遵守してください。

当該地の法規定を遵守してください。 洗浄作業中は火気厳禁を徹底してください。 洗浄作業は屋外あるいは十分な換気が確保されている場所で行なってください。

注意

環境を害する危険 運転使用剤および各種補助材料が大気中に流出したり、不適切な排気により土壌・河川を汚染した場合には環境を害することがあります。 運転使用剤および各種補助材料は慎重に取扱ってください。

運転使用剤および各種補助材料の取扱説明書や製品安全データシートおよび安全・危険に関する注意事項を遵守してください。

適切な保護服を着用してください。 皮膚との接触や吸入を回避してください。 作業場の十分な換気に配慮してください。 使用後の容器は直ちに閉じて、片付けてください。 使用済みの運転使用剤および各種補助材料は適切な容器に受取り、

各々区分して保管し、該当法規に従って環境に害を及ぼさない適切な廃棄処理に出してください。

漏れたりこぼれたりした場合は、直ちに適切な結合剤を散布して回収し、該当法規定に従って環境に害を及ぼさない適切な廃棄処理に出してください。

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運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 29

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インシュレーション用材の取扱いによる危険

警告

インシュレーション用材による危険 インシュレーション用材から発生する埃や繊維は健康を害することがあります。不適切で可燃性のインシュレーション用材は火災の危険をはらんでいます。 適切で不燃性のインシュレーション用材だけを使用してください。 作業場の換気を十分に行ってください。 埃がたたないようにしてください。 埃を抑えるような用具・処理手順で取扱ってください。 開梱は作業場のみで行なってください。 使用済みのインシュレーション用材を除去する場合は特別な注意をはらってください。

インシュレーション用材は環境を汚染しないように技術的に配慮の上、当該地の法規定に従って処理してください。

密閉式保護めがねを着用します。

粉塵を防止するために呼吸用保護具を着用します。

化学的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

適切で不燃性のインシュレーション用材だけを使用してください。 作業場の換気を十分に行ってください。 適切な作業服 (保護めがね、マスク) を着用してください。 埃がたたないようにしてください。 埃を抑えるような用具・処理手順で取扱ってください。 開梱は作業場のみで行なってください。 使用済みのインシュレーション用材を除去する場合は特別な注意をは

らってください。 インシュレーション用材は環境を汚染しないように技術的に配慮の上、

当該地の法規定に従って処理してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

運転および維持にあたっての危険 2.7 ページ 30

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電気部品による危険

警告

電気部品による危険 電気部品には人体に危害を及ぼす危険がある電圧がかかっています。 電気部品に関する作業は全て、特殊な訓練を受けた資格所有者に依頼してください。

当該国の規定を遵守してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

ガスエンジンに搭載した ABB 社製過給機を使用する場合

2.8 ページ 31

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ガスエンジンに搭載した ABB 社製過給機を使用する場合 2.8

ABB 社製過給機は 12 バールの一時的圧力上昇を伴うデフラグレーションを確保します。 火炎を遮断したエンジンのデフラグレーション・テストでは最高 11 バールが測定されています。 上記数値は有数のガスエンジン製造会社における実際の運転経験で確認されています。 これまでに ABB 社製過給機においてデフラグレーション発生による損傷は確認されていません。

ABB 社は過給機デフラグレーションの結果を目視点検するよう推奨します。 その際、軸受ケーシングにつながるタービンケーシングおよびコンプレッサケーシングの位置およびコンソールからの軸受ケーシングのずれを点検してください。 ケーシングのクラック点検も推奨します。 点検とその評価は最寄の ABB 社サービスステーションに依頼してください。

2.8

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

圧力容器の定期的点検 2.9 ページ 32

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圧力容器の定期的点検 2.9

ABB ターボシステム社が水洗浄或いはドライクリーニング用に採用している圧力容器はいわゆる „単純圧力容器“です。

圧力容器は当該地の法規定に従って定期的に点検しなければなりません。

使用者は圧力容器の安全運転に対する責任を負います。

警告

圧力容器による危険 使用者は圧力容器を正常な状態に維持・管理しなければなりません。 修理やメンテナンスの必要性が生じた場合は、遅滞無く実行し、必要な安全方策を講じてください。 圧力容器に不具合がある場合は使用しないでください。

2.9

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 安全 2

部品の吊上げ 2.10 ページ 33

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部品の吊上げ 2.10

警告

吊上げられている部品 不適切に吊り上げられた部品は、人的損傷や致命的事故につながることがあります。 十分な耐荷重性があり、技術的に欠陥のないホイスト/吊上要具を使用してください。

部品を正しくクレーンフックに掛けてください。 吊るされている部品の下には立たないでください。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

保護ヘルメットを着用します。

二箇所あるいは複数箇所で固定して吊上げる場合は、斜め方向からの過度の負荷を回避するため、 吊上げ角度は 45°;を超えてはいけません。

過給機の部品を操作手順の記述に従って固定してください。 過給機の部品はロープを巻きつける前に冷却させてください (最高

80°;C)。 鋭いエッジがある場合は、適当なエッジガードを取付けてください。 取付け用装置は使用中にゆるまないようにしっかりと締付けてくださ

い。 取付け用装置は規定された目的にのみ使用してください。 取外した部品は倒れないように安定した状態に置いてください。

2.10

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転取扱 3

給油 3.1 ページ 35

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n E

運転取扱

給油 3.1

過給機を支障なく運転するため、全ての運転条件において機能するよう配慮の上給油システムを設計する必要があります。

過給機への潤滑は通常エンジンの潤滑システムから供給されます。 独立潤滑システムを採用する場合は、エマージェンシータンクを追加装備しなければなりません。

エンジン製造会社が指定する潤滑油の選択おぞび交換時間を遵守してください。

潤滑油フィルタ

注意

軸受部品の危険な磨耗を防止するために、タービンの仕様と取り付けられている軸受に従って、潤滑油からの汚染物をろ過しなければなりません。

過給機には 34 µm の潤滑油フィルターが標準装備されています。つまり、潤滑油に含まれる 0.034 mm を越える汚染物は、99% を超えるろ過率で除去されなければなりません。

潤滑油がエンジンフィルターで十分にろ過されない場合は、追加フィルターを取り付けなければなりません。

コールドスタートの際に、追加フィルターの流体抵抗が汚染物の沈殿によって 0.5 bar を超える場合は、フィルターを迂回して過給機への給油を確保するバイパスが作動しなければなりません。

始動前に、オイルフィルターに汚れがないことを確認してください。

注記

また、フィルターのメッシュサイズや濾過率に関するエンジン製造会社の情報も確認してください。

3 3.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転取扱 3

給油 3.1 ページ 36

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潤滑剤 l

注記

エンジンに使用する潤滑油は全て許容されます。

潤滑油入口における粘度および温度

潤滑油入口温度は 105 ℃を超えてはいけません。潤滑油入口における許容粘度および温度が下表に示されています。

1) 動粘度 (mm2/s = cSt) 2) 潤滑油入口温度 (℃) A 許容範囲

注意

潤滑油入口で最低温度が下回った場合 (TPS) 潤滑油の粘度が高すぎる場合は機器や物体に重大な影響をおよぼすと共に、軸受けに潤滑油が不足する事態を招くことがあります。 エンジン始動時に潤滑油入口の最低温度は 30 ℃を下回ってはいけません。b

いかなる場合も潤滑油入口の最低温度は 10 ℃を下回ってはいけません。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転取扱 3

給油 3.1 ページ 37

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油圧

不具合のない安全な運転を行うため、過給機前の規定油圧を確実に保持してください。

運転に対する状況 過給機前の油圧 [bar]

通常運転 2.0 … 4.5 エンジン始動: 低温油は最高 15 分まで許容可能 ≤ 8.0 アイドル回転数 ≥ 0.2 始動前にエンジンを温める間および始動後の潤滑 (エンジン停止) には許容可能

≤ 1.0

注意

起動前の潤滑 過給機エンジンの始動時に潤滑油が供給されていない場合は、機械や部品等に重大な物的損傷をもたらすことがあります。 エンジンを起動する前に、起動前の潤滑を行なってください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転取扱 3

給油 3.1 ページ 38

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n E

入口の潤滑油油温

注意

機械の損傷 オイルインレットの油温が許容範囲を超えた場合は、機械の損傷を引き起こすことがあります。 オイルインレットの油温は下表に示された数値を遵守してください。

運転に対する状況 入口の油温 T オイル、インレット

許容可能 30 … 105 ℃ 短時間では許容可能 (1 時間以内) → 警告 > 105 ℃ 許容できない油温範囲 → エンジンの停止 > 110 ℃ 許容できない油温範囲 → エンジンが起動しない (起動前に潤滑油を温める)

< 30 ℃

出口の潤滑油油温

出口の潤滑油油温は主に以下の要因に左右されます:

オイルインレットの潤滑油油温および油圧 エンジン負荷および過給機の回転数 排気ガス温度

出口の潤滑油許容最高温度は以下の通りです。上記数値は過給機を運転する際の出口の潤滑油油温に対する警告数値として配慮し、通常の指示に従って監視しなければなりません。

運転に対する状況 出口の油温 T オイル、アウトレット

許容可能 ≤ 160 ℃ 短時間では許容用可能 → 警告 > 160 ℃ 許容できない油温範囲 → エンジンの停止 > 180 ℃ 許容可能 ≤ T オイル、インレット + 55 K 短時間では許容用可能 → 警告 > T オイル、インレット + 55 K

過給機を長時間許容範囲外で運転した場合は、ABB Turbocharging サービスステーションに点検を依頼するよう推奨します。

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点検作業 3.2 ページ 39

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点検作業 3.2

点検は監視や計測だけでなく目視チェックによる予防作業により、過給機を正常に作動させるためのものです。 これらは運転前および運転中の変化を見つけるのに役立ち、 機械の損傷を防ぎます。

起動前の点検

機能を点検してください。

破損がないことを確認してください。

始動前に、オイルフィルターに汚れがないことを確認してください。

注意

汚れた潤滑油 潤滑油に汚染・固形粒子が含まれていると、過給機や装備に損傷をもたらすことがあります。 最初の起動時および毎回の保守作業後に、潤滑システム全体を温かい油で徹底的に洗浄しなければなりませんン。

また、初めての起動前や潤滑システム分解開放後に運転を再開する前にはランニングイン・フィルタを使用してください。

給油管の油圧を点検してください。

注意

起動前の潤滑 過給機エンジンの始動時に潤滑油が供給されていない場合は、機械や部品等に重大な物的損傷をもたらすことがあります。 エンジンを起動する前に、起動前の潤滑を行なってください。

3.2

3.2.1

監視装置

エアフィルターマット

潤滑システム

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点検作業 3.2 ページ 40

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起動後の点検 (エンジンはアイドリング)

潤滑システム

給油ラインの油圧をチェックしてください。 潤滑油入口温度をチェックしてください。

許容数値は「給油」の項に記述されています。

ガス、空気、潤滑油配管

起動後、ガス、空気および潤滑油配管の全てに漏れがないかチェックしてください。

エンジン起動中の点検

過給機回転数・油圧・掃気圧を様々なエンジン回転数で計測してください。

タービン出入口の排気ガス温度を計測してください。 コンプレッサ出入口の空気温度を計測してください。

これらの計測結果を運転状況の違いを考慮して過去の運転データと比較してください。

注記

過給機の組立中に潤滑油やペーストは液化または気化し、起動後数時間の間に油状の液体として流れ出ることがあります。 もし、この現象が起動後数時間経ってもおさまらない場合は、油漏れとして扱い原因を特定してください。 まず最初に過給機への給油ラインの漏れをチェックしてください。 漏れ等の不具合がある場合には ABB 社サービスステーションへお問い合わせください。

100 運転時間後点検

使用後 100 時間経過したら、潤滑油フィルタを洗浄または交換してください。

3.2.2

3.2.3

3.2.4

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転取扱 3

休止後の再起動 3.3 ページ 41

April

201

5 H

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412_

JA

Rev

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n E

休止後の再起動 3.3

コンプレッサケーシング出口と給気用配管の間、またガス入口、ガス出口の応急フランジ(カバーフランジ)を取外してください。

タービン前後の排気ガス配管に燃料残留物や異物、水垢がないか点検し、洗浄/除去してください。

吸込空気配管または消音器に異物がないか点検し、清掃/取除いてください。

エンジン側の給油システムを始動させてください。 「運転取扱」の章の起動前の点検の項目に基づき、過給機の起動準備

を行なってください。 過給機を始動させてください。

3.3 取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

騒音 4.1 ページ 43

April

201

5 H

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412_

JA

Rev

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n E

運転

騒音 4.1

警告

騒音による危険 騒音の影響は視覚に有害である他、健康および精神状態に悪影響を及ぼし、集中力の散漫や低下につながることがあります。 エンジン稼動中は騒音用耳栓を着用してください。 音圧レベルが 85dB(A) を超える場合は、必ず騒音用耳栓を着用してください。

聴覚保護具を着用します。

音圧レベル (A で評価) は過給機から 1 メートル離れた地点で計測された数値です。

消音器領域と回転部位全てで 音圧レベルの最高値 1) は 105dB(A)に達します。

過給機がこの数値を保持するためには以下の前提条件が満たされていなければなりません:

エアインレットシステムが装備されている。 標準型の騒音低減装置が組込まれている 2)。 エンジン製造会社によって空気出口補正器の防音処理が適切に施され

ている。エンジン製造会社は空気管/掃気管および空気管冷却器の防音処理も施す責任を負います。

1) 指令 2006/42/EG 1.7.4.2 / および/ 5 + 7 項: A 評価の音圧レベル

2) エンジン製造会社が別の防音処理を行なう場合でも、同様のレベルを確保する方策を施さなければなりません。

4 4.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

騒音 4.1 ページ 44

April

201

5 H

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412_

JA

Rev

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n E

防音用補正器に関する提案

01 コンプレッサケーシング 02 補正器 03 空気管/掃気管 04 インシュレーションクッション 05 インシュレーションパッド (最低 15 mm) 06 カバープレート

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

取扱作業 4.2 ページ 45

April

201

5 H

ZTL2

412_

JA

Rev

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n E

取扱作業 4.2

運転中のサービス作業には、目視点検、監視作業、計測と点検作業、および、機能確認が含まれます。これらの作業によって、過給機の変化を特定して取り除きます。それによって過給機の万全な機能性が確保されます。

注意

保守の間隔 過給機の取扱作業を怠ったり、実施が遅すぎた場合は、過度の汚れや運転不具合の原因になります。 過給機の取扱作業は指示された間隔で行なってください。

注意

取扱作業間隔の短縮 1 日に何度も始動・停止を繰返したり、厳しい環境要因、粗悪な燃料、機関の高振動等の異常な負荷は、取扱作業の間隔を遵守していても、機械の損傷を早めることがあります。 取扱作業間隔の短縮に関しては ABB 社サービスステーションと協議して設定してください。

注記

5年後の取扱作業 長い年数経過や休止によって生ずる機械の損傷を予防するため、前回の取扱作業から遅くとも 5 年後に ABB Turbocharger サービスステーションへの取扱作業依頼を推奨いたします。

25~50 時間毎の取扱作業

空気、排気、水、油の漏洩の有無を目視で確認します。 運転データを把握して、エンジン日誌に記入します。 もし運転データが過去の運転データから大きく変化している場合は、

その原因を調査してください。

注意

変化の原因が特定できない場合 過給機に不具合が生じたり、運転が停止する結果をもたらすことがあります。 変化の原因が特定できない場合は、ABB 社サービスステーションへお問い合わせください。

4.2

4.2.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

取扱作業 4.2 ページ 46

April

201

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JA

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n E

エンジン製造会社指示の間隔での取扱作業

過給機につながる供給管の潤滑油フィルタをエンジン停止状態でで清掃するか交換してください。

銘板に指示されている取扱作業

(通常は 8000 ~ 12000 運転時間毎)

ロータと軸受部品の点検および評価は、ABB 社サービスステーションに依頼してください。 以下の準備作業を行うことが可能です。

「分解と組立」の章の記述に従って、センターカートリッジ部を取外してください。

クリアランスを計測してください。 タービンケーシングとコンプレッサケーシングを清掃し、クラックお

よびび腐食または侵食がないか確認してください。 軸受ケーシングを清掃し、油通路口をエアブローしてください。

ノズルリングを清掃し、クラック、腐食がないか確認してください。

4.2.2

潤滑油フィルタ

4.2.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

取扱作業 4.2 ページ 47

April

201

5 H

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n E

機関日誌の記入要領

機関を監視することにより過給機性能についての情報を得ることができます。

以下の運転データおよび計測値はエンジン製造会社の機関日誌に定期的に正しく記入してください。

エンジンの出力と回転数 吸入空気温度 タービン出入口の排気ガス温度 掃気圧力 空気冷却器の圧力損失 潤滑油の圧力と温度

コンプレッサ後及び空気冷却器後の空気温度 過給機の回転数 吸込フィルタの圧力損失

4.2.4

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

予測交換時間 4.3 ページ 48

April

201

5 H

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JA

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n E

予測交換時間 4.3

回転部品

過給機の運転状況によって異なるコンプレッサおよびタービンの推奨交換間隔は、回転部品安全コンセプト(SIKO)で決められています。 交換間隔は過給機の銘板に明示されています。

回転しない部品

設備特有の運転条件によって区分されます:

軸受部品の交換間隔および 高温ガスに接触する回転しない部品の交換間隔

種々の要因によりこれらの部品の交換間隔が極端な場合には大幅に短縮することがあります。

規定の定期的点検時には個々の部品の磨耗を点検し、必要に応じて交換してください。

予測交換時間 [h]

ガス / MDO HFO タービンケーシング 25000 … 50000 25000 … 50000 ノズルリング 50000 10000 … 25000 ガス出口フランジ 50000 35000 … 50000 隔壁 50000 35000 … 50000 ロータ部品 銘板の表示を参照 軸受部品 12000 … 24000 12000 … 24000 その他のケーシング 50000 50000

GAS = 天然ガス MDO = Marine Diesel Oil (船舶用ディーゼルオイル)

HFO = Heavy Fuel Oil (重油)

表示数値は目安数値であり、保証された数値ではありません(以下の影響要因参照)。

4.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

予測交換時間 4.3 ページ 49

April

201

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n E

影響要因

表示数値は目安数値であり、保証された数値ではありません。実際の数値は、例えば以下の要因によって目安数値と大きく差が生じることがあります:

燃料の品質と精製 負荷プロフィール (スタート/ストップ、エマージェンシーストップも

含めた熱負荷変動) ガス入口温度 タービンおよびコンプレッサの洗浄実施頻度 過給機の仕様 システム固有の運転条件(運転ポイント、燃焼の質、排気ガスの組

成)

軸受け部品

潤滑油の品質(ろ過性能、状態、潤滑油の監視) 負荷プロフィール(回転数、圧力、温度) ロータのアンバランス状態 (汚染度)

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

回転数測定 4.4 ページ 50

April

201

5 H

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n E

回転数測定 4.4

回転計ピックアップを取付けると過給機の回転数を常時監視できます。

注意

ケーブルを使ってよじ登ったりしないでください。 速度測定のケーブルを強く引っ張ると接触不良の原因になります。 速度測定のケーブルに張力をかけないでください。

86505(A) 回転計ピックアップ (ケーブルは統合されていない)

86526 F/I 変換器

86505(B) 回転計ピックアップ (ケーブル統合型)

86528 スピードメータ

86515(A) 86505(A)用ケーブルカプラー 1 止めねじ 86515(B) 86505(B)用ケーブルカプラー 2 パッキン

4.4

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

回転数測定 4.4 ページ 51

April

201

5 H

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n E

エンジン一台に搭載されている複数台過給機の回転数が異なる場合

エンジン一台に搭載されている複数台過給機全ての回転数は通常運転ではほとんど差がありません。

過給機の最大・最小回転数の差は最大回転数 nBmaxの 3 % を超過してはなりません。

この許容差を超えた場合、以下の処置を施してください:

過給機の最高回転数が nBmax の 70% を超えないところまで、直ちにエンジン出力を下げてください。

エンジンの停止が不可能な場合は、この過給機回転数に対応した低減出力で走行を続けてください。

過給機が常時サージングする場合は、エンジン出力を更に下げてください。

過給機につながる空気およびガス配管の温度を測定し、通常値と比較してください。

エンジンを一時的に停止できる場合は:

空気配管、ガス配管および過給機を点検し、トラブルを解消してください。

いずれの場合にも、最寄りの ABB 社サービスステーションに連絡することを推奨します。

4.4.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

回転数測定 4.4 ページ 52

April

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n E

回転計ピックアップの交換

警告

高温のケーブルカップリングと回転計ピックアップ 火傷の危険運転中ケーブルカップリングおよび回転計ピックアップは 100 ℃ を超えることがあります。 ケーブルカップリングおよび回転計ピックアップを取外す時は保護手袋を着用してください。

熱による危険を防止するために保護手袋を着用します。

エンジン出力をアイドリングに下げてから停止してください。 過給機への潤滑油供給を止めてください。 回転計ピックアップからケーブルカップリングを切離してください。 故障している回転計ピックアップを取外してください。

新品の回転計ピックアップをネジで突き当たるまで固定してください。 締付けトルクを遵守してください。

部品番号 TPS44 TPS48 TPS52 TPS57 TPS61 86505 15 Nm 15 Nm 15 Nm 15 Nm 15 Nm

4.4.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

回転数測定 4.4 ページ 53

April

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n E

注記

回転計ピックアップの封止 回転計ピックアップのエッジは封止されているため、取付時に追加的封止する必要はありません。

ケーブルカプラーと回転計ピックアップを接続してください。 過給機への潤滑油供給をオンにしてください。

回転数測定系の故障

回転数測定系の故障に対して考えられる原因は、「不具合への対処法」の章に記述されています。

4.4.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 運転 4

エンジンの停止 4.5 ページ 54

April

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n E

エンジンの停止 4.5

注意

油冷式過給機エンジンの停止 過給機では、循環を続ける潤滑油から熱を取らなければなりません。 15 … 20 分間潤滑を継続する 0.5 … 1.0 bar の油圧を潤滑油継続供給時に保持する

注意

水冷式過給機エンジンの停止 過給機では、熱を取らなければなりません。 水冷式過給機のエンジン停止後も、エンジンを引き続き 15 … 20 分間回転させてください。

ロータが静止するまで、潤滑油供給を継続してください。潤滑油供給の継続は必要ではなく、お勧めしません。

4.5

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

清掃作業 5.1 ページ 55

April

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5 H

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n E

メンテナンス

清掃作業 5.1

目視検査と洗浄作業は、過給機の正しい性能を確保するためのものです。

ここで説明するメンテナンスポイントは、以下のように区別されます。

運転中の洗浄: – コンプレッサ – タービンおよびノズルリング

各コンポーネントの機械洗浄: – 消音器 – ケーシング、ディフューザ、ノズルリング – センターカートリッジ部: コンプレッサ、タービン

注意

機械的な洗浄の際の破損の危険 頻繁に機械的な洗浄を行うと、コンポーネントの破損や腐食につながることがあります。 運転中の洗浄によって、熱応力およびエンジン性能の許容値が得られない場合は、現地で機械的な洗浄を行うことができます。

機械的な洗浄、特に、センターカートリッジ部の機械的な洗浄は、サービス間隔中に 1 回だけ実施してください。

注記

洗浄方法 ABB ターボシステムズ社では、定期的なサービス間隔を遵守して過給機の効率性を高水準に維持するために、運転中の清掃を推奨します。こうすることによって、エンジンの熱応力を低く抑えて、燃料効率を最高水準に維持することができます。

汚水および洗浄剤の廃棄は、環境に配慮した適切な方法を取り、当該地の規定に従って行ってください。

5 5.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のコンプレッサ洗浄 5.2 ページ 56

April

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n E

運転中のコンプレッサ洗浄 5.2

コンプレッサ側(コンプレッサおよびディフューザ)の汚れは吸引される空気の純度によって左右されます。

次の物質が一緒に吸引されると、流路に汚れが沈殿することがあります:

オイルミストや塩霧 固形燃焼残留物 各種粉塵

コンプレッサステージに汚れがあると、コンプレッサ効率やチャージング圧力に悪い影響を及ぼします。

エンジン側で、排気温度が上昇したり、燃料消費量の増加につながります。また、コンプレッサが汚れていると、ローターが不平衡になります。

運転中にコンプレッサを定期的に清掃することは、過給機を完全に解体して、コンプレッサを機械的に清掃するサービス作業に代わるものではありません。

注記

汚れがひどい場合は、コンプレッサを解体して洗浄しなければなりません。 洗浄は ABB 社サービスステーションに依頼してください。

定期的な洗浄間隔は運転状況に大きく左右されますが、 一般的には 25 ~ 100 運転時間毎に洗浄してください。

注記

洗浄間隔 上記の洗浄間隔が実際のエンジンの運転と合わない場合には、ABB ターボシステム社に問い合わせてください。

5.2

洗浄間隔

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のコンプレッサ洗浄 5.2 ページ 57

April

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n E

洗浄方法

運転中のコンプレッサ洗浄は水洗浄で行ないます。 この洗浄方法は ABBターボシステム社が確認し認定した方法です。

運転中にコンプレッサステージを清掃するために、コンプレッサホイールの前に、取り付けた注入管を使って、フィルター消音器内または吸気ブランチ内に水を注入します。

その際には、水は溶剤として作用するのではなく、衝突する滴の機械的な作用によって層を除去します。この処理は、汚れがそれ程進行していない状態の場合に適しています。

注意

洗浄時の腐蝕およびよごれの付着 塩水および冷却水処理剤による過給機の損傷や損害 洗浄には塩水を使用せずに、清水のみを使用してください。

注意

噴射パイプをコック付きの給水管につなげたり、供給されているものより大きなサイズの洗浄容器に接続したりしないでください。過給機やエンジンの中へ多量の水が浸入すると損傷の原因になります。

V エンジンに複数の過給機が搭載されている場合、各コンプレッサを同時に洗浄することをお勧めします。 この洗浄方法は所要時間を節約するだけでなく、過給機がサージングを起こすリスクを減少します。

シーケンシャル過給において低出力範囲で運転した場合には、過給機コンプレッサを定期的に洗浄してください。

湿式清掃の原則

V エンジン

シーケンシャル過給

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のコンプレッサ洗浄 5.2 ページ 58

April

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n E

外部に取付けられた圧力型洗浄装置(XC1)による水洗浄

注記

コンプレッサの水洗浄に関する以下の指示事項は、エンジン製造会社が容認した場合の清水洗浄にのみ適用してください。

注記

コンプレッサ前の空気が負圧になっていない場合、外部に取付けられた容器からの給水は適しません。(例えば、 コンプレッサの上流側にブロワが設置されている場合、または2段過給の高圧段コンプレッサの場合)

XC1 によるコンプレッサの水洗浄に対する運転条件

注記

ABB ターボシステム社が確認し推奨する洗浄を確実に行うためには、以下の前提条件が満たされていなければなりません。 50~85 % のエンジン負荷 洗浄方法は、後述の XC1 による水洗浄手順を参照してください。

5.2.1

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運転中のコンプレッサ洗浄 5.2 ページ 59

April

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n E

XC1 によるコンプレッサの水洗浄操作

X シーリング プラグ D 圧縮空気 Y バルブレバー W 水 Z 容器

シーリング プラグ (X) をねじって取り出します。 容器 (Z) に清水を注水してください。 シーリング プラグをねじって入れます。 バルブレバー (Y)をばねのある方へ動かし、全ての水が注入されるま

で 10 ~ 15 秒間そのままにしておいてください。 繰返しの洗浄操作は、最低でも 10 分間の安定時間をおいてから行な

ってください。

注記

洗浄効果は給気圧や掃気圧あるいは排気ガス温度で確認することができます。最初の洗浄が不十分な場合、その後2回まで繰返して実施することができます。 洗浄を 3 回実施し、それでも効果が得られずエンジン性能が不十分な場合は、ABB Turbocharging サービスステーションに点検と清掃を依頼することを推奨します。

過給機形式 エンジン負荷 注入量 (注入容器の量)

[dm3]

水 噴射時間

t1 [s] TPS 50 … 85 % 0.4 10

圧力型洗浄装置の取扱

各過給機毎(コンプレッサ)の洗浄パラメーター

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 60

April

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n E

運転中のタービン洗浄 5.3

重油 (HFO) などの燃料をディーゼルエンジン内で燃焼させると、 過給機のタービンのコンポーネントが汚れます。質の悪い燃料を使用している場合は高温の排気ガスとあいまって、ノズルリングや特にガス出口フランジで堆積物の付着がひどくなります。

ABB ターボシステムズは、灰、硫黄、ナトリウム、およびバナジウムの含有量が低い燃料の使用を推奨しています。

汚れの影響:

タービン効率の低下 排気ガス温度の上昇 過給機の回転数上昇時における給気圧および点火圧の上昇 エンジン出力の低下 エンジン停止後、ロータが汚れの沈殿物にはまり込んだままになるこ

とがあります。

経験則によれば、運転中に定期的な洗浄を実施することで、オーバーホールの間隔を延長することができます。以下に説明するタービンの水洗浄は、堆積物の付着がひどい 4 サイクルエンジン(たとえば、HFO の適用)に適用しなければなりません。

使用中の定期的なタービン洗浄は、過給機を完全に分解して機械洗浄するようなオーバーホールの代用にはなりません。

汚染度の高いタービンの場合、この方法で洗浄効果を期待することはできません。この場合、ABB ターボチャージング・サービスステーションまでコンポーネントの機械的な清掃を依頼してください。

注記

定期的な清掃 運転中にタービンを定期的に清掃することで、著しい汚れの増加を防止および遅らせます。

清掃間隔

定期的な清掃の間隔は運転条件によって大きく左右されます。通常、 50 ~ 200 運転時間毎に清掃してください。

5.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 61

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n E

注記

洗浄間隔 上記の洗浄間隔が実際のエンジンの運転と合わない場合には、ABB ターボシステム社に問い合わせてください。

洗浄方法

運転中におけるタービン側部品の洗浄は、以下に記述された水洗浄で行ないます。 この洗浄方法は ABB ターボシステム社が確認し認定した方法です。

洗浄方法はタービンケーシングのタイプと封止の仕方によって異なります。

注記

エンジン製造会社の認可 エンジン製造会社が水洗浄を認可し、規定事項を遵守することが水洗浄の前提です。

水洗浄

噴射が短時間(30 秒間、3 回)の水洗浄

C リングによる追加封止がされていない過給機タイプでは、噴射が短時間の水洗浄を行ないます。

この洗浄方法はサーモショックとそれに後続する洗浄工程を組合わせています。

噴射が長時間(10 分間)の水洗浄

C リングによって追加封止されている過給機タイプでは、噴射が長時間の水洗浄を行ないます。

この洗浄法では 10 分間の水噴射により汚れ堆積物が水に溶解する原理を利用しています。

5.3.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 62

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n E

注記

洗浄法の選択 洗浄法の選択 (短時間或いは長時間の水噴射) については、エンジン製造会社または ABB 社サービスステーションにお問い合わせください。

前提条件

注意

腐食および堆積の危険 海水や冷却水処理剤が流入ダクトに浸入すると、過給機に悪影響や損傷をもたらします。 洗浄には塩水を使用せずに、清水のみを使用してください。 内部ケーシング面の腐食を回避してください。 水洗浄を実施してから 少なくとも 10 分間 はエンジンの運転を継続して行なってください。

注意

洗浄中におけるタービン前の最高温度 洗浄中はタービン前の温度が上昇するため、タービン側部品材料に強い負荷が加わることがあります。 タービン入口温度は、シリンダ後方の排気ガス温度に比べて最高で 100 °C 高くなることがあります。 洗浄前の運転状況はこの点を考慮しなければなりません。 洗浄中におけるタービン前最高温度を超過してはいけません。

注意

タービンに対して容認できない熱応力負荷および浸水 水噴射量が少ない場合は、十分な洗浄効果は得られませんが、 大量の水が噴射されると、タービン側部品に対して容認できない熱応力負荷がかかり、タービンの浸水をまねくことがあります。 タービンの洗浄パラメーターを遵守してください。

注記

V エンジン 1台の V エンジンに複数の過給機が搭載されている場合は、両方の過給機を同時に洗浄することをお勧めします。 この洗浄方法は所要時間を節約するだけでなく、過給機がサージングを起こすリスクを減少します。

5.3.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 63

April

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n E

タービンの水洗浄に対する運転の推奨状態

以下の運転状態は ABB ターボシステム社が確認し認定した方法です。

特徴 / 部品 条件 短時間の 水噴射時間

長時間の 水噴射時間

エンジン負荷 (基準値) 20 … 40 % 水噴射前のタービン入口温度 TTE

350 ~ 400 ℃ 350 ~ 430 ℃

給水が 確保されていること 水圧 (正圧) pWT 2.0 バール 1.5 バール

上記条件を確保するため、必要に応じてエンジン出力を下げてください。

以上の洗浄条件で、以下の記述に従って洗浄を開始してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 64

April

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n E

噴射が短時間の水洗浄の手順

前提条件が満たされていること エンジン負荷を低減した後、10 分間の安定化時間を取ってください。 止弁を開いてください。 洗浄パラメーター表に従って水量計器で所要水量 VW を設定し、

30 秒間噴射を行なってください。 表に従って、3 分または 5 分間の休止時間を取ってください。 30 秒間の水噴射を二度繰返してください。 止弁を閉じてください。 エンジン負荷を再び上昇させる前に 10 分間の安定化時間を取ってく

ださい。

これでタービンの水洗浄操作が終了しました。

運転中の洗浄パラメーター

TPS

洗浄中のタービン前温度

[℃]

注入量 注入量 1) [dm3/min]

水噴射時間 [min]

噴射後の休止時間

[min]

44 ≤ 450 4.5 0.5 (3 回)

3 48 6 52 8 57 11 61 17 5

1) pWT 2.0 バール (正圧)の水圧に対応

注意

洗浄中におけるタービン前の最高温度 洗浄中はタービン前の温度が上昇するため、タービン側部品材料に強い負荷が加わることがあります。 タービン入口温度は、シリンダ後方の排気ガス温度に比べて最高で 100 °C 高くなることがあります。 洗浄前の運転状況はこの点を考慮しなければなりません。 洗浄中におけるタービン前最高温度を超過してはいけません。

5.3.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

運転中のタービン洗浄 5.3 ページ 65

April

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n E

水噴射が長時間の洗浄要領

前提条件が満たされていること エンジン負荷を低減した後、10 分間の安定化時間を取ってください。 止弁を開いてください。 洗浄パラメーター表に従って水量計器で所要水量 VW を設定し、

10 秒間噴射を行なってください。 止弁を閉じてください。 エンジン負荷を再び上昇させる前に 10 分間の安定化時間を取ってく

ださい。

これでタービンの水洗浄操作が終了しました。

運転中の洗浄パラメーター

TPS

洗浄中のタービン前温度

[℃]

注入量 注入量 1) [dm3/min]

水噴射時間 [min]

水噴射前および噴射後の安定化時間

[min]

44 ≤ 530 2.5 10 10 48 4 52 5.5 57 8.5 61 12

1) pWT 1.5 バール (正圧)の水圧に対応

注意

洗浄中におけるタービン前の最高温度 洗浄中はタービン前の温度が上昇するため、タービン側部品材料に強い負荷が加わることがあります。 タービン入口温度は、シリンダ後方の排気ガス温度に比べて最高で 100 °C 高くなることがあります。 洗浄前の運転状況はこの点を考慮しなければなりません。 洗浄中におけるタービン前最高温度を超過してはいけません。

5.3.4

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 66

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n E

コンポーネントの機械洗浄 5.4

概要

注意

清掃用具の選択 過給機コンポーネントは機械的に破損し易いので注意してください。例えば、ニードルガンやその他のストライキングツールを使用するとコンポーネントが破損します。仕様によっては、ノズルリングまたはタービンケーシングの保護層がありますが、これらも、場合によっては破損することがあります。 ラグ、ブラシ、または、ワイヤーブラシなどの柔らかい工具だけを使用してください。

著しく汚れている場合は、満足できる結果が得られるまで、説明されている清掃方法(例えば、浸け置き洗いなど)を繰り返すことができます。

汚水および洗浄剤は、環境に配慮した適切な方法で、現地の適用される規定に従って廃棄してください。

注記

過給機の分解と組立 コンポーネントの分解と組立は、「過給機の分解と組立」の章で説明しています。

5.4

5.4.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 67

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n E

消音器の清掃

81135 消音器本体 81266 カバーグリッド 81136 吸音セグメント 81270 テンションバンド 81137 シートメタル製被覆 81271 ロック 81265 フィルタリング

注記

分解と組立 フィルタ消音器の解体と組立については、「解体と組立」の章を参照してください。

フィルターリングを清掃する(ある場合)

フィルターリング(81265)を取り外します。 必要な場合、または、500 運転時間毎に、フィルターリング

(81265)を清掃して、遅くとも、5 回目の清掃作業の前に交換します。 フィルターリングの汚れは吸引される空気の純度によって左右されます。

フィルターリング(81265)は、水と洗浄剤を洗浄するか、または、著しく汚れている場合は、浸し置きして、丁寧に押します。水で洗い流します。なお、一連の洗浄中にはプレフィルターに無理な力がかからないように注意してください (例: 高圧水による洗浄はしないでください)。

組み立てる前に、フィルターリングを完全に乾かしてください。 汚水および洗浄剤は、現地の適用される規定に従って廃棄してくださ

い。

5.4.2

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 68

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n E

吸収セグメントを清掃する

テンションバンド(81270)をゆるめ、 カバーグリッド(81266)を取り外します。 シートメタルカバー(81137)を引き抜いて、曲げて開き、吸収セグ

メント(81136)を取り外します。 吸収セグメント(81136)を清掃します。

吸収セグメント(81136)の清掃には、弱い圧縮空気や柔らかいブラシまたは湿らせた清掃用ラグだけを使用してください。

吸収セグメントが著しく汚れている場合は、ABB ターボチャージング・サービスステーションまで交換を依頼してください。

消音器の組立

消音セグメント (81136) を仕切板金網 (81137) に差し込んでください。 仕切板金網 (81137) を元の形に曲げ戻し、消音装置 (81135) のスリッ

トガイドに差し込んでください。 カバーグリッド (81266) を取付けてください。 テンションバンド (81270) をロック (81271) に取付けてください。 損傷しているテンションバンドは新品と交換してください。 取付けられている場合は、プレフィルター (81265) を取付けてくださ

い。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 69

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n E

コンプレッサ側、非回転部

警告

潤滑剤および補助剤の取り扱い 潤滑剤や補助剤を飲み込んだり、その蒸気を吸引したり、または、潤滑剤や補助剤に接触すると、健康被害につながることがあります。 皮膚に触れたり吸引しないように注意してください。 十分に換気します。 潤滑剤および補助剤の安全データシートの記載事項を参照してください。

現地の法律を遵守します。

密閉式保護めがねを着用します。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

ガスを防止するために呼吸用保護具を着用します。

性能に関わる以下の部品は、以下に記述に従って洗浄してください。

72000 コンプレッサケーシング 77000 扇車覆 79000 ディフューザ

上記の部品は蒸気で清掃するか、または、ディーゼルオイルや家庭用洗浄剤を加えた水に浸け置きします。浸した後でブラシで汚れを落としてください。

部品を完全に乾かしてください。 洗浄した表面に 浸透油スプレーしてください。過給機の外面をスプレ

ーしないでください。 汚水と洗浄剤は安全データシートに従って廃棄処理してください。

5.4.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 70

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n E

タービン側、非回転部

警告

潤滑剤および補助剤の取り扱い 潤滑剤や補助剤を飲み込んだり、その蒸気を吸引したり、または、潤滑剤や補助剤に接触すると、健康被害につながることがあります。 皮膚に触れたり吸引しないように注意してください。 十分に換気します。 潤滑剤および補助剤の安全データシートの記載事項を参照してください。

現地の法律を遵守します。

密閉式保護めがねを着用します。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

ガスを防止するために呼吸用保護具を着用します。

重油あるいは炭化したオイル等で固着化した汚れはタービン側に生じます。性能に関わる以下の部品は、以下に記述に従って洗浄してください。

51000 タービンケーシング 56001 ノズルリング 52400 ガス出口フランジ

汚れた部品は熱水またはカーボンリムーバー等の液体に浸して汚れを落としてください。

ブラシまたはスチームクリーナで汚れを落としてください。 必要に応じて浸したり、ブラシをかける処理を繰り返してください。

5.4.4

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 71

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n E

清水で部品を洗浄し、溶剤を完全に除去してください。 部品を完全に乾かしてください。 洗浄した表面に 浸透油スプレーしてください。過給機の外面をスプレ

ーしないでください。 汚水と洗浄剤は安全データシートに従って廃棄処理してください。

センターカートリッジ部

前置き

注意

腐蝕 洗浄後直ちにセンターカートリッジ部を運転に使用しない場合は、部品が腐食することがあります センターカートリッジ部は洗浄後直ちに再び取付けて使用してください。

コンプレッサあるいはタービンは、重油運転あるいは炭化オイルによってひどい汚れが生じることがあります。そのようなひどい汚れは運転中の洗浄では除去できないことがあるため、定期的間隔で行われる取扱作業で機械的に洗浄しなければなりません (「取り扱い作業」の章を参照)。

過給機をエンジンから取外してください (過給機の取外しと搭載 [➙ 85]章参照)。

センターカートリッジ部を取外してください( 過給機の分解と組立 [➙ 89]章参照)。

以下の説明に従って、まずコンプレッサ側、引き続きタービン側を洗浄してください。

5.4.5

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 72

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コンプレッサ側を洗浄してください。

注意

洗浄剤の選択 塩素を含む洗浄剤は金属を腐食します。 金属を腐食しない pH忠誠の洗浄剤だけを使用してください。 安全データシートを遵守してください。

注意

カートリッジグループ内の水と汚れ 水や汚れがカートリッジグループ内に入ると、過給機の機能に悪影響を及ぼしたり、カートリッジグループ内の部品が破損することがあります。 水や汚れがカートリッジグループ内に入らないことを確認してください。

家庭用洗剤を含ませたウエスまたは柔らかいブラシでコンプレッサを清掃してください。金属製ブラシを使用しないでください!

コンプレッサ、およびコンプレッサと軸受ケーシングの隙間を軽度に圧縮された空気で乾かしてください。

コンプレッサ、およびコンプレッサと軸受ケーシングの隙間に少し浸透油をスプレーしてください。

汚水と洗浄剤を安全データシートに従って廃棄処理してください。

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 73

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n E

タービン側を清掃してください。

重油あるいは炭化したオイルで固着化した汚れはタービン側に生じます。液体に浸してブラシをかけることで汚れを落とすことができます。汚れの層を液体に浸して落とす処理、およびタービンの清掃が以下に記述されています。

過給機形式 A [mm] B [mm] C [mm] TPS44 91 15 173 TPS48 108 17 205 TPS52 128 20 245 TPS57 157 25 300 TPS61 187 30 357

タービンに付着した汚れの層を浸して取り除くために、カートリッジグループを液体の入った容器 (02) に垂直に浸し置きできます。

溢れる液体を受けるために、容器 (02) を大きい容器 (03) に入れてください。

注意

洗浄剤の選択 塩素を含む洗浄剤は金属を腐食します。 金属を腐食しない pH忠誠の洗浄剤だけを使用してください。 安全データシートを遵守してください。

容器 (02) に洗浄液を入れます。

汚れを液体に浸して汚れを落としてください。

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 74

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注記

液体を加熱します。 浸す時間を短縮するため、液体は最高 l 60 ºC 加熱可能です。

警告

洗浄剤と潤滑油を温める 洗浄剤や潤滑剤を加熱する際には、健康被害につながる危険のある蒸気や爆発の危険のある蒸気が発生することがあります。 安全データシートの記載事項を参照してください。

安全データシートに従って呼吸用保護具を着用します。

注意

カートリッジグループの水と汚れ センターカートリッジ部に水まはた汚れが入ると、過給機の機能に不具合が生じたり、センターカートリッジ部が損傷することがあります。 カートリッジグループを木または金属製の適当な台 (01) に置いてください。

カートリッジグループが深く入りすぎないように、正しい寸法 (B) の受け容器 (01) を使用してください。

タービンの汚れの層を 4 時間液体に浸し置きします。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. メンテナンス 5

コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 75

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警告

煤粒子に起因する健康被害 煤粒子が目や呼吸器系に入ると、健康被害につながることがあります。 塵埃を防止します。 塵埃は適切な掃除機で吸い取ります。 塵埃を吸引しないように、呼吸用保護マスクを着用します(P1 または P2 マスク)。

密閉式保護めがねを着用します。

密閉式保護めがねを着用します。

粉塵を防止するために呼吸用保護具を着用します。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

センターカートリッジ部を持上げて水平に置いてください。 柔かいブラシまたはワイヤーブラシで汚れを手動で落としてください。

汚れを取り除く

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コンポーネントの機械洗浄 5.4 ページ 76

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n E

注意

カートリッジグループの水と汚れ センターカートリッジ部に水まはた汚れが入ると、過給機の機能に不具合が生じたり、センターカートリッジ部が損傷することがあります。 隔壁とタービンの隙間に水や汚れが入らないようにします。

注意

清掃後の許容されないローター不平衡 不規則に付いた汚れや、汚れの沈殿物が残っていると、ローターの不平衡につながります。ローターが不平衡になると、軸受や過給機が破損することがあります。 タービンの汚れの沈殿物はすべて取り除いてください。

汚れを取り除いた後で、容器 (02) に清水を入れてください (塩水は入れないでください)。

緩くなった汚れを完全に取り除くために、カートリッジグループのタービンを清水に浸し置きします。

センターカートリッジ部を持上げて水平に置いてください。 隔壁を軸受ケーシングで挟んでください。 タービン、およびタービンと隔壁の隙間を軽度に圧縮された空気で乾

かしてください。 タービン、および、タービンと隔壁の隙間に少し浸透油を噴霧しま

す。 汚水と洗浄剤は安全データシートに従って廃棄処理してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

起動時の不具合 6.1 ページ 77

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不具合対処法

起動時の不具合 6.1

スムーズに始動しない

考えられる原因 対応策 過給機 過給機の汚れ 清掃

軸受の損傷 ABB ターボチャージング・サービスステーションまでご連絡ください

ローターが摩擦しています 過給機への異物の混入

振動

考えられうる原因 取るべき方策 過給機 ロータのアンバランス量 ABB 社サービスステーションへ

問い合わせ タービンまたはコンプレッサの損傷 軸受の損傷

回転部の接触

通常の現象で不具合ではない 過給機 ロータ外周部分の均一で軽い磨耗は、周囲の部品とわずかにこすれ

たのが原因であり、危険な現象の徴候ではなく許容される現象です。 接触によりコンプレッサまたはタービンの翼の長さが減少しますが、 ロータの部品と周囲の部品との間隔は効率低下を避けるためにも所定の範囲内におさめる必要があります。 接触状態が不明な場合は、ABB 社サービスステーションに問い合わせてください。

寸法点検は ABB 社サービスステーションに依頼してください。

6 6.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

過給機のサージング 6.2 ページ 78

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n E

過給機のサージング 6.2

過給機のポンプ

考えられる原因 対応策 エンジン 過給機前に装備された排気グ

リッドの汚れ或いは損傷 清掃 / 交換

過給機 消音器或いはディフューザの汚れ

清掃

タービン或いはノズルリングにひどい汚れが堆積

チャージエアクーラー

冷却器内の汚れ 清掃 空気配管の詰まり

注意

連続的または定期的なサージング コンプレッサ、タービンブレード、軸受および消音器等の構成部品が損傷している可能性があります。 直ちに ABB 社サービスステーションに連絡して原因の調査・解消を依頼してください。

ABB 社サービスステーションに構成部品の損傷を点検してもらい、必要に応じて該当部品の交換を依頼してください。

単発的なサージング

過給機のサージングは、急激な負荷変動時やエンジン操作時に発生する場合があり、 この場合一時的にコンプレッサへの吐出空気が逆流します。 しかしながら、単発的なサージングであれば過給機の安全運転に影響を与えるものではありません。

サージングが発生すると、破裂音が鳴り、消音器から高温空気が吐出します。

6.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

運転中の不具合 6.3 ページ 79

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運転中の不具合 6.3

潤滑油圧が低すぎます

考えられる原因 対応策 エンジン オイルフィルターが著しく汚れ

ています 清掃

潤滑システム内のオイルポンプに不具合があります

点検 / 交換してください

圧力計の表示が間違っています 圧力計を交換してください 過給機 ローターのアキシャル方向の遊

びが大きすぎます ABB ターボチャージング・サービスステーションまでご連絡ください

回転数の低下

考えられる原因 対応策 エンジン バーストモード運転時における

接続シリンダの損傷 エンジン製造会社へ問い合わせ

過給機 タービンのひどい汚れ 清掃 ロータ部品あるいは軸受の損傷 ABB ターボチャージング・サー

ビスステーションまでご連絡ください

配管 排気管あるいはチャージエア管に不具合があります(漏れなど)

修理

回転数の上昇

考えられる原因 対応策 過給機 ノズルリングが著しく汚れてい

ます(4 ストロークエンジンの場合)

ABB ターボチャージング・サービスステーションまでご連絡ください

6.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

運転中の不具合 6.3 ページ 80

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排気ガス温度の上昇

エンジン出力および回転数が一定

考えられうる原因 取るべき方策 エンジン 燃料噴射システムの不具合 修理またはエンジン製造会社に

相談 過給機 空気不足、例えば消音器の汚

れによる閉塞 清掃

コンプレッサ/タービンの汚れ タービン背圧の上昇 ボイラまたは排気ガス消音器の

洗浄または修理 タービンの損傷または摩損 ABB 社サービスステーションへ

問い合わせ 空気冷却器 冷却器内の汚れ 清掃

冷却水の不足 冷却水の補充 冷却水の入口温度が高すぎる 冷却システムの点検/洗浄 エアロック 空気抜きの改善

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

運転中の不具合 6.3 ページ 81

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n E

掃気圧が低下したとき

エンジン出力および回転数が一定で、空気吸込が正常

考えられうる原因 取るべき方策 エンジン 給気レシーバからの漏れ 修理

エンジンとタービン間の排気管からの漏れ 燃料噴射システムの調整不良 正しく調整する 弁の調整不良

過給機 圧力計(マノメータ)表示の不良 圧力計の交換 圧力計配管の漏れ 漏れの修理 消音器の汚れによる圧損上昇 清掃 コンプレッサ/タービンの汚れ コンプレッサ/タービンの損傷 ABB 社サービスステーションへ

問い合わせ タービン背圧の上昇 ボイラまたは排気ガス消音器の

洗浄または修理

掃気圧力が高すぎる

エンジンの出力および回転数が一定で、空気吸込が正常

考えられうる原因 取るべき方策 エンジン 燃料噴射システムの不具合 修理または製造会社に相談

燃料噴射システムの調整不良 正しく調整する エンジン出力が計画より高い エンジン出力のチェック

過給機 圧力計(マノメータ)表示の不良 圧力計の交換

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

運転中の不具合 6.3 ページ 82

April

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換気によるコンプレッサの汚れ

コンプレッサ出力/効率の低下、それによってエンジン出力も低下

考えられうる原因 取るべき方策 過給機 コンプレッサ部品の著しい汚れ コンプレッサを洗浄する

潤滑油排出量を最適化する 振動の上昇、コンプレッサベーンの破損

エンジン製造会社の取扱説明書に従って換気を修正する

コンプレッサの連続振動耐性が低下、コンプレッサベーンの損傷

考えられうる原因 取るべき方策 過給機 コンプレッサ部材の侵食 燃料および燃料に含まれている

侵食性成分を調べ、場合によっては燃料を変更する

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

停止時の不具合 6.4 ページ 83

April

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n E

停止時の不具合 6.4

停止時にノイズが発生する

考えられる原因 対応策 過給機 過給機の汚れ 清掃

軸受の損傷 ABB ターボチャージング・サービスステーションまでご連絡ください

ローターが摩擦しています 過給機への異物の混入

停止時間が短すぎる

考えられる原因 対応策 過給機 過給機の汚れ 清掃

軸受の損傷 ABB ターボチャージング・サービスステーションまでご連絡ください

ローターが摩擦しています 過給機への異物の混入

6.4

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 不具合対処法 6

回転数測定システム 6.5 ページ 84

April

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n E

回転数測定システム 6.5

考えられうる原因 取るべき方策 シグナル振幅が不良あるいは無い

不適切な取付け

センサーのスクリュープラグにはシール (銅製リング) が装備されています。 このシールは回転計ピックアップを取付ける際に取外してください。 シールが付いたままで回転計ピックアップを取付けると、ピックアップ先端とシグナルを発信するシールワッシャとの間隔が大きくなります。 そのため、回転数シグナルの電圧振幅が小さくなり、シグナルを評価する電子系統にトラブルを引き起こすことがあります。 シールを取り除くと、このトラブルは解除されます。

ピックアップの故障

ABB 社サービスステーションへ問い合わせ

計測した回転数が高すぎる

ピックアップ先端の汚れ

ピックアップ先端は磁気があるため、材料粒子を引き寄せることがあります。 このため、反スラスト軸受との間隔が小さくなり、ノイズ成分が強化されて誤作動を招くことがあります。 ピックアップを解体し、先端を洗浄してから規定の締付けトルクで元の位置に取付けてください。

計測した回転数が高すぎる

- - ABB 社サービスステーションへ問い合わせ

その他の不具合原因

- - 上記の方策を取っても不具合が解除されない場合は、ABB 社サービスステーションへの回転計ピックアップシステムの点検依頼を推奨します。

6.5

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の取外しと搭載 7

輸送 7.1 ページ 85

April

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n E

過給機の取外しと搭載

輸送 7.1

インシュレーションを装備していない過給機の吊上げ

油冷式軸受ケーシングを装備した過 給機

過給機完備品 ガス出口ケーシング あり

インシュレーションを装備した過給機の吊上げ

油冷式軸受ケーシングを装備した過 給機

過給機完備品 ガス出口ケーシング あり

7 7.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の取外しと搭載 7

過給機重量 7.2 ページ 86

April

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過給機重量 7.2

過給機の取外しおよび搭載を行うときは、十分な耐荷重性があるホイスト/吊上用具を使用してください。 以下の重量表示は最も重い型式に該当します。 仕様によっては表示された数値が銘板表示と異なることがあります。

TPS44 [kg]

TPS48 [kg]

TPS52 [kg]

TPS57 [kg]

TPS61 [kg]

120 180 250 410 650

7.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の取外しと搭載 7

過給機の取外し 7.3 ページ 87

April

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過給機の取外し 7.3

エンジン製造会社の取扱説明書に従って、ガスおよび空気配管の取外しを行なってください。

水冷式軸受ケーシングを装備したタイプ:

エンジン製造会社の取扱説明書に従い、水配管を取外してください。

取付けられている場合は、硬質インシュレーションを以下の手順で取外してください。

軸受ケーシングインシュレーションのボルトと金属板 (B) を取外してください。

軸受ケーシングインシュレーションの残りのボルト (A) を取外してください。

軸受ケーシングインシュレーションを上向きに抜取ってください。 軸受ケーシングインシュレーションを圧すと容易に抜取れます。

回転計ピックアップからケーブルカップリングを引抜いてください。 吊上装置を軸受ケーシングに固定してください。 ガス出口マニホールドが取付けられている場合は、吊上装置をマニホ

ールドにも巻付けるか、吊上げ用のアイナット (C) を取付けてください。

軸受ケーシングの固定ボルト (D) をゆるめてください。 機関から過給機を取外して側に置いてください。 油配管接続部に覆いをしてください。

7.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の取外しと搭載 7

過給機の搭載 7.4 ページ 88

April

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n E

過給機の搭載 7.4

油配管接続部に装着されている覆いを取外してください。 給油・排油配管の O リングパッキン (エンジン側の O リングパッキン

は ABB 社の納入範囲ではありません) を目視点検してください。

吊上装置を軸受ケーシングに固定してください。 ガス出口マニホールドが取付けられている場合は、吊上装置をマニホ

ールドにも巻付けるか、吊上げ用のアイナット (C) を取付けてください。

過給機をエンジンへ据付けてください。 軸受ケーシングの固定ボルト (D) を締付けてください。 回転計ピックアップにつながるケーブルカップリングと VCI を差込ん

でください。

取付けられている場合は、硬質インシュレーションを以下の手順で固定してください。

軸受ケーシングインシュレーションを取付けてください。 軸受ケーシングインシュレーション (A) のボルトを締付けてください。 軸受ケーシングインシュレーションのボルトと金属板 (B) を取付けて

ください。

エンジン製造会社の取扱説明書に従って、ガスおよび空気配管の取付けを行なってください。

水冷式軸受ケーシングを装備したタイプ:

水配管のプラグを取外し、エンジン製造会社の指示に従って水配管を取付けてください。

7.4

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

前置き 8.1 ページ 89

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過給機の分解と組立

前置き 8.1

以下に記述する作業は、エンジンから取外した過給機に該当します(「過給機の取外しと搭載」の章を参照)。

注意

記述範囲を超える作業 本取扱説明書に記述されている作業だけを実行してください。 センターカートリッジ部の不適切な解体や取付けは機械に重大な損傷をもたらすことがあります。 記述範囲を超える作業は ABB ターボシステム社の訓練を受けた資格のある作業者だけに依頼するよう推奨します。

注記

取付ける時のためにケーシング位置にマーキングを施してください。 ABB ターボシステム社は、ケーシングを分解する前にケーシング位置にマーキングを施すことを推奨します。

取付け用装置の識別

分解要具リストには本書で使われている以外の用具についても含まれています。 分解要具の識別については分解用具リストを参照ください。 (要具箱に含まれています)

警告

取付け用装置のメンテナンス 取付け用装置はその使用前後に損傷していないかチェックしてください。 腐蝕、亀裂、変形、磨耗等がないかを目視点検してください。 損傷が認められた取付け用装置は使用せずに、新品と交換してください。

8 8.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

前置き 8.1 ページ 90

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ユーザー用スペアパーツセット

必要とされるユーザースペアパーツセットが揃っていることを作業前に確認してください。

予備品の章を参照してください。

オイルオリフィス

過給機を解体するときは、取付けられているオイルオリフィスを取外さないでください。

過給機構成部品の締付けトルク

過給機構成部品の締付けトルクは指定値を遵守してください (「締付けトルク一覧表」参照)。

ABB ターボシステム社製取付け用装置の締付けトルク

特記されていない限り、取付け用装置のボルトとナットは、突当たるまでしっかりと締付けてください。

警告

吊上げられている部品 不適切に吊り上げられた部品は、人的損傷や致命的事故につながることがあります。 過給機や、組立品あるいは個々の部品を吊上げる場合は、十分な耐荷重性があり、欠陥のないホイスト/吊上要具を使用してください。

部品を正しくクレーンフックに掛けてください。 吊るされている部品の下には立たないでください。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

保護ヘルメットを着用します。

用語の定義

吊上げ固定箇所 構成部品あるいは組立品の吊上げに指定された固定箇所 (止まり穴用ネジ、フック、キャッチ)

取付け用装置 過給機部品を固定して吊上げるために過給機に取付ける装置 取付け用装置は指定された目的専用に設計されたもので、市販品ではありません 。 取付け用装置は規定された目的にのみ使用してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

前置き 8.1 ページ 91

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吊上要具 荷重物の吊上げや輸送に用いられる器具 (ロープ、チエンホイール、クレーン) 吊上要具は ABB ターボシステム社の製品に含まれていません。

アイボルトを使用する

部品を確実に吊上げるためにはアイボルト2本が必要になります(納入範囲ではありません)。

アイボルト 過給機形式

ねじ M

長さ L

最低荷重能力

TPS44 M8 13 mm 150 kg TPS48 M10 17 mm 250 kg TPS52 M10 17 mm 250 kg TPS57 M12 21 mm 350 kg TPS61 M12 21 mm 500 kg

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

ユニット部品の重量 8.2 ページ 92

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ユニット部品の重量 8.2

個々の部品あるいはユニット部品に表示された重量は目安数値です。

部品名称

TPS44 [kg]

TPS48 [kg]

TPS52 [kg]

TPS57 [kg]

TPS61 [kg]

1 消音器 15 19 30 40 65 2 空気吸込囲 (径方向流入タイプ) 5 6 8 11 21 3 空気吸込囲 (軸方向流入タイプ) 3 4 4 6 9 4 コンプレッサケーシング 17 24 35 55 90 5 扇車覆 4 7 10 13 30 6 ディフューザ 2 2 3 6 10 7 センターカートリッジ部 25 35 50 85 140 8 ノズルリング 1 1 2 3 6 9 破裂防止リング 1 2 3 5 12

10 外付け破裂防止装置付きタービンケーシング

入口 1箇所 30 35 50 80 130 入口 2 箇所 30 35 50 90 150 入口 3 箇所 - - 55 95 170 入口 4箇所 - - - 95 170

11 ガス出口フランジ 4 4 8 16 30 12 ガス出口マニホールド 16 18 25 40 60

8.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 93

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過給機の分解と組立 8.3

コンプレッサケーシングの取外し

警告

火傷の危険 高温状態の表面や運転使用剤に接触すると重度の火傷を負うことがあります。 高温表面には触れないでください。過給機の警告板指示を厳守してください。

断熱性のある保護手袋と保護服を着用してください。 作業を開始する前に過給機を冷却させてください。

熱による危険を防止するために保護手袋を着用します。

エンジン製造会社の取扱説明書に従って、全ての空気配管を取外してください。

コンプレッサケーシングインシュレーションのボルトを取外し、インシュレーションを取外してください。

V バンド (72020) をゆるめて、消音器 (81000) または空気吸込囲 (82000) を取外してください。

8.3

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 94

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n E

インシュレーションを取外してください。

インシュレーションディスク (1, 2) のボルトを緩めて取外してください。

取付けられている場合:インシュレーションディスク (1, 2) を取外してください。

インシュレーション (3) の残りのボルトを取外してください。 インシュレーション (3) を取外してください。

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 95

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n E

ボルト (72011) を少しゆるめて、吊上装置にアイボルトを固定できるようになるまでコンプレッサケーシング (72000) を回転させてください。

(77006* は加速補助装置が装備されている扇車覆のみ)

注記

コンプレッサケーシングが容易に動かない場合は、押上げ要具 (90042) をタービンケーシングに押付けてください。 その場合はタービンケーシングの硬質インシュレーションの2枚の覆い (1, 2) を取除いてください。

注意

軸力 押上げ要具を使うと大きな軸力が生じるため、不適切な取扱い (片方だけを強く押上げる) はロータを損傷することがあります。 押上げ作業は両方を交互に行い、一方だけを強く圧し過ぎないように注意してください。

ボルト (72011) をゆるめ、固定クリップ (72012) を取除いてくださ い。

コンプレッサケーシング (72000) を扇車覆 (77000) と一緒に慎重に水平方向に引出してください。

ナイロンハンマーで扇車覆 (77000) をコンプレッサケーシングから叩出し、Oリング (77005) を取除いてください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 96

April

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n E

扇車覆の解体 TPS61

昇降ビーム (90258) を扇車覆に固定してください。 アイボルト (a) を昇降ビームに固定してください。 吊上装置を使って扇車覆 (77000) を取外してください。

ボルト (72041) をゆるめ、固定ワッシャ (72040) およびディフューザ (79000) と一緒にコンプレッサケーシング (72000) から取り外してください。

ディフューザ TPS..-F31/32 / FV31/32 を解体してください

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 97

April

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n E

コンプレッサケーシングの取付け

扇車覆 (77000) および O リング (77005) を取外しと逆の順序で取付けてください。

注記

O リング 使用済みの O リングは必ず新品の O リングに交換してください。O リングはセットでのみ販売しております (「スペアパーツ」の章を参照)。

ディフューザを取外しと逆の順序で取付けてください。

コンプレッサケーシングを取外しと逆の順序で取付けてください。 固定クリップ (72012) は取付ける前に入念に清掃してください。

ディフューザの取付け TPS..-F31/32 / FV31/32

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過給機の分解と組立 8.3 ページ 98

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n E

センターカートリッジ部を取外してください。

吊上装置をチェックし軸受ケーシング (42001) にしっかり取付けてください。

エンジン製造会社の取扱説明書に従って、全ての配管を切離し、インシュレーションを取外してください。過給機を取外して、コンプレッサケーシングおよび消音器を取除いてください。 (前章の記述を参照)

警告

火傷の危険 高温状態の表面や運転使用剤に接触すると重度の火傷を負うことがあります。 高温表面には触れないでください。過給機の警告板指示を厳守してください。

断熱性のある保護手袋と保護服を着用してください。 作業を開始する前に過給機を冷却させてください。

熱による危険を防止するために保護手袋を着用します。

軸受ケーシングが容易にゆるまない場合 軸受ケーシングを押上げ要具 (90042) でタービンケーシングに圧付け

てください。 (下図参照)

注意

軸力 押上げ要具を使うと大きな軸力が生じるため、不適切な取扱い (片方だけを強く押上げる) はロータを損傷することがあります。 押上げ作業は両方を交互に行い、一方だけを強く圧し過ぎないように注意してください。

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 99

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n E

抜取り装置 (90070) および取扱作業用サポート (90012) を使ってノズルリング (56001) を抜取ってください。

C リング(51105)を取外してください。

センターカートリッジ部を保守作業用支え板 (90012) 上に置いて、固定します。

ねじ (42008) をゆるめて、ディフューザ (79000) と O リング (42012) を取り外してください。

軸方向と径方向のクリアランスを計測してください。 (軸方向および径方向のクリアランスの項を参照)

取付けられている場合

ディフューザ TPS..-F33 を解体してください

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 100

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n E

センターカートリッジ部の取付け

注記

O リング 使用済みの O リングは必ず新品の O リングに交換してください。O リングはセットでのみ販売しております (「スペアパーツ」の章を参照)。

注記

インシュレーションが突出している場合 タービンケーシングではインシュレーションがガス出口側に突出していることがあります。 その場合は、ドライバを使ってインシュレーションを押戻すことができます。

ノズルリング (56001) をタービンケーシング (51000) にしっかりと差込んでください。

C リング (51105) をタービンケーシングに装着し、真空グリースで固定してください。

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 101

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n E

注記

運転中にノズルリングが固定しているためには、隔壁とタービンケーシングの間に挟まっていなければなりません。

圧縮値 (PD) を計算してください。

注記

計算値 (PD) が 0.1 mm より小さい場合は、ABB Turbocharging サービスステーションへお問い合わせください。

軸方向と径方向のクリアランスを計測してください。 (軸方向および径方向のクリアランスの項を参照)

単一入口型タービンケーシングのノズルリング圧縮値

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 102

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n E

圧縮値 (PD) を計算してください。

注記

計算値 (PD) が ±0.2 mm を超える場合は、ABB Turbocharging サービスステーションへお問い合わせください。

軸方向と径方向のクリアランスを計測してください。 (軸方向および径方向のクリアランスの項を参照)

複数入口型タービンケーシングのノズルリング圧縮値

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 103

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ディフューザ (79000) と O リング (42012) をねじ (42008) で固定してください。

吊上装置をチェックし軸受ケーシング (42001) にしっかり取付けてください。

センターカートリッジ部の固定ボルトを取外し、取扱作業用サポート (90012) から持上げてください。

センタリングシートとボルトのねじ山に耐熱グリースを塗布してください。

油配管接続部に装着されている覆いを取外してください。

注意

センターカートリッジ部を取付けている間に、固定用サポートのパッキン (A) が損傷したり、ずれたりしないよう注意してください。 パッキン (A) はエンジン製造会社の納入製品です。

ディフューザ TPS..-F33 を組み立ててください

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 104

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注記

過給機2台が左右の潤滑油入口を介して1台のエンジンに搭載される場合は、左右を間違えて取付けることがないよう、取付けロックボルトをコンソールに装備することができます。 このボルトは (B) は軸受ケーシング脚部の対応溝に嵌ります。

センターカートリッジ部を固定クリップ (51002)、 Verbus Ripp®特殊ワッシャ (51003) 、ナット (51007) と一緒に固定してください。 (締付けトルク一覧表を参照)

軸受ケーシング (42001) を固定ボルト (C) で固定してください。 固定ボルト (C) を下表の締付けトルクで締付けてください。

**) 過給機をエンジンマウントブラケットに取付ける時は、ボルトのネジ山にオイルを軽く塗布してください(締付けトルクで想定される摩擦係数 µ = 0.12)。

過給機形式 軸受ケーシングの取付け穴 [mm]

固定ボルト C [mm]

締付けトルク [Nm]**)

TPS44 Ø 17 M16 230 TPS48 Ø 17 M16 230 TPS52 Ø 21 M20 455 TPS57 Ø 21 M20 455 TPS61 Ø 25 M24 780

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 105

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回転計ピックアップ (86505) のケーブルカップリング (86515) を差込み、(取付けられている場合は)インシュレーションディスク (1, 2) を取付けてください。

ガス出口マニホールドおよびガス出口フランジの取外し

エンジン製造会社の取扱説明書に従って、全ての配管およびインシュレーションを取外してください(前章も参照)。

吊上装置をガス出口マニホールド (51100) に巻付けてください。 ガス出口マニホールド (51100) を取外し、パッキン (52406) を取外し

てください。 ABB ターボシステム社製のガス出口マニホールドだけにパッキン(52406)が採用されています。

ガス出口フランジ (52400) と、(取付けられている場合は) C リング (52408) を取外してください。

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

過給機の分解と組立 8.3 ページ 106

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ガス出口フランジおよびガス出口マニホールドの取付け

取付けられている場合は、C リング (52408) を取付けてください。 ガス出口フランジ(52400)を取付けてください。 ABB ターボシステム社製のガス出口マニホールド (51100) の場合:

パッキン (52406) を常に交換してください (「スペアパーツ」の章を参照)。

接触面およびねじ山に耐熱グリースを塗布してください。 ナット(52433)を取付けたタービンケーシングを「締付けトルク一覧

表」に示されたトルクで固定してください。

インシュレーションを取付けてください。

エンジン製造会社の指示に従って配管を取付けてください。

取付けられている場合

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

アキシャルクリアランス A およびラジアルクリアランス B

8.4 ページ 107

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アキシャルクリアランス A およびラジアルクリアランス B 8.4

センターカートリッジ部を取外した後、そして取付ける前には、アキシャルクリアランス A およびラジアルクリアランス B を計測して記録してください。

注記

アキシャルクリアランス A を正しく計測するため、タービンを少し持上げてください。

警告

コンプレッサの鋭いエッジによる怪我の危険 コンプレッサのエッジはシャープですので、怪我する危険があります。 保護手袋を着用してください。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

TPS44 TPS48 TPS52 TPS57 TPS61 A min. 0.08 0.08 0.10 0.12 0.15 A max. 0.16 0.16 0.18 0.21 0.25 B min. * 0.51 0.50 0.61 0.72 0.81 B max. * 1.00 1.00 1.15 1.31 1.55

* 標準型ラジアル軸受に対する許容クリアランス BTPS57 または TPS61 で計測クリアランスが許容範囲外の場合は、特殊形状のラジアル軸受の可能性があります。特殊形状のラジアル軸受には他の許容値が該当します(下表参照)。

8.4

アキシャルクリアランス A とラジアルクリアランス B [mm]

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

アキシャルクリアランス A およびラジアルクリアランス B

8.4 ページ 108

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軸受の種類はロータの回転が停止するまでの時間を計測することで確認できます。ロータを手で左側 (L) と右側 (R)へ其々できるだけ同じ力で回転させます。左右両方向に回転したロータが停止するまでの時間を其々計測し、比較してください。標準型ラジアル軸受ではローター左右の回転停止時間は同じです。

一方の停止時間が他方より最低でも 1.5 倍長い場合は、特殊形状のラジアル軸受が取付けられています。特殊形状のラジアル軸受には以下のクリアランス B が許容されます。

TPS57 TPS61 B min. 0.46 0.52 B max. 0.73 0.82

注意

許容値外のクリアランス クリアランスが許容値外であったり、摩耗が激しい構成部品は、機械や物体に重大な損傷を及ぼす原因となることがあります。 構成部品の評価を ABB 社サービスステーションに依頼し、場合によっては交換させてください。

特殊形状のラジアル軸受の確認

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

径方向のクリアランス N および R 8.5 ページ 109

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径方向のクリアランス N および R 8.5

N および R

二つの数値はコンプレッサと扇車覆、およびタービンとガス出口フランジ間のラジアルクリアランスに対する理論的数値です。

クリアランス数値の最小・最大値はコンプレッサとタービンおよび扇車覆とガス出口フランジに対する製造クリアランスによって決まります。

N1/N2 および R1/R2 は2本のキャリパーで同時に測定します。 N1/N2 を測定するためには、キャリパーを扇車覆とコンプレッサの間の上下に遊び無しで挿込まなければなりません。 R1/R2 を測定するためには、キャリパーをガス出口フランジとタービンの間の上下に遊び無しで挿込まなければなりません。

8.5

キャリパー

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

径方向のクリアランス N および R 8.5 ページ 110

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測定平均値はラジアルクリアランス N および R の許容範囲内でなければいけません。

過給機形式 N [mm] R [mm] TPS44 0.15 … 0.49 0.36 … 0.67 TPS48 0.22 … 0.58 0.47 … 0.77 TPS52 0.30 … 0.67 0.59 … 0.92 TPS57 0.40 … 0.86 0.75 … 1.11 TPS61 0.50 … 0.94 0.90 … 1.32

注意

許容値外のクリアランス クリアランスが許容値外であったり、摩耗が激しい構成部品は、機械や物体に重大な損傷を及ぼす原因となることがあります。 構成部品の評価を ABB 社サービスステーションに依頼し、場合によっては交換させてください。

N および R の測定

径方向のクリアランス N および R

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の分解と組立 8

締付けトルク一覧表 8.6 ページ 111

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締付けトルク一覧表 8.6

上図に示されたボルト結合部の締付けは以下の締付けトルクを必ず遵守してください。

位置 部品番号 TPS44 TPS48 TPS52 TPS57 TPS61 1 72020 60 60 60 60 60 2 42008 6 10 10 20 20 5 52433 20 20 40 65 65 6 51007 25 25 45 75 75 9 72011 35 35 70 105 105

10 86505 15 15 15 15 15

8.6

締付けトルク [Nm]

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 一時休止時の取扱 9

過給機の休止 9.1 ページ 113

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n E

一時休止時の取扱

過給機の休止 9.1

過給機の損傷により応急処置が必要となり、エンジンを一時的にのみ休止可能な場合は、以下の手順で操作してください。

応急フランジを取付けてください。

注意

過給機ロータの固定及び過給機の分離による方法でのエンジンの運転については、いかなる場合もエンジン製造会社の指示に必ず従ってください!

過給機を分解してください。

過給機を解体してください (「過給機の解体と組み立て」の節を参照)。 ノズルリングは解体しないでください。

9 9.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 一時休止時の取扱 9

過給機の休止 9.1 ページ 114

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応急フランジの取付

タービンケーシングの開口部を応急フランジ (A) で塞いでください。 応急フランジを固定クリップ (51002)、Verbus Ripp®特殊ワッシャ

(51003)、ナット (51007) と一緒にタービンケーシング (51000) に固定し、サポートにボルトで固定してください。

注記

固定クリップ (51002) は取付ける前に入念に清掃してください。スタッドボルト (51006) のねじ山に耐熱グリースを塗布してください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 一時休止時の取扱 9

過給機の休止 9.1 ページ 115

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n E

応急フランジの図面

応急フランジは ABB 社の納入範囲ではありません。次の図面に従って過給機運転会社で製作してください。

材質:一般構造用鋼/DIN EN 10025-2 相当

過給機形式 B1 ±0.5

B2 B3 B4 ±0.2

B5 B6

TPS44 62.6 54 110 11.0 1 144 TPS48 65.7 60 130 11.7 1.5 150 TPS52 79.6 78 155 14.2 1.5 180 TPS57 98.2 100 190 17.2 2 220 TPS61 116.8 120 226 20.5 2.4 260

過給機形式 B7 ØD1 ±0.2

ØD1* ±0.2

ØD2 R1 M

TPS44 191.3 191.3 17 ≤88 M8 TPS48 35.7 222.7 227.7 17 ≤105 M8 TPS52 39.6 265.7 271.7 21 ≤125 M8 TPS57 48.2 325.7 332.5 21 ≤153 M10 TPS61 56.8 387.7 395.9 25 ≤182 M10

寸法 [mm]

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 一時休止時の取扱 9

過給機の休止 9.1 ページ 116

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*) C リング封止がオプションとして可能なタービンケーシングタイプの直径

注記

タービンケーシングの仕様に関する情報 (C リング無し/付き) は ABB 社サービスステーションに問い合わせてください。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の保管 10

休止が 12 カ月以内 10.1 ページ 117

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過給機の保管

休止が 12 カ月以内 10.1

エンジン潤滑油の状態

過給機は通常エンジン上に搭載したままで保管します。過給機に特別な保護処置が必要かどうかは休止前の潤滑油の状態によります。

全酸値(TAN)が 2 mg KOH/g を超えない場合は、対策は必要ありません

エンジン上に過給機を搭載したままでエンジン用潤滑油を防錆油に交換し、休止前にプライミングを実施した場合は、過給機に関して特別な処置は必要ありません。上記処理により古いエンジン潤滑油の残りが洗い流され、特に軸受部品が十分に防錆処置されます。

保管処理

警告

潤滑剤および補助剤の取り扱い 潤滑剤や補助剤を飲み込んだり、その蒸気を吸引したり、または、潤滑剤や補助剤に接触すると、健康被害につながることがあります。 皮膚に触れたり吸引しないように注意してください。 十分に換気します。 潤滑剤および補助剤の安全データシートの記載事項を参照してください。

現地の法律を遵守します。

密閉式保護めがねを着用します。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

ガスを防止するために呼吸用保護具を着用します。

10 10.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の保管 10

休止が 12 カ月以内 10.1 ページ 118

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全酸値(TAN)が 2 mg KOH/g を超える場合は、運転を休止した後で、次の防錆措置が必要です:

過給機を解体します。 ロータと軸受部品は ABB Turbocharging サービスステーションが解体

して、それから再度組み立てなければなりません。 すべての部品を洗浄します。 鋼鉄部品および鋳造部品の平面部に防錆油を塗布します。 過給機全体を組立ててください。

煙突からの風でロータが回転する場合

煙突から入る風でロータが回転する場合は、

コンプレッサケーシングの出口フランジとチャージエアパイプの間に閉止フランジを取り付けます。

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機の保管 10

エンジンの休止が 12 カ月を超える場合 10.2 ページ 119

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エンジンの休止が 12 カ月を超える場合 10.2

エンジンの運転を休止する場合は、過給機については以下の対応が可能です。

過給機はエンジン上に取り付けた状態を維持します 過給機のケーシングはエンジン上に取り付けた状態を維持し、ロータ

と軸受部品は ABB Turbocharging サービスステーションで解体して、個別に保管します

過給機は、解体しないで、もしくは解体して個々の部品にして、完全に取り外します

各々の場合に必要となる過給機保管処置については、「休止が最長 12 Mカ月以内」の項の「保管処理」を参照してください。

過給機をエンジン上に搭載したままで保管する場合は、「休止が最長 12 M カ月以内」の「煙突からの風でロータが回転する場合」を参照してください。

過給機全体を解体する場合、あるいは個別パーツから過給機を再度取付ける場合:

過給機の開口部は全てパラフィン紙と木蓋で封鎖してください。

過給機は、湿度 40 … 70%の乾燥した凝結しない場所で保管してください。

保管した過給機の状態

毎年、過給機の部品を錆について検査してください。 錆が出ている場合は、錆を丁寧に取除き、防錆剤を取替えてください。

10.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 過給機部品の廃棄 11

エンジンの休止が 12 カ月を超える場合 10.2 ページ 121

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過給機部品の廃棄

警告

破損したサーマルインシュレーション材の取り扱い サーマルインシュレーションが破損していると、塵埃がたまることがあります。ガラス繊維は目、皮膚、または呼吸器系に無意識のうちに刺激を与える場合があります。 塵埃を防止します。 塵埃は適切な掃除機で吸い取ります。 塵埃を吸引しないように、呼吸用保護マスクを着用します(P1 または P2 マスク)。

革製の作業手袋を着用します。

密閉式保護めがねを着用します。

粉塵を防止するために呼吸用保護具を着用します。

機械的な危険を防止するために保護手袋を着用します。

過給機の廃棄は、環境に配慮した適切な方法を取り、当該地の規定に従って行ってください。

過給機の大部分は金属 (鋳鉄、鋼、ニッケル鋼合金材、アルミニウム、黄銅製軸受)で構成されています。

その他の構成材料: 非金属材 (フェルトおよびポリエチレン製のフィルター部材)、潤滑油 (エンジンオイル)、電子部品 (回転数ピックアップおよびそれに属する部品)、インシュレーション用材

金属はくず鉄として再利用に出してください。 非金属は産業廃棄物として処理します。 潤滑材の残りは廃油として処理します。 電子構成部材は電気廃棄物として処理します。 インシュレーション用材は特別管理産業廃棄物として処理してくださ

い。

11

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 予備品 12

予備品の注文 12.1 ページ 123

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予備品

予備品の注文 12.1

予備品に関するお問い合わせおよびご注文は下記の要領にてお願い致します。

過給機形式 機番 HT…… 部品名称および部品番号

当社のサービスステーションにて予備品のご注文を承っております。

また、取扱説明書の中に記載されていないような個々のご相談にも対応致しますので、ABB サービスステーションへお問い合わせください。

注意

予備品の保管 全ての予備品はいつでも使用できるように過給機とセットにしていつも完備した状態にしておいてください。 錆びた部品は丁寧に洗浄した後でグリースを塗布してください。

使用済またはもはや使用できない部品は、環境法規に従い正しく処分してください。

カスタマースペアパーツキット (97070)

スペアパーツキット (97070) は本取扱説明書に記載されている作業に必要なものです。

数量 部品名称 部品番号 1 ソケットスクリュー 42008 1 O リング 42012 1 パッキン 52406 * 1 O リング 77005 2 皿小ねじ 72041 1 O リング 81010/ 82010

* このパッキンは ABB 社製のガス出口ケーシングを使用した場合にのみ使用可能です。

12 12.1

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 予備品 12

過給機展開図と部品番号 12.2 ページ 124

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過給機展開図と部品番号 12.2

12.2

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 予備品 12

過給機展開図と部品番号 12.2 ページ 125

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部品番号 部品名称 10900 センターカートリッジ部 42008 (カスタマースペアパーツキットに含) ソケットスクリュー 42012 (カスタマースペアパーツキットに含) O リング 51000 タービンケーシング 51002 固定クリップ 51100 ガス出口マニホールド 51105* 金属製 C リング 52400 ガス出口フランジ 52406 (カスタマースペアパーツキットに含) パッキン 52408* 金属製 C リング 56001 ノズルリング 57200 破裂防止装置 57210 破裂防止リング 72000 コンプレッサケーシング 72011 ソケットスクリュー 72012 固定クリップ 72020 V バンド 72041 (カスタマースペアパーツキットに含) プラス溝付き皿小ねじ 77000 扇車覆 77005 (カスタマースペアパーツキットに含) O リング 79000 ディフューザ 81000 消音器 81010 (カスタマースペアパーツキットに含) O リング 82000 空気吸込囲 (軸方向流入タイプ) 82010 (カスタマースペアパーツキットに含) O リング 86505(A)* 回転計ピックアップ (ケーブルは

統合されていない) 86505(B)* 回転計ピックアップ (ケーブル統

合型) 86515(A)* 86505(A)用ケーブルカプラー 86515(B)* 86505(B)用ケーブルカプラー 86526* F/I 変換器 86528* スピードメータ

* 過給機の仕様により異なる

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 予備品 12

センターカートリッジ部展開図と部品番号

12.3 ページ 126

April

201

5 H

ZTL2

412_

JA

Rev

isio

n E

センターカートリッジ部展開図と部品番号 12.3

12.3

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Operation Manual / TPS44-F.. - TPS61-F.. 予備品 12

センターカートリッジ部展開図と部品番号

12.3 ページ 127

April

201

5 H

ZTL2

412_

JA

Rev

isio

n E

部品番号 部品名称 21000 タービン軸 21002 ピストンリング 25000 コンプレッサ 32101 スラスト軸受用ブッシュ 32103 ロックリング 32105 スラストリング 32106 スラスト軸受 32108 ピストンリング 32109 シールディスク 32110 軸受フランジ 32111 反スラスト軸受 32112 軸受フランジ 32113 ソケットスクリュー 32114 ソケットスクリュー 32221 軸受カバー 32222 O リング 42001 軸受ケーシング 42002 ソケットスクリュー 42008 (カスタマースペアパーツキットに含) ソケットスクリュー 43001 隔壁 43012* 金属製 C リング

* 過給機の仕様により異なる

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