model3000 S3本体取扱説明書 - Toshiba...S3 本体取扱説明書 4....

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6E8C3783 model3000 S3本体取扱説明書

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model3000 S3本体取扱説明書

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ご注意

1. 本書に掲載してある技術情報は、製品の代表的動作・応用を説明するためのもので、その使用に際して当社および第三者の知的財産権その他の権利に対する保証または実施権の許諾を行うものではありません。

2. 本書の内容の一部または全部を無断で転載することは禁止されています。

3. 本書の内容については、お断りなく変更することがあります。

4. 本書の内容については万全を期しておりますが、万一不可解な点や、誤り、お気づきの点がございましたら、ご一報くださいますようお願いいたします。

PROSEC、TOSLINE、TOSDIC、TOSTELは、株式会社 東芝の登録商標または商標です。

IBMは、International Business Machines Corporationの登録商標です。

Microsoft, Windows and Windows NT は、米国Microsoft Corporationの米国および他の国における登 録商標です。

Ethernet/イーサネットは、日本における富士ゼロックス株式会社の登録商標です。

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TOSHIBA CORPORATION 2000-2012.

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安全上のご注意 製品および取扱説明書には、お使いになる方や他の人への危害と財産の損害を未然に防ぎ、製品を安全

に正しくお使いいただくために、重要な内容を記載しています。

 次の内容(表示・図記号)をよく理解してから本文をお読みになり、記載事項をお守りください。

●表示の説明

(注) 1. 重傷とは、失明、ケガ、ヤケド(高温・低温)、感電、骨折、中毒などで後遺症が残るもの、

および治療に入院や長期の通院を要するものをさす。

2. 傷害とは、治療に入院や長期の通院を要さない、ケガ、ヤケド、感電などをさす。

3. 物的損害とは、財産・資材の破損にかかわる拡大損害をさす。

●図記号の説明

(注) 本体表示に合わせて、禁止、強制、注意の説明内容が変わります。

危険 取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、死亡または重傷を受ける可

能性が想定される場合。

注意 取り扱いを誤った場合に、危険な状況が起こりえて、中程度の傷害や軽傷を受け

る可能性が想定される場合、および物的損害のみの発生が想定される場合。

禁止(してはいけないこと)を示します。

具体的な禁止内容は、○の中や近くに絵や文章で示します。

強制(必ずすること)を示します。

具体的な強制内容は、●の中や近くに絵や文章で示します。

注意を示します。

具体的な注意内容は、△の中や近くに絵や文章で示します。

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1. 本体警告表示ラベルの確認

本体警告表示ラベルが貼付けられていることをご確認ください。

もし、ラベルが紛失していたり、汚損により見にくいときは、当社サービス部門へご連絡ください。

2. 設置時における安全上の注意

危険

注意

強 制

装置は必ず接地してください。

感電や火災の原因となります。

強 制

次の環境での設置および保管は避けてくださ

い。

• じんあいの多い場所

• 腐食性ガス(SO2、H2S)、可燃性ガスの発生

する場所

• 許容値を超える振動、衝撃のある場所

• 急激な温度変化により結露するような場所

• 設置条件から外れる低温または高温

• 設置条件から外れる高湿度

• 直射日光の当たる場所

• 強い電波や磁界を発生する機器の近く

強 制

装置は、保守・点検の容易な場所に設置して

ください。

故障時の復旧に支障が出て、大きな事故に発

展する恐れがあります。

禁 止

装置に設けられている通風口、吸排気口はふ

さがないでください。

過熱などにより火災や故障の原因となりま

す。

システムの据付・配線時に、本書に記載され

ている設置条件を守らない場合、本来の性能

が満たせないだけでなく機器の誤動作や故障

の原因になります。

強 制

ii S3 本体取扱説明書

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3. 保守点検時における安全上の注意

危険

注意

強 制

モジュールやボードの抜き差し、機器の接続

の際は、必ず電源を切ってください。

感電による事故や装置の故障の原因となりま

す。

強 制

配線後、モジュールを着脱するときは、必ず

外部電源が切れていることを確認してくださ

い。

モジュールの外部端子台裏面にも電極が現

れ、感電の恐れがあります。

装置やボードを落としたり、ぶつけたり、ま

た、これらに強いショックを与えないでくださ

い。

故障の原因となります。

禁 止

強 制

装置、ボードに触れる前には、接地された金属

に触れて人体に帯電している静電気を放電さ

せてください。

静電気により、装置の誤動作や故障の原因とな

ります。

強 制

ユニットや基本ユニットから取り外したボー

ドやモジュールは、接地された机の上に導電性

マットまたは導電袋(予備ボードなどの入った

袋)を敷き、その上に置いてください。

静電気などにより部品を壊す恐れがあります。

強 制

装置やモジュール、ボードの汚れは、柔らかい

布でふいてください。

汚れがひどい場合は、水でぬらした布を固くし

ぼってふいてください。

汚れたままにしておくと、誤った判断や誤操作

の原因になります。

装置やモジュール、ボードの汚れを落とす場

合、ベンジンやシンナーなどは使用しないで

ください。

装置のパネルやモジュール、ボードの変形や

変色の原因となります。

禁 止

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4. 寿命部品交換時における安全上の注意

危険

5. 日常使用時における安全上の注意

危険

強 制

装置に電源ヒューズや警報ヒューズがある場

合、これを交換するときには、必ず事前にそ

の装置のスイッチを OFF にしてください。

感電や火災の原因となります。

強 制

電源の容量、周波数、電圧および変動率が、装

置の仕様に適合するか確認してから使用して

ください。

適合しない場合は、装置本来の性能が得られ

ないだけでなく、装置を破損したり、過熱に

より、火災などの原因となります。

強 制

装置の周囲温度や内部温度が異常に上昇した

り、装置に故障が生じた場合には、使用をや

めて装置の電源を切り、最寄りの当社サービ

ス担当窓口に連絡してください。

そのままの状態で使用すると、過熱により火

災などの原因となります。

iv S3 本体取扱説明書

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注意

6. 廃棄時における安全上の注意

危険 注意

モジュール内やボードの部品や端子、コネク

タ、ハンダ面等に手を触れないでください。

IC、LSI などが静電破壊し、故障の原因になり

ます。また、部品リード線の末端での受傷、高

温部品での火傷の恐れがあります。

禁 止

装置やモジュール、ボードの分解や改造をしな

いでください。

装置の安全性が失われるだけでなく、装置の誤

動作や故障の原因となります。

禁 止

電源コードやケーブルは無理に折り曲げたり、

引っ張ったり、ねじったりしないでください。

断線や発熱の原因となります。

禁 止

装置本体などのすきまから金属類を差し込ん

だり、クリップなどを落としたりしないでくだ

さい。

火災などの原因となります。

禁 止

強 制

リチウム電池、Ni-Cd 電池を破棄する場合は、

地方自治体の条例または規則に従ってくださ

い。

リチウム電池は、火中への投入はしないでく

ださい。

爆発などの危険があります。

禁 止

強 制

製品(ベースユニットおよびモジュール)を

破棄する場合は通常の廃棄物とは区別し、産

業廃棄物として処理してください。

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用途制限■ この製品は、人の生命に直接かかわる装置など(注 1)を含むシステムに使用できるよう開発・製作

されたものではないので、それらの用途に使用しないでください。

■ この製品を、人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステム(注

2)に使用する場合は、システムの運用、維持、管理に関して、特別な配慮(注 3)が必要となるの

で、当社営業窓口に相談してください。

(注 1) 人の生命に直接かかわる装置などとは、以下のものをいいます。

• 生命維持装置や手術室用機器などの医療用機器

(注 2)人の安全に関与し、公共の機能維持に重大な影響を及ぼす装置などを含むシステムとは、以

下のようなものをいいます。

• 原子力発電所の主機制御システム、原子力施設の安全保護系システム、その他安全上重要

な系統およびシステム

• 集団輸送システムの運転制御システムおよび航空管制制御システム

(注 3)特別な配慮とは、当社技術者と十分な協議を行い、安全なシステム(フールプルーフ設計、

フェールセーフ設計、冗長設計するなど)を構築することをいいます。

免責事項■ 火災、地震、第三者による行為、その他の事故、使用者の故意または過失、誤用、その他異常な条

件下での使用により生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ この製品の使用または使用不能から生ずる付随的な損害(事業利益の損失、事業の中断、記憶内容

の変化・消失など)に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 取扱説明書に記載された内容を守らずに生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ 接続機器との組み合わせによる誤動作などから生じた損害に関して、当社は一切責任を負いません。

■ お客様作成のアプリケーションプログラムとの組み合わせによる誤動作などから生じた損害に関し

て、当社は一切責任を負いません。

お願い

携帯電話や PHS は、運転中の製品本体および各種伝送ケーブル、I/O バスケーブルなどから

1m 以上離れたところでご使用ください。システムが誤動作する恐れがあります。

vi S3 本体取扱説明書

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はじめに

 東芝統合コントローラVシリーズ model 3000は、オープン・ライトサイジング時 代に適用する新しい統合制御システムです。長年培ってきた制御技術とコンピュータ技術に、標準マルチベンダのネットワークと簡単エンジニアリングのパッケージングソフトウエアを採用したことによって、使用しやすくオープンなシステムを実現しています。コントロールステーションS3コントローラは、シーケンス制御を行うためのPLCモデルです。

 この説明書は、Vシリーズ model 3000の大型シーケンス制御コントローラ(S3コ ントローラ)の取り扱いと、機能、トラブルシューティングについて説明しています。

 S3を正しく安全にご使用していただくために、ご使用前に必ず「安全上のご注意」を読んでください。

 なお、本製品は保証期間中であっても、消耗や、摩耗による修理交換は有償となります。

vii

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必ず守ってください装置をご使用いただく上で、操作者の安全を守り、装置の正常な動作を保つために、次の事項を守ってください。

1 取扱説明書を熟読された上でご使用ください。

2. 下記の環境での設置および保管は避けてください。

(1) 塵埃の多い場所。

(2) 腐食性ガス(SO2、H2S など)の発生する場所。

(3) 振動、衝撃のある場所。

(4) この説明書の設置条件から外れる低温および高温環境。

(5) 湿度の高い場所。

3. 装置の周囲温度および内部温度が異常に上昇した場合や装置に故障が生じた場合は、使用をやめて装置の電源を切り、最寄りの当社サービス担当窓口までご連絡ください。

4. 運転中等、スイッチの設定以外で装置のケースを開けないでください。

5. 装置の改造は行わないでください。

6. 輸送時など、製品を落下させないでください。

viii S3本体取扱説明書

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S3 説明書体系

S3システムの説明書として以下の説明書を準備しています。

「S3本体取扱説明書」(6E8C3783)

S3のハードウェアについて、仕様、取り扱い方法、保守、保全方法を述べています。

「S3機能説明書」(6E8C3997)

S3が持っている機能とその使用方法を説明し、ユーザプログラムを作成するために必要な情報について説明します。

「S3二重化機能説明書」(6E8C3998)

S3が持っている機能とその使用方法を説明し、ユーザプログラムを作成するために必要な情報について説明します。

「命令語説明書」(6E8C4826)

プログラム言語であるラダー図(LD)、FBD、SFC、STについて、各命令語の仕様詳細を説明しています。

「エンジニアリングツール4・セットアップ編」(6E8C4891)

パーソナルコンピュータに、Vエンジニアリングツール4をセットアップする方法について説明しています。

「エンジニアリングツール4・基本編」(6E8C4890)

Vエンジニアリングツール4を使用して、プログラムを作成、デバッグ、プリントアウト及び保存するための操作方法について説明しています。

「model 3000 パラレルI/O取扱説明書」(6E8C3785)

パラレルI/Oモジュールについて、仕様、取り扱い方法について説明しています。

「model 3000 アナログモジュール取扱説明書」(6E8C3969)

パラレルI/Oモジュールのアナログ関係のモジュールについて、仕様、取り扱い方法について説明しています。

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CONTENTS

6E8C3783

安全上のご注意 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . i

はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . vii

第 1 章 システム構成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1

1.1 S3 基本構成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11.1.1 構成モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11.1.2 ユニット構成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 41.1.3 ベース . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81.1.4 S3 CPU モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91.1.5 拡張インタフェ-スモジュール . . . . . . . . . . . . . . . 121.1.6 ケーブル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 16

1.2 電源モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17

1.3 電源容量の検討 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23

1.4 FAN ユニット . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25

第 2 章 一般仕様 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29

2.1 一般仕様 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29

2.2 外形寸法 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33

第 3 章 据付・配線 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35

3.1 設置環境 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35

3.2 ユニットの取り付け . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36

3.3 モジュールの取付け・取外し . . . . . . . . . . . . . . . . . . 383.3.1 上下ねじ止め構造モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . 383.3.2 上部ロックレバー固定構造モジュール . . . . . . . . . 393.3.3 拡張インタフェースモジュール . . . . . . . . . . . . . . . 41

3.4 拡張ユニットの接続 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42

3.5 接地 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45

3.6 電源配線 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48

3.7 入出力配線 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51

3.8 電源投入手順 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53

3.9 安全回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54

3.10 電源モジュールの運転信号出力(RUN 接点)の 取り扱い . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 563.10.1 S3 システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 563.10.2 S3 二重化システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .57

xi

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CONTENTS

x

第 4 章 保守・点検 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59

4.1 点検項目 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59

4.2 保守部品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61

4.3 バッテリ交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62

4.4 ヒューズ交換 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65

第 5 章 トラブルシューティング . . . . . . . . 67

5.1 異常発生時の確認事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67

5.2 電源のチェック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69

5.3 CPU のチェック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70

5.4 プログラムのチェック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71

5.5 入力チェック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 72

5.6 出力チェック . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73

5.7 外部要因によるトラブル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 74

ii S3本体取扱説明書

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ステム構成

第 1章 シ

1.1 S3基本構成

1.1.1 構成モジュール

 S3本体は、電源モジュール、CPUモジュール、基本ベース、拡張ベース、拡張インタフェ-スモジュール、拡張ケーブル、及びI/Oモジュールにより構成されます。

 PCの基本部を構成する各モジュール(I/Oモジュールを除く)にはそれぞれ下表の種類があります。

●電源モジュール

●S3 CPUモジュール

●ベース

型 式 概   要

1 PS791S 基本電源モジュール(AC100/200V入力)シャットダウンシーケンス・ス

イッチ付

2 PS735 基本電源モジュール(DC24V入力)

3 PS361 拡張電源モジュール(AC100/200V入力)

4 PS332 拡張電源モジュール(DC24V入力)(廃型)

5 PS332A 拡張電源モジュール(DC24V入力)(PS332と同等の互換品)

型 式 概   要

1 S3PU55A 112KS/128KW

2 S3PU45A 112KS/64KW

3 S3PU65A 112KS/128KW 二重化用

型 式 概   要

1 BU748

基本用シングル用

ステーションバス8スロット+PIO 3枚実装用

2 BU746 ステーションバス6スロット+PIO 5枚実装用

3 BU744 ステーションバス4スロット+PIO 7枚実装用

4 BU742 ステーションバス2スロット+PIO 9枚実装用

5 BU784 二重化用 ステーションバス4スロット×2

6 BU35B拡張用

PIO 11枚実装用

7 BU356 PIO 6 枚実装用

1

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第 1 章 システム構成

1

●拡張インタフェースモジュール

●拡張ケーブル

●二重化トラッキングケーブル

型 式 概   要

1 IF721

基本用

シングル用2系統

両端コネクタ(50ピン)付き2 IF741 4系統

3 IF728二重化用

2系統 両端コネクタ(50ピン)付き

4 IF748 4系統 二重化トラッキングコネクタ付き

5 IF351拡張用

シングル用/二重化用二重化時は、二段目拡張ユニット以降に使用

6 IF758 二重化用 二重化時の一段目拡張ユニットに使用

型 式 概   要

1 CS3R5 0.5m標準タイプ両端コネクタ(50ピン)付き

シングル/二重化共用

2 CS301 1.0m

3 CS302 2.0m

4 CS304 4.0m

型 式 概   要

1 CX701 1.0m(標準)

二重化TSケーブル

2 CX702 2.0m

3 CX703 3.0m

4 CX704 4.0m

5 CX705 5.0m

6 CX706 6.0m

7 CY701 1.0m(標準)

二重化TDケーブル

8 CY702 2.0m

9 CY703 3.0m

10 CY704 4.0m

11 CY705 5.0m

12 CY706 6.0m

2 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

図1-1 S3のシングル構成

図1-2 S3の二重化構成

CPUモジュール

拡張インタフェース

  モジュール

拡張インタフェース

  モジュール

基本ユニット

基本ユニット用

電源モジュール 基本ベース

拡張ケーブル

拡張ケーブル

拡張ユニット

拡張ユニット用

電源モジュール拡張ベース

model 3000 用パラレル

I/O モジュール

model 3000 用パラレル

I/O モジュール

ステーションバスモジュール

model 3000 用パラレル

I/O モジュール

CPUモジュール

拡張インタフェース

  モジュール

2重化用

拡張インタフェース

モジュール

基本ユニット

基本ユニット用

電源モジュール

基本ベース

拡張ケーブル

トラッキングケーブル

拡張ユニット

拡張ユニット用

電源モジュール拡張ベース

ステーションバスモジュール

拡張ケーブル

6E8C3783 3

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第 1 章 システム構成

1

1.1.2 ユニット構成

 使用するモジュールにより、基本ベースには種類があります。基本ベースは下表の通りです。

○:組合せ可 -:組合せ不可

(1) 最小ユニット

 基本ユニット1台が最小構成になります。この場合使用するステーションバスのスロット数によりベースのタイプが変わります。

図1-3 ユニット構成

基本ベース形式

電源

モジュールCPUモジュール IFモジュール

PS791SPS735

S3PU65AS3PU45AS3PU55A

IF748IF728

IF741IF721

ステーション バス有り

BU748BU746BU744BU742

○ ○ ○ - ○

二重化ベース BU784 ○ ○ - ○ -

補足

(1) 基本ユニットのみの場合、拡張インタフェ-スモジュールは不要です。

(2) I/Oモジュール入出力の為、CPU実装スロットは限定されます。

CP

U

I/OPS

I/O I/O

CP

U

I/OPS

I/O I/O

CP

U

I/OPS

I/O I/O

CP

U

I/OPS

I/O I/OI/O I/O I/O I/O I/O I/O

I/O I/O I/O I/O

I/O I/O

■BU748使用時の基本ユニット構成

• ステーションバスモジュール最大8枚実

装可能

• パラレル I/O モジュール最大 3 枚実装可

■BU746使用時の基本ユニット構成

• ステーションバスモジュール最大6枚実

装可能

• パラレル I/O モジュール最大 5 枚実装可

■BU744使用時の基本ユニット構成

• ステーションバスモジュール最大4枚実

装可能

• パラレル I/O モジュール最大 7 枚実装可

■BU742使用時の基本ユニット構成

• ステーションバスモジュール最大2枚実

装可能

• パラレル I/O モジュール最大 9 枚実装可

4 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

(2) 最大構成

 拡張ユニットを接続する場合は、拡張インタフェ-スモジュールを使用します。

 IF741は拡張4系統、IF721は拡張2系統を接続することができます。

 IF741、IF721それぞれ1系統当たり7台の拡張ユニットを接続することができます。

図1-4 

拡張ユニット 1-1~1-7

拡張ユニット 2-1~2-7

PS* 109876543210

基本ユニット

IF

CP

U

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/

O

拡張ユニット 3-1~3-7

拡張ユニット 0-5

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-4

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-7

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-6

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-2

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-1

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-3

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

576 点/基本ベース(BU742)

2 系統 大点数 10432 点/11 枚用拡張ベース使用時

5952 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

3 系統までの 大点数 15360 点/11 枚用拡張ベース使用時

8640 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4 系統までの 大点数 20288 点/11 枚用拡張ベース使用時

11328 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

1280 点/11 枚用拡張ベース使用時

960 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

1984 点/11 枚用拡張ベース使用時

1344 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

2688 点/11 枚用拡張ベース使用時

1728 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

5504 点/11 枚用拡張ベース使用時

3264 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4800 点/11 枚用拡張ベース使用時

2880 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4096 点/11 枚用拡張ベース使用時

2496 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

3392 点/11 枚用拡張ベース使用時

2112 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

IF741

IF351

IF351

IF351

IF351

IF351

IF351

IF351

IF721

6E8C3783 5

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第 1 章 システム構成

1

(3) 二重化構成

図1-5 

補足

(1) 基本ユニットには、基本用拡張インタフェ-スモジュールが、拡張ユニットには、拡張用

インタフェ-スが必要です。

(2) ベースのタイプ(基本ベースの5タイプ、拡張ユニットの2タイプ)による組合せ上の制限

はありません。

(3) 拡張ユニットを使用する場合、全ての拡張ベースに拡張用インタフェ-スモジュール装着

します。拡張ケーブル長は、ユニット間最大4m、総延長最大8mです。

(4) 拡張ユニットに使用する I/Oモジュールの内部5Vの消費電流により、拡張ユニットに電源

モジュールが必要かが決まります。

(5) 拡張ユニットの電源モジュール実装有無により、拡張インタフェ-スモジュールの電源モ

ジュールプラグを切り換える必要があります。

■BU784使用時の基本ユニット構成

• ステーションバスモジュール最大 4 枚× 2 実

装可能• 左右が同じ構成になります。

CP

U

PS

IF CP

U

PS

IF

ステーションバスモジュール

二重化インタフェースモジュール/ステーションバスモジュール

補足

基本ユニットには、パラレルI/Oモジュールは実装できません。

6 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

図1-6 

補足

拡張ユニット(0-1,1-1,2-1,3-1)には、電源モジュール(PS361/332/332A)を必ず実装します。

拡張ユニット 1-1~1-7

拡張ユニット 2-1~2-7

PS

32103210基本ユニット

IF72

8/74

8 S

3PU

65A

M

OD

ULE

S3P

U65

A

MO

DU

LE

MO

DU

LE

MO

DU

LE

実装不可

IF72

8/74

8

拡張ユニット 3-1~3-7

拡張ユニット 0-5

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-4

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-7

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-6

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-2

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-1

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

拡張ユニット 0-3

109876543210

PS

I

F3

51

I/O

I/

O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/O

I/

O

I/O

I/O

I/

O

二重化基本ベース(BU784)

2 系統 大点数 9856 点/11 枚用拡張ベース使用時

5376 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

3 系統までの 大点数 14784 点/11 枚用拡張ベース使用時 8064 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4 系統までの 大点数 19712 点/11 枚用拡張ベース使用時

10752 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

704 点/11 枚用拡張ベース使用時

384 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

1408 点/11 枚用拡張ベース使用時

768 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

2112 点/11 枚用拡張ベース使用時

1152 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4928 点/11 枚用拡張ベース使用時

2688 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

4224 点/11 枚用拡張ベース使用時

2304 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

3520 点/11 枚用拡張ベース使用時

1920 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

2816 点/11 枚用拡張ベース使用時

1536 点/ 6 枚用拡張ベース使用時

IF748

IF758

IF351

IF351

IF351

IF351

IF351

IF351

IF728 PS

6E8C3783 7

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第 1 章 システム構成

1

1.1.3 ベース

 ベースには、基本ユニット用と拡張ユニット用があります。

 基本ユニットにはステーションバススロット数に応じて5種類のタイプがあり、また拡張ユニットにはI/Oモジュールを実装する最大枚数により2種類のタイプがあります。

図1-7 

形式 用途

装着モジュール

電源ステーション

バススロット数

I/Oモジュール

スロット数

BU748 基本 1 8 3 0スロット:

IFモジュール装着

1スロット:

CPU装着

BU746 基本 1 6 5

BU744 基本 1 4 7

BU742 基本 1 2 9

BU784 基本 1×2 4×2 実装不可 二重化

BU35B 拡張 1 11 IF装着

スロット+1BU356 拡張 1 6

補足

モジュールを装着しないコネクタは、内部に異物が入らないようにコネクタに付いている

キャップを外さないでください。

BU742

BU35B BU356

BU719

BU744

BU746BU748

BU784

8 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

1.1.4 S3 CPUモジュール

S3 CPUモジュールには機能により下表の3種類があります。

図1-8 S3 CPU モジュール正面図

型式 仕様

S3PU55A 112KS/128KW

S3PU45A 112KS/64KW

S3PU65A 112KS/128KW 二重化

①上部モジュール固定ネジ

②正面パネル 4 点 LED RUN HARD SOFT S3BATT

③7 セグメント LED 表示

④ロータリスイッチ

⑤ディップスイッチ

⑥モード(キー)スイッチ

⑦ツール接続用コネクタ

⑧バッテリーカバー

⑨バッテリ接続コネクタ

⑩バッテリー

⑪着脱式オプション基板

⑫コンピュータリンクコネクタ

⑬下部モジュール固定ネジ

6E8C3783 9

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第 1 章 システム構成

1

① 上部モジュール固定ネジ:モジュールを基本ベースに取り付けるための固定ネジです。

② 正面パネル4点LED: S3CPUの状態を表示します。詳細は、「S3機能説明書」または「S3二重化機能説明書」を参照してください。

③ 7セグメントLED表示器: S3CPUの状態を表示します。詳細は、「S3機能説明書」または「S3二重化機能説明書」を参照してください。

④ ロータリスイッチ: 7セグメントLEDの表示内容を決定します。詳細は、「S3機能説明書」または

「S3二重化機能説明書」を参照してください。

⑤ ディップスイッチ: コントローラの初期状態を設定します。詳細は、「S3機能説明書」または「S3二重化機能説明書」を参照してください。

⑥ モード(キー)スイッチ: コントローラのモードを切り換えます。詳細は、「S3機能説明書」または「S3二重化機能説明書」を参照してください。

⑦ ツール接続用コネクタ: エンジニアリングツール接続ケーブルを接続するコネクタです。 コネクタ形式:D-SUB 9ピン ピンインサート インチネジ

⑧ バッテリーカバー:バッテリカバー

⑨ バッテリ接続コネクタ:バッテリ側コネクタを接続します。

⑩ バッテリー: ユーザープログラム、ユーザーデータ、及びカレンダーのバックアップ用バッテリ(形式:GBT711*AS)を装着します。

⑪ 着脱式オプション基板

注 意

PC本体や I/Oモジュールの動作スイッチは指定された設定方法及び内容を設定してく

ださい。

指定外のスイッチ設定は故障、誤動作の原因となります。

信号名 ピン番号 略号 I/O

未使用 1 -

受信データ 2 RXD I

送信データ 3 TXD O

電源 4 P5

信号用接地 5 SG

未使用 6 -

送信要求 7 RTS O

送信可 8 CTS I

未使用 9 -

10 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

⑫ コンピュータリンクコネクタ

上位コンピュータやインテリジェント機器とデータ授受を行うためのコンピュータリンク機能を標準装備しています。

本機能の概略仕様とRS485コネクタのコネクタピン配列を次頁に示します。な

お、本機能の詳細は、「S3機能説明書」または「S3二重化機能説明書」を参照

してください。

⑬ 下部モジュール固定ネジ: モジュールを基本ベースに取り付けるための固定ネジです。

伝送路構成パーティーライン(マルチドロップ)

接続ステーション数主局(コンピュータ)1台に対して

従局(PC)32台

伝送距離 最大1km(総延長距離)

インタフェ-ス RS485準拠

伝送速度(bps) 300,600,1200,2400,4800,9600,19200,38400選択

応答方式 会話型(主局の要求コマンド送信)

機能

(上位コンピュータがPCに

対して実現できる機能)

・データ書き込み/読み出し・運転状態監視・運転モード制御・プログラムダウンローディング /アップローディング

コネクタ形式 D-SUB 15ピン ソケットインサート ミリネジ

信号名 ピン番号 略号 方向

保安用接地 1 FG

信号用接地 7 SG

未使用 8

15

送信データ 3 TXA PC

11 TXB

受信データ 2 RXA PC

10 RXB

送信要求 5 RTSA PC

13 RTSB

送信可 4 CTSA PC

12 CTSB

6E8C3783 11

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第 1 章 システム構成

1

1.1.5 拡張インタフェ-スモジュール

 拡張インタフェ-スを接続する場合は、基本ユニット及び拡張ユニットにそれぞれ拡張インタフェ-スモジュールを装着します。

 基本ユニットには基本用拡張インタフェ-スモジュールを基本ユニットのスロット0に装着し、拡張ユニットには拡張用インタフェ-スモジュールを装着します。

図1-9 

型式 用途 種類

IF741

基本用

4系統用拡張インタフェ-ス

IF721 2系統用拡張インタフェ-ス

IF748 二重化4系統用拡張インタフェ-ス

IF728 二重化2系統用拡張インタフェ-ス

IF351拡張用

拡張インタフェ-ス

IF758 二重化拡張インタフェ-ス

基本ユニット用 インタフェイスモジュール

拡張ユニット用 インタフェイスモジュール

① モジュール固定ネジ(上部)

② モジュール固定ネジ(下部)

12 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

基本ユニット実装モジュール

図1-10 

拡張ユニット実装モジュール

図1-11 

IF748

RUN ACC

ONL

STB

TX

RX

CH1CH3

CH0CH2

TD

TS

PRI

SEC

IF728RUN ACC

ONL

STB

TX

RX

CH1

CH0

TD

TS

PRI

SEC

IF741 ACC

CH1 CH3

CH0 CH2

IF721ACC

CH1

CH0

③状態表示 LED RUN,ONL,TX,STB, RX,ACC

④モード切替スイッチ

⑤監視用トラッキング ケーブル接続コネクタ

⑥伝送用トラッキング ケーブル接続コネクタ

⑦次段拡張ユニット 接続ケーブル接続コネクタ

⑧状態表示 LED ACC,P,S

⑨前段基本/拡張ユニット 接続ケーブル接続コネクタ

⑩次段拡張ユニット 接続ケーブル接続コネクタ

P

ACC

PIN

SIN

OUT

IF758

S

IN

OUT

IF351

6E8C3783 13

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第 1 章 システム構成

1

① モジュール固定ネジ(上部)

基本又は拡張ベースに固定します。

② モジュール固定ネジ(下部) 基本又は拡張ベースに固定します。

③ 状態表示LEDIF741/721の状態を表示します。

IF748/728の状態を表示します。

④ モード切替スイッチ 二重化時の電源投入後の初期設定を行います。

⑤ 監視用トラッキングケーブル接続コネクタ 監視用トラッキングケーブルを接続します。

⑥ 伝送用トラッキングケーブル接続コネクタ 伝送用トラッキングケーブルを接続します。

⑦ 次段拡張ユニット接続ケーブル接続コネクタ 次段拡張ユニット接続時のパラレルI/O拡張ケーブル接続コネクタです。

⑧ 状態表示LEDIF758の状態を表示します。

⑨ 前段基本/拡張ユニット接続ケーブル接続コネクタ 前段拡張ユニットとのパラレルI/O拡張ケーブル接続コネクタです。

⑩ 次段拡張ユニット 接続ケーブル接続コネクタ 次段拡張ユニット接続時のパラレルI/O拡張ケーブル接続コネクタです。

LED名称 色 消灯 点滅 点灯

"ACC” 緑 PI/O アクセス時

LED名称 色 消灯 点滅 点灯

"RUN" 緑 ERRORモード RUNモード

"TX 緑 送信時

"RX" 緑 受信時

"ONL" 緑 スタンバイ/片系単独 イコライズ中 オンライン

"STB" 緑 オンライン/片系単独 イコライズ中 スタンバイ

"ACC" 緑 PI/Oアクセス時

LED名称 色 消灯 点滅 点灯

"ACC” 緑 PI/Oアクセス時

"P" 緑 プライマリ選択時

"S" 緑 セカンダリ選択時

14 S3本体取扱説明書

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1.1 S3 基本構成

1

 拡張ユニットに拡張ユニット電源モジュールが必要かどうかは、使用するI/Oモジュールの内部5V消費電流によって決まります。

 拡張ユニットの電源モジュールの有無によってインタフェ-スモジュール側面の電源モードプラグを切り換えてください。

図1-12 

補足

二重化用拡張インタフェースモジュール(IF758)には、電源モード切り替えプラグはありま

せん。必ず、電源モジュール(PS361/332/332A)を使用します。

IF351

電源モードプラグ

正面

電源モジュール有り:1-2 短絡

電源モジュール無し:1-3 短絡

出荷時は 1-2 短絡(電源有り)

3 1

6E8C3783 15

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第 1 章 システム構成

1

1.1.6 ケーブル

下表の拡張ケーブルを準備しています。

パラレルI/O用拡張ケーブル

二重化用トラッキングケーブル

ツール接続ケーブル

形式 ケーブル長 種別

1 CS3R5 0.5m

両端コネクタ(50ピン)付き2 CS301 1.0m

3 CS302 2.0m

4 CS304 4.0m

形式 ケーブル長 種別

1 CX701 1.0m(標準)

二重化監視用TSケーブル

2 CX702 2.0m

3 CX703 3.0m

4 CX704 4.0m

5 CX705 5.0m

6 CX706 6.0m

7 CY701 1.0m(標準)

二重化伝送TDケーブル

8 CY702 2.0m

9 CY703 3.0m

10 CY704 4.0m

11 CY705 5.0m

12 CY706 6.0m

形式 ケーブル長 種別

1 ZCDEYAA 5.0m

16 S3本体取扱説明書

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1.2 電源モジュール

1

1.2 電源モジュール

 電源モジュールには、基本ユニット用電源と拡張ユニット用電源があります。

 基本ユニット用電源には、シャットダウンシーケンス機能をもった電源と同機能をもたない電源があります。

 また、AC入力タイプとDC入力タイプの2種類があり、基本/拡張それぞれのベース左端に実装します。

型 式 概   要

1 PS791S 基本電源モジュール(AC入力)

シャットダウンシーケンススイッチ付

2 PS735 基本電源モジュール(DC入力)

3 PS361 拡張電源モジュール(AC入力)

4 PS332 拡張電源モジュール(DC入力)(廃型)

5 PS332A 拡張電源モジュール(DC入力)(PS332と同等の互換品)

6E8C3783 17

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第 1 章 システム構成

1

■ 基本ユニット電源

PS791S/PS735

図1-13 

① POWER 表示

②バッテリ表示

③ファン停止表示

④ 5V チェック端子

⑤ 3.3V チェック端子

⑥ 0V チェック端子

⑦ 5V 調整ボリウム

⑧ 3.3V 調整ボリウム

⑨リセット検出電圧調整ボリウム

⑩バッテリコネクタ

⑪バッテリ

⑫端子台着脱着脱ビス

⑬ファン電源出力(+)端子

⑭ファンアラーム入力端子

⑮ファン電源出力(-)端子

⑯運転信号出力端子(RUN 出力)

⑰交流電源入力端子(L・N)

⑱ラインフィルタグランド端子(LG)

⑲フレームグランド端子(FG)

⑳シャットダウンスイッチ(PS791S)のみ

24Vdc(PS735)

18 S3本体取扱説明書

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1.2 電源モジュール

1

① POWER表示(緑)

内部5V電源正常時点灯

② バッテリ表示(緑) 内蔵バッテリが正常電圧レベルにあるとき点灯します。

③ ファン停止表示(赤) ファン停止状態で点灯します。ただしファンレス適用時は検出を禁止状態にすることもできます。

④ 5Vチェック端子 本端子と0Vチェック端子間で5Vをチェックする端子です(テスター棒用)。

⑤ 3.3Vチェック端子 本端子と0Vチェック端子間で3.3Vをチェックする端子です(テスター棒用)。

⑥ 0Vチェック端子 チェック用共通端子です。

⑦ 5V調整ボリウム 5V電圧を調整します(右回しで電圧上昇)。出荷時調整済みです。

⑧ 3.3V調整ボリウム 3.3V電圧を調整します(右回しで電圧上昇)。出荷時調整済みです。

⑨ リセット検出電圧調整ボリウム 5V低下時のリセット検出電圧を調整します。出荷時調整済みです。

⑩ バッテリコネクタ 正面より専用リチウム電池をつなぎ込む為のコネクタです。

⑪ バッテリ 専用のリチウム電池です。バッテリは別封添付されていますのご使用前に装着し、バッテリコネクタと接続してください。

⑫ 端子台着脱着脱ビス(上下2箇所) 端子台(TB1)をはずすことができます。この場合には必ず交流電源、RUN出力電源がオフになっていることを確認してください。感電の恐れがあります。

⑬ ファン電源出力(+)端子 専用ファン接続時の電源供給端子です。専用ファンのリード線色は赤色を接続します。その他の負荷へは供給しないでください。

⑭ ファンアラーム入力端子 専用ファン接続時のアラーム入力端子です。専用ファンのリード線は黄色を接続します。 その他の用途では使えませんが、ファンレス適用の場合は、本端子とファン電源出力(-)端子間を短絡(又は1.5KΩ以下の抵抗)で接続することで、ファン停止検出を止めることができます。この措置は最大定格に対し出力が1/3以下の場合に限ります。条件を超えて使用された場合は、過熱により故障、システム停止に至る場合がありますのでご注意ください。

⑮ ファン電源出力(-)端子 専用ファン接続時の電源供給端子です。専用ファンのリード線色は黒色を接続します。その他の負荷へは供給しないでください。

⑯ 運転信号出力端子(RUN出力) コントローラがRUN状態の時にONになる1a接点端子です。ただし、コントローラが1台も存在しない状態で電源を投入させますと、RUN接点は自動的にONとなりますので適用に際してはご注意ください。

⑰ 交流又は直流電源入力端子 交流又は直流電源を接続します。

⑱ ラインフィルタグランド端子(LG) 電源1次側ラインフィルタの中性点です(接地用端子)。

6E8C3783 19

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第 1 章 システム構成

1

⑲ フレームグランド端子(FG)

フレームに接続されています(接地用端子)。 内部回路SG(シグナルグランド)とはコンデンサを介して接続されてます。

⑳ シャットダウンスイッチ(PS791Sのみ) 交流入力電源スイッチです。コントローラによっては電源オフ時にシャットダウン・シーケンス動作を必要とするものがある場合に有効です。 通電中、本スイッチをオフにするとシャットダウンシーケンスが必要なコントローラがある場合には、自動的に本スイッチのオフ後も遮断処理を接続し終了後にオフにすることができます。シャットダウン機能のないコントローラでは通常の電源スイッチとなります。

補足

(1) 外部電源条件、その他仕様に関しましては、「2.1 一般仕様」をご参照ください。

(2) 端子台ビスサイズは M3.5 です。接地配線及び電源配線に関しては、「3.5 接地」または

「3.6 電源配線」を参照してください。

注 意

(1) 通電中はモジュール、ユニットの端子台カバーを取り付けた状態で使用し、端子には絶対

に触らないでください。

通電中の端子に触れると、感電の恐れがあります。

(2) 電源入→切→再投入は、1 秒以上の間隔を開けてください。再投入までの間隔が短いと、

正常に起動しない、誤動作などの恐れがあります。

20 S3本体取扱説明書

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1.2 電源モジュール

1

■ 拡張ユニット電源

図1-14 

注 意

(1) 通電中はモジュール、ユニットの端子台カバーを閉じた状態で使用し、端子には絶対に触

らないでください。

通電中の端子に触れると、感電の恐れがあります。

(2) 電源入→切→再投入は、1 秒以上の間隔を開けてください。再投入までの間隔が短いと、

正常に起動しない、誤動作などの恐れがあります。

POWER

2RUN

AC100V-120VAC200V-240V

250V 3A

100/200Vac

RUN

LG

FG

FUSE

TOSHIBA

PROSEC

PROGRAMMABLECONTOROLLER

POWER

PS361

21

43

65

87

100Vac SHORT200Vac OPEN

PS361

100/200Vac

PS332A

450Vdc 6.3A

20.4-28.8Vdc

RUN

LG

FG

FUSE

TOSHIBA

PROSEC

PROGRAMMABLECONTOROLLER

PS332A

21

43

65

87

24Vdc

POWER

NC

NC100-120Vac200-240Vac

6E8C3783 21

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第 1 章 システム構成

1

① POWER LED(緑)

内部5V電源正常時点灯

② ヒューズ: PS361用…250Vac-3A(予備ヒューズ1ヶ添付) PS332用…250Vac-6A(予備ヒューズ1ヶ添付) PS332A用…450Vdc-6.3A(予備ヒューズ1ヶ添付)

③ 運転信号出力端子(RUN出力): PCがRUN状態のときにONにする1a接点です。

④ 接点出力…240Vac/24Vdc-2A(max) (拡張ユニットでの使用も可能)

⑤ 電源切換端子:(PS361のみ) 電源電圧に応じて短絡または開放します。(短絡バー添付) 100-120Vac…短絡 200-240Vac…開放

⑥ 電源入力端子: 電源ラインを接続します。

⑦ ラインフィルタグランド端子(LG): 電源1次側ラインフィルタの中性点です。(接地用端子)

⑧ フレームグラント端子(FG): PCのフレームに接続されています。(接地用端子) 内部回路SG(シグナルグランド)とはコンデンサを介して接続されています。

補足

(1) 電源切換端子(PS361)の設定を間違えると、モジュールの損傷や誤動作の原因となりま

すのでご注意ください。

(2) 外部電源条件については、「2.1 一般仕様」を参照してください。

(3) 端子ネジサイズは M3.5 です。接地配線及び電源配線については、「3.5 接地」及び「3.6 電源配線」を参照してください。

22 S3本体取扱説明書

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1.3 電源容量の検討

1

1.3 電源容量の検討

 電源容量については、PS791S,PS361を用いた場合の例で説明します。  1枚の電源モジュールから、CPUやI/Oなどに供給できる内部5Vの電流容量は

PS791S,PS735 最大7A(自然空冷時)

PS361,PS332,PS332A 最大7A(自然/強制空冷時)

です(出荷時電圧設定5.1V)。

 標準タイプの拡張インターフェイスによって拡張ユニットを接続する場合、前段のユニットの電源モジュールによって後段の拡張ユニット側の5V電源がまかなえるときには、後段の拡張ユニットには電源モジュールは不要となります。

 なお、このとき、拡張ケーブルの抵抗値による5V電源の電圧のドロップを考慮し、電源装着無しの拡張ユニットで4.75V以上であることが必要です。

図 1-16

 上図の構成で、拡張ユニットNo.1~No.3が電源無しで可能であるための条件は次の通りです。

(1) I0+I1+I2+I3+ < 7A

(2) 5.1-R0 × (I1+I2+I3)-R1 × (I2+I3)-R2 × I3 > 4.75V

 上記の2つの条件のうち、いずれか満足しないときには拡張ユニット側に電源モジュールが必要となります。なお、拡張ユニットに電源モジュールを装着した場合には、その電源は、その拡張ユニット及び後段の拡張ユニットに5V電源を供給し、前段ユニットの5Vラインとは切り離されます(0Vラインは共通)。

IF

IF

IF

IF

電源

電源

I/O(A)

I/O(B)

I/O(C)

I/O(D)

電源

電源

内部 5V 消費電流=CPU 分+IF(基本用)+I/O(A)分=I0[A]

拡張ケーブル抵抗

=R0[Ω]

拡張ケーブル抵抗

拡張ケーブル抵抗

=R1[Ω]

=R2[Ω]

内部 5V 消費電流=IF(拡張用)+I/O(A)分=I1[A]

内部 5V 消費電流=IF(拡張用)+I/O(A)分=I2[A]

内部 5V 消費電流=IF(拡張用)+I/O(A)分=I3[A]

PS

791

PS

361

PS

361

PS

361

6E8C3783 23

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第 1 章 システム構成

1

 例えば、拡張ユニットNo.2に電源モジュールを装着することにした場合には、次の条件を満たしていることを確認してください。

(1) I0+I1 < 7A

              基本ユニットの電源の容量条件

(2) 5.1-R0 × l1 < 4.75V

(1) I2+I3 < 7A

              基本ユニットNo.2の電源の容量条件

(2) 5.1-R2 × I3 < 4.75V

 なお、電源容量に余裕がある場合でも、電源モジュールを装着しても問題はありません。特に瞬停検出機能を使用する場合には、十分な電源余裕を確保するために、各ユニットに電源モジュールを装着することをお勧めします。(瞬停検出機能については別冊の「S3機能説明書」を参照してください。)

 下表に拡張ケーブルの抵抗値(代表値)を、次のページの表に各モジュールの内部5V消費電流(最大値)を示します。電源容量の検討に使用してください。

補足

(1) 拡張ユニットの電源モジュール装着有無に応じて、拡張インターフェイス(IF351)の電

源モードプラグを正しく設定してください。この設定を間違えると正常に動作しません。

また故障の恐れもあります。(「1.1.5拡張インタフェ-スモジュール」参照)

(2) 二重化用拡張インターフェイス(IF758)を使用する拡張ユニットには、必ず電源を実装

してください。

ケーブル長 形式 抵抗値 備考

0.5m CS3R5 38mΩ

標準タイプ両端コネクタ(50ピン)付き

1m CS301 66mΩ

2m CS302 122mΩ

4m CS304 234mΩ

24 S3本体取扱説明書

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1.4 FAN ユニット

1

1.4 FANユニット

 システム構成において、下記条件の場合、基本ベースにFANユニットを取付て使用してください。

(1) 基本ベース用電源ユニット (PS791S,PS735)の出力定格電流が5V-7Aもしくは、

3.3V-0.5A を超して使用される場合。

(2) 二重化構成のため、二重化拡張インタフェース (IF748/IF728)を使用される場合。

FANユニット形式

形式 仕様

FA714 シングル用 FANユニット

FA724 二重化ベース BU784用 FANユニット

6E8C3783 25

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第 1 章 システム構成

1

モジュールの消費電流一覧

種 別 名  称 形式内部5V

消費電流

拡張IF

拡張インタフェース(基本)(2系統用) IF721 100mA

拡張インタフェース(基本)(4系統用) IF741 100mA

拡張インタフェース(基本)(二重化2系統用) IF728 1700mA

拡張インタフェース(基本)(二重化4系統用) IF748 1700mA

拡張インタフェース拡張ユニット用 IF351 20mA

拡張インタフェース 二重化用拡張ユニット用 IF758 100mA

CPU

S3CPU 112KS /128KW S3PU55A 1800mA

S3CPU 112KS /64KW S3PU45A 1800mA

S3CPU 112KS /128KW(二重化用) S3PU65A 1800mA

DC入力

32点DC入力 DI334 100mA

32点DC入力 高速 DI334H 100mA

32点DC入力 48V DI344 100mA

64点DC入力  DI335 170mA

64点DC入力 高速 DI335H 170mA

16点DC入力 独立 48V DI333D 100mA

16点DC入力 独立 DC100V/AC100V DI353D 150mA

32点DC入力 ストロープ DI334S 220mA

AC入力32点AC入力 AC100-120V IN354 120mA

32点AC入力 AC200-240V IN364 120mA

DC出力

16点DC出力 DO333 320mA

16点DC出力 DO334 210mA

16点DC出力 48V DO344 210mA

64点DC出力 DO335 400mA

32点DC出力モジュール(ソース出力) DO344P 210mA

AC出力16点AC出力 AC363 530mA

32点AC出力 AC364 800mA

接点出力32点接点出力 RO364 170mA

16点接点出力 独立 RO363S 100mA

特殊I/O

アナログ入力 モジュール

高速 8チャンネル絶縁 0~5V AD318 600mA

高速 8チャンネル絶縁 0~20mA AD328 600mA

高速 8チャンネル絶縁 ±10V AD338 600mA

8チャンネル非絶縁 AD368 450mA

測温抵抗体 RT318 450mA

高速 4チャンネル絶縁 0~5V AD314S 600mA

高速 4チャンネル絶縁 0~20mA AD324S 600mA

高速 4チャンネル絶縁 ±10V AD334S 600mA

アナログ出力 モジュール

4チャンネル非絶縁 電圧 DA364 180mA

4チャンネル非絶縁 電流 DA374 180mA

高速 4チャンネル絶縁 ±10V DA334S 350mA

高速 4チャンネル絶縁 ±10mA DA384S 350mA

26 S3本体取扱説明書

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1.4 FAN ユニット

1

特殊I/O

パルス入力 モジュール

2ch PI312 800mA

8chパルス入力 PI314 320mA

4chバイパルス PI318 320mA

状態変化検知モジュール CD332 300mA

16点状態変化検知モジュール CD333 600mA

ASCⅡインタフェースモジュール AS311 1000mA

MODBUSインタフェースモジュール ML311 1000mA

2軸位置決めモジュール MC352 900mA

差動パルス入力モジュール PI324 800mA

伝 送

TL-S20

同軸 SN321 800mA

光 SN322A 800mA

同軸/光伝送 SN323 800mA

ループ化 SN325 800mA

TL-F10マスターステーション MS311 600mA

リモートステーション RS311 600mA

イーサネットモジュール EN311 700mA

イーサネット

10BASE5 シングルバス EN711 1100mA

10BASE5 二重化バス EN721 1300mA

10BASE2 シングルバス EN731 1500mA

10BASE2 二重化バス EN741 1700mA

10BASE-TX シングルバス EN751 1800mA

10BASE-TX 二重化バス EN761 1800mA

10BASE-TX 二重化バス

(CIEMAC-DS接続用)FN711 1800mA

デバイスネットモジュール DN311A 600mA

データリンクモジュール DL311 1000mA

TC-net 1010Mbps シングルバス CN711 1000mA

10Mbps 二重化バス CN712 1300mA

TC-net 100

10Mbps シングルバス TN711 2000mA

10Mbps 二重化バス TN712 2000mA

100Mbps 光シングルバス TN721 2000mA

100Mbps 光二重化バス TN722 2000mA

TL-F10M T3マスタ MS321 1000mA

TL-S20 T3ステーション 光長距離 SN324 700mA

T3シリーズ FL-netモジュール

(FAリンクプロトコルVer.1.00対応)FL311 700mA

T3シリーズ FL-netモジュール

(FAリンクプロトコルVer.2.00対応)FL312 700mA

PROFIBUS マスタモジュール PF311 900mA

PROFIBUS スレーブモジュール PF312 700mA

種 別 名  称 形式内部5V

消費電流

6E8C3783 27

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6E8C3783

 一般仕様

第 2章

2.1  一般仕様

項目 仕様

環境条件

動作周囲温度 0~55℃

保存温度 -25~75℃

相対湿度 5~95%RH(結露なきこと)

塵濃度 10mg/m3以下

耐腐食性 腐食性ガスの無いこと

耐振動 JIS C0040に準拠 9.8m/s2(1G)X,Y,Z方向連続30分

耐衝撃 JIS C0041に準拠 98m/s2(10G)X,Y,Z方向各3回

使用高度 2000mまで

絶縁抵抗 50MΩ以上(入力一括と各絶縁部間、内部ロジック間)

絶縁耐圧 AC1500V/1分間

雰囲気 腐食性ガスの無いこと

構造 制御盤内蔵型

冷却 自然空冷/強制空冷

耐ノイズ性

8KV :耐静電気放電

10V/m :放射電磁界

2KV/1KV/0.25KV :ファーストトランジェント

接地 D種接地

29

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第 2 章 一般仕様

2

電源仕様

項目仕様

PS791S PS735

基本機能

定格電圧 100/200Vac 24Vdc

最大消費電力 175W(定格時)以内 150W

力率25%以上の負荷100/200Vで90%以上

AC230V定格で95%以上

電圧許容範囲 85~132Vac、170~264Vac(自動切替) 20.4~28.8Vdc

定格周波数 50/60Hz(47~63Hz) -

許容瞬停時間 1サイクル以下の瞬停で連続動作 1ms•1秒間隔正常動作

許容波形歪み率 定格入力電圧時10%以下のこと -

許容入 力リップル

定格電圧の5%以下、この時入

力電圧範囲のピーク値は19.2/30Vを超えないこと。

突入電流240Vac-25Aピーク以下(5秒以上の停電

後)

24Vdc-10Aピーク以下(5秒以

上の停電後)

接地電流 1.5mA以下(IEC-950) ←

絶縁抵抗50MΩ以上(入力一括と各絶縁部間、

12Vと5V,3.3V間)

100MΩ以上(入力一括と各絶

縁部間、12Vと5V,3.3V間)

絶縁耐圧 1500Vac/1分間(入力一括と各絶縁部間)500Vac/1分間(入力一括と各

絶縁部間)

接地 D種接地(専用) ←

出力定格(1)5V-20A、3.3V-1.5A(専用FAN強制空冷

時)

5V-15A、3.3V-1.5A(FAN強制空冷時)

出力定格(2) 5V-7A、3.3V-0.5A(自然空冷時)5V-7A、3.3V-0.5 A(自然空冷時)

外部ファン電源出力

12V-1A(max、専用ファン) ←

保護回路 過電圧保護、過電流保護、過熱保護 ←

30 S3本体取扱説明書

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2.1 一般仕様

2

付属機能

状態表示

POWER(5V出力、緑)

BATT(バッテリ、緑)

FAN(FAN停止、赤)

RUN接点ドライA接点(AC240V/DC24V-0.2AMAX.)

冷却ファン適合ファン:FA714外付け(下部より吹き付け冷却)

FAN停止検出入力

(ALM)1接点入力(12V-10mA供給) ←

シャットダウンスイッチ

スイッチOFF時シャットダウン動作

(GPS791Sのみ)-

バッテリ適合リチウム電池:ER-6 CF収納により

可。←

バッテリ電圧表示

正常時BATT点灯、2.7~2.9Vで消灯 ←

テスト端子 3端子(5V、3.3V、0V) ←

調整ボリウム3個(5V、3.3V、リセット検出電圧調

整)←

外装

質量 1.5kg以下

外形寸法 250H×60W×110D 250H×60W×130D

外装質材

背面取付部:アルミ 中央部:鉄 正面部:ABS樹脂(UL94-V0)

外線端子台 11端子-M3.5ビス(着脱式) ←

項目仕様

PS791S PS735

6E8C3783 31

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第 2 章 一般仕様

2

電源仕様

(*)PS332は、廃型製品です。

項目仕様

備考PS361 PS332/332A(*)

基本機能

定格電圧 100/200Vac 24Vdc

最大消費電力 80VA以下 50W以下

電圧許容範囲

85Vac~132Vac、170Vac~264Vac(端子切替)

20.4Vdc~28.8Vdc

定格周波数 50/60Hz(47~63Hz) -

許容瞬停時間 最低10ms ←

突入電流10A/AC100V20A/AC200V

6.5A/DC24V

絶縁抵抗 10MΩ以上 10MΩ以上

DC500V絶縁耐圧測定器 電源端子-FG間

絶縁耐圧 AC1500V/1分間 ←

接地 D種接地(専用) ←

出力定格 5V-7A 5V-7A

保護回路 過電圧保護、過電流保護過電圧保護、 過電流保護

冷却 自然空冷 ←

付属機能

状態表示 POWER(5V出力、緑)POWER(5V出力、緑)

RUN接点 ドライA接点 ← 240Vac/24Vdc

外装

質量 850g/550g 850g/550g

外形寸法 250H×35W×110D ←

外装質材 ABS樹脂 ←

外線端子台 8端子・M3.5ビス(着脱式) ←

32 S3本体取扱説明書

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2.2 外形寸法

2

2.2  外形寸法

基本ユニット

図2-1 

二重化基本ユニット

図2-2 

拡張ユニット(I/O 11スロット)

図2-3 

135

110465

480

4 -φ6

200

250

135

110465

480

4 -φ6

200

250

135

110465

480

200

250

4 -φ6

6E8C3783 33

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第 2 章 一般仕様

2

拡張ユニット(I/O 6スロット)

図2-4 

135

110286

302

200

250

4 -φ6

34 S3本体取扱説明書

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6E8C3783

据付・配線

第 3章 

3.1 設置環境

 model 3000の設置にあたっては、次のような場所は避けてください。 また、Ethernetを使用する場合は、「Ethernet据付・配線説明書」(6E8C3728)を参照してください。

(1) 周囲温度が 0 ~ 55 ℃の範囲を超える場所(盤収納時には盤内温度が周囲温度

となります)

(2) 相対湿度が 5 ~ 95% の範囲を超える場所

(3) 急激な温度変化により結露するような場所

(4) 許容値を超える振動が加わるような場所

(5) 許容値を超える衝撃が加わるような場所

(6) 腐食性ガス、可燃性のガスのある場所(亜硫酸ガス 0.05ppm 以下、硫化水素

0.01ppm 以下であること)

(7) 塵埃、塩分、鉄粉が多い場所

(8) 直射日光の当る場所 また、model 3000 を収納した盤の設置にあたっては、次の事項に注意してく

ださい。

(9) 高圧盤や動力盤とはできるだけ離して設置してください。

(10) 高周波機器や設備があるときには、収納盤を確実に接地してください。

(11) 他の盤とチャネルベースを共用するときには、他の盤や機器からの漏洩電流がないことを確認してください。

35

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第 3 章 据付・配線

3

3.2 ユニットの取り付け

  ユニットの取り付けにあたっては次の項目に注意してください。

(1) model 3000 は防塵構造ではありませんので、できるだけ防塵を考慮した制御

盤に収納してください。

(2) 発熱量の大きい機器(ヒータ、トランス、大容量の抵抗など)の真上に取り付けることは避けてください。

(3) 高圧機器と同一の盤内には取り付けないでください。

(4) 高圧線、動力線からは 200mm 以上離してください。

(5) 基本ユニットと拡張ユニットの間は通風のため 100mm 以上離してください。

(6) 高圧機器、動力機器からは、保守、操作の安全性を考え、できるかぎり離すかまたは鉄板などでしゃへい分離してください。

(7) 本体横置きで使用の場合は、周囲温度 0 ~ 40 ℃の範囲で使用してください。

(8) 拡張ユニットの取り付け位置は、拡張ケーブルの長さを考慮して決定してください。

(9) 基本、拡張の各ユニットベースが同電位になるように、金属性の取り付けフレームに十分接触させて固定してください。

(10) ユニット取り付けは M5 サイズのネジを使用し、確実に(締付けトルク目安

:2.94N・m=30kgf・cm)取り付けてください。

ユニット取付寸法は下図の通りです。

図3-1 

480mm 幅ベース 302mm 幅ベース

36 S3本体取扱説明書

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3.2 ユニットの取り付け

3

 モジュールには上下ねじ止めにて固定する構造と、上部ロックレバーにて固定する方法の2つのタイプがあります。

上下ねじ止めにて固定 :ステーションバスモジュール

上部ロックレバーにて固定 :I/Oモジュール

 モジュールを着脱する場合必ず電源を切った状態で行ってください。

注 意

本書に記載の環境で使用してください。

高温、多湿、塵埃、腐食性ガス、振動、衝撃がある環境で使用すると感電、火災、故

障、誤動作の原因となることがあります。

本書に記載の取り付け方法に従って取り付けてください。

指定方向以外の取り付け、または取り付けに不備がありますと、落下、火災、故障、

誤動作の原因になることがあります。

6E8C3783 37

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第 3 章 据付・配線

3

3.3 モジュールの取付け・取外し

3.3.1 上下ねじ止め構造モジュール

図3-2 

取り付け

(1) 基本ベースのモジュール取付スロットにモジュールを合わせます。

(2) モジュール上下の固定ネジを締め付け、確実に固定します。 (締め付けトルク目安 :1.47N・m=15kgf・cm)

(3) 必要な配線/ケーブル接続を行います。 配線は必ずサヤ付きの圧着端子を使用してください。

 取り外し時は上記と逆の順序で行ってください。

38 S3本体取扱説明書

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3.3 モジュールの取付け・取外し

3

3.3.2 上部ロックレバー固定構造モジュール

 モジュールの着脱は必ず電源を切った状態で行ってください。やむをえずI/O活線着脱機能を使用する場合は作業の安全に十分注意してください。

モジュール取り付け手順

図3-3 

(1) モジュール下端をベースの下部レールに掛けます。

(2) モジュール下端を支点とし、コネクタがかみ合うようにモジュールをベースに取り付けます。 (モジュール上部の固定爪がベースにロックされます。)

(3) モジュール下部の固定ネジを締め付け、ベースに固定します。 (締め付けトルク目安:1.47N•m=15Kgf•cm)

固定爪 スライドレバー

(色:グレー)

固定ネジ

6E8C3783 39

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第 3 章 据付・配線

3

モジュール取り外し手順

図3-4 

(1) モジュール下部の固定ネジをはずします。

(2) モジュール上部のスライドレバーを手前側(前面側)にスライドさせながら、モジュール上部を手前に倒します。

補足

(1) 稼動時には、モジュール下部の固定ネジにてモジュールを固定してください。

(2) モジュールの取り外しは上記と逆の手順で行ってください。

(3) ベース側コネクタ、モジュール側コネクタ共、出荷時にはコネクタカバーが取り付けられて

います。モジュールを取り付ける際にはコネクタカバーを外してください。

スライドレバー

(色:グレー)

40 S3本体取扱説明書

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3.3 モジュールの取付け・取外し

3

3.3.3 拡張インタフェースモジュール

 拡張インタフェースモジュールは、電源モジュールの右隣にネジ取り付けします。

(1) 拡張インタフェースモジュールを電源モジュールの右隣のコネクタに装着します。

(2) 拡張インタフェースモジュールの上下にある固定ネジを締め、ベースに固定します。(締め付けトルク目安 :1.47N・m=15kgf・cm)

注 意

(1) 電源モジュール、CPUモジュール、I/Oモジュールは必ずベースユニットに取り付けて使

用してください。

単独での使用及び他の用途への使用はおやめください。

感電、ケガの恐れがあり、また故障の原因となります。

(2) モジュール、ユニット、端子台の着脱は、必ず電源を切った状態で行ってください。

感電、誤動作、故障の原因となります。

(3) モジュールやユニットに電線くずなどの異物が入ることのないようにしてください。

火災、故障、誤動作の原因となることがあります。

(4) コネクタ、ケーブルの接続、及びモジュールのベースユニットへの装着は、ネジ止めされ、

抜ける、ぐらつくということがないよう確実に固定されていることを確認してください。

ネジ止めが不十分ですと、振動などによる故障、誤動作の原因となります。

6E8C3783 41

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第 3 章 据付・配線

3

3.4 拡張ユニットの接続

 拡張ユニットは、基本ユニットに2チャンネル用拡張インタフェ-スモジュール(IF721)を使用した場合最大14台、4チャンネル用拡張インタフェ-スモジュール(IF741)を使用した場合最大28台接続することが出来ます。

 IF741/721とも1チャンネル当たりの拡張ユニット接続台数は最大7台です。

図3-5 

補足

(1) 拡張ケーブル長は、 1チャンネル当たりユニット間最大4 m、 総延長最大8 mです。

(2) 拡張ケーブルは、INとOUTを接続します。誤接続の無いよう注意願います。

(3) 拡張ケーブルは、入出力信号線や電源線とは束線せず、出来る限り分離してください。

(4) 拡張ユニット側の電源の要不要については、電源容量の検討をご覧ください。また、電源

モジュールの有無に応じてIF351の電源モードプラグの切替が必要です。拡張インタフェ

-スモジュールをご覧ください。

OUT

CPU

電源

OUT

IN

CPU

電源

IF741/721基本用:IF741 拡張用:IF351 を使用した場合

拡張ケーブル  CS3R5(0.5m)  CS301(1m)  CS302(2m)  CS304(4m)

基本ユニット

他チャンネル次段拡張ユニットへ

拡張ユニット

IF351

次段拡張ユニットへ

基本ユニット

他チャンネル

次段拡張ユニットへ

  拡張ユニット

拡張ケーブルCS3R5(0.5m)CS301(1m)CS302(2m)CS304(4m)

IF351

次段拡張ユニットへ

基本用:IF741, 拡張用:IF351を使用した場合

IF741

42 S3本体取扱説明書

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3.4 拡張ユニットの接続

3

二重化構成拡張ユニット

 二重化構成は、基本ユニットに二重化用拡張インタフェ-スモジュール(IF748/728)、初段の拡張ユニットに二重化用拡張インタフェ-スモジュール(IF758)、次段の拡張ユニット以降に拡張インタフェ-スモジュール(IF351)を使用します。

 IF758を実装した初段の拡張ユニットには、必ず電源モジュール(PS361/332/332A)を実装します。

 基本ユニットに二重化2チャンネル用拡張インタフェ-スモジュール(IF728)を使用した場合最大14台、4チャンネル用拡張インタフェ-スモジュール(IF748)を使用した場合最大28台接続することが出来ます。

 IF748/728とも1チャンネル当たりの拡張ユニット接続台数は最大7台です。

図3-6 

基本用:IF748 拡張用:IF351 を使用した場合

OUT

TS

TD

OUT

IN

IN CPU

電源

IF748/728

トラッキング ケーブル

拡張ケーブル  CS3R5(0.5m)  CS301(1m)  CS302(2m)  CS304(4m)

基本ユニット

他チャンネル次段拡張ユニットへ

拡張ユニット

IF758

OUT

CPU電源

IF748/728

OUT

IN

CPU

電源

拡張ケーブル  CS3R5(0.5m)  CS301(1m)  CS302(2m)  CS304(4m)

拡張ユニット

IF351

次段拡張ユニットへ

CPU電源

TS

TD

基本用:IF748, 拡張用:IF758/351を使用した場合

IF748

基本ユニット

他チャンネル 次段拡張ユニットへ

 

拡張ユニット

 

拡張ケーブルCS3R5(0.5m)CS301(1m)CS302(2m)CS304(4m)

IF758

IF748

 

拡張ユニット

トラッキング    ケーブル

IF351

 

拡張ケーブルCS3R5(0.5m)CS301(1m)CS302(2m)CS304(4m)

 

次段拡張ユニットへ

6E8C3783 43

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第 3 章 据付・配線

3

補足

(1) 拡張ケーブル長は、1チャンネル当たりユニット間最大4m、総延長最大8mです。

(2) 拡張ケーブルは、INとOUTを接続します。誤接続の無いよう注意願います。

(3) 拡張ケーブルは、入出力信号線や電源線とは束線せず、出来る限り分離してください。

(4) IF758を使用する拡張ユニットには、必ず電源モジュールを実装してください。

(5) 拡張ユニット側の電源の要不要については、電源容量の検討をご覧ください。

また、電源モジュールの有無に応じてIF351の電源モードプラグを切替が必要です。

拡張インタフェ-スモジュールをご覧ください。

44 S3本体取扱説明書

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3.5 接地

3

3.5 接地

 model 3000システムの安全性を保ち、またシステムの安定動作を確保するために 接地は非常に重要です。以下の項目を十分考慮の上、正しい接地を行ってください。

注 意

必ず接地を行ってください。

接地しない場合、感電、誤動作の恐れがあります。

接地のポイント

 接地を行う場合には以下のポイントに注意してください。

(1) model 3000 ユニットが他の機器の接地電流の通り道にならないこと

(特に高周波電流は問題となります)

(2) model 3000 の基本及び拡張ユニットの接地電位を等しくすること

(1 点接地を実施する)

(3) 動力系の接地とは接続しない(高周波分離が必要です)

(4) 不安定な接地には接続しない(ネジ止め塗装部などインピーダンスの不安定な部分や、振動の影響を受ける部分)

6E8C3783 45

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第 3 章 据付・配線

3

(1) 制御盤据え付け

図3-7 

接地方法

動力盤

model 3000を絶縁盤に取付し、専用接地配線を行います。(同一盤に高周波機器がある場合も同様)

model 3000

連結盤の場合、高周波機器や動力盤から流れる接地電流がPC収納盤を通して流れる場合があります。model 3000 動力盤

接地電流

model 3000

model 3000 収納盤を絶縁体に浮かせて、専用接地配線を行います。動力盤

連結盤の場合、高周波機器や動力盤から流れる接地電流がPC収納盤を通して流

れる場合があります。

model 3000収納盤を絶縁体に浮かせて、

専用接地配線を行います。

model 3000を絶縁体に取付し、専用接

地配線を行います。(同一盤に高周波機器がある場合も同様)動力盤

動力盤

動力盤

接地電流

46 S3本体取扱説明書

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3.5 接地

3

(2) ユニット間接地配線

図3-8 

• 電源モジュールの FG 端子とベース取付ネジを接続し、盤内接地ブスまで2mm2以上の電線で、最短距離で配線しください。

• 接地は制御装置専用として、強電回路の接地線と分離し、D種接地としてください。

(3) ラインフィルタグランド(LG)端子

 LG端子は電源1次側ラインフィルタの中性点です。LG端子を接地することによって、電源ラインに乗ってくるコモンモードノイズによる影響を低減する効果があります。

 従って通常は、LG端子を1.25mm2以上の電線で盤内接地ブスに接続してください。

 ただし、電源が片側接地系である場合には、LGからアースに漏れ電流が流れ、問題になる場合があります。このような場合には、電源に絶縁トランスを入れるか、またはLG端子を開放してください。また、ユニットを絶縁取り付けした場合もLG端子を開放してください。

 なお、LGとFGを接地せずに、LG-FG間を接続することは避けてください。

基本ユニット

拡張ユニット(電原付き)

拡張ユニット(電源なし)

2mm2以上

盤内接地ブス

制御装置専用D種接地

基本ユニット

拡張ユニット(電源付き)

拡張ユニット(電源なし)

2mm2以上

盤内接地ブス

制御装置専用D種接地

6E8C3783 47

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第 3 章 据付・配線

3

3.6 電源配線

(1) 電源条件 定格にあった電源を接続してください。 電源電圧 : 85 ~ 132/170 ~ 264Vac、50/60Hz

20.4 ~ 28.8Vdc許容瞬停 : 最低 10msec(ただし設定可能)

電源事情が悪い場合には定電圧トランスを入れてください。

(2) AC 電源(PS361)の場合には、電源電圧に応じて電圧切換端子を正しく設定

してください。(100Vac 系 : 短絡、200Vac 系 : 開放)

(3) 電源ノイズが大きい場合には、シールドトランスやノイズフィルタを入れてください。(図 3-9 参照)。

(4) 電源線としては、1.25mm2 以上のツイストペアケーブルを使用し、入出力線と

はできるだけ分離してください。

(5) 拡張ユニットを電源付きで使用する場合には、基本ユニットと拡張ユニットの電源は同一系統とし、同時に(または拡張→基本の順で)電源投入するようにしてください。

(6) CVCF や UPS から給電する場合は、電源波形に注意し、電圧波高値は 100Vac系で 130V 以上、200Vac 系で 260V 以上あることを確認してください。

図3-9 

電圧切換端子(PS361)

100Vac 系…短縮

200Vac 系…開放

100/200Vac

48 S3本体取扱説明書

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3.6 電源配線

3

■ 電源モジュール配線

図3-10 

PS332

FG

LG

DC24V

運転信号出力(RUN)

接地

PS361

FG

N

L

LG

AC100V-120V 又はAC200V-240V

AC100V 系:短絡AC200V 系:開放

運転信号出力(RUN)

接地

PS791/791S

PS791/791S においてファンを使用しない場合ファンアラーム入力端とファン電源出力(-)端子を短絡します

FG

接地

N

L

LG

AC100V-240V

ファン電源出力(+)端子

運転信号出力(RUN)

ファンアラーム入力端子

ファン電源出力(-)端子

PS735

FG

接地

LG

DC24V

ファン電源出力(+)端子

運転信号出力(RUN)

ファンアラーム入力端子

ファン電源出力(-)端子

PS361 PS332/PS332A

ファン電源出力(+)端子

ファンアラーム入力端子

ファン電源出力(-)端子

運転信号出力 (RUN)

100V-240Vac N

LG

FG

接地

PS791S PS735

L

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

ファン電源出力(+)端子

ファンアラーム入力端子

ファン電源出力(-)端子

運転信号出力 (RUN)

24Vdc

接地

LG

FG

1

2

4

5

6

7

8

9

10

11

運転信号出力 (RUN)

運転信号出力 (RUN)

LG

FG

N

LG

FG

L

24Vdc

100Vac系:短絡

200Vac系:開放

100-120Vac又は

200-240Vac

1

2

3

4

5

6

7

8

3

PS791S/PS735においてファンを使用しない場合

ファンアラーム入力端とファン電源出力(-)端子を

短絡します

6E8C3783 49

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第 3 章 据付・配線

3

注 意

(1) ケーブルの配線は必ず電源を切った状態で行ってください。

電源が入った状態での配線作業は感電の恐れがあります。

(2) モジュールの配線は、サヤ付きの圧着端子を用いるか、テープで被覆するなどして、導電

部分が露出しないようにしてください。

また、端子台カバーは脱落、破損のないように取り扱い、配線終了時には端子台カバーを

端子台に確実に取り付けてください。

導電部が露出していると感電の恐れがあります。

(3) 必ず接地を行ってください。

接地しない場合、感電、誤動作の恐れがあります。

(4) 定格にあった電源を接続してください。

定格と異なった電源を接続すると爆発、火災の恐れがあります。

(5) 配線作業は、資格のある専門家が行ってください。

配線を誤ると火災、故障、感電の恐れがあります。

補足

端子ネジサイズはM3.5です。 適合圧着端子としては3.5Mネジ用幅7mm以下のものを使用して

く ださい。

50 S3本体取扱説明書

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3.7 入出力配線

3

3.7 入出力配線

I/Oモジュールを実装、配線する場合、以下の点にご注意ください。

図3-11 

(1) I/O モジュールの配置は、弱電系 I/O を左側に、強電系 I/O を右側に配置し、配

線も分離するようにしてください。

(2) 各ユニットの間隔は、保守、通風のため 100mm 以上にとってください。

(3) 動力線、動力機器とは 200mm 以上離すか、または鉄板で遮へいしてください

(鉄板は接地すること)。

(4) 入出力線のサイズは下表を参考にしてください。

ただし、コモン線としては電流容量を検討の上、太めのサイズを使用してください。また盤外ケーブルとしては、インピーダンスを低く抑えるため1.25mm2

以上のケーブルの使用をお勧めします。

弱電系I/O 強電系I/O

DC入力モジュール

アナログ出力モジュール パルス入力モジュール 位置決めモジュール ASCIIモジュール

伝送モジュール

AC入力モジュール

DC出力モジュール

AC出力モジュール

接点出力モジュール

モジュールの点数 使用電線サイズ

16点モジュール 0.75~1.25mm2

32点モジュール 0.5~0.75mm2

64点モジュール 0.1~0.3mm2

6E8C3783 51

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第 3 章 据付・配線

3

(5) 端子ネジは M3.5 です。適合圧着端子としては、M3.5 ネジ用幅 7mm 以下のも

のを使用してください。

(6) 盤内外とも、入出力信号線と高圧線、動力線との束線、接近、平行配線は絶対に避けてください。分離が難しいときには、入出力信号の種類別に一括シールドケーブルを使用し、シールドは盤引き込み口で一点接地してください(ディジタル I/O の場合)。

(7) 38 極ピン端子台について

• 使用電線サイズは1.25mm2以下にしてください。

• 圧着端子にて配線後、圧着端子を曲げる等の無理ない力を加えないでください。

• 圧着端子を曲げて使用する場合は、接続前にフォーミングしてください。

注 意

(1) ケーブルの配線は必ず電源を切った状態で行ってください。

電源が入った状態での配線作業は感電の恐れがあります。

(2) モジュールの配線は、サヤ付きの圧着端子を用いるか、テープで被覆するなどして、導電

部分が露出しないようにしてください。

また、端子台カバーは脱落、破損のないように取り扱い、配線終了時には端子台カバーを

端子台に確実に取り付けてください。

導電部が露出していると感電の恐れがあります。

(3) 定格にあった電源を接続してください。

定格と異なった電源を接続すると爆発、火災の恐れがあります。

(4) 配線作業は、資格のある専門家が行ってください。

配線を誤ると火災、故障、感電の恐れがあります。

52 S3本体取扱説明書

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3.8 電源投入手順

3

3.8 電源投入手順

 model 3000をより安全に、ご使用いただくために、電源の投入および切断は以下 の順序で行われるように外部で組んでください。

(電源投入順序)

(1) model 3000 電源を投入します。拡張ユニットを使用する場合、基本ユニット、

拡張ユニット共、同一系統の電源とし投入は同時(または拡張→基本の順)に行うようにしてください。

(2) I/O モジュール供給外部電源と負荷電源を投入します。この外部電源と負荷電

源はなるべく共用してください。 これができない場合は外部電源と負荷電源が同時に投入(または、外部電源→負荷電源の順)されるようにしてください。

(電源切断順序)

(1) I/O モジュール供給外部電源と負荷電源をオフにします。この外部電源と負荷

電源が共用できない場合は、同時にオフ(または負荷電源→外部電源の順)されるようにしてください。

(2) model 3000 の電源をオフします。

(1) model 3000 電源投入 → (2) I/O モジュール供給外部電源と負荷電源投入

(1)I/O モジュール供給外部電源と負荷電源オフ → (2)model 3000 電源オフ

注 意

(1) 電源は次の順序で投入するように外部回路を構成してください。

model 3000本体の電源投入→I/Oモジュールと外部負荷電源投

この投入順序が守られていない場合、誤動作により機械の破損や事故の恐れがあります。

(2) I/O モジュールへ供給する外部電源はできるだけ負荷電圧と共有してください。これがで

きない場合は、外部電源と負荷電源が同時にオフするようシステムを構成してください。

システムの安全上、必ず負荷電源をmodel 3000本体の電源よりも先にオフするようにし

てください。

これらが守られていない場合、機械の破損、事故の恐れがあります。

6E8C3783 53

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第 3 章 据付・配線

3

3.9 安全回路

 model 3000は通常のリレーシーケンスでのリレーの持つ本質的な特性である停電 時、断線時には接点が開放になる考え方から、停止時、電源断線時、エラーダウン時は出力を全てOFFとするフェイルセーフの考えをとっております。

 しかし、CPUやI/Oモジュールの万一の故障やI/O配線ケーブルの断線などを考えた場合、model 3000のプログラムに全ての機能を含めることは最適とはいえません。

 以下の安全回路は、model 3000の故障や配線の断線を十分考慮の上、model 3000 の外部で回路を組むようにしてください。

(1) 非常停止回路

(2) 相互インタロック回路(正転と逆転等)

危 険

非常停止回路、インターロック回路などは model 3000 の外部で構成してください。

model 3000 に故障、誤動作が生じた場合、人身事故に到る危険性があります。

また、機械の破損をまねく恐れがあります。

54 S3本体取扱説明書

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3.9 安全回路

3

図3-12 

6E8C3783 55

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第 3 章 据付・配線

3

3.10 電源モジュールの運転信号出力(RUN接点)の取り扱い

 model 3000は、電源モジュールの運転信号出力(RUN接点)は、各システムで次 のような動作をします。よって、システム構築の際は、本動作を十分ご理解の上、運転信号出力(RUN接点)をご使用ください。

3.10.1 S3システム

図3-13 

電源モジュール 運転信号出力(RUN接点)=ON条件

基本ユニット 全コントローラ=RUN状態

拡張ユニット スロット1コントローラ=RUN状態

PS IF CPU

CPU

C P U

RUN 信号

:運転信号出力(RUN 接点)

PS IF

:RUN 信号

I / O

I / O

I/O

基本ユニット

拡張ユニット

スロット 0 1 2 3

:論理積

56 S3本体取扱説明書

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3.10 電源モジュールの運転信号出力(RUN 接点)の取り扱い

3

3.10.2 S3二重化システム

図3-14 

電源モジュール 運転信号出力(RUN接点)=ON条件

基本ユニット 全コントローラ=RUN状態

拡張ユニット スロット1コントローラ=RUN状態

PS IF CPU

CPU

C P U

PS IF C P U

C P U

CPU

スロット 0 1 2 3

RUN 信号

PS IF :運転信号出力(RUN 接点)

:RUN 信号

I / O

I / O

I / O

RUN 信号

:論理積

:論理和

0 1 2 3

6E8C3783 57

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6E8C3783

保守・点検

第 4章 

4.1 点検項目

 下記の項目を定期的(6ヶ月に1度程度)に確認してください。また周囲の状況・環境が変わった場合にも確認を行ってください。

項目セル 点検内容 判定基準

電源関係

電源電圧(モジュールの電源端子台にて測定する)

AC入力電源:85~132Vac/170~264VacDC入力電源:20.4~28.8Vdc

電源端子ネジのゆるみはないか ゆるみがないこと

配線ケーブルの損傷はないか 損傷がないこと

取付状態

基本ユニットはしっかり固定されているか ゆるみ、ガタがないこと

拡張ユニットはしっかり固定されているか ゆるみ、ガタがないこと

各モジュールはしっかり固定されているか ゆるみ、ガタがないこと

拡張ケーブルのコネクタのゆるみ、ケーブルの損傷がないか

ゆるみ損傷がないこと

プログラマ 関係

プログラマの機能は問題ないか 簡単な操作を実施する

接続コネクタのゆるみ、ケーブルの損傷はないか確認する

ゆるみ、損傷がないこと

I/Oモジュール

関係

各I/O端子台にて電圧測定 規定値内であること

入力状態表示LEDの確認 正常に点灯すること

出力状態表示LEDの確認 正常に点灯すること

I/O端子台はしっかり固定されているか ゆるみ、ガタがないこと

端子ネジのゆるみはないか、また隣と接触の恐れはないか

ゆるみ及び接触の恐れがないこと

配線ケーブルに損傷はないか 損傷がないこと

周囲環境温度、湿度、振動、ほこり等が規定値内か確認する

一般仕様内であること

プログラム 関係

本体プログラムとマスタープログラムの内容が一致しているか確認する

比較チェックを行い内容が一致していること

バッテリ関係

バッテリ交換の必要はないか(CPUのバッ

テリカバーの裏にバッテリ装着年月が記入されています

交換目安を基にバッテリ交換することを推奨します。

バッテリコネクタはしっかり接続されているか

ゆるみがないこと

59

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第 4 章 保守・点検

4

注 意

(1) 点検時にモジュールの電源端子部にて電源電圧を測定する場合は十分注意して作業を

行ってください。

感電の恐れがあります。

(2) model 3000本体及びモジュールのハードウェア、バッテリの分解、改造、及びOS等のソ

フトウェアの改造は絶対に行わないでください。

故障、誤動作により、火災、感電、ケガの恐れがあります。

60 S3本体取扱説明書

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4.2 保守部品

4

4.2 保守部品

 故障発生時に早期復旧をはかるために、最低限下記の予備品を準備されることをお勧めします。

 予備品の保管にあたっては、高温、多湿の場所は避けてください。

 特にバッテリは周囲温度が高いと自己放電が大きくなりますので常温(25℃)以下で保管してください。

品名 数量 備考

I/Oモジュール使用種別各1枚

リレー接点出力については、接点寿命について考慮が必要です。項目参照

ヒューズ 使用個数 「4.4 ヒューズ交換」参照

バッテリ 1個 緊急対応用。「4.3 バッテリ交換」参照

CPUモジュール 1枚システムダウンを最小限に食い止めるために最低1枚予備としてください

電源モジュール1枚 1枚

エンジニアリング・ツール 1セット 異常時の原因究明に有効です

マスタープログラム 必要数 記録メディアに保存します

注 意

ヒューズ、バッテリは指定品と交換してください。

指定品以外を使用しますと火災、故障の原因となります。

6E8C3783 61

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第 4 章 保守・点検

4

4.3 バッテリ交換

 バッテリは自己放電が少なく、使用温度範囲の広いリチウム電池を使用していますので、使用期間中、特に無通電期間が長い場合でも安心して使用できます。

 通常の使用環境での交換の目安はモジュールの型式使用状態により異なりますので、下表を参照に交換を行ってください。

 なお、バッテリ電圧正常を示すLED(BATT)がCPUモジュール正面にあり、正常時は点灯しています。このLEDが点滅や消灯したときにはバッテリの寿命ですので、3分以内に交換を行ってください。(プログラム保護のため、交換実施までは電源をOFFにしないことをお勧めします。

 バッテリは消耗を避けるためにバッテリを添付していますので、ご使用になる前に、下記の手順にてバッテリの交換を行ってください。

(1) バッテリの交換手順

バッテリを下記の手順でCPUモジュールに取り付けてください。

バッテリ実装後は、バッテリカバーのシールにバッテリ装着日を記入し、次回交換時期の目安としてお使いください。バッテリ交換時期は、ご使用形態により異なりますので、2項メモリバックアップ時間のグラフを目安に交換をお願いします。

(1) バッテリカバーを外す (2) バッテリをモジュールに挿入する (3) バッテリコネクタを接続する (4) バッテリカバーに取付日を記入し

モジュール本体に装着する

BATT

BATTERY INSTALLATION DATE

YEAR MONTH

バッテリ

バッテリコネクタ

バッテリカバー

注 意

バッテリ装着後は、バッテリのコネクタ(4 ピン)がずれて接続されていないかを必

ず確認してください。ずれて接続されると、バッテリの+、-がショートしてしまう

可能性があります。

62 S3本体取扱説明書

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4.3 バッテリ交換

4

(2) メモリバックアップ時間の目安

 ユーザープログラムメモリ及びデータメモリのバックアップ時間を下記に示します。

稼働率ーバックアップ日数 at25℃

稼働率

0.0% 25.0% 50.0% 75.0% 100.0%

平均値 510日(1.4年) 680日(1.9年) 1020日(2.8年) 2050日(5.6年) 3650日(10年)

保証値 83日(0.22年) 110日(0.3年) 165日(0.45年) 330日(0.9年) 3650日(10年)

注 意

(1) 上記グラフは、CPUモジュールをベースから取り外し、放置した場合の保持時間を表して

います。

(2) CPUジュールをベースに取付け放置した場合は、電源モジュール(PS791S,PS735)に実

装したバッテリからもバックアップされますのでCPU単体で使用される場合、保持時間は

約2倍になります。

(3) CPUモジュールのバッテリを交換する場合、電源モジュール(PS791S,PS735)に実装し

たバッテリも交換を行ってください。

(4) 周囲温度によりバックアップ日数が変わりますので御注意願います。

(5) 稼働中は、バッテリーの消費がほとんどありません

 稼働率-バックアップ年数 at25℃

0.00

1.00

2.00

3.00

4.00

5.00

6.00

7.00

8.00

9.00

10.00

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

稼働率

平均値

保証値

最大使用可能年数 10年

6E8C3783 63

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第 4 章 保守・点検

4

■ バッテリの廃棄

バッテリは一般の電池と同様に処理してください。

分解したり焼却したりすると爆発の恐れがありたいへん危険です。

分解、焼却等はおこなわずそのまま廃棄してください。

リチウムバッテリーは+、-をショートすると発煙、発火に到ります。

リード線等は切断、分解せず+、-がショートしないよう廃棄してください。

 バッテリを廃棄する場合は地方自治体の条例または規則に従い廃棄願います。

■ モジュールの廃棄

 モジュールを廃棄する場合は地方自治体の条例または規則に従い廃棄願います。

注 意

(1) 点バッテリの+、-の逆接続、充電、分解、加熱、火中投下、ショートは絶対に行わない

でください。

破裂、発火の恐れがあります。

(2) バッテリはバッテリ交換の目安を基に交換してください。 バッテリの消耗によりmodel 3000に保存してあるデータやプログラムが消失し、 誤動作により機械の破損や事故の恐れがあります。

補足

(1) バッテリ交換は通電中、無通電時のいずれでもかまいません。ただし無通電時に交換する

場合は3分以内に行ってください。バッテリを抜いたまま長時間放置するとRAMメモリの

内容が消えてしまいます。

(2) バッテリ取り外し時に、バッテリ正常LED(BATT)が点灯することがありますが異常では

ありません。(バッテリ実装状態で電圧が低下すれば正しく検出され消灯します。)

(3) マンガン乾電池、アルカリ電池とは電圧の互換性がありませんので代用として使用しない

でください。

(4) 製造年月より3年以上経過したものは使用しないでください。

(5) バッテリはリード線及びコネクタ付きの特注品ですので支社店(販売店)またはサービス

代理店にご請求ください。

(製品コード:EX25SER6)

64 S3本体取扱説明書

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4.4 ヒューズ交換

4

4.4 ヒューズ交換

 下記モジュール保護ヒューズを内蔵しています。

(*)PS332は、廃型製品です。

 電源モジュールには、内部回路故障時の焼損防止を目的として、上記のヒューズが取り付けてあります。なお長時間の使用においては、電源ON/OFFの繰り返しによって疲労溶断を起こす場合もありますので、あらかじめ、予備のヒューズを準備されることをお勧めします(予備ヒューズ1ヶ添付)。

 また、上記の出力モジュールには、負荷短絡時の焼損防止を目的として、上記のヒューズが取り付けてあります。ただし、過電流や負荷短絡によってヒューズが溶断した場合には、モジュールの出力回路も損傷を受けています。ヒューズ溶断時には、モジュールを交換すると共に、負荷電源系統に異常がないか十分に確認してください。

 なお、出力モジュールには、ヒューズ断時(及び外部電源異常時)点灯するLED(FL、FH、F)がモジュール正面に取り付けられています。

 ヒューズ断時にはこれらのLEDが点灯すると共に、CPUのI/O異常フラグ(特殊リレーがONとなります。)

モジュール名(形式) ヒューズ形式 使用個数 ヒューズ定格

AC電源(PS361) FU913 1 250Vac-3A

DC電源(PS332)(*) FU916 1 250Vac-6A

DC電源(PS332A) FU936 1 450Vdc-6.3A

DC出力(DO333) FU916 2 250Vac-6A

DC出力(DO334,DO334P) FU916 2 250Vac-6A

AC出力(AC363) FU916 2 250Vac-6A

AC出力(AC364) FU916 2 250Vac-6A

6E8C3783 65

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6E8C3783

 トラブルーティング

第 5章シュ

5.1 異常発生時の確認事項

 システムに異常が発生した場合には、まず異常内容を十分に把握した上で、その原因が機械側にあるのか、それとも制御装置(model 3000)側なのかを見極める事 が大切です。

 また1つの異常原因が2次的な異常を引き起こしている場合も多くありますので、異常原因の究明にはシステムとして総合的に判断することが大切です。

 model 3000本体あるいは入出力に異常があると考えられる場合には、まず以下の 項目について確認してください。

 異常現象が一過性で、かつシステム/機能の動作と同期して発生する場合には、外部環境の影響(ノイズ、電源変動など)が原因と考えられます。

電源モジュールの ”POWER”LED は点灯しているか

CPU モジュール”RUN”は点灯

しているか

本体シーケンスの動作異常と

考えられるか

入力モジュールの異常と考え

られるか

”POWER”LED が消灯している場合は、「5.2電源のチェック」へ

”RUN”LED が消灯している場合は、「5.3 CPU のチェック」へ

シーケンス動作が異常と考えられる場合

は、「5.4 プログラムのチェック」へ

入力モジュール異常と考えられる場合は、

「5.5 入力のチェック」へ

出力モジュールの異常と考え

られるか 出力モジュール異常と考えられる場合は、

「5.6 出力のチェック」へ

67

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第 5 章 トラブル シューティング

5

注 意

(1) ユニット、端子台、配線ケーブルの着脱は、必ず電源を切った状態で行ってください。

電源が入ったままの状態で作業しますと、感電の恐れがあり、また誤動作、故障の原因と

なることがあります。

(2) model 3000が正常に動作しない場合は、本書の「5.1 異常発生時の確認事項」を参考に

確認してください。 故障発生時は、支店社(販売店)またはサービス代理店に連絡し、返却及び修理依頼をし

てください。当社または指定サービス店以外での修理は、動作及び安全の保障は致しかね

ます。

68 S3本体取扱説明書

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5.2 電源のチェック

5

5.2 電源のチェック

 電源を投入しても電源モジュール正面の"POWER" LEDが点灯しない場合、次のチェックポイントを確認してください。

補足

(1) ケーブル及びモジュールの着脱は電源を切った状態で行ってください。

(2) 電源ヒューズの溶断は、電源モジュールの内部回路の故障に起因している場合もありま

す。

AC 電源の場合、電圧切換プラグ

の設定は正しいか (PS361 の場合)

供給電源電圧は規定値以内か

電源ヒューズは溶断していいな

いか

電源以外のモジュールを全て取

り外した状態で”POWER” LEDは転送するか

AC100V 系…短絡 AC200V 系…開放

AC85~132/170~264V

消灯となる直前に装着したモジュールが

異常です

点灯しない場合は、電源モジュールまた

は基本ベースの異常です

拡張ベース、拡張インタフェー

スを接続した状態で”POWER”LED は点灯するか (CPU と全 I/O を外した状態)

点灯しない場合は、拡張ケーブルの接続

及び拡張インタフェースの電源モードプ

ラグの設定を確認してください

正しい

内部 5V 消費電流が許容値以内

か再チェックする

モジュールを 1 枚づつ装着して

ゆき、”POWER” LED 消灯とな

る状態を特定する

規定値内

溶断なし

点灯

点灯

許容値内

AC 入力電源 : 85 ~ 132Vac/170 ~ 264VacDC 入力電源 : 20.4 ~ 28.8Vdc

6E8C3783 69

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第 5 章 トラブル シューティング

5

5.3 CPUのチェック

 電源モジュールの、"POWER" LEDは点灯しているが、CPUモジュールの"RUN" LEDが点灯しない場合には、以下の項目をチェックしてください。

HARDの LEDが点滅している

HARD/SOFTの LED が点灯し

ているか

CPU モジュールの運転モード

スイッチは RUN か

RUN/LED は点滅状態か

電源を再投入しても点滅している場合は、

CPU モジュールの故障ですので、CPU を交

換してください。

本体エラーが発生しています。 イベント履歴により内容を確認してくださ

RUN に切り換えてください。

RUN 点滅は HOLD モードを示します。プロ

グラムにて HOLD デバイスを ON していな

いか確認してください。

消灯または点灯

点灯

YES

点滅

消灯

NO

YES

70 S3本体取扱説明書

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5.4 プログラムのチェック

5

5.4 プログラムのチェック

 プログラムは実行しているが、シーケンスが思い通りに動作しない場合には、次の項目を確認してください。

(1) 1 スキャン中に 2ヶ所以上で同一のコイルまたはレジスタに出力していないか、

また、コイル命令とファンクション命令のデバイスが重なっていないか。

(2) スキャン周期よりも速く変化する信号を入力しようとしていないか。

(3) 同じインスタンスを複数のタイマ命令やカウンタ命令で使用していないか。

(4) 割込を使用している場合、割込ルーチンの中でメインプログラムの動作に影響のあるレジスタや変数を操作していないか。

6E8C3783 71

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第 5 章 トラブル シューティング

5

5.5 入力チェック

 プログラムは実行しているが、入力信号が正常に読み込めない場合には、

以下の項目を確認してください。

外部機器の ON/OFF したとき、

入力モジュール上の LED が、入

力に応じて点灯するか

実際の I/O モジュール実装状態

とエンジニアリングツールにお

けるコンフィグレーションエデ

ィタ[ハードウェア構成]モジ

ュール構成が一致しているか

LED の状態が異常なときは、ON/OFF 時の

入力電圧を確認してください。

一致しているときは機能的には正常です。

ノイズ等による誤入力の疑いがあります。

CPU の異常が考えられます。

入力モジュールの取付けを確認します。 入力モジュールの異常も考えられます。 特定の入力モジュールだけ割付

異常となるか

拡張ケーブルの接続を確認してください。

拡張インタフェースの異常も考えられま

す。

YES

拡張ユニット上の I/O モジュー

ル全てが割付異常となるのか

基本ユニット上の I/O も全て割

付異常となるのか

NO

NO

NO

72 S3本体取扱説明書

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5.6 出力チェック

5

5.6 出力チェック

 プログラム上ではレジスタやデバイスに正しく出力されているのに、実際の出力機器の動作が異常となる場合には、以下の項目を確認してください。

メモリクリア、入出力自動割り

付けを行い、END 命令のみをプ

ログラムして RUN させ、以下を

確認する

入出力割付情報はモジュールの

実装状態と一致しているか

プログラムは一時的に FD などに保存して

ください。

一致していない場合は、CPU モジュール、

拡張インタフェース、I/O モジュールの異常

が考えられます。 (入力のチェックの項参照)

点灯している場合は、出力モジュールのヒ

ューズ断または外部電源異常です。確認し

てください。

LED が正常に ON/OFF しない場合は出力モ

ジュールの異常です。

プログラマのデータ設定機能に

より出力を ON/OFF してみる

消灯していて出力しないときは出力モジュ

ールの出力素子の不良が考えられます。

YES

出力モジュールの LEDは正常に

ON/OFF するか

出力モジュールの FL、FH また Fの LED は点灯しているか

YES

6E8C3783 73

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第 5 章 トラブル シューティング

5

5.7 外部要因によるトラブル

 model 3000システムの異常が、以下のような現象として発生する場合には、外部 要因を疑ってみる必要があります。

(1) 入出力機器の動作と同期して発生する場合

この場合は、出力機器のON/OFF時に発生するノイズが原因である可能性があり

ます。I/Oモジュール適用上の注意に述べたノイズ対策を施してください。

(2) 周辺の動力機器、高周波機器の動作と同期して発生する場合

この場合は、入出力信号線に誘導されるノイズの影響が考えられます。また電

系統、接地系統によっては、電源のサージ、電圧変動及び接地電位の変動が原

因である場合もあります。

据付・配線に述べた注意事項を確認してください。場合によっては、接地を外

して様子をみるのも一方法です。

(3) 機械の動作と同期して発生する場合

振動による影響も考えられます。ユニット/モジュールの取り付け状態を確認

すると共に、振動対策(防振ゴムの使用等)を検討してください。

(4) 故障モジュールを交換しても再び類似故障が発生する場合

金属くずの混入や水滴の落下などの恐れがないか十分確認してください。

以上の他にも、例えば、周囲温度が仕様範囲を超えるような場合にはシステム

の安定動作は保証されません。環境条件にも十分注意してください。

74 S3本体取扱説明書

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INDEX

6E8C3783

Numerics7 セグメント LED 表示器 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

FFG 端子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47

II/O モジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 51

LLG 端子 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47

SS3 CPU モジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1, 9

か拡張インタフェースモジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2拡張インタフェ-スモジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12拡張ケーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2拡張ユニットの接続 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42監視用トラッキングケーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

けケーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

こコンピュータリンクコネクタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

し正面パネル 4 点 LED ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

すステーションバス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4スロット数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

つツール接続用コネクタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

75

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INDEX

7

てディップスイッチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10電源モジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1, 17電源容量の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23伝送用トラッキングケーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

に二重化構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6二重化トラッキングケーブル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

へベース ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1, 8

もモード(キー)スイッチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10モジュールの消費電流一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

ゆユニットの取り付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36

らラインフィルタグランド(LG)端子 ・・・・・・・・・・・・・・・ 47

ろロータリスイッチ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

6 S3本体取扱説明書

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統合コントローラ V seriesmodel 3000 S3 本体取扱説明書

2012 年 5 月 25 日 第 5 版発行 3783.5.1205

社会インフラシステム社

ソリューション・自動化機器事業部

〒 105-8001 東京都港区芝浦 1-1-1(東芝ビルディング)

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