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がん政策サミット2012春
~都道府県第2期がん計画を、六位一体でより良いものに~
目 次
◇ 概要 1ページ
◇ がん計画策定の3つのステップと、今回の4つのセッション 2ページ
◆ セッション1 「地域の現状を知る」 3ページ
◆ セッション2 「患者・現場・地域の声を集める」 5ページ
◇ 参考 「課題を抽出する」 7ページ
◆ セッション3 「計画を組み立てる」 9ページ
◇ 参考 「計画に書き下ろす」 11ページ
◆ セッション4 「日程案を作る」 13ページ
◇ 参考 「施策実施計画を立てる」 15ページ
◇ 補足説明 17ページ◇ 補足説明 17ペ ジ
◇ データ候補リスト 19ページ
◇ グループワーク 仮想県の現状 20ページ
テーマとゴール
このサミットでは、「良い都道府県がん対策推進計画(以下、がん計画)を作ること」
をテーマとします。
がん計画をより良いものにしていくための道筋、つまり患者さんのために成果が出る計
画を六位一体で組み立てる そのやり方を学びあいます そして参加者が地元に戻ってか画を六位一体で組み立てる、そのやり方を学びあいます。そして参加者が地元に戻ってか
ら、サミットで学びあったことを生かし、地域色を生かしながら、良いプロセスで良いが
ん計画の策定を行うことが最終ゴールです。
背景
本格的ながん対策が、第1期から第2期に入るタイミングとなっています。国のがん対策
推進基本計画(2012~16年度)はまさに閣議決定を経て実施に移されるところ。また、都
道府県のがん対策推進計画がこれから半年ほど審議のピークとなり、来年の4月から実施
されます(13~17年度)。今はまさに、今後数年間のがん対策の方向が決まる大事な局面
です。
良いがん計画とは
良いがん計画とはどんなものでしょう。それは、簡単に答えが出せる質問ではないもの
の、追い求めていく必要があるのは間違いがないでしょう。今回は、世界保健機関
(WHO)が提供している「計画策定」ガイドブックなどを参考にして、良いプロセスに
のっとって良いがん計画が作れるようになることを、みんなで考えていきます。
良いがん計画はどんな要件を備えている必要があるでしょうか。どうしたら計画が絵に
描いた餅にならないでしょうか。そして実際に「がんによる死亡者の減少」「全てのがん描 た餅にならな でしょうか。そして実際に がんによる死亡者 減少」 全て がん
患者とその家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上」「がんになっても安心して暮ら
せる社会の構築」という全体目標につながるでしょうか。
そのためには、いろんな条件があると考えられますが、少なくとも、がん計画が「良い
プロセスで作られる」「良い施策から成る」「良いPDCA(計画・実施・評価・改善)サイ
クル* が組み込まれている」の3点を満たしていることは不可欠と考えられます。
がん政策サミット2012春 < >
注) 本文中に * 印が記載されている言葉は、17~18ページに補足説明があります。
1
がん計画策定の3つのステップと、今回の4つのセッション
●がん計画作りの3ステップ
計画や施策の作り方についてはたくさんの参考書がありますが、今回は、世界保健機
関(WHO)のがん対策シリーズ第1巻「計画策定」と、がん政策情報センターが編集して
いる「アドボカシーワークブック ツールキット編」にのっとって、セッションのプロ
グラムを作成しました。
下の図の上段をご覧ください。がん計画策定のプロセスには、大きく「ステップ1 現
状を知る」、「ステップ2 目標を設定し計画を策定する」、「ステップ3 実行し評価
する」の3段階があると考えられます。これはいくらでも細分化でき、ここでは6つに分
解した場合も示しています解した場合も示しています。
下の図の下段を見てください。今回のセッション1から4が、3つのステップのどこに該
当するかを示しています。今回取り上げたステップ以外にも、できれば全体を通してが
ん計画のPDCAサイクルに参画し進捗をチェックできれば、より効果的だと思われます。
●「やり方」が重要
このサミットでは、がん計画策定グループワークの中で、例題として特定分野を取り
扱うことはありますが、個別分野(例・相談支援、緩和ケア、早期発見など)の具体的な
施策に関する議論をすることが目的ではなく、計画策定のプロセスと、その重要なポイ
ント理解することを重視します。具体的な施策に関する議論は、各地における実際の計
画作りの際にお取り組みください。
●がん計画策定プロセスと、本サミットプログラムとの関係
(サミットでは、二重線のセッションを行い、点線部分は資料のみで対応します)
ステップ2.目標を設定し計画を策定する
ステップ3. 実行し評価する
ステップ1. 現状を知る
①
基礎データ収集
②
課題を抽出する
③
目標を設定する
④計画を策定する
⑤
計画を実行する
⑥
評価と見直しをする
ステップ
の収集 出する 定する 定する 行する 直しをする
セッション 1地域の現状
を知る
セッション 2患者・現場・地域の
声を集める
セッション 3計画を組み立てる
計画に書き下ろす
サミットプログ
がん政策サミット2012春 < >
課題を抽出する 施策案を作る
セッション4 日程案を作る
グラム
※この手順は、進め方の一参考例として示しているものであり、実際のがん計画の策定手順について、何らかの推奨をするものではありません。
2
◆セッション1◆ ステップ1‐ ① 地域の現状を知る
がん計画を策定するには、まず地域のがんの負担とがん対策の現状を知っておくこと
が重要です。それを基に必要な対策を考えることができます。
■このセッションのゴール
がん計画づくりに必要なデータを把握する。
必要な情報源に関する、参加者のアイデアを出し合い持ち帰る。
■ポイント
• 自県のがん対策の弱い点、強化しなれければならない点を確認する*。
• がんのアウトカム(成果)に関するデータがあるか探す• がんのアウトカム(成果)に関するデータがあるか探す。
• ストラクチャー(外形)、プロセス(過程)、アウトカム(成果)の3種類の指標* に
よって現状を把握することを知る。
• 現状の何を知れば、より良い計画づくりに結びつくかを考える。また、そのデータが
存在するか探す。現在ないものについては、どうしたら策定できるかを考える。
●データの集め方集
データを集めたり読んだりする際にはいくつか考慮すべきことがあります。いくつか
ポイントをあげてみました。
○データの種類
2012年3月30日付の厚生労働省医政局長通知により、地域医療計画(がんを含む)は、
次の3つの指標セットによって現状を把握していくこととなっています。
トラクチ (外形)指標 医療サ ビ に投入して る(人的 物的)資源など• ストラクチャー(外形)指標:医療サービスに投入している(人的・物的)資源などを示すもの
• プロセス(過程)指標: 実際に医療サービスを提供している主体の活動を示す
もの
• アウトカム(成果)指標: 医療サービスの結果もたらされた成果としての健康状
態などを示すもの
がん対策においてどんな指標があるか洗い出す必要があります。アウトカム指標やプ
ロセス指標が少ない場合、今後のがん対策を考える材料が不足するため、指標の策定や
計測についても検討が必要となります。
○情報源
データの所在は分散しており、一カ所でまとまった情報を得るのは困難です。本冊子
19ページのデータ候補リスト、事前作業用参考リンク集(ウェブサイト上)などを参考に、
どんなところに情報があるか探 てみましょう 分からないことがあれば 地域でがん
がん政策サミット2012春 < >
どんなところに情報があるか探ってみましょう。分からないことがあれば、地域でがん
対策に詳しいと思われる方に尋ねてみるのも、一考です。知りたいデータで現在はなく、
計測が可能と思われるものについては、そのデータの収集そのものをがん計画の施策に
入れておくことも考えられます。
3
◆ グループワーク
ここでは自県ではなく仮想県を想定して作業します。
ステップ2 ステップ3ステップ1
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
仮想県の第1期がん計画、アクションプラン、予算資料を読み、死亡率、改善率などの
データを確認したところ、12の課題が浮き彫りになりました(詳細は説明プレゼンテー
ション内)。各グループごとにひとつの課題が割り当てられますので、その課題を検討
するにあたり、エビデンスとして調べておきたいデータを検討します。
データは皆さんの知識、本冊子19ページのデータ候補リストなどから選んでください。
また、既存データはないが必要なデータがあるとしたら、それも書き出してください。
時間内に課題ごとの「必須データ」リストを策定(グループで1枚)いただきます 全時間内に課題ごとの「必須データ」リストを策定(グループで1枚)いただきます。全
グループの結果を集計して、12日に皆さんにフィードバックします。後日自県のがん計
画策定の際の参考として一助になさってださい。
グループでまとめるシートフォーマット
◆セッション1 グループワーク
グループ番号
仮想県の課題
確認しておきたいデータ データの有無 特記事項
メンバー都道府県
既存開発見込み有
要開発不明既存
開発見込み有要開発不明
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既存開発見込み有
要開発不明
4
医療政策決定プロセスにおいて、患者、現場、地域の生の声が欠かせません。この
セッションでは、声の集め方について学びあいます。
■このセ シ ンのゴ ル
◆セッション2◆ ステップ1‐ ② 患者・現場・地域の声を集める
■このセッションのゴール
自県で、患者、医療現場、地域の生の声を集めることができる。
■ポイント
• ステークホルダー*・マネジメント
がん計画策定に必要な全ステークホルダーの参加があるか
各ステークホルダーのキーパーソン*の参加があるか各 テ クホルダ のキ ソン の参加があるか
• 環境整備
公平に意見を出しやすい環境(会場の雰囲気、アンケートの構成など)が整っているか
中立的な立場のファシリテーション* ができているか
• 内容設計
がん計画を策定するのに必要な声を引き出す設計(質問内容など)ができているか
参考資料■参考資料
アドボカシーワークブック ツールキット編 4~12ページ
● 例
グループワークをしながら、この表を埋めて参考例にします。気づいた点、重要な点はメモしておきましょう。
形式 タウンミ ティング アンケ ト その他形式 タウンミーティング アンケート その他( )
目的
何に関する意見を集めたいか
実施時期実施時期
会場
主催実施者
対象者
巻き込みたいキーパー
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いキ パソン
運営上の留意点
その他特記事項
5
◆ グループワーク
仮想県の現状(20ページ)から、がん計画策定に必要な意見を集めるのに最も適した方
法を検討してみましょう。検討した結果を、左ページに記載します。
ステップ2 ステップ3ステップ1
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
1.思いつくところから、表を埋めていきます。
2.最後にすべての情報を見て、仮想県に適した形式(タウンミーティング、アンケート、
など)を選択します。ひとつでも複数でも構いません。
● 自県を考える
グループワークでの学びを生かして、自県の計画を書いてみましょう。自県から、他に参加者がいる場合は、相談しながら進めます。いない場合は、自分の案を書いてみましょう。最後に、地元に帰ってからできそうな案になっているか、見返してみましょう。
形式 タウンミ ティング アンケ ト その他形式 タウンミーティング アンケート その他( )
目的
何に関する意見を集めたいか
実施時期実施時期
会場
主催実施者
対象者
巻き込みたいキーパー
がん政策サミット2012春 < >
いキ パソン
運営上の留意点
その他特記事項
6
アンケートやタウンミーティングなどで出た多くの意見をキーワードなどで内容に応じたグルーピングをしてみます。ここから、取り組むべき課題を探ります。
■ポイント
◇参考◇ ステップ2‐ ③ 課題を抽出する
■ポイント• 自身の意見を反映させず、公平な視点でみる。• 合意形成のため、再現性(もう一度作業しても、別の人がやっても、同じ結果が出る)
を担保できる客観的かつ論理的な方法で行う。
■参考資料アドボカシーワークブック ツールキット編 13~17ページ
◎ 意見集約から課題抽出のイメージ
分野★★ コメント集
① ~~~▲▲▲~~~
1. △△をして、▲▲▲をii%ま
で向上させる
2. ◆◆◆のための予算をjj ま②~~◆◆◆~~~~
③■■■~~~~
④~~~~◆◆◆~~
⑤◆◆◆~~~~
⑥~~~~~▲▲▲~
⑦~~~~■■■
⑧~~▲▲▲~~~~
2. ◆◆◆のための予算をjj ま
でに確保する
3. 医療者に対する■■■教育を
行う
●課題を裏返しにする(解決された姿を考える)と、必要なアウトプット目標と、必要な施策群が見えてくる⑧~~▲▲▲~~~~
1. ▲▲▲
① ▲▲▲
●キーワードごとに分類する
1. ▲▲▲
aaa率
●現状データを確認する
1. ▲▲▲の課題
xxx 県では ▲▲▲に関し
●課題が見えてくる
群が見えてくる
① ~~~▲▲▲~~
~
⑥~~~~~▲▲▲~
⑧~~▲▲▲~~~~
2. ◆◆◆
②~~◆◆◆~~~~
④~~~~◆◆◆~~
aaa率
xxx県bb% 全国cc%
2. ◆◆◆
実施県数 dd県/47
実施県予算平均ee円
+
xxx 県では、▲▲▲に関し
て、対全国平均でhh% ポイ
ント遅れている
2. ◆◆◆の課題
xxx県では、◆◆◆に関する
対策が遅れているが、この
=
がん政策サミット2012春 < >
⑤◆◆◆~~~~
3. ■■■
③■■■~~~~
⑦~~~~■■■
⑥~~~~~■■■~
3. ■■■
■■■を理解してい
ると回答した人
患者ff% 医療者gg%
対策への予算がない
3. ■■■の課題
xxx県では、アンケート調査
の結果、医療者の■■■に
関する理解が不足している
7
● 意見集約から課題抽出をする方法
ここでは、多数の意見集約から課題を抽出した方法の事例を2つご紹介します。
ステップ2 ステップ3ステップ1
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
事例1:
厚生労働省 平成22年度がん対策評価・分析事業「あなたの思いを聞かせてください! がん対策に関するアンケート調査報告書」
この調査では、自由記述回答の記述(コメント、意見)をあらかじめ決めた分類項目従 振り分け 作業を行 ますに従って振り分ける作業を行っています。ひとつの分野に対し2人の作業者がすべての自由記述回答に目を通し、調査を企画実施
はする人が作成した指示書に基づき分類作業を行いました。2人の判断が異なる回答については、作業者2人が議論し、合意した結果を最終結果としました。作業は、作業者自身のがん対策に関する価値観が極力反映されないように、過去にが
ん対策に取り組んだ経験のない方が実施しました。
※詳しくは 当該調査報告書 Ⅲ調査の概要(11ペ ジ )をご参照ください※詳しくは、当該調査報告書 Ⅲ調査の概要(11ページ~)をご参照ください。【URL】http://ganseisaku.net/impact/reports/gan_hyoka/
事例2:
厚生労働省がん対策推進協議会厚生労働省がん対策推進協議会
「平成23年度がん対策に向けた提案書~みんなで作るがん政策~」平成22年3月31日「平成22年度がん対策予算に向けた提案書~元気の出るがん対策~」平成21年3月19日
この提案書の案を作成した提案書とりまとめワーキンググループでは、平成23年度、22年度予算策定のために、患者さん、がん対策にかかわる様々なステークホルダーの声を 1) タウンミーティング 2) アンケート調査 の方法で集め 寄せられた意見を集を、1) タウンミ ティング、2) アンケ ト調査 の方法で集め、寄せられた意見を集約、分類いたしました。この作業では、ひとつの分野を1人の作業者が担当しました。まず、すべての意見に目
を通し、キーワードを探り、そのキーワードを分類項目として意見を分類していく作業を行いました。作業者による分野項目の設定のレベル感が異ならないよう、全分野をみる監督者がひ
とりつき、全作業を進めました。
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※本報告書をご覧になりたい方は ワーキンググループホームページをご参照ください。【URL】http://www.gan-working.net/
8
ここでは「あるべき姿」を目指し、成果が出るように計画を組み立てることを試みます。
常にアウトカムに紐づけて、それに役立つか考えながら作成していきます。
◆セッション3◆ ステップ2‐ ④ 計画を組み立てる
■このセッションのゴール
• 最終アウトカム(あるべき姿)に結びつく施策計画を立てる。
■ポイント
• 最終アウトカム(あるべき姿)を常に忘れないようにする。
• ワークシートの右側から左側に「そのためには」という接続詞を使って作業を進める。
■参考資料
アドボカシーワークブック ツールキット編 18~22ページ
● 用語の意味
• アウトカム 施策がもたらす社会的な変化のこと。
• アウトプット 活動の直接的な結果をいう。アウトプット 活動の直接的な結果をいう。
• 施策 政策・対策を立てて、それを実地に行うこと
がん対策の1分野で例示してみます。がん検診促進のリーフレットを策定し配布する
のは「施策」、そのリーフレットが正しく対象に届く件数が「アウトプット」、リー
フレットを手にした人が検診に行く数/率が「中間アウトカム」、がんの早期発見数/
率がその次の「中間アウトカム」、そしてがんによる死亡数/率が「最終アウトカム」
と考えられます。このように、事例によりアウトカムが複数段階になることもありま
施策 アウトプット 中間アウトカム 最終アウトカム
アウトプットをもたらす施策の内容
中間アウトカムをもたらすために期待される施策の結果
最終アウトカム達成に至るための中間的な変化目標
達成すべき目標(あるべき姿)
● 例: 保育園待機児童問題(仮想シナリオ)
す。
作業 1作業 2
①設備基準の緩和への働きかけを行う
②施設改装工事
①施設基準緩和の通達を出す②改装が完了する③教育プロ
1. 幼保一体施設が稼働している
保育園に入りたい児が全員保育園に入れている
目標: 28年度4月 待機児童ゼロ
指標と目標
1. 受け入れ児数26年4月RR人27年4月TT人
指標と目標
①25年度末まで
②26年末までYY件
作業 1作業 2
がん政策サミット2012春 < >
③教育プログラムの改訂④学生定員の拡大
グラムが改訂される。④学生がカリキュラム受講枠を拡大する
2. 幼保資格保有者の増加
2. 有資格者の人数27年度までにUU人
③25年度まで④26年までSS人
作業 3
9
◆ グループワーク
仮想県における、緩和ケア対策について考えます。
作業 ウトカ を考え
ステップ2 ステップ3ステップ1
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
作業1: アウトカムを考える
• 最終アウトカム(あるべき姿)を考えます。このワークでは、限られた時間で因果
関係の確認に注力するため、最終アウトカムを国の計画同文(白板参照)で統一し
ます。
• 中間アウトカムを考えます。このワークでは、既に用意されているカードから最終
アウトカムへの因果関係が高いと思われるものを2点選びます。
• その2点のアウトカムの指標を考え(何によって成否を判断できますか? ) 記入しその2点のアウトカムの指標を考え(何によって成否を判断できますか? )、記入し
ます。指標は、既にあるものでも、ないものでも構いません。
作業2: アウトプットと施策を考える
• 中間アウトカムを達成するのに必要なアウトプット(施策の結果)を考えます。
• そのアウトプットをもたらすのにベストな施策を考えます。
• このワークでは、施策は、①国の施策、②仮想県の施策案、③新たなアイデア、の3
つから選びます。
• 施策の選択は、左右の因果関係の優劣、および施策のもたらす影響力(インパクト)*
で判断します。
• 各施策のアウトプットの指標を考え(何によって成否を判断できますか? )記入しま
す。指標は、既にあるものでも、ないものでも構いません。
作業3: チェック
• 再度、選んだ施策がアウトプットにつながるか、中間アウトカムにつながるか、の
確実性を確認します
●自県情報
自県における1分野を作業してみましょう。
確実性を確認します。
• シートの右から左へ、左から右へ、それぞれの因果関係がしっかりできているかを
チェックします。
施策 アウトプット 中間アウトカム 最終アウトカム
アウトプットをもたらす施策 中間アウトカムをもたらすため 最終アウトカム達成に至るため 達成すべき目標アウトプットをもたらす施策の内容
中間アウトカムをもたらすために期待される施策の結果
最終アウトカム達成に至るための中間的な変化
達成すべき目標(あるべき姿)
作業 1作業 2
指標と目標 指標と目標
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作業 3
指標と目標10
セッション3で因果関係を組み立てた計画を、「計画書」に書き換えます。
■ポイント・誰にでもわかりやすいように記載する
◇参考◇ ステップ2‐ ④ 計画に書き下ろす
● 計画書の書き方
誰にでもわかりやすいように記載する。・後に評価をしやすい(施策計画が成果を出したどうかを確認しやすい)書き方にする
■参考資料フランスのがん計画http://www.e-cancer.fr/plancancer-2009-2013 (2012/4/15閲覧)
● 計画書 書き方
各国のがん計画の書き方には、様々な表現の仕方があります。
本冊子では、次の観点からフランスのがん計画(2009-2013)の書き方を参考にします。
• すべての分野において、アウトカム目標→アウトプット目標→個別活動内容と、アウト
カムからの流れを明確に示していること
それぞれ 評価基準 具体的な目標設定が明示され と• それぞれの評価基準に具体的な目標設定が明示されていること
• 事業に関しては、主たる実施者(組織)が明記されており、その責任の所在が明確なこと
• 投入予算も明記されていること
● 例● 例
それでは、下記の(本冊子9 ページと同図)に例示した、保育園待機児童問題(仮想シナ
リオ)を計画文に書き下ろしたらどうなるか、次ページに例示します。
施策 アウトプット 中間アウトカム 最終アウトカム
アウトプットをもたらす施策の内容
中間アウトカムをもたらすために期待される施策の結果
最終アウトカム達成に至るための中間的な変化目標
達成すべき目標(あるべき姿)
①設備基準の緩和への働きかけを行う
②施設改装工事
③教育カリキュラムの改訂
①施設基準緩和の通達を出す②改装が完了する
③教育カリキュラム
1. 幼保一体施設が稼働している
2 幼保資格
保育園に入りたい児が全員保育園に入れている
目標: 28年度4月 待機児童ゼロ
指標と目標
1. 受け入れ児数26年4月RR人27年4月TT人
2 有資格
指標と目標
①25年度末まで
②26年末までYY件
③25年度まで
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訂
④学生定員の拡大
カリキュラムが改訂される。
④学生の受講枠を拡大する
2. 幼保資格保有者の増加
2. 有資格者の人数27年度までにUU人
まで
④26年までSS人
11
○○県 女性の社会進出応援対策計画
分野: 保育園待機児童解消
ステップ2 ステップ3ステップ1
① ② ③ ④ ⑤ ⑥
1. 現状:
○○県では、保育園の定員満員状態が続いている。保育園に入れないことにより、
正社員にもかかわらず育児休暇から職場に復帰できなくなった経験を持つ人がAA%
(BB調査)。また、出産直後の時点では落ち着いたらパートなど働きに出ようと思っ
ていた人で、あきらめた人がCC%(同調査)。これは、就労・雇用機会(働く場所)の
喪失につながる。また、出産しても預け先がないということになれば、子供を産み育喪失に ながる。また、出産しても預け先がないということになれば、子供を産み育
てることに迷う女性が増えることも懸念されている。
2. 分野目標:
28年度までに、保育を希望する幼児全員が保育園に入れる状況を作る。そのため、
現在空席が目立つ幼稚園を幼保一体型施設にすることにより保育児受け入れ数の増加
を達成する同時に、職員数の増員によって必要な職員数の確保を達成する。
指標 ・最終目標 保育園待機児童数 28年度4月ゼロ
・中間目標1 幼保一体施設での保育児受入れ数 26年度RR人、27年度TT人
・中間目標2 幼保資格保有者数 26年度目までにUU人
3. 施策
① 設備基準緩和を実施する① 設備基準緩和を実施する
行政担当者が、国や関係各署との調整を経て、25年度末までに施設
基準緩和の通達を出す。
② 現幼稚園施設の改装工事を行う
入札を経て指定された建設会社が、26年末までにYY施設の改装を行う。
行政担当者は25年度内に予算要求を行い、議会決議を得る。
③ 教育カリキュラムを改訂する。
大学関係者、有識者、文科省関係者で構成される、新プログラム委員
会にて、25年までに、新規カリキュラムの確定を行う。
④ SS人の学生の受講枠を用意する
各大学は26年度までに幼保一体取得のための学部を設置し、26年4月
には県全体でSS人の受講枠を用意する。
※ ここでは、11ページのチャートの施策案を、16ページの施策シートで検討した結果
(活動の役割担当者など)も織り込んで記載しています
がん政策サミット2012春 < >
(活動の役割担当者など)も織り込んで記載しています。
12
計画内容案の策定を含む必要作業の日程案を作ります。
計画最終案の策定期限からさかのぼって作成します。この作成の途中で、抜けていた
工程が見える場合もあるでしょう。
◆セッション4◆ ステップ1, 2 ①~④ 日程案を作る
■ゴール
がん計画策定にかかわるステークホルダー全員が、自分がどの作業に関係するかが一
目で分かるようなカレンダーを書きます。
■ポイント
必要な時間を正しく見積もることと 遅れが懸念される作業がある場合は その予備必要な時間を正しく見積もることと、遅れが懸念される作業がある場合は、その予備
時間を見込むか、その後の作業を全体的に後ろ倒ししても期日に間に合うようにしてお
きましょう。
■参考資料
国のがん計画策定スケジュール
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000wxts-att/2r9852000000wxxf.pdf
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
● 例: 日程表
グループワークで、この日程表に必要なイベント、工程、作業などを入れて、埋めてみ
ましょう。また、気づいた点、重要な点をメモしておきましょう
閣開国 政府
厚労省
協議会
県 県議会
計画案答申
パブコメ
閣議決定
計画
開催
開催
開催
開催
最終案
開催
概算要求
予算要求
予算閣議決定
会
県庁担当部門
協議会
部会
画承認
開催予定
催催 催 催
予算検討
開催予定
がん政策サミット2012春 < >
部会等
その他
13
Ⅱ ⅢⅠステップ
1. ステップ
2. ステップ
3. ステップ
4.ステップ
5.ステップ
6.
◆ グループワーク
仮想県の現状(20ページ)から、がん計画策定に必要な意見を集めるのに最も適した方法
を検討してみましょう。検討した結果を、左ページに記載します。
1. まず、公式な事柄を書き込みます。
2. 次に、現状から必要な活動を考え、書き込みます。その際、それが誰に対しての働き
かけか、何に関連してくるか、分かりやすくするために矢印を添えると効果的です。
3. 実質的なスケジュールになっているか、時間的に無理がないスケジュールになってい
るかを確認します。
3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
閣開
● 自県を考える
グループワークでの気づきを生かして、下の表に自県の日程案を書いてみましょう。
自県から、他に参加者がいる場合は、相談しながら進めます。いない場合は、自分の
案を書いてみましょう。まずは事前作業で調べた予定を書き込むところから始めます。
国 政府
厚労省
協議会
県 県議会
計画案答申
パブコメ
閣議決定最終案
開催
概算要求
予算要求
予算閣議決定
会
県庁担当部門
協議会
部会
がん政策サミット2012春 < >
部会等
その他
14
分野ごとの施策案が確定したら、施策ごとの実施計画を立てます。
この計画を「施策カード」に記載し、関係者で共有し、進捗管理を行います。
ポイ ト
◇参考◇ ステップ3‐ ⑤⑥ 施策実施計画を立てる
■ポイント
• 分野全体の計画策定と同様、アウトカムから考えるようにします。
• 分野計画策定(セッション4、ツールキット④)と異なる点は、「だれが」「何を」
「どのように」「いつまでに」実施するのかを具体的に入れていくことです。
• 活動評価の視点、常にPDCA* サイクルを意識して計画します。
■参考資料■参考資料
• アドボカシーワークブック 27~30ページ
● 手順
右の施策シートの各項目を記入し、施策が実際にスムーズに実施され、効果を生むか
よく吟味し、施策計画をより良いものにしていきます。
1. 目標の設定
がん対策全般の目標を全体目標に記します。本冊子9~10ページで組み立てた目標
の最終目標が分野目標に入ります。そして、施策ごとの目標を設定します。
2. 施策内容を計画する
まず、何をいまでに達成すべきか、施策単位のアウトプット目標を設定します。
次にその施策をどのように実行するか、「だれが」「何を」「どのように」「いつ
までに」など 役割と方法を明確にしますまでに」など、役割と方法を明確にします。
ここでは、1) 特に役割分担と責任の明確化、2) 資源(人員、連携相手、資金な
ど)の漏れや重複がないかどうかを留意します。
3. 評価方法を検討する
施策がアウトプットにつながっているか、そしてそのアウトプットがアウトカム目
標につながっているか、を判断する方法を検討します。
この評価のためには、数値で計測できるデータで目標設定すると良いでしょう。人
の意識などの定性的な側面に関しても、意識調査などを使って数値として判断できる
ように準備する方法があります。
4. 全体チェック
このシートの4~11を上下に繰り返し見て、整合性があるか、再度確認します。次
にそれが1~3とつながっているかもチェックします。
活動しながら
がん政策サミット2012春 < >
活動しながら・・・
5. 評価をして、見直しを検討する
定期的に評価を行い、活動計画の修正を検討します。
15
Ⅱ ⅢⅠステップ
1. ステップ
2. ステップ
3. ステップ
4.ステップ
5.ステップ
6.
施策名:
● 例 : 施策カード
施策リーダー:
策定日: 施策評価実施予定日:
項目 説明 進捗評価/改善案
1
成果(アウトカム)
全体目標(最終的な成果)方向:評価尺度:
2 分野目標(その分野が目指す成果)
方向:評価尺度:
3 施策目標(この施策が目指す成果)
方向:評価尺度:
4 施策結果(アウトプット)最終年度目標:(評価項目と数値)初年度目標:(評価項目と数値)
5 施策期間 ○年○月~○年○月(○年間)5 施策期間 ○年○月~○年○月(○年間)
6 施策内容(200字程度)
個別施策の内容
7施策成功のカギ(150字程度)
8役割分担(だれが、何を、どのように い までに)
主体1(だれが: 何を: どのように:いつまでに: )主体2(だれが: 何を: どのように:い までに )
8どのように、いつまでに) いつまでに: )
主体3(だれが: 何を: どのように:いつまでに: )
9 資源(人員) ○人(○○、○○、○○、○○)
10 資源(連携相手など)
資金1(どこから: 金額: )
がん政策サミット2012春 < >
11 資源(資金など)資金1(どこから: 金額: )資金2(どこから: 金額: )
12 特記事項
16
補足説明
● 用語編
ステークホルダー
がん対策 取り組む人 とそ 立場を うここでは、がん対策に取り組む人々とその立場をいう。
患者関係者(患者、家族、遺族、支援者など)、議員、行政担当者、医療提供者、メ
ディア、民間 など。
キーパーソン
何かを動かすために要となる人。
ファシリテーション
複数の人数で議論する際、中立的な立場で発言を促したり、話の流れを整理したり、
参加者の認識の一致を確認するなどで、参加者の意形成や相互理解をサポートすること。
その役を担う人をファシリテーターという。
分野冊子では 国 がん計画で示されて る分野を意味するこの冊子では、国のがん計画で示されている分野を意味する。
アウトカム施策がもたらす社会的な変化のこと。
アウトプット
活動の直接的な結果をいう。
施策
政策・対策を立てて、それを実地に行うこと。
がん政策サミット2012春 < >17
● ツール編
PDCAサイクル (1、15ぺージに関連)
計画す 実行
Plan計画するPlan: 計画する、Do: 実行
する、Check:評価する、Action:改善する
の頭文字をとったものです。このサイクル
を繰り返すことにより、施策の質が良くな
り、より良い成果につながる、と一般的に
考えられています。
計画する
Do実行する
Check評価する
Action改善する
PDCAサイクル
弱い点、強化しなければならない点の確認 (3ページに関連)
一般的によく使われるのが、SWOT (スウォット)
分析です。自県内部のがん対策の強み(S)、弱み(W)、
がん対策を良くすることができそうな外的要因(O)、
がん対策推進のハードルになりそうな外的要因(T)を、
右図のチャートに書き出します。
書き出したのちに、強みを生かし、追い風になる外的
要因を積極利用することを考えます。一方、弱みを克
服することや、ハードルになりそうな外的要因を排除
することも考慮します。
施策のもたらす影響力(インパクト)
(10ページに関連)
影響力と実現可能性の2軸のチャートを使う方法
が使われます。
影響力大
優先順<高>
施策内容などの検討内容を付せんに記載し、右記
のチャートに置いていきます。その際他の内容と比
較をしながら上、下、横、と検討しながら置いてい
きます。
このチャートの右上に位置した内容が優先順位が
高いということになります。
影響力小
実現可能性 実現可能性
がん政策サミット2012春 < >
難 易
18
データ候補リストセッション1(4ページ)、実際の県計画策定時に参照
分野 分野名(略称) ストラクチャー(医療資源)関連 プロセス(過程)関係 アウトカム(成果)関連
全体
全体目標関係
罹患率△ 死亡率☆
その他 治療成績△患者・家族満足度△体 患者 家族満足度△
その他
総論
総合的・計画的推進
がん対策推進協議会患者委員数☆ がん対策推進協議会開催数☆ がん計画と施策に関する評価スコア
年次報告の作成に関する規定△ 年次報告の作成実績△ その他がん対策推進条例の制定☆ がん対策予算の推移☆
その他 その他
各療法の充実/
放射線治療体制が整備された医療機関数☆
キャンサーボード検討症例数 治療成績△
化学療法実施体制が整備された医療機関数☆
放射線療法実施数☆ 標準治療実施率△
がんリハビリテーションを実施する医療機関数○
化学療法実施数☆ その他1
各療法の充実/チーム医療の推進
る医療機関数○化学療法実施数☆ その他
その他 手術療法実施数☆
外来化学療法実施数☆がんリハビリテーション実施数○
医療従事者適正配置率その他
2専門的医療従事者
の育成
都道府県別・専門的医療従事者数☆
都道府県別・専門的医療従事者増加数☆
治療成績△
拠点病院別・専門的医療従事者数☆
拠点病院別・専門的医療従事者増加数☆
標準治療実施率△
がんプロフェッショナル養成プラ他 他
がんプロフェッショナル養成プランによる育成予定数
その他 その他
その他
3診断時からの緩和ケアの推進
緩和ケアチーム数○ 医療用麻薬消費量○ 除痛率△
緩和ケア医療機能スコア☆ 緩和ケア実施数○ こころの痛みの除痛率緩和ケア病床数☆ 在宅診療件数 患者・家族満足度△
在宅支援診療所数☆ その他 がん患者の在宅死亡割合○在宅支援病院数☆ 在宅看取り数/在宅看取り希望者率
訪問看護ステーション数☆ その他緩和ケア研修を受けた医師の数☆
医療用麻薬処方医療機関数○
麻薬小売業免許取得薬局数○その他
4医療・介護
提供体制の構築
拠点病院数☆ 拠点病院カバー率☆ 治療成績△準拠点病院数☆ 地域連携パス実施数○ 地域別・臓器・進行度別生存率△
専門的がん診療を行う医療機関数○
その他 患者満足度△
地域連携パス実施医療機関数△ その他
その他統括支援センター数☆ 相談支援実施数☆ 患者満足度△
相談支援センター数☆ 情報提供数/閲覧数 相談窓口利用者満足度△相談支援センター機能スコア☆ その他 その他
5 相談支援・情報提供
相談支援センター機能スコア☆ その他 その他
ピアサポート窓口数☆
患者サロン数☆カウンセリング体制整備医療機関数○
その他
6 がん登録
地域がん登録実施病院率☆ 地域がん登録精度管理・事業報告☆ 地域がん登録報告書作成公表△
院内がん登録実施病院率☆ 院内がん登録精度管理・事業報告 院内がん登録報告書作成公表△がん登録研修修了者数○ 予後判明率△ がん登録活用例
その他 その他 その他受動喫煙防止条例☆ 完全禁煙施設数 喫煙率☆
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7 がんの予防
受動喫煙防 条例 完 禁煙施設数 喫煙率
がん条例の受動喫煙防止条項☆ 禁煙外来実施数○ 対象となるがん種別の罹患と死亡△
野菜摂取量☆ 子宮頸がん予防ワクチン接種率 その他その他 肝炎検査率、早期治療率
その他
8 がんの早期発見
がん検診費用☆ がん検診率☆ 死亡率☆
がん検診実施機関数 精度管理と事業評価実施率☆ 早期発見率△がん検診実施市町村数☆ その他 がん検診救命数△
その他 その他
19
●地域特性・医療体制
• 人口140万人。大腸がんが多い
グループワーク 仮想県の現状セッション2 (6ページ)、セッション4(14ページ)で使用
• 2次医療圏5つ。
• 県拠点病院1つ(大学病院)、拠点病院5カ所(うちひとつが県立中央病院)。
●ステークホルダー
• 県内に患者会連合はなく、乳がん患者会・プレッソと、血液がん患者会・ベルサー
ルが活発に活動している しかしこの2団体の意見がなかなか一つにまとまることルが活発に活動している。しかしこの2団体の意見がなかなか つにまとまること
はない。がん対策推進協議会の患者委員は、プレッソの委員である。
• がん条例は未だ制定されていない。県議会議員の数は、与党と野党がほぼ同数。
• 永田花子 県知事は選挙時にがん対策強化を公約したが、議会多数派との間で
“ねじれ”がある。議会でがん対策に最も精力的なのは、野党 九段太郎議員であ
る。
これまでタウンミ ティングなどに県の担当者が出席したことはないが この4月• これまでタウンミーティングなどに県の担当者が出席したことはないが、この4月
から人事異動でがん対策を初めて担当する飯田次郎さんに交代した。医療担当部長
は、厚生労働省からの出向者で2年目。
• 県医師会長・青山孝先生は着任したばかり。県協議会会長は、がん診療の専門家で
はなく、実質的にがん対策に熱心なのは、県拠点病院の腫瘍センター長の神田洋子
先生である。
• 地元の財界・商工会はがん対策にこれまで積極的にかかわってきていない• 地元の財界・商工会はがん対策にこれまで積極的にかかわってきていない。
• 新聞は、地元の「仮想日報」が最も有力。全国紙の支社もある。
● 左19ページ データ候補リストに関しての注記
• この表は(1)地域医療計画課長通知指標例示(2)第2期がん対策推進基本計画(3)がん対策推進協• この表は(1)地域医療計画課長通知指標例示(2)第2期がん対策推進基本計画(3)がん対策推進協
議会参考人資料--などを参考に試作しました。
• ここでは、「ドラッグラグ、デバイスラグ」「がん研究」など、国の施策への依存度が比較的高い分野
については、省いています。
• また、「小児がん」「教育・普及啓発」「就労支援など」などの新規分野については、未策定です。
• 指標の3つの分類分けは微妙なところがありますが、ここでは当初はそこに強くこだわらず、検討を進
めながら修正・確定していくアプローチとします。
• ☆はデータがあると思われるもの。○は地域医療計画通知添付指標例で例示されているもの。△は一部
がん政策サミット2012春 < >
の地域や施設では計測されているもの。〔分類は未精査〕
• アウトカム指標が改善することが重要です。また、アウトカム指標を向上させるプロセス指標・ストラ
クチャー指標を見出すことも重要です。
• これは、あくまでラフなたたき台ですので、みなさんで、その他欄に加筆するなど、補充、改訂して
いってください。
20
本プログラムで参考にした資料を紹介いたします。ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。
参考資料紹介
WHOがん対策シリーズ
モジュール1 「計画策定」
サミット会場資料コーナーに、日本語仮版を設置
しております。近日中に、がん政策情報センター
ホ ムペ ジ 海外資料翻訳版の欄に掲載予定ですホームページ、海外資料翻訳版の欄に掲載予定です。
オリジナルはこちらから
http://www.who.int/cancer/publications/cancer_control_planning/en/index.html
UICC 非営利組織のためのがん計画策定
今回のプログラムのステップとは異なる段階を示していますが、今回 プ グラ テップとは異なる段階を示して ますが、
学ぶべき点が多く、参考になります。
オリジナルはこちらから
http://www.uicc.org/resources/national-cancer-control-planning-nccp
「政策評価」の理論と技法竜 慶昭、佐々木 亮 著多賀出版
アドボカシーワークブック ツールキット編
(日本医療政策機構 がん政策情報センター編集)
サミット会場資料コーナーにサンプルを設置しております。
本冊子は、がん政策情報センターのウェブサイトからダウンロードできます。
http://ganseisaku.net/impact/training/workbook/download.html