1-4
売上原価対立法とは1
売上原価対立法とは、商品を仕入れたときは商品勘定の借方に原価で記入し、これを販売したときは売上勘定の貸方に売価で記入するとともに、その商品の原価を商品勘定から売上原価勘定に振り替える方法をいいます01)。
商 品 売上原価期首商品原価 (販売時)
売上原価(購入時)当期仕入原価 期末商品原価
商品売買の処理2
⑴仕入時
商品 ¥8,000(原価)を掛けで仕入れた。例1-1
商品勘定の借方に原価で記入します。
(借)商 品 8,000 (貸)買 掛 金 8,000
⑵仕入戻し・値引時
商品 ¥250を仕入先に返品した。例1-2
仕入戻し・値引を行ったときは、商品勘定の貸方に記入します。
(借)買 掛 金 250 (貸)商 品 250
⑶販売時
商品 ¥6,300(原価)を ¥9,000で掛けで売り上げた。例1-3
販売時には、売上の計上とともに、商品の原価を商品勘定から売上原価勘定に振り替えます。
(借)売 掛 金 9,000 (貸)売 上 9,000 売 上 原 価 6,300 商 品 6,300
売上原価対立法はじめに
商品売買取引については、複数の会計処理方法が存在します。出題頻度がいちばん高いのは三分法ですが、このSectionでは、売上原価対立法を学習します。真実は1つ! でも、それを表現する方法は1つではないのです。
Section
重要度★★★★★
101) 販売のつど、売上原価が計算され、期末時点の商品勘定は期末商品原価を表すため、決算整理仕訳を行う必要はありません。
1-5
Chapter 1
商品売買
次の取引の仕訳を示しなさい。
⑴ 商品 ¥300,000(原価)を掛けで仕入れた。⑵ 商品 ¥200,000(原価)を¥250,000で掛けで売り上げた。
Try it 例題 売上原価対立法
解答 ⑴ (借)商 品 300,000 (貸)買 掛 金 300,000
⑵ (借)売 掛 金 250,000 (貸)売 上 250,000 売 上 原 価 200,000 商 品 200,000
Section 1のまとめ
■売上原価対立法の期中仕訳の結果、決算整理前4
残高試算表は、以下のようになります。
決算整理前4
残高試算表期末商品→ 商 品 1,800 売 上 8,400 ←純売上高売上原価→ 売上原価 5,950
したがって、決算整理仕訳は「仕訳なし」となり、商品、売上原価、売上の3つの勘定の金額は、決算整理後残高試算表も決算整理前残高試算表と同じとなります。
⑷売上戻り時
得意先から商品(売価 ¥500、原価 ¥350)が返品された。例1-4
販売した商品が返品されたときは、販売時の逆仕訳を行います。
(借)売 上 500 (貸)売 掛 金 500 商 品 350 売 上 原 価 350
⑸売上値引時
得意先に ¥100値引きを行った。例1-5
売上値引きは、商品勘定・売上原価勘定の増減はありません。
(借)売 上 100 (貸)売 掛 金 100
⑹決算時
決算にあたり、期末商品は ¥1,800である。例1-6
商品勘定、売上原価勘定が、それぞれ期末商品、売上原価の金額となるため、決算整理仕訳は行う必要はありません。
仕 訳 な し
1-6
仕入割引・売上割引の処理1
「売掛金を早く回収したい」と思ったときに早収期限を設けて、その期間内に入金された場合に一定額の支払いを免除することがあります。
この額は、早収期限日から通常の回収日までの期間の利息に相当するもの 01)と考えられており、割引きといいます02)。
当社は仕入先A社に対する買掛金 ¥100,000の支払いにつき早収期限内に支払ったので、¥4,000の割引きを受け、残額を小切手を振り出して支払った 03)。
例2-1
割引額は、仕入割引勘定または売上割引勘定を用いて処理し、仕入勘定や売上勘定から控除するものではない点が、返品・値引きとの違いです。
当 社(借)買 掛 金 100,000 (貸)当 座 預 金 96,000 仕 入 割 引04) 4,000
A 社(借)現 金 96,000 (貸)売 掛 金 100,000売 上 割 引05) 4,000
売掛金
買掛金
早収期限内の決済 勘定科目
利息分を免除する
利息分を免除される
売上割引(費用)
仕入割引(収益)⇒
⇒
販売日 早収期限日
利息分
免除
通常の回収日
⇒
割引きの処理はじめに
受取手形を早期に現金化するためには手形の割引きという方法があります。同じように売掛金を早く回収したいと考えたあなたは、期限を設けて期限内に支払ってくれれば掛代金を割り引くことにしました。この場合、どのように処理すればいいのでしょうか。
Section
重要度★★★★★
2
01) 手形を満期日前に銀行で現金化する行為を手形割引といいました。これを掛債権に適用したものです。
02) 少なくとも簿記の世界では、割引き=値引きではないことに注意してください。
03) 税金などにも早収期限があり、分納する税金を一括納付すると少し安くなることがあります。
04) P/L上、営業外収益の区分に表示されます。
05) P/L上、営業外費用の区分に表示されます。
1-7
Chapter 1
商品売買
商品100,000円を手形で売り上げ、後日この手形を割り引き、割引料4,000円を差し引かれ、残額を受け取ったとしましょう。そのときの仕訳は以下のようになりますね。
売上時: (借)受 取 手 形 100,000 (貸)売 上 100,000 割引時: (借)現 金 96,000 (貸)受 取 手 形 100,000 手形売却損 4,000
ここで出てくる手形売却損は「受取手形を早く現金化するためにかかった費用」で、決して(返品や値引きのように)売上から控除される性質のものではないですよね。 売上割引も、実はこの手形売却損と同じ性質のもので、つまり「売掛金を早く現金化するためにかかった費用」なのです(本来、売掛金割引とでもいうべきものなのでしょう)。したがって、決して売上から差し引くことなく、独立した科目として処理します。
▶割引きは仕入や売上から引かない◀
次の取引の仕訳を示しなさい。
当社は、×1年3月20日、売掛金を小切手で回収した。なお、この売掛金は×1年3月10日に販売した商品 ¥500,000に対する債権であり、販売日より30日後に手形で支払う契約であるが、販売日から20日以内に入金があった場合には、掛代金より2%を割り引く条件が付いていた。
Try it 例題 割引きの処理
解答 (借)現 金 490,000 (貸)売 掛 金 500,000 売 上 割 引 10,000
割引額:¥500,000×2%=¥10,000
Section 2のまとめ
■割 引 き 割引きとは、あらかじめ決められた期日より前に、売掛金および買掛金の決済があった場合に、掛代金の一部を免除したり、免除されることをいいます。
①割 引 き し た と き
売掛金 ¥50,000の回収につき、¥5,000の割引きを行った。
(借)現 金 45,000 (貸)売 掛 金 50,000 売 上 割 引 5,000
②割 引 き されたとき
買掛金 ¥50,000の支払いにつき、¥5,000の割引きを受けた。
(借)買 掛 金 50,000 (貸)現 金 45,000 仕 入 割 引 5,000
※ 売上割引は支払利息的な性格をもつ財務費用です。また仕入割引は受取利息的な性格をもつ財務収益です。
資産の減少
費用の発生
負債の減少
収益の発生
1-8
総平均法1
期末や月末などの一定期間の末に、一括して平均単価を計算し、その平均単価を用いて払出単価とする方法を総平均法といいます。 総平均法では、一括した単価を用いる01)ので、払出単価と棚卸商品の単価は同じになります。
平均単価 = 期首商品棚卸原価 + 当期商品仕入原価期首商品数量 + 当期仕入数量
以下のa商品に関する 8月中の取引により、当月の売上原価および期末商品棚卸高の金額を求めなさい。なお、計算方法は総平均法による。
8月 1日 前月繰越 20個 @¥1,000
8日 仕 入 30個 @¥1,200
15日 売 上 25個 @¥2,000
23日 仕 入 25個 @¥1,060
28日 売 上 20個 @¥2,000
29日 売上返品 2個
例3-1
平均単価: 20個×@¥1,000+30個×@¥1,200+25個×@¥1,06020個+30個+25個
= ¥82,500 =@¥1,10075個 商品の動きを捉え、平均単価をかけると、次のようになります。なお、返品は取引のマイナスとして扱います02)。
前月繰越 8/1 20個
払出し 8/15 25個 8/28 20個 8/29 △2個
当月仕入 8/8 30個 8/23 25個
43個×@¥1,100×=¥47,300←売上原価
次月繰越 8/31 32個×@¥1,100=¥35,200←期末商品棚卸高
合計 75個
払出単価の計算はじめに
あなたが扱う商品の中には月初と月末が値段が高く、月の半ばは安いものがあります。この商品に先入先出法を適用したのでは、高い時期に仕入れたものを安い時期に売ったことになってしまいますし、移動平均したのでは計算が面倒です。何か他に良い方法はないものでしょうか。
Section
重要度★★★★★
3
01) 期中には払出単価がわからないという欠点もあります。
02) 売上返品は売り上げなかったことに、また仕入返品は仕入れなかったこととして。
1-9
Chapter 1
商品売買
次の仕入帳と売上帳の記入にもとづき、総平均法により⑴売上原価、⑵月末の商品棚卸原価を算定しなさい。なお、月初の棚卸高は20枚 @¥2,000であった。
仕 入 帳
×年 摘 用 金 額
11 12 三重商店 掛a商品 20枚 @¥2,200
44,000
24 岐阜商店 掛a商品 40枚 @¥2,300
92,000
売 上 帳
×年 摘 用 金 額
11 18 広島商店 掛a商品 35枚 @¥3,100
108,500
19 広島商店 掛値引a商品 35枚 @¥ 500
17,500
30 山口商店 掛a商品 30枚 @¥3,300
99,000
Try it 例題 払出単価の計算
解答 ⑴売 上 原 価 ¥ 143,000 ⑵月末の商品棚卸高 ¥ 33,000
受入れ側で平均単価を求め、それに払出数量や月末の在庫数量を掛けて計算します。なお、売上値引は商品の原価に影響しません。
月初 20枚 ×@¥2,000= 40,00011/12 20枚 ×@¥2,200= 44,00011/24 40枚 ×@¥2,300= 92,000合計 80枚 176,000
平均単価@¥2,200
11/18 35枚 11/30 30枚
月末 15枚
65枚×@¥2,200=¥143,000(売上原価)
65枚×@¥2,200=¥143,000(売上原価)
×@¥2,200=¥33,000(月末の商品棚卸高)
×@¥2,200=¥33,000(月末の商品棚卸高)
Section 3のまとめ
総平均法における平均単価 = 期首商品棚卸原価 + 当期商品仕入原価期首商品数量 + 当期仕入数量
1-10
期末商品の評価に関する処理1
期末商品棚卸高は商品ごとに『単価×数量』によって計算されますが、その処理は次の4つの処理に関係します。 ⑴ 売上原価の算定 ⑵ 数量の減少による棚卸減耗費の算定 ⑶ 収益性(時価)の下落 01)による商品評価損の算定 ⑷ 貸借対照表における商品の金額(=繰越商品勘定の次期繰越額)の
算定
売上原価の算定2
期末現在、帳簿棚卸数量は 100個、原価は @¥1,200であった。例4-1
売上原価を算定するための期末商品棚卸高は帳簿棚卸高であり、次のように計算します。
⑴計算式
期末商品棚卸高 =(帳簿上の)単位原価 × 帳簿上の数量
期末商品棚卸高:@¥1,200×100個=¥120,000
⑵処 理 仕入勘定で売上原価を算定する場合は、次のようになります。
(借)仕 入 ××× (貸)繰 越 商 品 ×××(借)繰 越 商 品 120,000 (貸)仕 入 120,000
期末商品棚卸高を帳簿上の棚卸高で処理することにより、仕入勘定の差額で計算される売上原価は純粋な(棚卸減耗および商品評価損の金額を含まない)売上原価として計算することができます。
この論点は試験で必ず出ます!
当期に 10 個仕入れ、帳簿上7個払い出し、3個在庫となっていたが、実際に倉庫には2個しかなかったとイメージしましょう。売上原価の7個の算出には仕入の 10 個から帳簿残高の3個を差し引かなくてはなりません。2個を差し引いたのでは、8個売り上げたことになってしまいます。
期末商品の評価はじめに
「決算になるので、倉庫の商品の数を数えて棚卸しをしておいてください」と顧問税理士のK氏にいわれたあなたは、思わず「商品の数ならわかりますよ。商品有高帳を付けていますから」と答えました。するとK氏は、「その商品有高帳の数字が正しいかどうかを確認するのです。ひょっとすると数が減っているかもしれませんよ」といいました。“まさか数が減るなんて”と思いつつ棚卸しをしたところ、商品有高帳上の在庫数量100個に対して、実際の数量は90個。また、商品の原価@¥1,200に対して決算日の時価は @¥1,100でした。この場合にはどのように処理すればよいのでしょうか。
Section
重要度★★★★★
4
01) 時価が下落し、原価以下でしか売れない場合に計上します。
1-11
Chapter 1
商品売買
棚卸減耗3
棚卸しの結果、期末の帳簿棚卸数量は 100個、実地棚卸数量は 90個であった。
例4-2
棚卸減耗とは、帳簿上の数量と実地棚卸を行って算定した数量との差異をいいます(つまり、保管している間になくなってしまう数量のことをいいます)。棚卸減耗が生じた場合は、その金額を計算し、棚卸減耗費(費用)として処理しなければなりません。
⑴計算式
棚卸減耗費 = 単位原価 ×(帳簿数量-実地数量)
棚卸減耗費:@¥1,200×(100個-90個)=¥12,000
⑵処 理 棚卸減耗費は、期末の帳簿棚卸高を示している繰越商品勘定から減額します。
(借)棚 卸 減 耗 費 12,000 (貸)繰 越 商 品 12,000
⑶売上原価に算入する場合 経常性のある棚卸減耗費は、仕入勘定など、売上原価の計算を行う勘定に振り替えることがあります03)。
期首商品棚卸高
当期商品仕入高
売 上 原 価(差引計算)
期末商品棚卸高(帳簿残高)
期末商品棚卸高02)(帳簿残高)
@¥1,200×100個=¥120,000
原価@¥1,200
単価
数量帳簿100個
0
→拡大→
△10個
棚卸減耗費@¥1,200×10個=¥12,000
単価
数量帳簿100個
実地90個
原価 @¥1,200
「売上原価の内訳科目とする」イコール、売上原価に含めるという意味です。
02) タテ×ヨコの面積計算と考えて算定してください。
03) 通常起こる範囲の棚卸減耗については、P/L上、売上原価の内訳科目とするか、販売費及び一般管理費とします。問題文の指示に従ってください。
1-12
商品評価損4
期末商品の原価 @¥1,200に対して、時価は @¥1,100であった。例4-4
商品の評価とは、“貸借対照表に計上する商品の金額を決定する”という意味です。原則として、仕入れた時の金額(原価)で評価しますが、原価と時価(正
しょう
味み
売ばい
却きゃく
価か
額がく
)とを比較して、時価が原価よりも下がっている場合は時価で評価し、原価と時価との差額(評価差額)は、当期の費用(商品評価損)とします。
⑴計算式
商品評価損 =(原価 - 時価)× 実地数量 06)
商品評価損:(@¥1,200-@¥1,100)×90個=¥9,000
3級を学んだときの現金過不足を思い出してください。 帳簿上10,000円あるはずなのに、実際には9,800円しかなかったとしたら、帳簿の額を実際の額に合わせるために、借方・現金過不足200円、貸方・現金200円と処理しましたね。これは「実際=事実」という関係があり、帳簿は事実を書いておくべきものだからです。 棚卸減耗費も同じことなのです。 帳簿上100個あるはずだったのに、実際に数えてみると90個しかなかった。 だから帳簿の個数を実際の個数に合わせて減らし、減った分(10個)に単位原価を掛けて金額を算定し、それを棚卸減耗費という費用にする、という処理を行います。 簿記では、常に「帳簿VS実際」は実際の勝ち(つまり帳簿を実際に合わせる)と、知っておきましょう。
▶簿記のルール 「帳簿VS実際」は常に実際の勝ち◀
棚卸減耗費 ¥12,000のうち ¥10,000については売上原価に算入するため、仕入勘定に振り替える。
例4-3
(借)仕 入 04) 10,000 (貸)棚 卸 減 耗 費 10,000
正味売却価額は、売価からアフターコストを差し引いたものです。例えば、この本の定価が¥1,800、取次会社(問屋)取り分が 10パーセント、書店取り分が20パーセントと考えると、取次取り分と書店取り分は、当社にとってのコストと考えることができます。そのため、この本の正味売却価額は¥1,260(=¥1,800 ×70%)となります。
商品の評価原価<時価 ・・・
原価>時価 ・・・
評価額 原価 05)
時価
04) 棚卸減耗により、売上原価が増加したことを意味しています。
05) 時価が原価よりも高い場合は、原価のままで評価するため、とくに処理は行いません。したがって、「商品評価益」が出ることはありません。
06) 減耗した商品の評価を行うことはありません。失われた商品を評価しても意味がないためです。あくまで実地数量について評価します。
1-13
Chapter 1
商品売買
⑵処 理 商品評価損の金額は、期末の帳簿棚卸高を示している繰越商品勘定から減額します。また、商品評価損は原則として売上原価の内訳科目とします07)。
(借)商 品 評 価 損 9,000 (貸)繰 越 商 品 9,000
なお、棚卸減耗費と同様に、指示によっては仕入勘定に振り替えることもあります。振り替える場合には、以下のような仕訳となります。
(借)仕 入 9,000 (貸)商 品 評 価 損 9,000
商品評価損(@¥1,200-@¥1,100) ×90個=¥9,000
単価
数量帳簿100個
実地90個
原価 @¥1,200
時価 @¥1,100
△¥100
貸借対照表の商品金額5
期末商品(帳簿)棚卸高についてはこのような処理が順次行われ、残った部分(=@¥1,100×90個)が貸借対照表上の商品および繰越商品勘定の次期繰越の金額となります08)。
①帳簿上の棚卸高…………¥ 120,000②棚卸減耗費………(-) ¥ 12,000③商品評価損………(-) ¥ 9,000④B/S上の商品 …………¥ 99,000
③ ¥9,000②
¥12,000④ ¥99,000
帳簿数量100個
実地数量90個
原価@¥1,200
時価@¥1,100
① ¥120,000
なにかの失敗を、いつまでもくよくよしていると「そんな、死んだ子の年を数えるようなこと言うとったらあかんで!」と、親に言われたことがあります。 商品の評価損を計算するさいに「時価がいくら下がったのか」はすぐにわかるのですが、迷ってしまうのが「帳簿数量を掛けるのか実地数量を掛けるのか」の問題です。 そこで思い出してほしいのが「ないものは評価しない」という、ごく当たり前の感覚です。 棚卸減耗でなくなってしまった10個について「あれが残っていればいくらだったのに…」などと考えても意味はないですものね。もうなくなってしまったものなのですから。 ですから、商品評価損を計算するさいに掛けるのは、絶対に実際に残っている商品の数、実地数量になるのです。
▶ないものは評価しない◀
07) 臨時かつ多額の場合は、特別損失とすることもあります。問題文の指示に従ってください。
08) 貸借対照表は「今あなたはなにを、いくら、持っていますか?」という問掛けに対する答えでもあります。
今、あなたが持っている商品は、時価@¥1,100のものを90個ですね。それが貸借対照表に商品として示されます。
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