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図2 RhCl3の103Rh-NMRスペクトルにおけるBLPの効果 ※それぞれ線形予測に使用したポイント数は64ポイント
図1 RhCl3の103Rh-NMRのFIDにおける先頭部分の乱れとBLPによる補正
測定装置:JNM-ECA600
Backward Linear Prediction
NM-050017
低周波核の NMR 測定においては、アコースティックリンギングによるベースラインのうねりが非常に問題となります。特に四極子核で信号の線幅が広い場合、NMR 信号とベースラインのうねりの区別がつけられないことがしばしばあります。このとき FID の先頭部分に注目すると、最初の数ポイントが大きく乱れています。このような乱れを抑える測定法が種々提案されていますが、最近はデータ処理によって効果的に歪みを除去することができます。これは、後方線形予測 (BLP: Backward Linear Prediction)と呼ばれる手法で、先頭の歪んだデータポイントを、正常なデータから予測される歪みの無いポイントで置き換えるというものです。図は BLP により先頭のポイントを置き換えてフーリエ変換した結果です。3ポイントの置き換えでベースラインの歪みは概ね取り除かれています。
X : 103Rh
8400 8300 8200 8100 8000 7900 7800 7700 7600 ppm
オリジナルのスペクトル
2点予測スペクトル
3点予測スペクトル
4点予測スペクトル
5点予測スペクトル
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