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2019. Dec. No.66
発 行 岩手県立農業大学校父母の会
編 集 岩 手 県 立 農 業 大 学 校
http://www2.pref.iwate.jp/~hp2581/
8月25日~9月1日までの8日間の日程で、本校2年生32名がカリフォルニア大学デービス校の研修
プログラムに参加しました。研修では、カリフォルニア州の有機農業やバーチャル技術を活用したほ場管
理システムについてレクチャーを受けた後、3つの専門グループに分かれ大学近郊の農場や流通・販売企
業などを研修しました。
「超」が付くほどの大規模経営や地球温暖化を意識した研究開発の現場などを調査し、学生たちは規模
や考え方の違いに衝撃を受けていました。また、大規模経営ばかりではなく、生産者消費者相互の顔が見
える農業を展開する生産者の声やファーマーズマーケットを調査し、経営の多方向性を知ることも出来ま
した。新たな農業観を得るきっかけになったことを確信しつつ、無事研修を終了することが出来ました。
3Aの試合でフィールドに招待
海外研修に参加して
酪農経営科 2年 戸来寿貴也
8月25日から9月1日までの約一週間、アメリカのサンフランシスコ及びカリフォ
ルニア大学等で農業研修を行ってきました。
現地では日本で見ることのできない大規模な農業をたくさん見ることができ、日本
と違った文化も体験することができました。今回の体験をこれからの人生に活かして
いきたいです。
一生の思い出になりました。引率の先生方もありがとうございました。
感動と衝撃の『海外農業研修』!
副学部長から修了証書を授与 “American Wagyu” を調査中
ゴールデン・ゲート・ブリッジにて サンフランシスコ市庁舎にて
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農大祭実行委員長 花き経営科 2年 米田誠悟
本年度の農大祭も多くの方々の支えがあり、無事に開催する事ができました。
メインテーマの「~新時代を切り開け!!農大生の力で~」という言葉のとお
り、学習展示や農畜産物の販売を通して農大生の日頃の努力を表現できたと思い
ます。
また、各経営科の模擬店やステージイベントでは、学生が積極的に盛り上げ、
とても有意義なものとなりました。来年度も伝統ある農大祭を引き継いでもらい
たいです。
「~新時代を切り開け!!農大生の力で~」をテーマとして、農大祭が10月26、27日の両日に開催さ
れました。
本年度は、特別イベントとして「農大キャンパス×スマート農業バスツアー」を行い、多くの方に普段
見ることのできない本校の牛舎、ハウス、圃場や最先端のスマート農業施設を見学いただきました。
学習展示は今年も体育館内で行い、多くの来場者に学習成果を紹介することができました。また、模擬
店では学生達が実習で栽培した米、野菜、果物や花を学生自ら販売し、用意した農畜産物など多くの商品
が完売となりました。
ステージイベントでは、地域の伝統芸能や学生が企画した「仮装カラオケ大会」などを開催し、例年行っ
ているもち・ ・
まき・ ・
では、ステージに多くの人が集まり来場した皆さんに十分に楽しんでいただけました。
今年の「もちまき」も熱い戦い 模擬店での販売 学生も出演した鹿踊
初の試み。校内バスツアー 学習の展示。多彩な学習成果やフラワーアレンジメント
特別公開講座「狩猟の役割」 毎年好評。農産経営科の杵つき餅 仮装・カラオケ大会(学生企画)
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元気の出る農業セミナー
農家派遣実習を通して将来を展望
松本剛氏の講演 熱心に質問する学生 馬場淳氏の講演
出発式。皆、緊張の面持ち 実習の様子(農産)
実習の様子(花き) 感謝状贈呈式
実りの秋を迎え、1年生による「農家派遣実習」を9月17日及び9月19日から各々15日間、県内41
戸の先進農家及び所管する普及センターの御協力のもと実施しました。
学生のほとんどが農家に宿泊するのは初めてであり、実習前は緊張した面持ちでした。しかし、受入農
家の御指導の下、栽培管理や家畜飼養管理などの農作業や農家生活等を経験したことで、実習を終えた学
生は、農業に対する考えや将来の展望を新たにし、各々がたくましさと自信を身に付けて帰校しました。
また、10月26日(土)には、長きにわたり受け入れてくださった農家及び今年度初めて受け入れてく
ださった農家へ感謝状の贈呈式を行い、出席いただいた6農家へ感謝状等を贈呈するとともに、今後の農
家派遣実習の実施に向け意見交換を行いました。
今回の「農家派遣実習」が、今後の学生生活の一助となり、今後も受入農家とのつながりを大切にしな
がら学生が一層成長していくことを期待します。
農業や農政の現状と課題を学び、今後の地域農業や農村振興について理解を深めることを目的とし
て、11月8日に令和元年度元気の出る農業セミナーが開催されました。
岩手町で酪農を営む松本剛氏からは、規模拡大の経過や、「長命連産」、「雇用導入」といった経営
の秘訣、二戸市で野菜、花きに取組む馬場淳氏からは、「理念」、「付加価値」を見つめ直し、ホワイ
トアスパラガスを地域づくりの資源として展開し始めた経過などについてそれぞれ熱い想いと助言をい
ただき、農大生の卒業後の進路に参考となる、まさに「元気の出る」セミナーとなりました。
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最優秀賞 野菜経営科1年 村上 一江さん(左)
優 秀 賞 花き経営科2年 米田 誠悟さん(右) 発表・質疑の様子
No. 学 科 経営科 学年 氏 名 課 題 名
1 農産園芸 花き 2年 米 田 誠 悟 じぇじぇじぇ! 久慈に青の革命を
2 農産園芸 農産 1年 泉 澤 一 真 農業人口を増やすために
3 畜 産 酪農 1年 山 下 魁 自分のいままで
4 農産園芸 農産 2年 千 葉 航 6次産業化で農業を元気にする
5 農産園芸 果樹 1年 熊 谷 昴 自分の未来と今の農業の現状を重ねて
6 農産園芸 花き 1年 齋 藤 健 吾 安代と地域の農業を次世代につなげるために
7 畜 産 肉畜 2年 下 道 翔 真 農業をつなぐ
8 農産園芸 野菜 1年 村 上 一 江 農業を好きになってもらいたい
9 農産園芸 果樹 2年 高 橋 なぎさ 私の夢
10 農産園芸 野菜 2年 阿 部 凌 馬 農業で地域を活性化させるために
11 畜 産 酪農 2年 小谷野 菜々英 家畜という存在 ~生き物の命を扱う職業~
12 畜 産 肉畜 1年 小野沢 り ん 地域課題を解決するために今学ぶべきこと
校内意見発表会を開催
完成した乾燥・調製施設
スマート農業技術について学習・研修するための米等の乾燥調製施設
が完成し、9月13日に完成見学会を実施しました。
刈取りながら収量や食味をデータ化できるコンバインやそのデータを
もとに食味別に乾燥調製できる機械、研究に必要な穀粒判定機、成分分
析計などの機器も備えた施設となっており、今後の学習・研修の深化が
期待されます。
11月13日に大教室において、校内意見発表会を開催しました。本校では、農業経営の改善や農村生活の
向上に関する技術及び知識の習得のため、実践学習を基調とした教育を行っています。その中で、意見発表
会は将来の農業・農村を担う学生たちが、学生生活を通じて日頃考えていることや思いなどを具体的かつ建
設的に発表することにより、就農及び学習への意欲向上を図ることを目的に毎年開催しているものです。
各経営科の選考を経て代表となった12名の学生が、将来目指す農業や今後の展望などそれぞれの思いと
課題を発表しました。
最優秀賞には「農業を好きになってもらいたい」と題して発表した野菜経営科1年の村上一江さんが、優
秀賞には「じぇじぇじぇ! 久慈に青の革命を」と題して発表した花き経営科2年の米田誠悟さんが選ばれ
ました。2人は1月に岩手県で開催される東日本農業大学校等プロジェクト発表会・意見発表会の意見発表
の部の本校代表候補者となります。
スマート農業に対応した乾燥・調製施設が完成
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意見交換の様子
受賞作品の鉢物りんどうと花き経営科の学生
農業法人と農大生との意見交換会 これから進路活動が本格化する 1 年生を対象として、進路選択先として農業法人の実態を学び、
進路選択の具体的活動に結び付けることをねらいとし、11 月 19 日に岩手県農業法人協会と農大
生との意見交換会が開催されました。
法人協会からは、会員である 10 法人が出席し、会長の有限会社ハッピーヒルファーム代表 千
葉一幸さんから挨拶をいただいたのち、株式会社サラダファームの田村恵さんが進行し、各法人か
ら紹介をいただいた後、学生から質問を行う流れで意見交換を行いました。
会員の法人の皆さんからは、経営内容のほか、求人条件や勤務時間等のほか、会社の理念や地域
貢献、インターンシップなど、広範囲にわたり説明をいただきました。学生からは関連する経営科
の学生を中心に栽培・飼養についてはもとより出荷先やスキルアップに必要な資格取得のフォロー
などについて質問が出されました。
約 1 時間と短い時間でしたが、農業法人から求められる人材や経営への展望、地域貢献などを聞
く貴重な機会となり、農業法人への雇用就農を目指す学生はもとより、それぞれの進路選択におい
ても有意義な時間となりました。
いわてフラワーコンテストで
審査員特別賞を受賞
全国農業協同組合連合会岩手県本
部が主催した「いわてフラワーコン
テスト2019」が、9月7日に岩手
県農業研究センターで開催され、花
き経営科学生が栽培した鉢物りんど
うが昨年に引き続き「審査員特別
賞」を受賞しました。
学生からは「自分達が栽培したリ
ンドウが評価されて、栽培技術に対
する意識が高まった」との感想が聞
かれ、授業・実習に対する意欲がま
すます高まっています。
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作品制作中の黒田さん
月日 内容
12月25日(水) ~1月 6日(月) 冬季休業
1月 7日(火) 授業開始
1月 8日(水) 東日本農大協プロジェクト発表会壮行会
1月15日(水) ~ 16日(木) 東日本農大協プロジェクト発表会・意見交換会
2月 3日(月) ~ 4日(火) 本科2年 後期定期試験
2月12日(水) ~ 14日(金) 全国農大協プロジェクト発表会・意見交換会
2月14日(金) 本科2年 退寮日
2月19日(水) ~ 21日(金) 本科1年 後期定期試験
2月26日(火) 本科一般入学(後期)試験・社会人特別選考
3月10日(火) 卒業式
3月11日(水) ~ 12日(木) 卒業研究計画発表会
3月12日(木) 終業式
当面の予定 =1月から3月まで=
「~お知らせ~ 高等教育の就学支援新制度にともなう農業大学校の新制度について」
2020年4月から施行される新しい就学支援制度は、経済的な理由で学び続けることをあきらめないよ
う、収入が一定額以下であり、かつ学ぶ意欲があれば、授業料等の減免及び独立行政法人日本学生支援機
構(JASSO)の給付型奨学金の両方を受けることが可能となります。
今般、岩手県立農業大学校は、「大学等における就学支援のための法律」第7条第2項に定める確認大学
として認定を受けました。
これまで給付型奨学金を受けている方、また、現在、授業料の減免を受けている方は新制度による就学
支援制度の対象となる場合がありますので、事務局(教務担当)にお問い合わせ願います。
また、11月中に新制度のJASSOの給付型奨学金を申し込んだ学生につきましては、審査の結果要件を
満たせば授業料についても減免対象となることがあります。授業料減免の手続きについては、改めてお知
らせします。
なお、新しい就学支援制度について詳しく知りたい方、所得要件等の確認については、下記のホームペ
ージで確認できます。
・新しい就学支援制度について(文部科学省)
「学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度」
http://www.mext.go.jp/kyufu/index.htm
・新しい就学支援制度における所得要件の確認について(独立行政法人日本学生支援機構(JASSO))
「進学資金シミュレーター」
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/shogakukin-simulator.html
技能五輪全国大会フラワー装飾の部敢闘賞受賞
~黒田ひすゐさん~
23歳以下の若手技能者が腕を競う「第57回技能
五輪全国大会」(主催:中央職業能力開発協会)が11
月15日~18日間の4日間、愛知県で開催され、フラ
ワー装飾の部で花き経営科2年の黒田ひすゐさんが敢
闘賞を受賞しました。
岩手県代表として全国大会にのぞみ、夜遅くまで自
主練習に取り組み、その努力が受賞につながりまし
た。
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