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Instructions for use Title 農村に於ける「社会的上昇匂配」の測定 Author(s) 金田, 弘夫 Citation 法經會論叢, 14, 81-103 Issue Date 1955-10 Doc URL http://hdl.handle.net/2115/10756 Type bulletin (article) File Information 14_p81-103.pdf Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

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Instructions for use

Title 農村に於ける「社会的上昇匂配」の測定

Author(s) 金田, 弘夫

Citation 法經會論叢, 14, 81-103

Issue Date 1955-10

Doc URL http://hdl.handle.net/2115/10756

Type bulletin (article)

File Information 14_p81-103.pdf

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

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「厳命日的上昇勾配」

!ー測定方式の設定とその適用l|』

外、,

豆T.

Eム

「社会的よ昇」概念と作業仮説

1i問題

|

|

ll階層化の基準と勾酎率11

三二三部落における社会的上昇勾聞の測定結果

ll拓北・共和・佐呂間を素材としてーーー

び序

司・

ω・の宮司山口及び

4・E-F垣島等が創定した「社会経済的地位」ハEns・2。EEO苦言切)の測定方式は、その理論的基礎ずけの点

に於て種々なる困難があるにも拘らず、その独創性と、結果的に他の現象面と高い相関性を一示めす効能を有する点からして、社会現象を

八一

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^

観察・分析e

比較する有効なる一手段として次第に注目され、現在米国では殆んど全くかの「生活水準の測定」に肩随するほどの地位を確

保するに至っているoこの点につき、少くとも理論的研究の企画に於て世界的水準に達し、或ひいまたそれを抜く段階にあると云はれてゐ

る王国国の社会学に於ても、当然この種の測定方式のもつ意義と価値について決定的な批判が与へられるものと期待されるのである的、不

幸にして現'笑的実証的研究面において著しい立ち遅れを余儀なくされてゐる現下の情勢にあっては、さし当りこの撞測定方式の降立と

実際函への適間並にそれに対する種々なる吟味等が焦眉の急務とされる。か与る意味から五日々は一昨年(一九五三年)北海道における三

つの開拓部落を選定し、の宮窓口と

F4〈⑦ロの∞

25目。gg口止の∞Z一EωEFに最少限度の修正を施したスケールと、これを改訂し更に荷

霊法に別途の考慮を施した所の都合四種の」スケールを構成して試行的な測定を試みた。尤も、この研究の究極の目的は北海道の農村に最

も適合した標準的な社会的地位の測定尺度を設定することにあったのであるが、この調査においては、右の目的を達成するための予備的

操作として、対象の測定自体よりも、むしろかL

る凶種の相異れるスケールによって同一対象を測定した場合に於て、「一般にスケール

自体に狂ひがない限り、その結呆はいずれのスケールによる場合にも相対的に一致した対象の実態を一応めすものでなくてはならぬ」とい

う前提命題に基き、果してかL

る命題の定立が可能であるか否かを事後的に実験験証することにあった。片の結呆は各種スケールの特性

が判明すると同時に、四種スケールによる測定値相互間に高い相対的一致性を認めることが出来たのである。このことは、この種の社会

測定において当然要求される測定法の内的妥当性の存在をしめす一つの証左として極めて重要であるばかりでなく、他国において、これ

に基いて、社会的地位にまつらふ多くの他の社会現象を副次的に解明する方式を設定する可能性を暗黙のうちに与えるものとして注目に

値するものがあると思はれるo

本稿に於て取扱う「社会的よ昇勾配の測定」も、突は右にのベた如き社会経済的地位の測定を繰る事後的実験研究の副次的産物の一つ

に過ぎないのであるが、具体的社会における社会成層の構造的特色を分析・観察・比較する一手段としてその有効性が認められるので、

こ与にその測定方式を明らかにし、またこれを実験的に適用することによって抱えられた北海道における三つの開拓部落の社会的特色の

一端を明らかにして、諸賢の御批判を乞う次第であるoしかし紙数の関係上、詳細にわたる説明は無理であるので、その要点のみに留め

ざるを得ない点、予め御了承を得なければならない。

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(1)

社会学における計量的方法に対する批判としては、川島武宣著「法社会学における存在構造」昭和廿五年中の一稿がある。しか

しそれは計量的方法一般についての法社会学的立場よりする批判であって、∞

2F28。E片盟主Eω2τ

による計量法の是非

についての所論ではない。

四種の∞岡山∞・ω2Fによる測定値の相対的一致性については第五回関西社会学会で発表し、その概略は「社会学評論」第十八号

(2)

に掲載。

「社会的上昇」概念と作業仮説

ll問

lla

開拓部落における社会的上昇勾留の実態を計量的に把えるに先き立って、予め明らかにしなければならぬ問題は、調査測定によって抱

えようとする所誇「社会的上昇勾配」なるものが如何なるものであり、また如何にすればそれを測定的に把える可能性が見出されるかと

いう機導理論を仮設的に構成し、これを満足させる測定方式を設定することによって問題の範囲を限定するとこである。

先ず、「社会的上昇勾問」

22Zユ己目問問EL』自ごなる概念についてであるが、この概念は、「社会的上昇」

(22と『】包口問)と「上昇

勾配」

{35mmmELF23なる二つの概念に分解することの出来る一つの複合的な合成概念であると考えられる。そこで最初の「社会的上

昇」なる概念についてみるに、こ与で「社会的上昇」

(E。E

1

2口問-gdEH22内

Emgo互の同町

=rz間)とは、

「所与の社会構成体におい

て、個人もしくはその集団が何らかの社会的優劣

。の一位-

m居間》⑦】ユ。ュ3、釦口《四回出向。江。】ユ同〕『)

の相対的差異によって形成される体統的秩序

(]522Z2戸

2P3に於て、既得の階層的地位よりも更に上位のそれに向って階層的序列(岡山田町出問)を馨登する向上流動現象である」

主規定する。尤も広義において「社会的よ固さには、この定義中にも暗に示されている如く、一方に於て一つの相対的に低い階層的地位

より、現存するより高い階層的地位に個人が「滋透」して行く所謂ぷロ

EAHES--による場合と、他方、既存のどの階層的地位よりも相対

的に高い階層的序列があらたに形

h

一氏され、これが「挿入」の形で附加される所謂

Z52EC白=による上昇なる場合とがある。前者は成層

系列内部における個人の社会的地位の相対的安動であるに対し、後者は成層の矯加と系列上下聞の絶対的幅の増加にともなう社会的地位

!I、

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ノ1、四

の安動であって両者は厳に区別しなければならない。こL

で取扱う上昇はもとより三三

EEH古田=による場合に限らねばならない。それ

はもとより、測定化の使宜上の理由に基くものであって、一般に・

62qazR・よる上昇現象の方がより一般的であると共に比較的に理

解しやすいから、着手の順序としてこれを先に取り上げる訳である。従って現象の起闘を異にする」ロE35ロ=による社会的上昇につい

「社会的上昇」を個人の社会的優劣にともなう階層的地位のよ尋現象であるとする時、このような社会的優劣を決定

ずげる因子は一体如何なるものであり、また一般にそれによって形成される階層的秩序とその成層を上下する流動現象

(ECゲニ広三は如何

なる性格のものであるかという疑問が生ずる。このことことは叉逆に如何なる社会的様識

(Z己主

gesω)をとれば、個人の社会的優劣

の器具によって生ずる社会的地位す。。正与E5)の相違が見られるかという問題にも転換することが出来るのであるo

これ等一連の疑ー

問に対しては、既に多くの学者による澄論的な究明が施されてきてをり、またこれを実証的に検討した例も少くないが、その所説はもと

より紛々としている滋ちつくところを知らぬ事情にある。こ与で、その一々いついて綾説する余裕はないけれ共、要するにかくの如く多

さて以上の如く、

数の学説が成り立つのは、社会の成層化を可能とせしめる根底について、極めて広汎にわたる多様性『L22・岳之が認められるか

らである。しかし乍ら、その根底のとり方の如何にかLわらず、最近、結局に於て社会成層は削権力宮

5H)泊威光

TEZ空間

活機会

SF§82)のさつの視軌から認識され得るものだという所説があらはれて、王口々の注目を引くのであ

hoかL

る観点に立て

ば、「社会的地位」もまた、権力と威力と生活機会の総和によってきまるものとされる。この場合、

「権力」とは制度的に是認された所

の個人の宮宮古工⑦由主

EP25と、他人の行動を統制したり或いは価値目的に対する手段を阻害したりすることの出来る略式の能力

SE--さの双方が含められたものであり、「威光」とは権威の重み(釦君。

-mZE『

E昏

25)が四国らす外的表象として、例えば称号

{HEE}とか、儀式における『E22等の如く形式的に是認され象徴化されたもの、及び客観的身分

(bZ2E2己陶吉とに専属的に潜在

するが如きものとが含まれるoこれに対して「生活機会」は、所与の階層に属する個人がその生涯に於て或る望去しい価値

SEEr-。

EE2}に接する可能性又は、望ましからぬ憂事に遭遇する定言的危険に対する蓋然性

GHCEr山口々)とを資らす諸条件であるといわれ

る。例えば制度領域を安えると生活機会が恋ると一広われるが、それは結局個人の安全・健康・消費・心的秩序・非行・婚姻等々に対する

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望まれた価値実現(接近U

への相対的安化を意味するものであり、これ等の諸条件がその人の生活機会を一次的に規定していると見られ

る。しかるに、この理論からすれば、権力のあるものとないもの、威光のあるものとないものとの聞に於ける成層化は可能であるが、少

くとも、権力や威光のないもの相互の聞に於ける社会的地位の差異は、「生活機会」を緩る相違を抜にして求めることは恐らく困難でみ

ろう。このことから「権力」や「威光」に対して「生活機会」は、吾人の社会的地位を規定ずける長も一般的にして基礎的な根拠としてそ

の普遍性がみられると共に、そこにこれ等三者の社会的地位に対する下部構造的規定聯関が予定され、更に進んで、これ等三者に共通し

て、しかもそれを一元的に還元・統一¥せしめる契機として「社会的生活力」なる概念に包摂される所の成層化を躍る社会的要素を求める

ことが出来るo

「権力」といい「威光」といい「生活機会」といっても、それが結局に於て、社会成層や社会的地位を決定ずける基準と

して取り上げられるのは、要するにこれ等のものを通じて個人の社会的生活力の相違が反映されるからであり、またこれ等のものが社会的

生活力の多様なる愛容の具体的表現に外ならぬからである。従って社会的地位が何等かの社会的なるものA相違によって生ずるとする

時、この社会的なるもの与相違は根本において「社会的生活力」の質的量的受容として、これに還元することの出来る個人相互間の差異

であるということになる。かくして、この様な差異を基準ーとしてこれを何らかの意義をもった社会的座標系列において見る時、そこに所

謂社会的地位の座標体系の形成を見ることが出来るのである。かふる観点から「社会的地位」を定義するならば、それは「個人もしくは

その集団が所謂

mgutsrをとる社会的座標体実の垂直較において、その社会的生活力の安容の値によってきまる吉良Eロであり、

また当該社会におけるその

-2Z切である」と規定することが出来るであろうo

こ与で云う「社会的生活力の受容」とは、勿論、社会的

生活力が具体的に種々なる形をとってあらわれる場合におけるその様々なる実質的類型と各類型におけるその程度の差を意味し、「隻容

の値」とはかくの如くして種々なる形をとって質量的にあらわされる社会的生活力のもつ主観的客観的価値の優劣に対して与えられる社

会的評価に外ならない。

所で以よの如く、個人の社会的地位を社会的座標体系において見る見方は、既に匂-FEE田のとる所である。表現法としては極めて

幾何学的であるが、しかし∞。EEEによれば、この社会的座標体系

(36件。ョぇ

E雪印

-22缶EZとは幾何学的空間釘2BEES-4言。)

に於て取扱はれる座標とは根本的に性質を異にしたものであって、しかもその垂直軸における上下の社会的流動は、「量的見地

ノ1豆王

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八六

(』ロgESE-σ唱。

gai2)からすれば、その強度

(EE巴252)と全体性(間22佐々)との間には区別が設けられねばならぬものであ

り、垂直流動における強度とは、一定の時期において、個人が上昇・下降の運動によって通過する垂直軸における社会的距敵

(SEE-

m。丘乱含

mZ20)或ひは政治的・経治的又は職業的諸階層の数を意味するものであり:・:また垂直流動の全体性とは、一定の時期におい

て、垂直方向にむかつてその社会的位置

(Z三乙吉岳5ロ)を斐へた個人の数を意味する」といふのである。更に彼は、この様な流動の強

度と、流動者の全人口に対する比率によって求められる垂直統訟の相対的全体性(一般性υを結びつけることによって所与の社会におけ

る垂直統動の総指数片思吉田ぉZ

Z含とを求めることが出来るとして、この部門における流動現象の測定化とそれによる比較の可能性を

示唆しているのである。尤も流動現象の犯握には、かくの如き量的函ばかりでなく、流動の径路

rFEE-ε、流動の障害物

P222流

動の人間的特性

S2mg乙さユ宮古印)や経跨(222)或ひは流動の方向性

(goE82)等についての詳細なる分析を不可欠とするが、一

般的に云って、垂直流動が「時代により場所ハ社会)によってその性濯を異にし叉強度を具にするものである」ことは∞cgrEの管室

なる廃史的事実の集積に基く実証によっても容易に肯首し得る所である。

以上五口々は、こ与で取額はんとする「社会的よ昇」についての概念を、∞。grEの所説を中心にして朗らかにし、またこれを測定的に

把へんとする場合の基本的諸条件を躍る若干の理論的前提について考察した。しかし乍ら‘それは社会的上昇なる社会現象が一般に質と

量との二回をもっており、量的には測定可能であるといふ事象の或る一一白の特性のみに触れた憾があるo

それは所謂「垂直流動の強度」

と垂直軸において占める個人の社会的地位を、その社会的生活力の差異によって抱へる方法論上の問題とであったと言はねばならないo所

でこの垂直流動の強度なるものは、それが社会的上昇流動である場合には、所与の社会における個人の社会的生活力の差異に基く階層分

化との関聯に於て、「上昇流動の難易性」といふ形をとってあらはれるとすれば、遂にまた所与の社会はその上昇流動の難易性によって

その構造的な特色を明らかにすることが出来ることになふ。もとより上昇疏動の難易性は、上昇を阻止する要素や上昇の径路・方向等に

よっても制約されるものであるが、それ等を含めて、最も基本的にそれを規定するものは、所与の社会において一つの階層的地位より他

のそれに上昇する場合に於て客観的に要求される社会的生活力の質と量とであるoそれはまた、所与の社会において個人が一定の上昇運

動をする場合に恐らく社会的に必要とされる垂直軸における移動の社会的距離の巾であるとも云へる。従って、この様な所与の社会のも

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つ権造的な上昇流動性こそ、こふで言ふ所謂「社会的上昇勾配」に外ならないのである。

以上をもって、こL

で取扱はんとする「社会的よ昇勾配」なる概念についての考察を留めるが、これを実際に測定的にとらへる方式を

求めることはしかく容易ではない。

第一によ昇勾配を測定するためにほその前提操作として、当然階層的地位そのものの測定を不可欠とするであらう。又以よの所論か

らして個人の社会的生活力の測定も是非必要とされるであらうo

しかるに、階層的地位には

Fez-mやEES等の所謂伝承的な

EramHE5や後天的に取得される

EE20LaE5(積極的地位)の如き根本的に形成因と性絡をことにする地位が考へられるので

あって、これを如何に操作するかど測定法上の根本問題となる。また、同一個人が成層系列に於て複数的な地位を同時に持つといふこ

とがありうるが、この問題もこれを如何に処理するかといふ困難がともなふ。これ等の諸問題を一挙に解消して社会的地位の測定を行ふ

様な方式は求め難い事情にあるので、こ与に一応の仮定を設けて測定化の方式をたてるより外はない。それは社会的生活力を最も根源的

に規定するものは社会的生活機会

2示会22)であるといふ見地から、生活機会を最も-般的に規定する諸条件を指標にとって、これ

によって個人の所与の社会における社会的地位を測定する方法でゐる。所謂同-m-の・

2ロLE♀∞2525222ES--地位を一部め

す指標ーーーを用ひる方式がそれであるo

t

t

の方式は∞

22・2SSM-。寄託E∞EFといふ形をとって既に

25司E及び

m2Aw--等が

実際に適用しているものであって、この方式を利用することによって、上記の仮定を満見せしめるより外はない。

第二に社会的地位を階層的地位に転換するためには、所与の社会における階層化の基準を求めねばならない。この基準はもとより出来

る限り普遍性『52ZE--きをもったものでなくてはならぬが、これを如何なる方法によって求めるかいふ問題であるo

第三にまた、社会的上昇の難易性を各階層毎に把へんとする時、その程度の差を如何なる方法で把へ、かつ表現するかいふ問題となる。

これ等の測定上の操作の問題について一応の用意が必要とされるので以下この点について考察するo

社会的流動現象に

SZ弓ECEによるものと

Z2ECロによるものとがあるといふ説については、司∞csrp∞c江主冨

cz-ニア

(2)

EN4MM・

5ωlzh参

.

国・『-Hハpzpgp。・匂・

05MEPZ-のEmp者-E・∞。君。-YE司gZ25。向

4r旬。コωロ門戸

ZZYC門戸

ZHFσ

∞吉弘可申同日制。己乞

ω片岡包

Z22昨日。Hr.-mzg-ωca--。gJHAVU一yg号。r・JE--H∞-ZPH

^ 士工

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^ ^

(3)

HM-mogEロ前掲蓄電・同法

lE4

(4)

FZE口前掲書市・H50

二、測

1

1ステータス・スコアの階層化基準と勾配率1

1

既述の諸考察から、こ与では社会的上昇勾配の測定に必要とされる操作上の手続について、簡単にふれなければならぬ。

社曾経済的地位の測定尺度

こ与で社会的地位の決定に最も大きな近似値をしめすものは結局

ωc丘中。。。gEO己巳52cZであるといふ仮定をたてたから、その

測定値を基礎にして、個人の当該社会における社会的地位を規定しなければならない。

先ずその尺度戸あるが、吾々が三つの開拓部落を素材にして、その社会的上昇勾配を求めるために用ひた由。三千2BE巳の∞55FPF

は次の四種であるo即ち、

司・

ω・の宮立国が一九三六年に発表した∞E苧。255ZωECm∞SFに対し最小限に必要とされる若干の修正を加へたもの

(の}州知可回目ぶ

ω・切・

ωのお】⑦}。

突出-F宅。ロが一九四

O年はオグラハマの標準農村を調査して構成したスケールに、必要な最小限度の修正を加へ、原型におけ

2 る荷重をそのま与使間せるもの(∞⑦垣。ロ∞・∞-∞

2目。}

AUE1ロのスケールにおける各項の荷重法を改め、正式の

Z

法によったものお

EH泣い

ω-Mωsrf

∞⑦耳己目のスケールにおける荷重を正式の正法によって与へたもの

(ωσ耳O

ω・∞

M

∞gg)以上である。これ町一寸四種のスケールに

3 4 よる測定結果は先にも触れた如く相対的に一致した対象の性絡をしめしてくれるが、たど切。埋めロの

ωω・ωE-oは目盛がラフである為

に、佐呂間の如く等質的で程度の差の少い部落の場合にあっては、部落民の社会的地位のデ1デルがあまりよく出て来ないので、このス

ケールによる測定値は、上昇勾配の測定には用ひられない。

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次にこれ等のスケールによって測定された各部落における農家の‘∞2苧28。E古

mE52223開戸山

2

5を如何なる基準によって

階層化するかの問題であるが、これについては、右の∞何∞・∞22を如何なる操作基準によって階層化すれば、所諮階層的地位をめぐ

る理論を最もよく満足させることが出来るかといふ観点に立って考察することが出来るoもとより∞E

E∞EEの形で表現されるスコ

アの数値なるものは、そのスコアを取得せしめたスケールの性質並にその操作要領によって意味づけられるものであるから、スコアを階

層的に階層化する場合には、更に一歩進んで、尺度そのものL特色をあらかじめ検討してをくことが必要とされるo

。E司

E方式のスケールも中耳己目方式のそれも、同・戸【

U

・をとってゐる点に共通性が見られるが、その項目の取り方の範囲は、

の宮市吉方式のスケールに於ては、主に「居間の調度」に限られてをり、この中に「物的調度」と「文化表現物」をしめす十七の項目が

編成され、更に居間の兼室の状態や、品物の状態を評価する若干の項目が減点方式をとって附加されてゐる。これに対して午さ土方式

のスケールにあっては、の

Z1=の方式より項目の編成が多元的であり「社会的参与」(盟亘弘宮円gJE25や「教育程度」

「一人当

りの部屋数」等が「居間の調度」に関する項目に附加されてゐる。かふる相違は見られるけれ共、結周これ等のスケールは、

一面に於て

五口々の日常生活における生活力の外見的な物的反映や無形の反映を素材に求めて量化するやり方であって、対象のもつ最も現実的な生活

機会の程度の差を危障な〈把へんとするものである。

E

階層化の基準とその方法

かくして、スケールの特性からして、それによって把へられた

ω出切・∞22は、所与の社会に於けるミ⑦己EEdに対する個人相互

聞の有形無形の力量の差異の外的表現であるから、この力量の差を

2宝己々の大なる順に順位をつけて休統的に配列するならば、そこ

にはじめて階層化を行はんとする操作の基盤が形成されることになる。

この宍列を階層区分するに際しての宮包ロは五

O点ずつ均等間隔による均等昆分方式をとり、上層中層下層をそれぞれ上下に二分す

る階層化の基準

22E)をたてたのであるが、吾h

はこの方式とは別に、

ω22取得農家の分散度との関聯において標準偏差をとり、

これを平均∞22にプラス・マイ十スして中層の上下の限界を定める所謂「S-D方式」なるものを立てL

階層化の基準とした。しか

し乍ら、この方式は、当該社会における∞言凶器∞

ggの平均値を中核とし、これを標準にして偏差を相関せしむるものであるから、結

ノ、:tL

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プLO

局、階層化に際しては∞Z5U22の数値(量)に強い制約を受け、肝心の「限位」的要素はウイ1

グに働くという欠陥が見られる。

上述の如く、こL

でいふ階層的地位は∞ZFCm

∞25の量の意味と、当該社会におけるその量の占める順位の二つの要素の相関によって

きまるものとされるから、

右の方法は、たとへ統計学的に適当とされても社会学的には満足するに足る階層化の方式とはいへない。

こで、∞EEmmgEの可服位」と「量」の双方を巧みにフアグターにとり入れて階層化を行ふ方式として、五口々は次の如き方法をとる そ

」とにした。即ち、

所与の社会における

ωEE∞gzの分布を愛且一一皐の大なる限に列ベ、同一安量のものはダブらせて「単純系列」を社会的廃擦の垂

辺上に形成せしめる。

E

この単純系列における数列の項数から「中位数」

goLEgをとる。但しこの場合同順位のものにあっては、累積度数によらない。

∞ZFZ∞∞

22がきまるから、これを当該社会における最高取得スコアと最低スコアか・らマイナス

かくして中順位に立つものL

し、その数値を=一で除す。得られた数値は中位点よりよ伎のさ段階における各層のスコア巾と、下位の三段階における各層のスコア

巾であり、これによって結局よ属中層下層の各上下の段階巾がスコア値できまることになる。

手続はこれだけで極めて簡単なものであるが、これを数式でしめせば、次の如くになる。

E 工

母集出の限位系列〔数列)を単純系列とするo

中位数玄日時(ロ+二

nは数列の総項数

但し、

nが偶数のときは中央の二つの安量の平均をとる。

E

書段階の巾は

J置でしめされ

El冨の絶対値を3で割ったものとなる。従って

トで除菌軍δ 口次照~ Cう号チ+

:~ 1'<:: VJ; 1 '-"11

:E' . 1<" ,::l I~

となる

-,j

、、

、、

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但し

aは順位づけられた項の愛量

町一は第一順位の項の安量

hはn番目従って長低順位にある顎の斐量

向この場合、同一スコアの斐量の順位を累積度数によらず単純数列と見倣すわけは、社会的場に於ては、同一安量のものは殆んど全く

同一の社会的地位に立つものと考へられるからであって、同一のをETEに於て演に分散する度数は、階層化の7

アグターとしては二

次的な意義しかもたぬと場へられるからである。

上昇勾配率の算出方式

以上の階層基準によって、五口司々は一二都港の各農家の階層的地位を判定したのであるが、次に問題になるのは、各部落における社会的よ

昇勾配率を如何にして求めるか、その方式の設定である。

E

結論から先にのべれば、所与の社会における社会的上昇の構造的難易性即ちこふに所謂「社会的上昇勾配」は、使宜上、これを

EZ口問吉田=でしめすことが出来る。一吉一回ふ迄もなく

Z白

mgHは直角三角形における張一辺を底辺で除することによって求められるから、従っ

てこL

では、社会的座標軸に垂直に列べられた各階層段階のスコア巾を垂辺にとり、更に底辺の上中下の三階層におけるスコ・ァ巾(間

隔)の平均値をとれば、そこに

ES問。Zを求める要件が整ふo而して、垂辺輸における各層段階のスコア間隔は、不等間隔となって出る

から、結局各層における勾臨率もその不等間隔の程度に応じて受って来る。この場合、常に

ZE4uo

が基準となって、中層は常に

Z2

念。をとるが、これに対して上層と下層の窓口闘うEがこれと異った数値をとる時、当該社会における階層構造のもたらす社会的上昇の難

易の差異が表現されるのである。この場合宮田昌はあくまで程度の差をしめすマ

1グであって、例へば中層が

Zロ念。になるからとい

って、中層の坂が極めて険しく、物理学的について普通の人には到底登れないほど峻険な急斜面であるといふのでは決してない。それは

あくまで程度の差を表現するための手段にすぎず、物理学的な意味に制約されるものではない。

以上述べた如き階層化の基準と勾配率のとり方によって一応社会的よ昇勾配の測定方式とするが、勿論現実は常に動態的であり、極端

に云へば個人の社会的地位は毎日の如く動揺してをり、それによって各層の上昇勾配も受動している。これ等の受動形態に応じて上昇勾

:fL

Page 13: Instructions for use - HUSCAPノ1、 四 の安動であって両者は厳に区別しなければならない。こ L で取扱う上昇はもとより三三 EEH 古田=による場合に限らねばならない。それ

大d

配を測定する方式も考へられると忠ふが、こ与では一応静態的に上昇勾既を抱へる方式のみについて朗らかにし、次に三つの開拓都議に

おける測定結果を明らかにしよう。

.,.e

」与で修正を加へた四種スケールの構成内容については、

「社会学評論」第十八号拙稿参照

ニ、三部審におけ石社会的上昇勾配の測定結果

この試験的研究の素材として、五口々が選択した北海道における三つの開拓部落とは、十勝の拓北部議(十七戸)共和部落(二

O戸)と

網走の佐呂間町に点在する貧困農家にして生活保護法の適用を受けてゐる被保護世叶情。二戸)の三つである。拓北部落は約二十五年前

拓北実習所を卒業した青年が集団入植して開墾・営農に従事した所であって比較的に質的条件の一定した典型的な畑作地帯である。また

また共和部溶は拓北に隣接する開拓部落であって共和と同様に典型的な畑作地帯に属するが、一部は開墾早々で殆んどマ

1ヂナル

γラシ

ドに近い所もあるo佐呂間の貧困世帯群の内容は区々であるけれ共、その没落した生活の態様は各戸に極めて類似していると云へるo

れ等の部溶の実態については詳細にわたって説閉する余白がないが、前二者の調査に当つてはこの調査の外、農業経営分析をはじめ、社

会的接触、社会連帯性、その他を合せて調査した。

先ず、四種スケールによる

ω・開・∞‘

mggを部落別に明らかにすると第一表の如くである0

(

第一表参照)

次に既にのベた階層化の基準を適用して、各部搭における各階層聞のスコア巾を求めると第二表の如くなるo

〔説明〕

この階層‘間のスコア間隔の求める方は既に数式にてしめしたが、今拓北部落を例にとって算出すると次の如くである。即ち、

第一表の

A表の如く拓北における最高スコア町農家の一四四スコアハ(のピ吉田伊ぉ・

ω25であり、長近は即日農家の一一一

スコアで、この間に同スコアの農家が若干あるoA7乙れをダブラせて順位をつけると十七戸の農家は十一順位で終りとな

る。この系列から、次官+口の式によって中位数(沼邑宮田)を求めると、六番目の咋農家の五入スコアを得る。この五八

を一応中日開の最低におさえて、最高点一四四より五入を引いたものを一一一で割ると上層の上・下中層のよのスコア巾が出る。

反対にこの五人から最低点の一二を引いたものさで割ると中層の下‘下層の上下各段階のスコア巾が出る。

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四種スケールによる三部落の SESScoreの分布 (1953年8月〉第一表

e

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bQU

号符家曲目震e一

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T

T

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M

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U

N

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l

l

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号符家長

口は Median

179

178

161

158

175

162

TM

TI

TN

TH

TG

TC

173

160

lラ5

161

17戸〈北海道十勝・開拓部落〉

TH

TP

TE

T 1

97

105

97

91

拓北部落A

TH

TG

TE

TP

TC

T 1

156 TE 155 T M 90 TA

156

lラ4

TA

TP

lラ3

!1pgl

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TQ

TA

89

lEJ1

84

TB

TJ

146 TQ TB T M

il45 TJ 149 TL i9 TL

142

138

TB

TL

148

148

135 TO 147

134

133

TK

TO

146

144

TJ

TN

TO

TK

79

79

TN

TQ

TD 76 TD

72

71

TK

TC

128 TF 138 TF 68 TF

151. 5 155.5 86.7 5ラ.6均平カJ

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農家符吋号可北Ic同Cτ:訟校机机?宝笠れれ札3gれ札払!九k弘=弘Lc∞orel~家符号:除;怨E但出=弘弘=弘C∞仰Jo凹E68 KB 98 KB 167

KK 96 K 1 160 I

KC 157

I K J 147

171

152

145

143

141

139

138

137

137

iD今i

134

133

K5

KH ~

KF 68

K R 68 :

KA 67

K P 67 I KR

KG 66 I KG 122 KF

均 29.6 7口 140ラ j

133

129

122

121

120

ブじ恒韮

115

133.5

114

1

1

1

KB

K1

KR

KC

KL

KJ 147

KH 146

KD 145

KK 143

KN 142

KM !1:i¥ :

KQ 141

KO 139

KT

KE

139

135

20戸 c~t海道十勝・開拓部溶〉

89 KO

87 KC

KM 85 K1

KN 83 KL

KT 82 KK

KK 80

KD 77 111; (7(¥)

17El K H

KL 7ラ

KO 72

KQ

KA

71

70

KN

KD

KE

KM

KQ

KT

共和部落

64

62

36

22

46

44

44

42

36

126'

24

22

20

B

KB

KK

KC

K5

KJ

KL

K1

KO

KN

KT

KM

KH

KE

KQ

KP

KA

131

131

KE

KP

る912

12

KD

KP

K5 129 K5 5 KF

KG 12ラ

123

KF 6

4

5

KG

KA

KR

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-

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6

6

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S

S

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F

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Q

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8

6

7

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¥32

126

121

118

117

¥¥9

115

¥31

SU

SK

S 1

SQ

SP

SD

21戸(北海道網走・佐呂間町〉佐呂間貧困農家群

16

2

- 6

SN

sQ

SO

C

ST

SP

SR

SS

SE

11ラSS 123 SR - 6 SF

¥14, SE 122

¥22

SG

SM

59

:~i

SF

S 1

-27

SL

114 SH SD

114 SM 122 SU

ラ8SK -10 SK

114 SR 122 SH

58 SR 一12SF

1¥3 SN :120[ SN 57 SH -12 SU

112 SB 119 SD 5ラSE -14 SG

108 SL 1¥8 SL 54 SB -15

-18

SB

104 SA 11ラSE 53 SD S 1

103 SC 110 5 J 53 5 J -:=4 5 J

103 SG 108 5S 47 SA -25 5A

100 S J 108 5A 46 SC SC 九ヨ玉

99 ST 107 SC 46 S M -n 5M

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各層スコア間隔第二表

拓 北部

lMl 5.5. l 5core I 5ewell S.5. l Score

SeweIl S.s. Score

層階

句/

• にノー

16.6

5eweli 5.5.::li 5core

20.0

12.6 和

44 均平

5ewell 5.5. 5core

層品FF

15.0 家 群

l smveii • 5.5. l 5core

Se、vell5.5. 5core

九六

11.0 7.3 8. 7

6.0

マ貧困

21. 3

Chaoin 5.S. 5core

層(宇;

層(宇

層(宇i

Cl払 corei ctすいe

層(引 ij}28i

層(半 1 113)21・3

層(幸l;;)146

ロサ

Chapin 55. ::;: 5core

Chaoin 5.5. 5core

l脅階

上 ぷU

-r口

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EE--''BE

,,

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うコ•• 0

000

層{幸it;)1431

層{宇lzi)1201

平均 14.3I

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これを悉

E上にみて各層段階のスコアの範囲を求めると、その限界は次の如〈である。

トγ号ー..J

]-u.u∞。。円。

-44.0ω

。。円。

N

∞・吋∞ghJ団亙罰UAU2H

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、、.• e

・・'・・・・・Nq

他の部落についても、また他のスケールによるスコアについてもこれと同様の方法で極めて簡単に階層間隔スコアを求めることが出

来る。第二表はその計算の結果をしめしたものである。

さて以上の如く、農家の社会的地位をしめすスコアの億と順位とを7

アグターにとって層化を試みた場合、上層中層下層を規定する各

層の上下間隔の巾がアシパラ

Y

スになって出る。今もし他の条件を一定又は無視し得ると仮定するならば、下層の最低の位置より、更に

-一段階層を昇るに要する∞

g言明

ω25の量と、中日間のそれ叉はよ層の最低の位置より、最高の位置まで上昇するに要する∞

EE

閉山

82の量とはそれぞれ同じではなく、一般にどのスケールによる場合にも、上位層に昇るに従って相対的により多くのスコア量を必要

とすることが判る。これを拓北部落について一一言へば

nE1ロ切

ω・∞口。3

による場合には、大体において「下層の下」に位置する農家は

一一点のスコアがプラスされ与ぽ「下層の上」に上昇する可能性を持つことになるが、他方「中層の下」にある農家が「中層の上」に昇

る為には、スコア一一点のプラスでは不足で、少くとも最高一五点以上が必要とされることになるoこのことは拓北部落においては、そ

の社会的成層構造の性格からして、一般に上位に昇るほど相対的に多くのスコアを必要とし、上層になるほどその社会的上昇勾配の急な

ることをしめしてゐるのであって、換言すれば上昇するにつれて、準泣あ大り、より多くの「社会的生活力」が社会経治的に要求される

「ものと老へられる。

:1u -七

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か与る点に賛同して、各国閣の勾町率、を算定してみると第一一一表の如くになる。この場合底辺には三階層のスコア間隔の平均値をとること

:1u

^

は既にのベた通りである。

三部落における社曾的上昇勾配率第三表

拓北部溶く17戸〉

l T号?[ZTi2lれ 1 I

層!思 2ぴ lJitop|;手3ぴ I5310

層 1, 450 ¥y I 450 ぴ 450 0' I 45。ぴ

層 I340 2げ 41035F I3m'1 43

0 4

Sewell S. S. ~

A

tan 500 20'

45。ぴ

tan 550 0'

450 0'

では殆んど全く識別カがないし、また下層階級社会に

もよ中下の階層があるとして取扱ふことは意味がない

のでこの点は除外してみる必要がある。

今第三表にしめされた勾配率を図示して、各部落社会の特色を把へてみると次の如くである(自由e

共和部落 (20戸〉

450 0'

B

はめrおなロ

ω・ω・と切。唱。ロ

ω・ω-Mの場合のみに限る)

~80 40

E各

t:01O 470 4ぴ

450 0'

290.20

佐呂間愛闘世帯群 (21戸〉

C

420 20'

第三表によれば、スコアの種類が異ると、多少勾函

率をしめす数値も安って来るが、これはスケールの性

質の相違から来るものであって、

2p右目方式のもの

にあっては一般にデ1デルが荒く出るに対し、∞。=。=

方式のものは細かく出るが、しかしいずれにしても結

果は相対的に類似したものとなって出て来る。とくに

の場合には中層農家のデ1デルが比駿的によ

く出るが、上層と下層はあまりよく出ない。従って佐

∞04〈めロ

呂聞の貧困世帯群にあっては「下層の下の下」に位す

る世帯が寄っているために、

∞ぬ宅。ロの明・∞・∞。己。

層下‘

明』m-M)

。〔数回の都合上図示

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岡崎

山山οd s

vJS

問配

mw

ω

f

辻落一

-部一戸

ι

L

i

一7

FJBA--4

拓一AH

何一一一一一一

57

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M

44

78初日 共和部員長 20β

(CJzdTi方 S.SSCore)

勾雷百

上 ,f.ta.氾 9'40'

中層t..π45'0'

τ層.taπ34'30'

U

213

C イ主吾郎貧困者情呈g乙(Ch明日.SS.Score)

A 小

九/

笠.A.Iュ層t..η4'1・'20

旦星生!!...!..主二一7C f ta刀 3'1"45'

14.3 14.3 14.3 (0)

".3 (0)

門特色]一般に社会的上昇勾配はの宮古田方式による方が

F5ロ方式によるよりも急角度に出来るがいずれも当該社会の構造的

特色をよくしめず。

U

44 44

213 (0)

;113 ぞ0ノ

1o.6

2

い守れの場合も、中層の勾配を四五度とし、これをヨ

νスタ

γトにして見ると、上膚の勾配はそれよりも相対的に急であり、下層

はそれ以下の勾配をしめしている。

3

拓北部落に於ける各層の勾臨率は、四種スケールによる測定結果を平均して、中層一に対して上層は一・一一一入、下層は

0・七とな

って上層は下層の約二倍の勾函比をしめす。上層になる程上昇が困難となる。

4

共和部落における各層勾翻比は、中層一に対して上層一-一二、下層

0・七で、上層は下層の約二倍弱の勾間率をしめすが、それは

拓北よりやL弱い。

5

等質的乃至は類似性の強い佐呂間の勾間比は中層一に対して上層一-一七、下層

0・八八で、上昇のカ1プで直観的となり、各国

ブし九

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Fig.2

勾 画釘百

,占と 4層.ta.詔 53'ρ,

中.~層雪 t昌制1145.0

下 A層草 ta71 43"4,初ρ

A 220

ぱ川

M

A〈

V

2吋

LO

'''u〆,、

d''

16.6 16.6 10>

B 24J 丞丘並垂

CSewell S.SEScore)

20 (0 )

における勾国差は極めて少く、貧困社会の特性をよくしめしてゐる。

1o.6 ((})

ET M ta.ll 45' 0'

e 下層 td万 38"4,ρJ

16 (0 >

一(UO

20 20 (o)

20 (0 )

ff

frJ

以上は各部溶ごとに勾鹿率を求めたものであるが、次に、三部落合体して、所謂のBEES5555を基準

{EmE同)としてみると、次

に図示せる如く(自由・

3方式の場合は、単一都議を基体とする時より上昇勾聞は遥かに急に出て来るo

これによれば、その勾配比は中

層一に対して、上層はその一・五四倍、下層は

0・四五倍となるが、

ωの君。回日出・

ω-M方式による場合は平均化が働いて、各国間の差異は

数値のよでは微妙にしか現はれないが、しかしその僅少差を通じて、充分特色を抱へることが出来る。

以上は要点のみの説明に過ぎないが、この上昇勾配の測定にはもとより他の多くの社会的要素を捨象してゐるo例へば各層段階に横の

分布する農家の度数とか、社会的よ昇にともなふ倒人の競争とか停滞の如き要素は含まれてゐない。そこでこの点を朗らかにするため

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中層 taπ45γ

下層 idn24'3,ρ'

Fig. 3

三三都議会体

Cross Co斑 7llU7Z乙ty

( Clze1piπS.S. SCQre)

88

U

57 (0)

に構造論的立場から、

M

ばU

fdo

;

f

a

57 51 (0) 51(0)

三豊重企坐企竺三立型型互主fゐwellSS.2 Score)

基一一ι上層 ta.π 48'50'

22.6

メグ

ヒド

番 tdn 40フ'0'

30.6

U

tan 45'0' 雇

26.6

d司rr

2o.6 (0)

2$.6 /〆 y

L

「今もし階層の巾が広くて、所属者が少い

kきは、その階層を昇る人が少く、勾配は極めて険しい」ものとし、

「また階層の上下間隔が狭いにも拘らず、多くの人が当該階層に留まってゐるとすれば、その階層は停滞的であり、更に確率論的立場

からして、かL

る場合は上昇する可能配が高いから上昇競争は緩かである」といふ仮説をたて、横に分布する戸数を要素に入れて分析し

てみると出血-

K

F

の如くなる。

これによると、三部落合体した場合即ち拓北・共和・佐呂間の三部落を一つの基体において見た場合、仙「下層の上下」は、いずれの

O

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一Oニ

A

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10 (20) (50) (40J (5q) 元首0)

0--/'1. _/t? _'P _IP _/0 0-戸~'ó-'ð----ð____

95

90 fft..

与るや勾配は急に険しくなる

「中同閣の上」にさしか

スケールによる場合も上昇がや与急であり凶中習においては、「中層の下」は緩やかでしかも停滞的であるが、

聞これに対して上層は上下共に極めて急であって上昇は甚だ困難であり多くのステータス・スコアが社会

的に所要とされるのである。

この事はとりもなほさず、佐呂聞の会悶世帯が他の社会との比較において、社会的上昇がより困難であるが‘拓北・共和の中層階級に

ある農家が上回胞に上昇するには、更にそれ以上困難である事を意味する。その原因が奈辺に存するかは、もとより上昇勾酪を測定した

だけでは求める事は出来ないのであって、その為には他の社会経済的諸条件を充分調査検討しなくてはならぬが、兎に角この様にすれ

ば、社会的上昇の構造的難易性を測定することが出来ると共に、それを比較検討する素材を客観的に求めることが可能となるのである。

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以上、こ斗で社会的上昇勾配の概念の設定を試み、それに用いられる理論を作業仮説として、上昇勾配の測定方式を設定し、一一一つの開

拓都議を素材にして、これが実際の適用を試みた。もとよりこの測定訟は、既述の如く社会的上昇にと・もなふ多くの与件を捨象したもの

であって極めて一面的な、試行的事後笑験の境を脱してゐないのである。じかしo

この種手法による社会現象の客観的整序とそれによる

独自の観察の可能性を多少なりともしめすことが出来たとしたら、それは一つの収穫と考へられる。もとより、こ与に閉らかにした上昇

勾配は、各階層の構造的差異の量的な爵に重点をおいたものであるため、例へば各層の勾配率が全部同じに出た様な場合に於で、それが

何を意味するか不明であるとも考へられるし、また三つの開拓部溶の特色は、更に他の既存の農村における特色と比較しなければ一層明

確にならぬという面も見られるのであって、そこに今後更に検討すべき余地が詰問されてゐることは言ふ迄もない。しかし、何等かの尺度

規準に従って社会現象を客観的に計量化するということが、たとへ一定の条件、一定の限界内においてのみはじめて可能であるとして

も、それは、社会学にとって必要なことであり、更にそれが今後の理論的研究の発展と結びついて行はれるならば、それは社会学にとっ

て多大のプラスになるものと忠ふ。

(一九五五・一・二

O)

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