ボード管理コントローラ - Intel...ボード管理コントローラ 2016.05.02 AN-761...

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ボード管理コントローラ 2016.05.02 AN-761 更新情報 フィードバック システム 要件 このデザイン例は、 MAX ® 10 FPGA 開発キットおよび ED810X+FDMF5820 キットをターゲット としています。PMBus コミュニケーションをイネーブルするためには MAX 10 開発キットを ED810X+FDMF5820 評価キットに接続しておく必要があります。 デザイン例の説明 デザイン例は、Power Management BUSPMBus )インタフェースを使用する一般的なシステム の電源投入に対して、ボード管理コントローラとして MAX 10 デバイスを使用する方法を表しま す。 1: MAX 10 ブロック図 PC USB Port Power Module via PMBus System Fan USB to UART Button LEDs MAX 10 FPGA MAX 10 Development Kit MAX 10 デザイン例は、以下のハードウェア・ブロックを使用します。 内部アナログ-デジタル・コンバータ(ADC)および温度センサ・ダイオード(TSDユーザー・フラッシュ・メモリ(UFMNios ® II ソフト・プロセッサ フェーズ・ロック・ループ(PLL関連情報 Board Management Controller Example Design © 2016 Intel Corporation. All rights reserved. Intel, the Intel logo, Altera, Arria, Cyclone, Enpirion, MAX, Megacore, NIOS, Quartus and Stratix words and logos are trademarks of Intel Corporation in the US and/or other countries. Other marks and brands may be claimed as the property of others. Intel warrants performance of its FPGA and semiconductor products to current specifications in accordance with Intel's standard warranty, but reserves the right to make changes to any products and services at any time without notice. Intel assumes no responsibility or liability arising out of the application or use of any information, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Intel. Intel customers are advised to obtain the latest version of device specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services. ISO 9001:2008 登録済 www.altera.com 101 Innovation Drive, San Jose, CA 95134

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システム要件このデザイン例は、 MAX® 10 FPGA開発キットおよび ED810X+FDMF5820キットをターゲットとしています。PMBus コミュニケーションをイネーブルするためには MAX 10開発キットをED810X+FDMF5820評価キットに接続しておく必要があります。

デザイン例の説明デザイン例は、Power Management BUS(PMBus™)インタフェースを使用する一般的なシステムの電源投入に対して、ボード管理コントローラとして MAX 10デバイスを使用する方法を表します。

図 1: MAX 10ブロック図

PC USBPort

Power Modulevia PMBus

SystemFan

USB toUART

Button

LEDs

MAX 10FPGA

MAX 10Development Kit

MAX 10デザイン例は、以下のハードウェア・ブロックを使用します。• 内部アナログ-デジタル・コンバータ(ADC)および温度センサ・ダイオード(TSD)• ユーザー・フラッシュ・メモリ(UFM)• Nios® IIソフト・プロセッサ• フェーズ・ロック・ループ(PLL)

関連情報Board Management Controller Example Design

© 2016 Intel Corporation. All rights reserved. Intel, the Intel logo, Altera, Arria, Cyclone, Enpirion, MAX, Megacore, NIOS, Quartus and Stratix words and logosare trademarks of Intel Corporation in the US and/or other countries. Other marks and brands may be claimed as the property of others. Intel warrantsperformance of its FPGA and semiconductor products to current specifications in accordance with Intel's standard warranty, but reserves the right to makechanges to any products and services at any time without notice. Intel assumes no responsibility or liability arising out of the application or use of anyinformation, product, or service described herein except as expressly agreed to in writing by Intel. Intel customers are advised to obtain the latest version ofdevice specifications before relying on any published information and before placing orders for products or services.

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サポートされている機能デザイン例は以下の機能をサポートします。• 外部 PMBusベースの電源モジュールのパワーアップ順序およびパワーダウン順序。

• Altera®デバイスのパワーアップとパワーダウンの順序をサポートするようプログラミングすることが可能です。

• 外部電源モジュールの電源レールをモニタします。• 定義されたしきい値の値を超える温度条件またはデータ・ログ電圧。このような値は MAX 10

UFM内に保存されます。• このしきい値は設定することが可能です。

• TSDが報告する温度に応じて DCファンのスピードを制御します。

2 サポートされている機能AN-761

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ソフトウェア・フロー図 2: パワー管理コントローラのソフトウェア・フロー

Start

CheckGroup 1

InitializeVariable Process Group 1

Voltage

CheckGroup 2

Process Group 2Voltage

CheckGroup 3

Process Group 3Voltage

CheckTemperature

Process Temperatureand Control Fan

CheckSteam

Process Streamof Data

CheckCommand

User CommandDecode and Process

InitializePeripheral

InitializeInterrupt

AN-7612016.05.02 ソフトウェア・フロー 3

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ピン・アサインメントとその説明

表 1: デザイン例のピン・アサインメント

ピン 位置 I/O規格 説明

clk_in M9 2.5V システム全体に向けたクロック入力

reset L22 1.5V デザイン全体のリセットuart_rx Y19 2.5V PC(ホスト)への UART信号

を受信uart_tx W18 2.5V PC(ホスト)から UART信号

を送信pmbus_alert[0] E8 3.3-V LVTTL PMBusのアラート・ラインpmbus_alert[1] D5 3.3-V LVTTL PMBusのアラート・ラインpmbus_alert[2] B5 3.3-V LVTTL PMBusのアラート・ラインpmbus_scl C7 3.3-V LVTTL PMBusデバイスへのクロック

出力pmbus_sda C8 3.3-V LVTTL PMBusへの双方向データ・ラ

インpmbus_control[0] A2 3.3-V LVTTL PMBusのコントロール・ライ

ンpmbus_control[1] A3 3.3-V LVTTL PMBusのコントロール・ライ

ンpmbus_control[2] B4 3.3-V LVTTL PMBusのコントロール・ライ

ンsystem_led[0] T20 1.5V グループ 1電力のシステム・

インジケータsystem_led[1] U22 1.5V グループ 2電力のシステム・

インジケータsystem_led[2] U21 1.5V グループ 3電力のシステム・

インジケータsystem_led[3] AA21 1.5V UFMストレージ・ステータス

のシステム・インジケータpwm_fan B7 3.3-V LVTTL DCファンの PWM出力信号button_user M21 1.5V パワーアップを手動で実行す

るためのユーザー・ボタン

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外部ハードウェア要件MAX 10 FPGA開発ボードは、DCファンや PMBusベースの電源モジュールを統合しません。そのため、このようなコンポーネントは外部ハードウェアを介して接続する必要があります。アルテラでは、このデザイン例に対しては Altera Enpirion® Power SoCの使用を推奨しています。

図 3: MAX 10電源モジュールの接続

ED810X and FDMF5820 Kit

3.3 V

CONTROL is optional. In this design example, although

CONTROL pins exist, they are not implemented.

SCLSDA

SALRTCONTROL

1-kΩ pull-upresistor

パルス幅変調(PWM)のデューティー・サイクルを変化させることで DCファンのスピードを制御することが可能です。

図 4: 外部 DCファンの接続

Fan

100 K

1N4003

2N70009 - 12 V From

FPGA Pin

AN-7612016.05.02 外部ハードウェア要件 5

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MAX 10デバイスのデザイン図 5: Qsysシステムのブロック図

Phase-LockedLoop (PLL)

1-MinuteTimer

On-ChipRAM

PM Bus, SCL, SDA,Control, Alert

ADC Channel0 - 15

Pulse WidthModulation (PWM)

UART(RS-232)

On-ChipFlash (UFM)

LED I/O

Nios IIProcessor

Qsys System

表 2: MAX 10のデザイン・コンポーネント

ブロック 説明

Nios IIプロセッサ このソフト・プロセッサはデザインの動作を管理します。Nios II E コアはこのデザイン例で使用されます。

PLL このデザイン例で必要なクロックを同期します。PLL出力カウンタ C0は、システム全体に 80-MHzクロックを同期します。

Timer このデザイン例は 1-minuteタイマを使用します。システムはデフォルトで 5分間隔で電圧と温度をチェックします。電圧または温度が予め設定された限界値を超えた場合、 Nios IIプロセッサは、その値を UFMに記録します。タイマの間隔の値(TIMER_MINUTE)は main.hで変更することができます。また、タイマの分数は UPDATE_

TIMERコマンドを使用して変更することができます。

オンチップ RAM プログラム・メモリ用のストレージ。

6 MAX 10デバイスのデザインAN-761

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ブロック 説明TSD TSDは、 MAX 10デバイスの温度を測定します。プリセッ

トは、main.hで定義することができます。また、UARTを介して PCに接続している場合は、TEMPコマンドを使用することでオン・ザ・フライでプリセットを定義することも可能です。ファンのスピードはシステム内のしきい値の温度をベースにしています。

PWM これは、カスタムの Qsysコンポーネントです。PWMのデューティー・サイクルは、ファンのスピードを制御するために使用されます。このカスタム・コンポーネントの詳細については、PWMレジスタと設定の表を参照してください。

システム・ファン • 温度 < 下限しきい値-PWMのデューティー・サイクルは 33%です。

• 下限しきい値 < 温度 < 上限しきい値-PWMのデューティー・サイクルは 66.55%です。

• 温度 > 上限しきい値-PWMのデューティー・サイクルは 100%です。

デフォルトの下限しきい値の値は 20°C、上限しきい値は50°Cです。しきい値のの値は TEMPコマンドを使用して変更することができます。• TEMP L-下限しきい値のトリガ・ポイントです。• TEMP L-上限しきい値のトリガ・ポイントです。デューティー・サイクルと PWMの回数は fan.cで変更が可能です。ボードに電源が投入されている場合、ファンは 33.33%のデューティー・サイクルで動作します。タイマが動作を中断した後、プログラムは TSDの温度を読み込み、ファンが別のスピードで動作するよう設定します。FANコマンドを使用することで、ファンのスピードを1、2、3と変更することが可能です。

ADC コマンドを送信して、各チャネルの電圧と温度を読み取ることができます。 MAX 10 ADCにマルチプレクサ化できるアナログ入力は最大 16個あるため、 MAX 10デバイスがシステム内の複数の電圧レールをモニタすることが可能です。

AN-7612016.05.02 MAX 10デバイスのデザイン 7

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ブロック 説明UFM 要件を満たさないチャネル、電圧、温度を記録したストレ

ージです。データは、要件を満たさなかった条件をもとに保存されます。UFM1には、2種類のデータが保存されます。• 要件を満たさない電圧であれば、0x000AYXXXが UFMに記録されます。

• 要件を満たさない温度であれば、0x00050XXXが UFMに記録されます。

この場合、Yは要件を満たさない電圧あるいはグループを表し、XXXは ADCあるいは TSDブロックによって生成された 12ビットの出力データを表します。UFM1がフルになると、LED3が点灯します。フルの状態では、新しいデータが UFM1に書き込まれることはありません。UFM1がフルになると、すべての UFM1データを PCに読み出す必要があります。必要であれば、解析用に PCのファイルに読み出した情報を保存することも可能です。その後、新しいデータを再度 UFMに記録するには、実行前に UFMを消去する必要があります。また、Erase UFM1、Read UFM1、および Check UFM1 Space

コマンドを使用すれば、基本的な機能を実行することができます。

8 MAX 10デバイスのデザインAN-761

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ブロック 説明

PMBus PMBusは OpenCores IPを使用して構築され、外部電源モジュールを制御するために使用されます。PMBusは電源管理アプリケーションで使用される標準的なプロトコルです。PMBusは追加の ALERTおよびCONTROLラインを持つ I2Cの上に構築されます。このデザイン例では、SCL、SDA、および ALERTピンを 400kHzで動作させるには、1-kΩ抵抗を使用して Highにする必要があります。このデザイン例は以下のコマンドをサポートします。• OPERATION ON-電源モジュールをオンにします• OPERATION OFF-電源モジュールをオフにします• CONFIG ON-PMBusだけを使用して電源モジュールの動作を設定します

power.cと power.hで新しいコマンドを追加することができます。

UART インタラクティブなターミナルです。このデザイン例でサポートされているコマンド・リストは「サポートされているコマンドのテーブル」に表記されています。main.c

を変更することで独自のコマンドを追加することができます。

表 3: PWMレジスタと設定

PWMのデューティー・サイクルとは、パルスを周期で割ったものです。レジスタ名 サイズ(ビット) アドレス(バイナ

リ)設定 R/W

Period 32 0 クロック・サイクルにおける PWM周囲を指定します。

R/W

Pulse 32 1 クロック・サイクルにおける PWMの高パルスの期間を指定します。

R/W

リファレンス・デザインの実行方法デザイン例を実行するには、次のステップに従います。

AN-7612016.05.02 リファレンス・デザインの実行方法 9

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1. 必要となるすべてのハードウェアを接続します。詳細については、ハードウェアのセットアップ・ガイドの項を参照してください。

2. デザインストアよりボード管理コントローラのデザイン例をダウンロードし、インストールします。詳細については、デザイン・テンプレートのインポートの項を参照してください。

3. プロジェクト・フォルダに位置する bmc.pofを使用して MAX 10デバイスを開発キットにプログラミングします。

4. Tera Termまたは BoardControl.tclを開き、 Nios IIプロセッサにコマンドを送信します。詳細については、その他のソフトウェアの項を参照してください。

電源モジュールのグループ化このデザイン例では、3つの電源モジュールを使用しています。各電源モジュールは、 Arria® 10デバイスのそれぞれ異なる電源レールに電力を供給します。

表 4: 電源モジュールのグループ化

グループ 公称値(V) Arria 10デバイスの電源レール

1 0.9 VCC, VCCP、VCCR_GXB、VCCERAM

2 1.8 VCCPT、VCCH_GXB、VCCA_PLL

3 1.8 VCCPGM、VCCIO

各電源グループは異なるしきい値とランプ電圧の限界値を持ちます。プリセット値はプログラム内の main.hで定義することができます。しきい値とランプ電圧は UARTを経由してTHRESHOLDまたは RAMPコマンドを使用して更新することができます。

サポートされているコマンド

表 5: コントローラがサポートするコマンド

以下のコマンドはすべて大文字と小文字を区別する必要があります。コマンド 説明ADC ADCチャネルの電圧や温度を読み込みます。

例:• ADC ALLはすべての ADCチャネルを読み込みます• ADC 00は ADC Channel 0を読み込みます• ADC 01は ADC Channel 1を読み込みます• ADC TSDは温度を読み込みます

10 電源モジュールのグループ化AN-761

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コマンド 説明

POWER 電源グループをオンにします。例:• OPERATION ONはグループ 1の電源をオンにします• POWER 1 OFFはグループ 1の電源をオフにします• POWER 2 ONはグループ 2の電源をオンにします

SEQ 所定の順序に基づいて、すべての電源グループの電源をオン/オフします。例:• SEQ ON—グループ 1からグループ 3の順で電源をオンにします• SEQ OFF—グループ 3からグループ 1の順で電源をオフにします

READ UFM UFMに保存されているすべてのデータを読み込みます。ERASE UFM UFMに保存されているすべてのデータを消去します。

CHECK SPACE UFMで使用可能な空き容量をチェックします。THRESHOLD 各チャネルの上限または下限しきい値を更新します。各チャネルで

検出された値がしきい値を超えている場合、データが UFMに記録されます。例:• THRESHOLD 1 H 1.2—チャネル 1のしきい値の上限を 1.2Vに設定します

• THRESHOLD 1 L 0.95—チャネル 2のしきい値の下限を 0.95Vに設定します

• THRESHOLD 15 H 1.6—チャネル 15のしきい値の上限を 1.6Vに設定します

RAMP ランプアップ電圧またはランプダウン電圧のしきい値を更新します。パワーアップ動作時に、コントローラは電源グループの電圧が次の電源グループをオンにする前にしきい値(High)に達しているかをチェックします。また、パワーダウン動作時に、コントローラは電源グループの電圧が電源モジュール・グループをオフにする前に、しきい値(Low)より低いかどうかをチェックします。例:• RAMP H 1 0.8はグループ 1のしきい値(High)を 0.8Vに設定します。

• RAMP L 1 0.05はグループ 1のしきい値(Low)を 0.05Vに設定します。

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コマンド 説明TEMP TSDの上限または下限しきい値を更新します。TSDで検出された温

度がしきい値を超えている場合、データが UFMに記録されます。ファンのスピードには影響しません。例:• TEMP H 80はしきい値(High)を 80°Cに設定します。• TEMP H 20はしきい値(Low)を 20°Cに設定します。

SHOW LIMIT ボード管理コントローラで設定されているすべての制限を表示します。

RESET すべての制限を main.hで定義されたデフォルト値にリセットします。

FAN PWMのデューティー・サイクルを変更することで、DCファンのスピードを変更します。例:• FAN 1—ファンのスピードを 1に変更します。この場合のデューティー・サイクルは 33.33%です。

• FAN 3—ファンのスピードを 3に変更します。この場合のデューティー・サイクルは 100%です。

LOG UFM UFMへのデータログを有効または無効にします。例:• LOG UFM ON—UFMへのデータログを有効にします。• LOG UFM OFF—UFMへのデータログを無効にします。

SHOW TIMER ADCまたは TSDをチェックするために間隔を表示します。UPDATE TIMER ADCまたは TSDをチェックするために間隔を更新します。

例:• UPDATE TIMER 5—間隔を 5分に更新します。コントローラは、5分ごとの間隔で ADCまたは TSDをチェックします。

HELP ターミナルでサポートされているすべてのコマンドの要約を表示します。

その他のソフトウェアNios IIプロセッサとの通信は、UARTインターフェースを介して確立されます。Tera Termのような既製のターミナル・ソフトウェアをユーザー・コンソールとして使用することができます。

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Tera Termソフトウェアをセットアップする際、CR + LFを選択して New-line Transmitオプションをイネーブルします。これにより、ターミナルを介して送信されるコマンドがコントローラによって確実に認識されるようになります。また、入力されたコマンドを追跡するには、Local echoオプションをオンにする必要があります。

図 6: Tera Termソフトウェアのセットアップ

別の方法としては、ライブ・データのモニタリングようにデザイン例で提供されている GUI例を使用し、ADCの読み出しをグラフィカルなフォーマットで表示させることも可能です。

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図 7: ボード制御管理 GUI

ボード制御管理 GUIは TCLを使用して開発されています。この GUIを使用するには TCLをインストールする必要があります。インストーラは ActiveTCL Downloadsからダウンロードが可能です。TCLインタプリタをインストール後、BoardControl.tclをダブルクリックして GUI画面を開きます。

表 6: コマンド・ボタンの機能

コマンド・ボタン/エントリ 説明

Detect COM PORT PCに接続されている COM PORTを表示します。

14 その他のソフトウェアAN-761

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コマンド・ボタン/エントリ 説明

Connect COM PORT COM PORTをダブルクリックして接続する COM PORTを指定します。指定した COM PORTを接続するには、Connect COM PORTをクリックします。

Select Channel Radio Button データをストリームする ADCチャネルを指定し、そのデータをグラフィカル・フォーマットで表示します。

Upper Threshold or LowerThreshold

グラフで表示するしきい値を赤色の線で指定します。これは、コントローラに対して、しきい値の限界を変更するものではありません。Select Channel Radio Buttonで TSDを選択するのであれば、100°Cをしきい値の上限とし、下限は–40°Cでなければいけません。これ以外にも、しきい値の上限は 2.5Vとし、下限は 0Vとする必要があります。

Start Select Channel Radio Buttonで選択したチャネルに向けてデータのストリーミングを開始します。値はグラフとして表示・プロットされます。この値は UARTインタフェース経由で送信されます。

停止 データ・トリーミングを停止します。Select Channel Radio Buttonで他のチャネルを選択し、しきい値の値を変更することができます。

Log File Name Interactive Terminalで表示される出力をファイルに保存するのであれば、ファイル名を入力し、Save Datalogをクリックします。

Clear Terminal Output Interactive Terminal内の出力をクリアします。

関連情報• Tera Term Software• ActiveTcl Community Edition

AN-7612016.05.02 その他のソフトウェア 15

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ハードウェアのセットアップ・ガイド

MAX 10開発キット図 8: MAX 10開発キット

PM Bus Port andPWM Port

Connect to PC forUART Communication

Connect to PC forJTAG Configuration

12 V, 2 A AC Adapter(Comes with Kit)

LEDs Indicate GroupPower Up

User ADC Ports(up to 16 Channels)

Example Design Reset ButtonManual Power Up/Down Button

GUIまたは Tera Termソフトウェアを実行するには、PCに UART(J11)を接続する必要があります。power-upまたは power-downボタン(USER_PB1)を使用すれば、パワーアップとパワーダウンのシーケンスを手動で実行することができます。このデザイン例では、3つの ADCチャネルのみが使用されています。デザインにより多くの ADCチャネルが必要な場合は、デザインをカスタマイズすることができます。このボードの最大アナログ信号入力は、2.5Vです。

カスタム・ファン・ボードこのボードは、様々な機能で構成されたカスタム・ボードです。External DC Fan Connectionsの図を基にしたデザインを使用して、独自のファン・ボードを設計することができます。

16 ハードウェアのセットアップ・ガイドAN-761

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ED810X+FDMF5820キットのセットアップ・ガイド

ED810X+FDMF5820キットを設定するには、以下のステップに従います。1. ED810X+FDMF5820ジャンパの図にあるようにすべてのジャンパを接続します。2. SDA、SCL、SMBALERT配線に 1-kΩ抵抗をはんだ接合します。このステップはデイジーチェイン接続で接続される最初の ED810X+FDMF5820キットでのみ必要です。

3. 各電源モジュールに PMBusアドレスを設定するために、正しい抵抗値で R22と R23をはんだ接合します。

4. ED810X+FDMF5820ジャンパの図のように、ジャンパを J7に接続します。5. 目的の電圧に設定するには、FDMF5820 Kit User Guideを参照してください。このデザイン例では、電源モジュールに以下の PMBusアドレスを使用しています。

表 7: 各電源モジュールの PMBusアドレスPMBusアドレスを別の値に設定するには、デバイスのデータシートを参照してください。

グループ 公称値(V) R22(kΩ) R23(kΩ) PMBusアドレス(HEX)

1 0.9 Short 3.3 0x202 1.8 Short 5.6 0x303 1.8 Short Short 0x40

関連情報FDMF5820DC - Smart Power Stage (SPS) Module with Integrated Temperature Monitor

ボード管理コントローラの接続図図 12: MAX 10開発キットへのファン・ボードの接続

Fan

100 K

1N4003

2N70009 - 12 V From

FPGA Pin

A

AN-7612016.05.02 ボード管理コントローラの接続図 19

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図 13: ファン・ボードの電源接続

カスタム・ファン・ボードのセットアップ・ガイド

カスタム・ファン・ボードを設定するには、以下のステップに従います。1. MAX 10開発キットの J4.4をカスタム・ファン・ボードの Point Aに接続します。Point Aは

2N7000のゲートへと接続します。2. MAX 10開発キットの J4.5をカスタム・ファン・ボードの GNDに接続します。3. 12-V DCファン接続であれば、赤色と黒色のラインを接続します。ファンには供給ラインが

1本必要です。

ED810X+FDMF5820キットと MAX 10開発キットのセットアップ・ガイド

表 8: MAX 10開発キットと ED810X+FDMF5820キットの PMBusラインの接続

MAX 10開発キット ED810X+FDMF5820キット

説明

J4.1 J2.2 最初の ED810X+FDMF5820キットに SCL(黄色)を接続します。

J4.2 J2.4 最初の ED810X+FDMF5820キットに SDA(白色)を接続します。

J5.1 J2.6 最初の ED810X+FDMF5820キットに SALRT(茶色)を接続します。

J5.2 J2.6 2つ目の ED810X+FDMF5820キットに SALRT

(赤色)を接続します。J5.3 J2.6 3つ目の ED810X+FDMF5820キットに SALRT

(灰色)を接続します。

20 ボード管理コントローラの接続図AN-761

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図 16: VOUT用の ED810X+FDMF5820キットの接続

表 10: VOUTはら J20ヘッダへの接続

VOUT MAX 10開発キット

最初の ED810X+FDMF5820キットへのVOUT

J20.1

2つ目の ED810X+FDMF5820キットへのVOUT

J20.3

3つ目の ED810X+FDMF5820キットへのVOUT

J20.5

MAX 10開発キットと ED810X+FDMF5820キットとの間に PMBus接続をセットアップするには、以下のステップに従います。1. MAX 10開発キットと ED810X+FDMF5820キットとの間に PMBusラインを接続します。2. 各 ED810X+FDMF5820キットの PMBusをデイジーチェーンで接続します。詳細については、

ED810X+FDMF5820キットのデイジーチェーン接続の表を参照してください。a. SCLと SDAラインを最初の ED810X+FDMF5820キットから 2つ目の ED810X+FDMF5820キットに接続します。

b. 2つ目と 3つ目の ED810X+FDMF5820キットでこのステップをデイジーチェーンで接続します。

3. ED810X+FDMF5820キットの VOUTを MAX 10開発キット(J20ヘッダ)に接続し、 MAX10ADCを使用して電源モジュールの電圧レベルをモニタします。詳細については、VOUT用

AN-7612016.05.02 ボード管理コントローラの接続図 23

ボード管理コントローラ Altera Corporation

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の ED810X+FDMF5820キットの接続の図と J20ヘッダ接続への VOUTの表を参照してください。

注意: MAX 10開発キットのアナログ・チャネルは最大 2.5Vまでサポートします。このアナログ・チャネルには 2.5Vを超える電圧を供給しないでください。

図 17: ADC入力ポートへの MAX 10開発キットの接続デザインに電源モジュールを 3つ以上使用している場合、デザイン例を変更することができます。最大 16の ADCチャネルが利用可能です。

デザイン例に対してハードウェア接続を完了した後、デザイン例の機能性をテストするためにMAX 10デバイスに bmc.pdfをプログラムすることができます。デザイン例をカスタマイズする必要がある場合、デザイン例のカスタマイズの項に記載されたステップに従ってください。

24 ボード管理コントローラの接続図AN-761

2016.05.02

Altera Corporation ボード管理コントローラ

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図 18: デザイン例の完全なハードウェア接続

First Board

Second Board

Third Board

PM Bus Ports

ADC Input Ports

+12 V for Custom Fan Board(to Benchtop Power Supply)

+12 V DC Fan

+12 V to Power Up(Benchtop Power Supply)

デザイン例のカスタマイズ要件を満たすようにデザイン例をカスタマイズするには、デザイン・テンプレートのインポートと Nios IIプロセッサへのソフトウェア・コードのインポートを参照してください。

デザイン・テンプレートのインポート

デザイン・テンプレートをインポートするには、以下のステップに従います。1. アルテラ Cloudよりデザイン例をダウンロードします。2. Quartus® Primeソフトウェアを起動します。 Fileメニューをクリックし、 New Project Wizardを選択します。

3. デザインへの作業ディレクトリを指定します。プロジェクトの名称には BMCと入力します。Nextをクリックします。

4. Project Type画面で Project templateを選択し、Nextをクリックします。5. Design Templates画面で Install the design templatesをクリックします。6. Design Template Installation画面で bmc.parファイルが保存された作業ディレクトリを展開します。デフォルトのデスティネーション・ディレクトリは、ステップ 3で指定した箇所にあります。次に OKをクリックしてデザイン・テンプレートをインストールします。

7. インストールが完了したら、デザイン・テンプレートのインストールが正常に終了したことを促すメッセージが表示されます。 OKをクリックします。

AN-7612016.05.02 デザイン例のカスタマイズ 25

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Page 26: ボード管理コントローラ - Intel...ボード管理コントローラ 2016.05.02 AN-761 更新情報 フィードバック システム要件 このデザイン例は、 MAX®

8. Design Templates画面で、利用可能なデザイン・テンプレートのリストから Board ManagementControllerを選択します。Nextをクリックします。

9. Summary画面で Finishをクリックし、 Quartus Primeプロジェクトの作成を完了します。10.Toolsメニューの Qsysをクリックします。11.Open画面で nios.qsysファイルを選択します。Openをクリックします。12.nios.i2c_opencores_0と nios.pwm_0にエラー・メッセージが表示される場合、IPサーチ・パスに<design_folder>/platform/ipフォルダを含める必要があります。

13.Toolsメニューで Optionsを選択し、IPサーチ・パスを更新します。14.Options画面で、Addをクリックして<design_folder>/platform/ipフォルダを展開します。

Finishをクリックします。15.デザイン要件を満たすために Qsysシステムをカスタマイズすることができます。変更を保存し、HDLを生成します。

Nios IIプロセッサへのソフトウェア・コードのインポート

デザイン例にソフトウェア・コードをインポートするには、以下のステップに従います。1. <project_folder>\softwareフォルダ内で bmc_software.zipを unzipします。2. Nios II Software Build Tools for Eclipseを起動します。3. プロジェクトの作業スペースを指定します。4. IProject Explorerタブで、Importを選択します。5. Import画面で Import Nios II Software Build Tools Projectを選択し、Nextをクリックします。.

6. Import Software Build Tools Project画面で Browseをクリックし、Projectの位置にある<design_folder>/software/bmcフォルダを選択します。Projectの名称として bmcと入力します。Finishをクリックします。

7. Importing a custom Software Build Tools Project画面で Browseをクリックし、Projectの位置にある<design_folder>/software/bmc_bspフォルダを選択します。Projectの名称として bmc_bspと入力します。Finishをクリックします。

8. Project Explorerタブで bmc_bspプロジェクトを選択します。右クリックし、 Nios IIandGenerate BSPを選択します。

9. デザイン要件を満たすために、bmcフォルダ内にある Cコードを編集することができます。変更内容を保存します。

10.Projectメニューで Build Allを選択し、Cコードで実行された変更内容をコンパイルします。

改訂履歴

表 11: 改訂履歴

日付 バージョン 変更内容

2016年 5月 2016.05.02 初版。

26 改訂履歴AN-761

2016.05.02

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