ガスクロマトグラフについて -...

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ガスクロマトグラフについて ガスクロマトグラフィーの原理 ガスクロマトグラフ装置およびその使用法 データ集録ソフトの使用法 解析に関する参考資料 平成20年4月8日改訂 用語補足説明 ガスクロマトグラフィー: 分析手法を指す ガスクロマトグラフ: 装置を指す ガスクロマトグラム: 測定結果のチャートを指す

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ガスクロマトグラフについて

ガスクロマトグラフィーの原理

ガスクロマトグラフ装置およびその使用法

データ集録ソフトの使用法

解析に関する参考資料

平成20年4月8日改訂

用語補足説明ガスクロマトグラフィー:

分析手法を指すガスクロマトグラフ:

装置を指すガスクロマトグラム:

測定結果のチャートを指す

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ガスクロマトグラフィーの原理(1)

ガスクロマトグラフィーは、カラム内の吸着剤と試料との相互作用を通して試料分析を行う分析方法である。

試料は、キャリアーガスに押し出されることにより、吸着剤を充填したカラム内を移動し、水素炎検出器に到達する。吸着剤との相互作用が強い分子はカラムを移動するのにより長い時間を必要とする。カラム内の移動時間がこのように分子ごとに異なることを利用し、未知の試料を分析する。

従って、未知試料が何であるかを知るには、その分子がカラム内を移動するのに要した時間(=「保持時間」)を測定する必要がある。保持時間を測定し、標準試料を用いて測定した保持時間と比べることにより、未知試料を同定できる。

キャリアーガス(N2)

分析する試料

水素炎検出器(H2+圧縮空気)

カラム

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ガスクロマトグラフィーの原理(2)検出器に到達した分子は、水素による高温の炎によりイオン化される。できたイオンを電極により捕集し、イオン電流として測定することで、試料がカラム内を移動し終わり、検出器に到達したことを知ることができる。イオン電流値を時間を追って記録することにより左下図のようなガスクロマトグラムが得られる。ガスクロマトグラム上の各ピーク位置から保持時間を知ることができる。

各ピークの面積はイオン電荷の総量を意味し、イオン電荷総量はカラムを移動した元の分子の数に比例する。従って、ピークの面積からその分子が試料中に何モル含まれていたかを知ることができる。ただし、イオン化される効率は分子により異なるため、感度補正が必要である。この補正を行うためのファクターが「相対モル感度」である(本実験に関係ありそうな分子の相対モル感度はテキストに表としてあげてある)。相対モル感度を用いて補正を行うことにより、ガスクロマトグラフ中にピークを与える各分子のモル比を知ることができる。さらに、反応においてcis-2-butenのほとんどは未反応であると仮定することにより、反応生成物のモル数を知ることができる。

保持時間保持時間

イオ

ン電

流※

実際

はイ

オン

電流

に比

例し

た電

保持時間は、カラム長さ、キャリ

アーガス圧力などの装置および

実験条件で異なるため、その絶

対値は大きな意味を持たず、解

析には相対値を用いる。

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ガスクロマトグラフ装置と使用法 (1)①

窒素ガスボンベの元栓、レギュレータバルブ、ストップバ

ルブ、本体バルブの順に操作し、始めに5分間程度、窒

素(キャリアーガス)をカラムに流す。ボンベの2次圧は

5kg/cm、本体への導入圧力は測定時の圧力に設定

(0.25~0.5kgf/cm2)する。本体バルブは、キャリアーガ

ス1、2とも使用する。

ガスクロマトグラフGC8AIF本体の電源を入れ、カラム温

度(COL)は60℃、インジェクション温度(INJ)は80~90℃

に温度設定する。

①と同様のレギュレータ操作により圧縮空気を水素炎

検出器に導入する(水素炎検出器は

1、2とも使用する)。

圧縮空気のレギュレータ2次圧は2kgf/cm2とし、本体へ

の導入圧力は本体バルブにより0.1kgf/cm2とする。水

素発生器の電源を入れ、本体バルブにより本体への導

入圧力を0.9kgf/cm2に合わせる。ライターを用い水素炎

検出器に点火する。点火後、火が点いていることを確認

したら(注)、H2 、圧縮空気とも0.6kgf/cm2にする(このと

き火を消してしまわないようゆっくりと圧力を調整する)。

(注)水素と空気の燃焼なので、水蒸気が出る。ライターの先端を検出

器に近づけ、水蒸気がライターに付着するかどうかで点灯状態を

確認できる。

データ集録装置+PC

INJECTOR(試料導入口)

水素炎検出器

本体バルブ

レンジ切り替え温度設定(カチカチ(2回)で1レンジ変わる。)

こっちを使う0

0

0

水素発生器

キャリアーガス (N2)×1本圧縮空気×1本

ボンベ2本

ボンベ元栓

レギュレータバルブ

ストップバルブ 1次圧ゲージ

2次圧ゲージ

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ガスクロマトグラフ装置と使用法 (2)④

しばらくウォームアップ(つまり時間をおく)後、レンジを

切り替えてもゼロ点が動かないように調節する(やり

方は、ベースライン補正のページを参照のこと)。

注射器を用い、INJECTORから試料をカラムに導入す

るとともにデータ集録を開始する(ソフトの使い方はPC デスクトップ上においてある説明ファイルを参照のこ

と)。103のレンジで測定を開始し、レコーダー上でス

ケールオーバーしそうになったらレンジ切替スイッチに

て感度を104にする。標準ガス(スプレー缶)に対する

測定のときは104レンジからスタートする。

試料がカラムから排出され終わったらデータ集録を中

止する。

使用後の片付け:①

H2 、圧縮空気を止める。レギュレータのバルブを閉め

る(別のグループがガスクロマトグラフを使用していな

いことを確認してからバルブを閉めること)。

温度(COL、INJ)を室温以下に設定。COL温度が十分

室温以下になったらN2 を止め、電源を切る。 後にレ

ギュレータ、ボンベの元栓を閉める。

データ集録装置+PC

INJECTOR(試料導入口)

水素炎検出器

本体バルブ

レンジ切り替え温度設定(カチカチ(2回)で1レンジ変わる。)

こっちを使う0

0

0

水素発生器

キャリアーガス (N2)×1本圧縮空気×1本

ボンベ2本

ボンベ元栓

レギュレータバルブ

ストップバルブ 1次圧ゲージ

2次圧ゲージ

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ガスクロマトグラフ装置と使用法 (3)~試料導入

試料採取のためには、まず液体窒素を用いて液体窒素を用いて試料採取セル内に分析したい

試料をトラップする。室温に戻した後室温に戻した後、試料採取用セルのシリコンゴムの部分

に注射器を刺し(注1)、注射器内に試料を微量採取する。注射器内の試料をガ

スクロマトグラフのINJECTOR部から試料をカラムに導く(注2)。

(注1)試料捕収容器はそのままでは減圧状態となっている。従って注射針を差し込

んでも試料を採取することができないので、容器のバルブを一旦開いて大気圧に大気圧に

戻してから戻してから試料採取を行うこと。(試料中に空気が入っても大丈夫。)

(注2)INJECTORはキャリアーガスの影響で加圧状態になっているため、注射器のシシ

リンジ内筒を押さえながらリンジ内筒を押さえながら刺し込むこと。

(注3)INJECTOR部にもシリコンゴムが内臓されており、一回の分析において都合2

回注射針をシリコンゴムに刺す作業を行う。このとき注射針がゴム片で詰まってし

まうと、試料採取と分析カラムへの注入がうまくいかない。確認しながら作業を進め

るとよい。

注射器の扱いには十分注意すること。折れた注射針、割れたシリンジ(筒)は産廃となるので、ゴミ箱に捨てないこと。

試料採取セル

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データ集録ソフトの使用法(1) ~VI Loggerの起動

デスクトップ上の VI Logger(NI-DAQmx) アイコンをダブルクリックし、開いたウィンドウ左のツリー中にある、My VI Logger Task1 を選択する。

コレ

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データ集録ソフトの使用法(2) ~ベースライン補正

VI Loggerウィンド内の“Run task”をクリックし、電圧測定を開始する(詳しくは次ページ)。

まず、104レンジにし、電圧値を確認する。現在の測定電圧値はグラフの右上に表示される。

次に、103レンジにし、104のときとほぼ同じ電圧値を示すようにCoarseまたはFineつまみでベースラインを調節する。

さらに102レンジにして同様にベースラインを調節する。

以上がうまくいけば、102~104で同じベースラインにすることができる。

うまくいかなかったときは、それぞれのレンジのベースラインを測定してお

いて、Excelなどによりデータ解析するときにベースラインを差し引く。

ベースライン補正が終了したら“Stop task”をクリックし、待機状態にして

おく。

はじめにベースライン補正を行う。ガスクロマトグラフのウォームアップが十分できたら、

以下に従いベースライン補正を行う。

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データ集録ソフトの使用法(3) ~データ集録の開始

シリンジ(注射器)によりガスクロマトグラフへ試料を導入すると同時に Run task ボタンをクリックし、データ集録を開始する。

標準ガス(メタン、エタンなど)に対するガスクロマトグラフを

測定するときは104レンジで、反応前のCis-2-buten、およ

び、その分解生成物を分析するときには103レンジで測定

を開始する。

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データ集録ソフトの使用法(4) ~測定中

縦軸は±80mVが限界で、それを越えるとオーバーフローしてしまう。オーバーフローしてしまった場合、解析不能となる可能性が高いので、ディスプレイツールをうまく使い監視しながらデータ集録を継続する(次ページも参照のこと) 。

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データ集録ソフトの使用法(5) ~オーバーフローしそうだ!

このような時は、レンジ調節つまみによりガスクロ本体の感度を10分の1に変える必要がある(例えば、 レンジを103→104に変更する)。この変更によりピークは右下図のように見えるが、解析時にデータ加工し、滑らかにつなげることが可能である。

0

20

40

60

80

100

0

0

20

40

60

80

0

保持時間 保持時間

保持時間

0

50

100

150

200

250

300

0

本当はこんなピー

クだが・・・。

オーバーフローしてしまった。

これではピーク位置不明。

途中で感度を変える。

※ピーク強度が小さくなってきたら感度を元に戻そう。

ピークテールに含まれる小さなピークを見逃してしまう。

104

オーバーフローする直前にレンジを変えるか

否か判断します。

×

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データ集録ソフトの使用法(6) ~データ集録の終了とデータ保存

データ集録終了時は Stop task ボタンをクリックします(ソフトウェアの使用に際しては次ページに注意事項を列挙しますので、データ集録終了前に必ず確認のこと)。その後、View in Excel ボタンをクリックすることにより集録データを保存・解析することができます。

集録データは、班ごとにディレクトリをつくり、

ひとまとめにしておくこと。ディレクトリ名は、

自分達だけでなく、誰もがわかるような名前

が望ましい。例えば、マイドキュメント¥VI Logger Data¥My VI Logger task1¥2006年7班¥****.xlsなど。また、ファイル名も特徴あるものにして

おいた方が、他の班に上書き保存されてしま

う危険性が減る。保存したファイルは各自

USBメモリに速やかにコピーすること。ハード

ディスク内のデータは次年度4月に消去する。

自宅に解析用PCを持っていない学生は実験

室内のPC、および、プリンターを使用するこ

とができる。担当者に相談のこと。

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データ集録ソフトの使用法(7) ~ソフトウェア使用時の注意事項

“Stop logging”ボタンをクリックすると、データがリセットされ、データ集録は継続される。特に理由がない限り、クリックしない方が安全である。

“View in excel”ボタンをクリックすることによりエクセルに転送されるデータは、クリック時にグラフ上に表示されているデータのみである。従って、すべての集録済みデータを保存するためには、“View in excel”ボタンをクリックする前に、ディスプレイツール中のアイコンにてデータの全体を表示させること。

“View in excel”ボタンをクリックするとき、保存前のデータ(デフォルトのファイル名がつけられている)が表示されていると、エラーがでる。測定したデータは速やかにファイル名をつけておくと良い。

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データ解析に関する参考(1) ~データ形式

データ番号

時間“13分00.7秒”

電圧

エクセルファイル

を作った時刻スキャンレート

一行目はバグか?意味不明。

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データ解析に関する参考(1) ~エクセルによるグラフ描画

グラフウィザードから散布図を選択し、 ここをクリックしてX、Yのデータ範囲を指定する。

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データ解析に関する参考(2) ~マクロの利用

グラフ描画、ベースライン差引作業を容易にするため、エクセルのマクロを用意した。以下の要領でマクロを読み込み、実行すると(多分)楽である。

エクセルのメニューバーから、[ツール(T)]-[マクロ(M)] -[Visual Basic Editor(V)] を指定し、

VBEウィンドウを起動する。

VBEウィンドウメニュー[ファイル(F)] -[ファイルのインポート(I)]を指定し、次のファイルを読み込

む。

マイドキュメント¥VI Logger Data¥My VI Logger task1¥Module1.basマイドキュメント¥VI Logger Data¥My VI Logger task1¥Module2.basマイドキュメント¥VI Logger Data¥My VI Logger task1¥UseForm1.frm

エクセルウィンドウに戻り、

[ツール(T)]-[マクロ(M)] -

[マクロ(M)] と指定し、マクロウィンドウか

ら“CopySheet”を実行する。ベースライン差引の図を、適宜縦軸を拡大するなどしながら見て、

ベースラインを検出し、赤色のセルにベースライン値を代入すると、ベースライン差引が行える。

数値積分にてピーク面積を求めるために、”PeakAreaSearch”マクロを用意した。“CopySheet”マ

クロを実行した結果に対して”PeakAreaSearch”マクロが実行できる。数値積分法については後述

する。

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データ解析に関する参考(3) ~ピーク同定

ガスクロマトグラムに見られる各ピークの保持時間と、標準サンプル(メタン、エタン、エチレン、イソブタン)のガスクロマトグラムの各保持時間とを比べ、近いものがないか探してみる。

※ただし、試料導入やデータ集録開始のタイミングはばらつく上、キャリアガス圧力などにも時間変動がある

ため、完全に一致することは稀であろう。種々の要因による保持時間のばらつきを見るため、分解生成物分

析の前後に標準サンプルのガスクロマトグラフを測定しているはずである。

標準ガスの中に適当なものが見つからなかった場合、以下の2種類の方法によりピーク同定を行う。

テキスト6-5ページの方法により同定実験室には、下に上げた他の標準サンプルも用意してあるので、それらの保持時間を測定し、比べてみる。希望する場合は申し出ること。

1-ブテンイソブテンプロパンプロピレンn-ブタンアセチレントランス2ブテン

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データ解析に関する参考(4) ~レンジ変更に対する補正

測定中にレンジを変更した場合は、下図のようなガスクロチャートが得られるはずである(「オーバーフローしそうだ! 」ページを参照)。このような時は、真ん中のへこんだ部分を10倍するか、または、真ん中を除く両端の部分を1/10倍することにより、データを滑らかにつなげることができる。

定数倍の計算はエクセルでやればよい。

0

20

40

60

80

0

例えばA1セルの値に10を

かけた値をB1セルの値と

してほしい場合は、左図の

ようにB1セルに式を書くこ

とにより、右図のような結

果を得る。

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例えば、左上図を与えるような(x,y)データ列

に対し、C26セルに”=(A27-A26)*B26”のように数式を代入することにより左下図の矩形の

面積を求めることができる。

この計算式をC列の他のセルにコピーすれば、左下図の矩形の面積をすべて求めることが

できる(ただし 下行のデータのみ無効であるので注意)。ピーク周辺の矩形面積の和をと

ることによりピーク面積を得る。なお、和をとるときは、“=sum(B1:B99)”などという数式により

B1~B99セルの和を計算することができる。

より精度の高い数値積分法としては、台形則、シンプソン則を使う方法などがある。

データ解析に関する参考(5) ~エクセルによる数値積分(区分求積法の例)

0

0

(xi , yi )

(xi+1 , yi+1 )

矩形の面積= (xi+1 –xi )× yi

A B25 : :26 x i y i

27 x i+1 y i+1

28 x i+2 y i+2

29 : :

A B C25 : : :26 x i y i = (A27-A26)*B26

27 x i+1 y i+1

28 x i+2 y i+2

29 : :