謝恩会P1907 Fol...Title 謝恩会P1907_Fol Created Date 11/7/2019 12:41:55 PM
スポーツ栄養学のまとめaka.gmobb.jp/yamakensensei/renraku/SN_6.pdf摂取ネルギーVs消費エネルギー(基礎代謝+活動代謝)...
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スポーツ栄養学のまとめ
炭水化物(糖質)と食物繊維
• 単糖類・二糖類・多糖類
• エネルギー源としての糖質(1g4Kcal)1日のエネルギー量の60%肝グリコーゲン(100g)と筋グリコーゲン(250g)過剰摂取は脂肪組織でトリグリセリド(中性脂肪)へ
脂質
• 単純脂質・複合脂質・誘導脂質
• 飽和脂肪酸(常温で個体)と不飽和脂肪酸(液体で二重構造)
必須脂肪酸
コレステロール(リポタンパク)
• 食事由来 200~400mg/日 ⇒合成量12~13mg/日/1kg
• コレステロールが結合する「リポタンパク」で善玉や悪玉に
HDLは肝臓へ、LDLやVLDLは肝臓から末梢へ(右図)
コレステロール(リポタンパク)
<生体に必須>
• 生体膜の構成成分
• 胆汁酸の生成
• 副腎皮質ホルモン(ストレスホルモン)の生成材料
• 性ホルモンの生成材料
<生活習慣病での悪影響>
• 悪玉コレステロール ⇒ 動脈硬化症
タンパク質
• アミノ酸のペプチド結合
ペプチド(2個)⇒オリゴペプチド(10個)⇒ポリペプチド(それ以上)
• 必須アミノ酸(BCAAを含む)と非必須アミノ酸
分岐鎖脂肪酸
アミノ酸
• 窒素平衡(+)成長期
トレーニング期(-)飢餓
ディトレーニング• アミノ酸スコア(必須アミノ酸レベル)
ビタミン
体内では合成されない
⇒必ず外から摂取する
水溶性ビタミンは過剰摂取は体外へ
脂溶性ビタミンは体内に蓄積され過剰摂取症をまねく
ミネラル(マクロとミクロの栄養素)
• カルシウム(99%が骨と歯、1%が細胞内:神経伝達や筋収縮)
• リン(生体内のすべての細胞と組織に存在:リン脂質、ATPやPi)
• マグネシウム(骨と筋肉:カルシウムとの拮抗作用:Ca-Mg比1:3)
• カリウム(細胞内98%外2%の“カリウム・ナトリウムポンプ”)
• ナトリウム(陽イオン:浸透圧、pH調整、細胞内外電位差など)
• 塩素(陰イオン:胃酸の主成分)
機能鉄ヘモグロビンやミオグロビン男性(75Kg)で 2.8mg女性(55Kg)で 2mg
貯蔵鉄フェリチン男性(75Kg)で 1mg女性(55Kg)で 0.3mg
鉄欠乏貧血は「鉄分」+「タンパク質」摂取が必要
身体の仕組み
• 消化(食べなくては生きていけないが食べても・・)
(調理)~咀嚼~消化~吸収~代謝
• 口腔
唾液アミラーゼ
ムチン(粘液)
• 味覚と味蕾
苦>甘>酸>塩
大忙しの肝臓(“メタボ”への対応)
• アミノ酸・タンパク質代謝
• 脂質代謝
• 糖質代謝
• ビタミン・ホルモン
• ミネラル貯蔵
• 胆のう(胆汁の貯蔵)
胆汁酸と胆汁色素
食物摂取と消化・吸収・代謝
• 摂食調節(レプチンと満腹中枢:満腹感と空腹感)
「拒食症」と「過食症」
炭水化物の行方
• 口腔内での糖質の消化(唾液中のプチアリン)
• 小腸すい液中のアミラーゼで二糖類まで消化
• 腸液中の二糖類分解酵素(マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ)で単糖類まで消化・吸収
⇒門脈を経由して肝臓へ
• 食物繊維は大腸の「腸内細菌」が分解する
• 肝臓と筋のグリコーゲンとして蓄えられエネルギーへ
解糖系(ピルビン酸)⇒ TCA回路⇒電子伝達系⇒ CO2+H2O• 核酸合成のリボース、脂肪合成のグリセロール
脂質の行方
• 咀嚼や蠕動で脂肪滴(表面積増)
十二指腸で胆汁により乳化
膵液と腸液のリパーゼで脂肪酸2分子とモノグリセロールへ
• 腸管から吸収⇒腸壁細胞内で脂質再形成
リン酸、コレステロール、脂溶性ビタミン
リポタンパク質キロミクロンを形成⇒ リンパ管を経て血中へ
• 脂質の酸化分解、脂質の合成、コレステロールの合成
β酸化でアセチルCoA ⇒エネルギーとコレステロールへ
• コレステロールは細胞膜、副腎皮質ホルモン、プロビタミンDなど
タンパク質の行方
胃の消化酵素
ポリペプチド
Byペプシン
小腸の消化酵素
トリペプチド
Byトリプシン
キモトリプシン
たんぱく質を分解する酵素の総称=プロテアーゼ
アミノ酸の代謝
• 筋や結合組織
• 酵素、免疫グロブリン
• インスリン、グルカゴン等のホルモン合成
• エネルギー代謝
ビタミンの行方
• 脂溶性ビタミン
脂質とキロミクロンを形成しリンパ管から血液中へ
• 水溶性ビタミン
小腸で吸収され門脈から肝臓へ
• 腸内細菌の作り出すビタミン
大腸で吸収され各組織へ
• ビタミンの大半の半減期は半日
⇒食生活の偏りを最初に反映する(欠乏症)
ミネラルの行方
• ナトリウムと塩素は食塩(NaCl)で摂取・吸収
• カルシウムは小腸で吸収
この際ビタミンDが吸収を促進する(リンは抑制)
• 鉄はヘム鉄(肉や魚)で吸収(ビタミンCが吸収促進)
• サプリメント(1種類補完)では全体のバランスに影響する
エネルギー代謝
• エネルギーの出納と体重増減
摂取ネルギー Vs 消費エネルギー(基礎代謝+活動代謝)
過剰エネルギーは体脂肪で蓄積(人類の生存戦略)
⇒ 7000Kcal ≒体脂肪1Kg (純粋な脂肪は1g9Kcal)
• スポーツマンの体重増減
筋肉量の増加による体重増 Vs 体脂肪の増加
筋肉量の減少による体重減 Vs 体脂肪の減少
エネルギー代謝過程
糖質:解糖系(ピルビン酸まで)⇒アセチルCoA ⇒ TCA回路
:水素は電子伝達系へ
脂質:脂肪酸からアセチルCoA ⇒ TCA回路でクエン酸
:解糖系でのピルビン酸からオキザロ酢酸産生が必要
タンパク質:アミノ酸の炭素骨格の利用
:飢餓状態、糖質減少時や運動時に筋や赤血球分解
ATPの産生
第1工場(解糖系)グルコースからピルビン酸へ⇒ 2つのATPと2水素
無酸素状態では“乳酸”へ第2工場(TCA回路)ピルビン酸から二酸化炭素⇒ 2つのATPと10水素
補酵素:パントテン酸とビタミンB1第3工場(電子伝達系)水素を運ぶNADとFADH最後は“代謝水(H2O)”へ
ATP産生にかか
わるビタミン類のおさらい
多く含む食品の摂取が重要?
• 呼吸商(RQ)エネルギー生産時の酸素と二酸化炭素の比率
糖質 1.0~脂質 0.707軽い運動 0.85激しい運動 0.9
• 運動時のエネル
ギー供給機構
それぞれが“独立”
しているわけではない!
エネルギー消費
• 基礎代謝量(BMR)• 臓器別代謝量
特異的動的作用(食誘発性熱生産)
• 食事によるエネルギー代謝の亢進(10%程度)
エネルギー消費量の一時的増加
タンパク質のみ摂取では30%糖質のみは6%、脂質のみは4%カプサイシンやカフェインでも増加
エネルギー必要量
• 基礎代謝や活動代謝(練習量)に応じた食事摂取
• JISSの基礎代謝推定式
基礎代謝量=徐脂肪体重×28.5Kcal(徐脂肪体重測定が前提)
アスリートの食事
• アスリートに必要な糖質の摂取
ごはん、パン、パスタ・・どれを選択するか?
• アスリートに必要な脂質の摂取
体重増加で脂肪摂取を控えるなら調理法の工夫が必要
• アスリートに必要なタンパク質の摂取
体重当たり2g以上は過剰摂取(体脂肪へ)
• ビタミンとミネラル(サプリメントに頼らない配慮も)
• 繊維質の摂取と便秘の予防
• 脱水症を防ぐための水分摂取(食物中、みそ汁、ジュースは糖質に注意)
アスリートの食事(食べ方の工夫)
• 食べる内容と食べる順番
食材と事前調理
ドレッシングの選択
次の練習までのインターバル
「運動」「栄養」「休養」のレイアウト
糖質摂取の必要性
グリコーゲンの「長期回復」「短期回復」
• 長期回復はグリコーゲン・ローディング
• 短期回復は練習後30分以内の糖質摂取
(体重1kgで1g)糖質とクエン酸(オレンジ
ジュースなど)の同時摂取
タンパク質摂取 ≠ 筋肉量増加
• 骨格筋からのアミノ酸の分解
アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、リジン、バリン、ロイシン、イソロイシン(BCAA)
• 持久的運動
BCAA+リジンはエネルギー源へ
運動時及び運動終了時のタンパク
質(アミノ酸)摂取も必要
• レジスタンストレーニング(筋トレ)
後はタンパク代謝の亢進
• タンパク質摂取量1g以下の選手は
サプリメントが必要
食品からのタンパク質摂取
• 食事によるコンスタントなタンパク質(アミノ酸)の補充
• アミノ酸スコア100の配慮
調理法と脂分の吸収 ⇒
状況に応じた栄養摂取 ⇓
ビタミンB群の摂取
• B1の糖質代謝への貢献(消費1000Kcalあたり0.54mg)
• B2とナイアシン:水素運搬(ATP合成の電子伝達系)の“船”
(消費1000Kcalあたり0.60mg)• パントテン酸:脂質のエネルギー利用に必要
• B6タンパク質やアミノ酸の代謝に関与
• B12と葉酸:造血作用
※簡単チェック法(p.131)
ビタミンの働きとサプリメント
• CとE:抗ストレス(酸化)⇒ 「活性酸素種」の除去
水溶性ビタミンなので250mg以上の摂取は頭打ち
• サプリメントはあくまでも“サプリメント”
食事摂取状況の把握と適切な利用
貧血とレバー嫌いと鉄剤摂取
食事制限時の食事バランス
間食(補食)でも賄いきれない
スポーツ栄養サポートの実際
水分摂取の重要性
• 溶解作用:体内で物質を溶かし化学反応を起こす
• 運搬作用:老廃物の排せつや栄養物質の運搬
• 体温保持:比熱が大きいことのメリット
• 発汗作用による体温調節(能動汗腺)
• 1日2500mlの出納
水分損失のリスク(3%)の意味は・・
給水のタイミング
• エネルギー消費1000Kcalあたり1.5~2.0リットル• 運動開始20~40分前に250~500mlの水分摂取
• 運動中は15分おきに200~250ml、計1時間で500~1000ml
• 練習後の「尿の色濃度」で判断する
• 「低ナトリウム血漿」を防ぐこと
• スポーツドリンクは体液よりも濃度が低い必要性(浸透圧)
• 糖質の補給(果糖やブドウ糖混合液)
試合前・後の食事
• 試合前はグリコーゲンローディング
高糖質・低脂質・タンパク質そのまま
(70%) (15%) (15%)
“揚げ物”の含む油の量に配慮
• 調整期の体重変動と食事量
試合終了後に気をつけること
• 次の試合までのグリコーゲン量の回復
筋グリコーゲン貯蔵速度は運動直後が最速
• 当日さらに試合が続く場合
• 翌日も連戦が続く場合
• 合宿で疲労が蓄積していく場合
高GI食品と低GI食品
減量と食事
• 計量のある競技と計量後の食事
• 故障時(練習量減)の食事
• “超省エネ体型”の危険性
スポーツ貧血の対策
• 食事からの鉄分摂取量の不足
• 消化管出血や血尿(ミオグロビンの崩壊)
• 反復衝撃による赤血球膜の血管内破裂(溶血)
• 循環血漿量の増大による希釈性貧血
• 汗からの鉄分の損失
• ビタミンCは鉄の吸収を促進
超省エネな身体の危険性
女子アスリートと月経異常(FAT)
• 骨密度低下(疲労骨折)
反復される衝撃と低体脂肪率(12%以下)による骨密度低下
• 月経異常
続発性無月経と原発性無月経
• 摂食障害
「過食症」と「拒食症」
• 指導者の正確な知識
• メディカルスタッフ
• 管理栄養士とトレーナー
ドーピングとサプリメント
• サプリメントやエルゴジェニックエイド
• 障がいの治療と薬品(ステロイドやホルモン剤)
• 漢方薬とかぜ薬
• サプリメントの15%に禁止薬物(ステロイドホルモン)
• 深刻な後遺症の報告(旧東独やロシア、中国)
小・中学生のスポーツと栄養
• 発達段階の推定(±3年)とトレーニングの適時性
小学4年生以下
小学5年生から中学2年生
中学3年生から高校2年生
• 食事習慣の大切さ
食品の嗜好と食事の仕方(三角食べ)
• 「運動(練習)」「栄養(食事)」「休養(睡眠)」のバランス
中・高年のスポーツと栄養
• 練習環境・時間の減少
• 練習量(運動量)と食事内容
• スポーツ実施のレベルと目標
• 筋肉量の維持
(貯筋)