Esteban SBT vs T-piece - JSEPTICSBTにはT-Piece? PSV?...
Transcript of Esteban SBT vs T-piece - JSEPTICSBTにはT-Piece? PSV?...
SBTにはT-Piece? PSV? Esteban, A., Alia, I., Gordo, F., Fernandez, R., Solsona, J., Vallverdu, I., et al. (1997). ExtubaAon outcome aDer spontaneous breathing trials with T-‐tube or pressure support venAlaAon. The Spanish Lung Failure CollaboraAve Group. Am J Respir Crit Care Med, 156(2 Pt 1), 459–465.
SBTをT-pieceで行った場合とPSVで行った場合の抜管結果への影響
SBTをT-pieceで行った場合、PSVで行った場合、どちらが有利?
対象患者 • 急性呼吸不全の原因が改善、完治していること。 • PEEP 5cmH2O以下、FI02が0.4以下でPaO2が60mmHgを越えていること
• GCSが13を越えていること • 体温が38度未満、Hgが10 g/dLを越えていること。血管作動薬や鎮静薬の追加が必要ないこと。
• 主治医が患者は安定しており人工呼吸からの離脱の準備ができていると判断していること
• 気管切開患者は除外。
これらの患者をランダムに2群に分けた
方法 • ランダムにT-pieceでSBTを行う群とPSVでSBTを行う群に分けた。
• 両群の患者とも、T-Pieceで3分間換気させ、呼吸に関するベースラインのデータを収集した。
T-Piece • 人工呼吸器と同設定のFIO2 • 一回換気量、呼吸回数、MIP(最大吸気圧)を測定
VT>5mL/kg RR<35 bpm MIP<-20cmH2O
上記の2つのクライテリアに当てはまっていれば2時間継続する 上記の2つのクライテリアに当てはまらなかったら、次の日もテストを行う。
PSV • 人工呼吸器と同設定のPEEP、FIO2。PS 7cmH2O。
• 一回換気量、呼吸回数、MIP(最大吸気圧)を測定
VT>5mL/kg RR<35 bpm MIP<-20cmH2O
上記の2つのクライテリアに当てはまっていれば2時間継続する 上記の2つのクライテリアに当てはまらなかったら、次の日もテストを行う。
中止基準に当てはまらず、2時間のトライアルを耐えたら抜管
• RR>35bpm、SpO2<90%、HR>140bpm • HRが20%以上の変化が継続、収縮期血圧>200あるいは80<、不穏、不安
中止基準
対象患者属性
結果 • 484人の患者を対象。246人はT-piece、238人はPSVでSBTを行った。
• T-pieceでSBTを行った患者のうち、54人/246人(22%)がSBTに失敗し、それに対して、PSVでは33人/238人(14%)が失敗した(p=0.003)。
• T-pieceでSBTに成功した患者のうち、36人/192人(19%)が再挿管し、それに対して、PSVでは38人/205人(19%)が再挿管した(p=0.94)。
• 合計の再挿管率は、T-pieceで36人/246人(15%)に対しPSVでは38人/238人(16%)であった。
結果
失敗患者が比較的多い。
成功患者が比較的多い。
結果 SBTに失敗する患者は早期から呼吸回数が上昇する。
結果・考察
• T-piece法でのSBTでは耐えられない患者がPSVと比較し多い。T-pieceや回路の抵抗に打ち勝つだけの能力が無かったのかも。
• しかし、最終的に再挿管率に差はない。さらに大きなサンプルサイズでの検討が必要。
• SBTの失敗例では、開始から30分後程度までに呼吸回数、心拍数、血圧が上昇する。
私見 • T-pieceではSBTの脱落者を増加させる、厳しい条件下で耐えたもののみが抜管に挑むにも関わらず再挿管率を低下させない。
• これは不思議なことで、厳しい条件下でクリアできたのだから成功率が高くなると予測してもよいはず。(→T-pieceによる仕事量の上昇、ストレスが、その後の再挿管率を上昇させてる?)
• T-pieceのコスト、労力、限られたモニタリングを考慮に入れると、PSVの方が臨床では使いやすいのではないか。