問題5-1 - 筑波大学abe/exe-heat/chapter5.pdff Re 64 λ = =0.3164 −1 4 :層流(Re d≦2300)...
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問題5-1
拡大管(Diffuser)の中を20(℃)の水が、10(kg/s)の割合で流れている。管の内径は、入り口断面で3.0(cm)、出口断面で9.0(cm)である。摩擦のない流れとして、出入り口での静圧上昇を計算しなさい。ただし、ベルヌーイの法則
が成り立つとし、水の密度を1000(kg/m3)する。
222
211 u
21Pu
21P ρρ +=+
解法の方針5-1出入り口での静圧上昇は、ベルヌーイの法則より
出入り口での速度は、質量速度を、 とすると、連続の式
2211 uAuAG ρρ == より
であるから、
)uu(2
u21u
21PP 2
221
22
2112 −=−=−
ρρρ
)s/kg(G
22
11 A
Gu,AGu
ρρ==
=⎪⎭
⎪⎬⎫
⎪⎩
⎪⎨⎧
⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛−⎟⎟
⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛=−=−
2
2
2
1
22
2112 A
GAG
2)uu(
2PP
ρρρρ
4dA,
4dA
22
2
21
1ππ
==また
222
211 u
21Pu
21P ρρ +=+
ベルヌーイの法則:
問題5-2
内径1 cmの円管に油が、流量0.14 kg/sで流れている。油は、入口より一様な速度で流入するものとし、速度助走区間を求めよ。さらに、管摩擦係数λfを用い、十分に発達した流れの区間における管軸1 m当たりの圧力損失を求めよ。なお、油はニュートン流体とし、密度r=860 kg/m3、粘度m=0.0172 Pa・sとする。なお、速度助走区間は以下の式で記述できる。
du RedL 05.0≈ 10≈dLu:層流(Red≦2300) :乱流(Red>2300)
また、管摩擦係数λfは以下の式で記述できる。
df Re
64=λ 413164.0 −= df Reλ:層流(Red≦2300) :乱流(Red>2300)
また、長さl [m]当たりの圧力損失は以下で表される。2
21 u
dlp f ρλ=Δ
問題5-3
27℃で1atm(=1.0132×105Pa)の空気が平板に沿って2m/sの流速で流れている。平板の前縁からの距離が20cmにおける境界層厚さを計算せよ。ただし、空気のガス定数は287J/kgKであり、27℃における粘性係数は1.98×10-5kg/msである。
解法の方針5-3
==RTpρ
空気の密度は
であるから、レイノルズ数は、
無次元境界層厚さは、
==xRe
64.4xδ
== ∞
μρ xuRex
==xRex64.4δ
であるから、よって、境界層厚さは、
問題5-4
問題5-3の流れにおいて、平板が全面にわたって60℃に加熱されているとする。このとき、平板前縁から20cmまでの間の長さにおいて奪われる熱量を求めよ。ただし、奥行きz方向については単位厚みを考えよ。ただし、以下の値を使用してよい。
)Kkg/kJ(006.1C7.0Pr
)Km/W(02749.0k)s/m(1036.17
p
26
⋅==
⋅=×= −ν
解法の方針5-4
いま、レイノルズ数、ヌッセルト数は、
== ∞
νxuRe
=== 3/12/1xx PrRe332.0
kxhNu
==xkNuh xx
であるから、熱伝達率は
ここで、平均熱伝達率は、この2倍であるから、
=×= xh2hよって 奪われる全熱量は、
( ) =−= ∞TTAhQ w
問題5-5
単位体積当たりの発熱量がQの熱源が一様に分布した厚さL
の平板がある。片面は断熱されており、もう一方の面は、温度
T1の流体と熱交換している。この流体と板壁面との熱伝達率
をhとするとき、板内部の温度分布を記述する式を求めなさい。
ただし、この平板の熱伝導率をkとする。
問題5-6
単位体積当たり発熱する熱量が、0.35[MW/m3]の平板壁があ
る。片面は断熱されているが、もう一方の面は、93[℃]の流体
と熱交換している。流体と壁との間の熱伝達率を570[W/m2・K]、
平板壁の熱伝導率を21[W/m・K]、平板壁の厚さを7.5[cm]とし、
壁内部の最高温度を計算しなさい。
問題5-7
200Aの電流が、長さが1m、直径3.0mmのステンレス鋼製針金中を流れる。ステンレス鋼線は、 110℃の液体に浸されており、熱伝達率は、4[kW/m2/K]とする。ステンレス鋼線の中心温度を求めなさい。ただし、ステンレス製の針金の熱伝導率を k=19[W/m・K]とし、鋼の比抵抗を70[μΩ・cm]とする。
解法の方針5-7
Tmax
Tw
10V
導線内で発生する熱量は、対流熱伝達によって液体中に持ち去られるから
)TT(hAqRIP w2
∞−===
また、単位体積当たりの発熱量は
2max 4
)( rkqTrT&
−=であるから、熱伝導方程式の解より、中心温度Tmax は
=+=∴ w
2
max Tk4qrT&
max
w
2
2
2
22
TT
TrL2A
rL
rLR
LrVE
RERIIEP
V/Pq][
中心温度:
壁温度:
周囲流体温度:
表面積:
半径:
長さ:
抵抗:
体積:
電圧:
電力:
: 単位体積当りの発熱量
記号表
∞
=
=
=
===
=
π
πρ
π
&導線の抵抗は、
== 2rLRπ
ρ
鋼線の表面温度は、次式となる。
=+= ∞ hARITT
2
w
===Lr
PVPq 2π
&
問題5-8
図に示すように、長さ6 cmで幅50 cmの平板上を温度20 ºCの空気が速度20 m/sで流れている。平板表面が一様な温度60 ºCに保たれる時、その表面(片面)からの単位幅当たりの放熱量はいくらか。ただし、40 ºCにおける空気の動粘度を1.70×10-5 m2/s、熱伝導率を0.0272 W/(m・K)、プラントル数Pr=0.711とし,熱伝達率には平均熱伝達率 を用いること.h
回答5-1出入り口での静圧上昇は、ベルヌーイの法則より
出入り口での速度は、質量速度を、 とすると、
2211 uAuAG ρρ == より
であるから、
)uu(2
u21u
21PP 2
221
22
2112 −=−=−
ρρρ
)s/kg(G
22
11 A
Gu,AGu
ρρ==
( )( )( ) ( ) ( )
)MPa(099.0)Pa(10099.06561
18111081.0
09.01
03.01
14.31000108
d1
d1G8
A1
A1
2G
AG
AG
2)uu(
2PP
67
442
2
42
41
2
2
22
21
22
2
2
1
22
2112
=×=⎟⎠⎞
⎜⎝⎛ −××=
⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛−=⎟⎟
⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛−=
⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛−=
⎪⎭
⎪⎬⎫
⎪⎩
⎪⎨⎧
⎟⎟⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛−⎟⎟
⎠
⎞⎜⎜⎝
⎛=−=−
ρπ
ρρρρρ
4dA,
4dA
22
2
21
1ππ
==また
222
211 u
21Pu
21P ρρ +=+
ベルヌーイの法則:
回答5-2
管内平均速度uBは、
なので、この流速よりレイノルズ数は、
sm07.201.014.3860
14.04422 =
×××
==dmuB ρπ&
230010350172.0
01.007.2860<=
××==
μρ duRe B
d
となり、流れは層流である。よって助走区間は、
m52.001.0103505.005.0 =××=≈ dReL du
である。管摩擦係数λfは であることから、
管1 m当たりの圧力損失は、
0618.064==
df Re
λ
Pa1014.1101.0207.28600618.0
21 4
22 ×=×
××
×==Δ Bf udlp ρλ
回答5-3
( )( ) )m/kg(177.1300287
100132.1RTp 3
5
=×
==ρ空気の密度は
であるから、レイノルズ数は、( )( )( )
237701098.1
2.00.2177.1Re 5 =×
= −
ここで、境界層厚さは、
xx Re64.4
=δ
であるから、( )( )( )
)m(00602.023770
2.064.4Re
x64.42/1
x
===δ
μρ xu
x∞=Re
回答5-4
)K(5.316)C(5.432
6027Tf =°=+
=
物性値を、膜温度に対して見積もると(別添の表参照)
別添の表より
)Kkg/kJ(006.1C7.0Pr
)Km/W(02749.0k)s/m(1036.17
p
26
⋅==
⋅=×= −ν
従って、レイノルズ数、ヌッセルト数は、
( )( )23041
1036.172.00.2Re 6 =×
== −∞
νxu
( )( ) ( ) 74.447.023041332.0
PrRe332.0
3/12/1
3/12/1
==
==kxhNu x
x
回答5-4(続き)
平均熱伝達率は、この2倍であるから、
( )( ) )Km/W(15.62.002749.074.44
xkNuh 2
xx ⋅===
熱伝達率は
)Km/W(3.1215.62h 2 ⋅=×=
総熱流束は、
( ) ( )( )( ))W(18.81
27600.12.03.12TTAhq w
=
−×=−= ∞
回答5-5
であるから、これを以下の境界条件のもとで解けば、
一次元温度分布は、以下の式として得られる。
直行座標系における温度分布を支配する1次元定常熱伝導方程式は、
0kQ
dxTd2
2
=+
x
断熱
熱伝達率h
T(x=L)
熱伝導率k
T1
x
断熱
熱伝達率h
T(x=L)
熱伝導率k
T1
( )h
QLxLk2
QTT 221 +−=−
( )1TThLQ:Lx
0dxdT:0x
−⋅=⋅=
==
回答5-6
( )∞−−==
==
TTkh
dxdT:Lx
0dxdT:0x
のもとで解けば
( )h
qLxLk2qTT 22 +−=− ∞
となる。最高温度はx=0の温度であることは明らかだから、
( )( )( )( )
( )( )( )
[ ]C9.18505.46875.4693
570075.01035.0
212075.01035.093
hQL
k2QLTT
626
2
max
°=++=
×+
×+=
++= ∞
直行座標系における1次元定常熱伝導方程式を境界条件
x
断熱
熱伝達率h
T(x=L)
熱伝導率k
T1
x
断熱
熱伝達率h
T(x=L)
熱伝導率k
T1
回答5-7
Tmax
Tw
10V
導線内で発生する熱量は、対流熱伝達によって液体中に持ち去られるから
)TT(hAqRIP w2
∞−===
また、単位体積当たりの発熱量は
2max r
k4qT)r(T&
−=であるから、熱伝導方程式の解より、中心温度Tmax は
[ ]C6.231215194
10560)105.1(Tk4qrT
623
w
2
max °=+×
×××=+=∴
−&
max
w
2
2
2
22
TT
TrL2A
rL
rLR
LrVE
RERIIEP
V/Pq][
中心温度:
壁温度:
周囲流体温度:
表面積:
半径:
長さ:
抵抗:
体積:
電圧:
電力:
: 単位体積当りの発熱量
記号表
∞
=
=
=
===
=
π
πρ
π
&
導線の抵抗は、
[ ]Ωπ
ρ 099.0)105.1(14.3
1)1070(rLR 23
82 =
×××== −
−
よって、鋼線の表面温度は、次式となる。
[ ]C1.215)1105.114.32(104
099.0200110
hARITT
33
2
2
w
°=××××××
×+=
+=
−
∞
[ ] [ ]336
23
2
2
m/MW560m/W105601)105.1(14.3
099.0200Lr
PVPq
=×=×××
×=== −π
&
回答5-8
膜温度(75+15)/2=45℃におけるレイノルズ数は
45 1006.7
1070.106.020
×=××
== −νuLReL
となる。平均熱伝達率は、
( )( )KmW4.71
06.00272.0711.01006.7664.0332.02
2
31214
⋅=
××××=×=LkPrReh 3121
よって、放熱量Qは、
( ) ( ) ( ) W7.8520605.006.04.71 =−×××=−= airwall TTAhQ