解糖系(生化学2) · 2018-08-20 · 解糖Glycolysis...
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解糖系(生化学2)
平成30年4月23日病態生化学分野(生化学2)教授
山縣 和也
本日の学習の目標
糖の多様性を知る
解糖系によるグルコース代謝を理解する
解糖系の律速酵素について理解する
解糖系の異常によりどのような病気がおきるか
NAD、NADHについてを理解する
グルコースは最も重要な糖質であるが、様々な糖質が存在する
単糖類トリオース(三炭糖)テトロース(四炭糖)ペントース(五炭糖) リボースやデオキシリボースヘキソース(六炭糖) グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトースヘプソース(七炭糖)
二糖類 2個の単糖が縮合したものマルトース(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)、スクロース(ショ糖)など
オリゴ糖類3-10個の単糖が結合したもの。ヒトではほとんど分解されない
多糖類単糖が11個以上縮合したもの。デンプンやグリコーゲンなど
グルコース:自然界に最も広く存在する
グルコースには鏡像関係にあるD型とL型が存在するが、哺乳類におけるグルコースはD型。CH2OHとOHが反対方向のものをα型とよぶ。水溶液中で非環状(鎖状)はほとんど存在しない。
フルクトースは溶解するとピラノース(六員環)、フラノース(五員環)をとることができる。解糖系の中で生じるフルクトースリン酸は五員環である。
エピマー
デンプンの基本構成単位二分子のグルコースからなるマルトース(麦芽糖)
ガラクトースとグルコースからなり、乳汁中に存在するラクトース(乳糖)
グルコースとフルクトースからなり、サトウキビの糖分。シュークロース(ショ糖)
+ H2O グルコース+ガラクトース
ラクターゼ
乳糖不耐症
小腸のラクターゼの欠乏のために、牛乳中の乳糖が分解されずに未消化のまま腸管内に残存し、下痢、腹痛などをきたす。
動物は吸収した糖をグリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵する。
植物:デンプン
動物:グリコーゲン
α-グルコシダーゼ阻害薬
でんぷん
アミラーゼ
マルトース
α-グルコシダーゼ(マルターゼ)
グルコース
糖尿病の治療薬α-グルコシダーゼ阻害薬
グルコース
乳酸
グルコース6リン酸
ピルビン酸
グリコーゲン タンパク質
アミノ酸 脂肪酸
アセチルCoA
トリアシルグリセロール
ケト酸
ATP
ピルビン酸脱水素酵素
エネルギー代謝経路
グリコーゲン代謝
解糖系
クエン酸回路電子伝達系
脂質代謝
アミノ酸代謝
β酸化糖新生
解糖 Glycolysis
エムデン・マイヤーホフ経路 Embden-Meyerhof pathway
グルコースグルコース
6-リン酸フルクトース
6-リン酸フルクトース
1,6-ビスリン酸
ジヒドロキシアセトンリン酸
グリセルアルデヒド3-リン酸
1,3-ビスホスホグリセリン酸
3-ホスホグリセリン酸
2-ホスホグリセリン酸
ホスホエノールピルビン酸 ピルビン酸 乳酸
NADNADH
ATP ADP ATP ADP
NADNADHATPADP
ATP ADP
細胞質でおきる反応
ミトコンドリア(クエン酸回路,酸化的リン酸化)
アデノシン三リン酸 Adenosine triphosphate ATP
CH2
HO OH
N
N
N
N
NH2
O
O P
O
O
O
P
O
O O-
- P
O
O
O- -
アデノシン Adenosine
アデノシン一リン酸 Adenosine monophosphate AMP
アデノシン二リン酸 Adenosine diphosphate ADP
アデノシン三リン酸 Adenosine triphosphate ATP
高エネルギー結合
アデノシン三リン酸 Adenosine triphosphate ATP
ATPの消費と合成
1.ATP 消費量軽労働に従事する体重65kgの成人男子 60 kg/日
2.細胞中の ATP 量数分の必要量
3.ATP はエネルギー貯蔵型ではない備蓄できない,必要に応じて合成される
4.ATP の寿命数秒〜数分(細胞の種類によって異なる。)
5.ATP の合成と分解(消費)がつりあって一定濃度を保つ
呼吸などの異化作用の過程で放出された遊離エネルギーを化学エネルギーとして蓄えた有機リン酸化合物。活性型は通常Mg2+との結合型。ATPは細胞のエネルギー通貨
解糖 Glycolysis - ATP消費系と合成系
グルコース
ATP
ADPヘキソキナーゼ
グルコース6-リン酸
トリオースリン酸イソメラーゼ
O
CH2
HO
OHOH
OH
HO
O
CH2
HO
OH
OH
OH
2-O3P O
フルクトース6-リン酸
グルコース6-リン酸イソメラーゼ
OCH22-O3P O
HO
OH
OH
OHCH2
ATP
ADPホスホフルクトキナーゼ
フルクトース1,6-ビスリン酸OCH22-O3P O
HO
OH
OH
OCH2 PO32-
アルドラーゼ
グリアセルアルデヒド3-リン酸 + ジヒドロキシアセトンリン酸
CH22-O3P O
O
H
OH
H OHO
OCH2 PO32-
H H
炭素数
C6
C6
C6
C6
C3, C3
ATP消費系
− 1ATP/グルコース
− 1ATP/グルコース
計 − 2ATP/グルコース
解糖 Glycolysis - ATP消費系と合成系
グリアセルアルデヒド3-リン酸
CH22-O3P O
O
H
OH
H
NAD + Pi
NADH
グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ
1,3-ビスホスホグリセリン酸O
PO32-
H
O
C
OH
CH22-O3P O
炭素数
C3
C3
C3
C3
C3
C3
ADP
ATP
3-ホスホグリセリン酸 OH
O-
C
OH
CH22-O3P O
ホスホグリセリン酸キナーゼ
2-ホスホグリセリン酸O
H
O-
CCH2
2-O3P
HO
O
ホスホグリセリン酸ムターゼ
ピルビン酸
ADP
ATP
O
O-
CCH3
O
ピルビン酸キナーゼ
ATP合成系
+2 ATP/グルコース
+2 ATP/グルコース
計 +4 ATP/グルコース
ホスホエノールピルビン酸O
O-
CCH2
2-O3P O
エノラーゼH2O
解糖 Glycolysis - ATP消費系と合成系
ATP消費系: − 2ATP/グルコース
ATP合成系:+ 4 ATP/グルコース
解糖によるATP消費・合成の収支グルコースあたり 2 ATP合成
解糖系で得られるATPの量は少ないけれども、酸素は必要としない。
(1)最初は筋肉内のATPを使用(1秒程度)
(2)次にクレアチンリン酸からATPを作って利用(3秒程度)
(3)残りは筋肉のグリコーゲンから解糖によりATP産生
どうやって100m走るエネルギーを獲得するのか?
クレアチンはアミノ酸から合成される有機酸(1-メチルグアニジノ酢酸)。筋肉中に存在する。
GΔG≠
ΔG
A + B
C + D
反応軸 Reaction Coordinate
ΔG:反応の自由エネルギー変化ΔG≠:活性化自由エネルギー
A + B C + D 遷移状態(活性化状態)
遷移状態(活性化状態) A•••B
反応の自由エネルギー変化と活性化自由エネルギー
ギブス自由エネルギー Gibbs free energy:G
ΔG < 0:過程は自発的に進むΔG = 0 :系は平衡状態にある(過程は止まっている)
反応速度に関与する
反応の自発性をきめる
標準自由エネルギー変化(DG0')と生理的条件での自由エネルギー変化(DG) 単位,kJ/mol
反応 酵 素 DG0' DG 反応
1 ヘキソキナーゼ -20.9 -27.2グルコースグルコース 6-リン酸
2グルコースリン酸イソメラーゼ
+2.2 -1.4 フルクトース 6-リン酸
3ホスホフルクトキナーゼ
-17.2 -25.9フルクトース 1,6-ビスリン酸
4 アルドラーゼ +22.8 -5.9
ジヒドロキシアセトンリン酸+グリセルアルデヒド 3-リン酸
5トリオースリン酸イソメラーゼ
+7.9 +4.4
ジヒドロキシアセトンリン酸グリセルアルデヒド3-リン酸
6
グリセルアルデヒド-
3-リン酸デヒドロゲナーゼ
-16.7 -1.11,3-ビスホスホグリセリン酸
7ホスホグリセリン酸キナーゼ
3-ホスホグリセリン酸
8ホスホグリセロムターゼ
+4.7 -0.6 2-ホスホグリセリン酸
9 エノラーゼ -3.2 -2.4ホスホエノールピルビン酸
10 ピルビン酸キナーゼ -23.0 -13.9 ピルビン酸
解糖系の制御段階
グルコース + ATP グルコース6-リン酸 + ADP + H+
ヘキソキナーゼ(HK)
フルクトース6-リン酸 + ATP
フルクトース1,6-ビスリン酸 + ADP + H+
ホスホフルクトキナーゼ(PFK)
ホスホエノールピルビン酸 + ADP +H+ ピルビン酸 + ATP
ピルビン酸キナーゼ(PK)
ヘキソキナーゼ HexokinaseATP利用/消費
O H
OH
H
OH
OH H
H
HO
H
CH2OH
1
23
4
5
6
O H
OH
H
OH
OH H
H
HO
H
CH2OPO32-
グルコースGlucose
グルコース6-リン酸Glucose 6-phosphate
+ ATPMg2+
+ ADP + H+
肝臓と膵β細胞にはグルコキナーゼ(ヘキソキナーゼIV)が発現
肝臓 膵臓β細胞
インスリンを分泌する(膵β細胞)。インスリンは血糖をさげる
インスリン分泌グルコースを取り込み、グリコーゲン合成
ヘキソキナーゼとグルコキナーゼの違い
グルコキナーゼは高いKm
(より低い親和性)をもつ。
その活性はグルコース濃度の上昇に伴って増加する。
Km:最大速度の1/2を与える基質濃度
血糖レベル
同じ活性
血糖に応じて活性が異なる
食事
膵臓
インスリン
吸収
血糖上昇
グルコキナーゼ
解糖系、TCAサイクル、電子伝達系でATPが産生
グルコース濃度に応じてATPが産生され、ATPに応じてインスリンが分泌される
正常マウス
膵β細胞でグルコキナーゼをノックアウトしたマウスは高血糖になる
正常マウス
膵β細胞でグルコキナーゼをノックアウトしたマウスではインスリンの分泌が悪い
Exon
1a 1b 1c 2 3 4 5 6 7 8 9 10
M8I
E9fsdelG
IVS1A;1G>T
V16-E70del
Q26X
L30P
R36W
Q38P
K39fsdelG
E40dup21
E40K
R43H
G44S
G44D
G44fsdelG
H50R
H50Y
A53S
V62A
T65I
E70K
G72R
D73G
D78E
D78H
G80S
G81A
G81S
L88fsdel10
E93del10
Q98X
W99R
W99X
V101M
T103N
K104fsdel4 I110T
Y108C P111L
Y108F A119D
Y108H IVS3+1G>A
Y108X IVS3+1G>T
IVS3-1G>A
IVS3-1G>T
IVS3-2A>G
L122P
L122V
Y125del
C129Y
I130T
S131P
133dup
L134P
H137R S151fsdelCC
Q138P V154fsdelTG
L144P H156Y
T149P E157K
F150S K161N
S150del IVS4+2del10
F150L IVS4+2del15
G162fsdelG
L164P
T168P
K169N
F171L
A173S
G175E
G175R
G175V
G178R
G178E
N180K
V181A
V182M
R186X
R186Q
A188E G193R
A188T G193D194ins
R191W IVS5+1del33
R191Q
V203A
T206M
T206M
T206R
T209M
M210K
M210T
C213R
Y214C
Y215X
E216X
E220X
E221K
G223S
M224T
I225M V266fsdelTinsAA
I225F G227C
V226M IVS6+2T>A
T228M
T228A
T228R
N231fsdelA
M235T
M238fsdelT
Q239R
E248K G263S
E248X E265X
R250C Q266X
M251I Q258C
M251V Q286X
C252Y E268X
C252R L271fsdel22
E256K R275C
W257R D278E
A259T E279Q
G261R E279X
G261E S281F
S263P IVS6-2A>T
IVS7-1G>A
IVS8+1G>A
G294D
G295fsdelG
Y297X
M298K
G299R
E300Q
E300K
L304P
L309P
V310fsdelGT
L315H
F316V
G318R
G318A
F334fsdel19
S336L
R358X
S360X
V367M
R369P
H380Q
H380D
C382Y
S383L
S383fsdelC
S383X
A384T IVS9+1G>C
G385V IVS9+1G>T
A387V I404S
A387T I404fsdelAT
R392C G407S
E395X S411F
E395-R403del K414E
E399X L415V
V401fsdelG S426fsdelGC
R403fsdelC F419L
IVS9-7del11
IVS9-1G>C
S433-I436del
C434X
C434T
I436N
S441W
S445fsdel11
G446R
R447Q
R447del29
C452X
S453L
S453X
A454V
A454E K459fsX61
V455M A460fsdel22
A456V
グルコキナーゼ遺伝子異常
インスリン分泌が悪くなり、糖尿病になる
グルコキナーゼ活性増強剤による血糖降下作用
Science 301: 370, 2003
グルコキナーゼ活性化薬をマウスに投与すると血中のグルコース濃度が下がる
グルコキナーゼ活性化薬でインスリン分泌が増える
新しい糖尿病の治療薬
食事 吸収
血糖上昇糖取り込みグリコーゲン蓄積
肝臓
血糖に応じて、肝臓でグルコースが取り込まれ、グリコーゲンとして蓄積される。
肝臓におけるグルコキナーゼ
GK
肝臓でグルコキナーゼをノックアウトするとグリコーゲンの量が減少する
Hayashi H. 2015
6-ホスホフルクト-1-キナーゼPhosphofructokinase (PFK, PFK-1)
ATP利用/消費解糖系の調節酵素(解糖系調節の主役):律速酵素
O
OH
CH2OH1
2
34
5
6-2O3POCH2
H
OH
H
H
HO
O
OH
CH2OPO32-
1
2
34
5
6-2O3POCH2
H
OH
H
H
HO
フルクトース6-リン酸Fructose-6-phosphate (F6P)
フルクトース1,6-ビスリン酸Fructose-1,6-bisphosphate (FBP)
+ ATPMg2+
+ ADP + H+
Mg2+
ATP
CH2 O
H
O
OH
1
2
34
5
6-2O3POCH2
H
OH
H
H
HO
AdenosineP
O-
O
O P
O-
O
O P
O-
O
-O
フルクトース6-リン酸
P
O-
O
O-O
OH
CH2O1
2
34
5
6-2O3POCH2
H
OH
H
H
HO
+ ADP + H+
フルクトース1,6-ビスリン酸
症例 S.K. 20才 女性
主訴:運動時の筋肉の急速な疲労
小さいときから「鬼ごっこ」で鬼になるとどうしても相手をつかまえることができなかった。小学校のランニングでは長距離が走れなかったが、安静にすると軽快した。遠足でも友達についていけなかった。また長く教科書の朗読を続けると声がかすれた。最近でも地下鉄の階段をのぼるのに苦労することがある。筋肉の症状について精査希望にて受診。
家族歴:両親は従兄妹結婚。兄弟5人中3人に同様の症状を認める。
筋PFK欠損症(垂井病)
筋肉のPFKが欠損すると、筋肉運動に十分なATPが産生されない。運動できない。
グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼGlyceraldehyde-3-phosphate dehydrogenase (GAPDH)
グリセルアルデヒド3-リン酸Glyceraldehyde 3-phosphate
(GAP)
1,3-ビスホスホグリセリン酸1,3-Bisphosphoglycerate
(1,3-BPG)
高エネルギーリン酸化合物
+ NAD+ + Pi + NADH
解糖系中の唯一の酸化過程(NADをNADHへ)
CO H
C OHH
CH2OPO32-
CO
C OHH
CH2OPO32-
OPO32-
NAD+, NADH
H- (2e-, H+)
H- (2e-, H+)
N
C 2
O
NH
R
H H
酸化型(NAD, NAD+)
還元型(NADH)
N
N
N
N
NH2
P OO-
O
O
P
O
O O CH2
HO OH
-
O
NCH2
HO OH
O
+
C 2
O
NH
アデノシン
ニコチン酸:ビタミンB群の一つ
アデニン
NADはニコチン酸を材料として生成される補酵素NADは様々な酵素と協同して酸化反応における水素の回収を行う。
NADは再利用される(リサイクル)。一度、還元されたら、別の酵素反応によって酸化されなければならない。
解糖 Glycolysis(NADHをどのように再利用するか?)
グルコース グルコース6-リン酸
フルクトース6-リン酸
フルクトース1,6-ビスリン酸
ジヒドロキシアセトンリン酸
グリセルアルデヒド3-リン酸
1,3-ビスホスホグリセリン酸
3-ホスホグリセリン酸
2-ホスホグリセリン酸
ホスホエノールピルビン酸 ピルビン酸 乳酸
NADNADH
ATP ADP ATP ADP
NADNADHATPADP
ATP ADP
ミトコンドリア(クエン酸回路,酸化的リン酸化)
酸素がある場合にはNADHはミトコンドリアでNADにもどされるが、酸
素が十分に利用できない時はピルビン酸を乳酸に変換し、その時NADHをNADにもどす。
ピルビン酸の嫌気的代謝
乳酸発酵
乳酸デヒドロゲナーゼ Lactate dehydrogenase (LDH)
NADの再生:解糖系における嫌気的ATP産生
N
HS
COO
C O
CH3
+ H++
COO
CHO
CH3
H +
C
O
NH2
R
HR
C
O
NH2
R
N
H
+
乳酸ピルビン酸 NADH NAD+
アルコール発酵
酵母ではNADを再生するためにエタノールをつくる
解糖系のATP産生:基質レベルリン酸化
ホスホグリセリン酸キナーゼ Phosphoglycerate kinase (PGK)
CO
C OHH
CH2OPO32-
O P
O
O
OP
O
O
O P
O
O
O O アデノ シン
Mg2+
1,3-ビスホスホグリセリン酸(1,3-BPG)
Mg2+-ADP
CO
C OHH
CH2OPO32-
O
P
O
O
O P
O
O
O O
Mg2 +
P
O
O
O アデノ シン
3-ホスホグリセリン酸(3PG)
Mg2+-ATP
高エネルギーリン酸化合物
フッ素入りのスピッツ
フッ素はエノラーゼを阻害する。血糖測定用のスピッツにはフッ素化合物をいれておかないと、赤血球でグルコースが消費(解糖)され、徐々に血糖値が下がっていく。
エノラーゼについて
解糖系のATP産生:基質レベルリン酸化
ピルビン酸キナーゼ Pyruvate kinase (PK)
Mg2+-ADPホスホエノールピルビン酸(PEP)
O
O––O
O
PC C
CH2
O
O–K+
Mg2+
–O OP
O–
OP
O–
アデノシン
OO
Mg2+ Mg2+-ATP
–O
OC C
CH2
O–
K+
Mg2+
O OP
O–
アデノシン
O
O P
O–
O
Mg2+
–O P
O–
O
ピルビン酸
–O
OC C
CH3
O
ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症
赤血球はミトコンドリアをもたないためにエネルギー産生を解糖系によっている。PK欠損により、赤血球内で解糖がすすまずATP産
生低下がおこり、エネルギー不足で赤血球がこわれ貧血がおきる(溶血性貧血)。
正常 PK欠損症
がん細胞ではPKM2が高発現している
ほぼすべての癌細胞でPkm1からPkm2へスイッチする
1. ガラクトースは自然界に最も広く存在する糖である 「 」2. マルトースはグルコースとフルクトースからなる 「 」3. 膵臓β細胞はグルコースに応答してインスリンを分泌する 「 」4. へキソキナーゼはグルコースをグルコース1リン酸に変換する 「 」5. 解糖系はミトコンドリアでおきる 「 」6. ヘキソキナーゼのKm値はグルコキナーゼのKm値より小さい 「 」7. グルコキナーゼの遺伝子異常により糖尿病が発症する 「 」8. PFKは解糖系の律速酵素である 「 」9. GAPDHによりNADが産生される 「 」10. 解糖系で差し引き4分子のATPが産生される 「 」11. PK欠損により溶血性貧血がおこる 「 」12. 酸素が不十分な場合には乳酸を産生してNADを再生する 「 」13. アルコール発酵ではエタノールを産生してNADを再生する 「 」14. NADはニコチン酸を原料に構成される補酵素である 「 」
理解の確認のために