Part.2 免疫細胞と病原体の終わりなき戦い - 大阪大学 微生物 …immchem.biken.osaka-u.ac.jp/JST NEWS.pdfPart.2 免疫細胞と病原体の終わりなき戦い
Dendritic cells / B cells / T cells の免疫刺激試薬...CpG ODNs (TLR9 Agonists) [表] CpG ODN...
Transcript of Dendritic cells / B cells / T cells の免疫刺激試薬...CpG ODNs (TLR9 Agonists) [表] CpG ODN...
[ 表 ] CpG ODNの種類 ● CpG ODNs (TLR9 Agonists)
● ORNs (TLR7/8 Agonists)Toll-like receptor(TLR) 7 および 8 は、ウイルス感染に対する免疫応答に関与し、生理的リガンドである一本鎖 RNAs および特定の低分子化合物を認識します。ミルテニーバイオテク社は、TLR7のみ、TLR8 のみ、あるいは TLR7およびTLR8 の両方を刺激するoligoribonucleotide (ORN) とそのコントロールを、最適なトランスフェクション試薬DOTAP-Cl と RNase-free waterとセットでご提供しています。ORN R-2176-dT はミルテニーバイオテク社オリジナルの ORN で、トランスフェクション試薬なしでの使用が可能です。4種類のORNとコントロール ORNおよび DOTAP-Cl をセットにした、TLR7/8 Explorer(#130-104-388)もご用意しています。
Toll 様受容体(Toll-like receptors: TLRs)は、侵入した病原体に対する初期自然免疫応答の1つとして、高度に保存された構造モチーフを認識します。TLR9 は哺乳類と細菌のDNAを識別し、免疫系細胞の活性化を誘導します。CpGモチーフを含む合成オリゴヌクレオチド(CpG ODNs)は、細菌DNAによる免疫系刺激効果を模倣し、Th1および炎症性サイトカインの誘導を促進して抗原提示細胞の成熟と活性化を促します。4つのクラスのODNとそのコントロール ODNを少量ずつセットにした。TLR9 Explore(#130-100-589)もございます。
TLR agonists の作用を中和するような配列を含む、短い一本鎖オリゴデオキシヌクレオチド試薬です。TLR antagonists は CpG ODN を介する TLR9 や TLR7/8 の活性化を阻害します。TLR antagonits および異なる阻害範囲をもつ control を、全部で 4 種類ご用意しています。
Plasmacytoid DC・B細胞の手軽なTLR 刺激試薬キットApplication 1
● TLR7/8/9 Antagonists
www.miltenyibiotec.co.jp最新の情報はWEBからご覧下さい。
ORN R-0006ORN R-0002ORN RNA 40ORN R-2336ORN R-2176-dT
B
A
A. ヒトPBMCを、A class, B class, C class, P class それぞれの CpG ODNで濃度を変えて24 時間刺激し、ELISAで IFN-α( 左 )、IL-6( 中央 ) の産生量を定量した。(右 )ヒトPBMCを CFSE でラベル後、各濃度の CpG ODN 存在下で 6日間培養し、flow cytometryで CD19+ B 細胞のうち増殖が認められた細胞の割合を示す。
0.1%
TLR-7
ORN R-0006 ++++
TLR-8
ORN R-0002ORN RNA-40ORN R-2336ORN R-2176-dT
with DOTAP w/o DOTAP with DOTAP w/o DOTAP
++++++++
++ー
++++
++++
++++
ー
ー
ー
ー
ー
+
+
ー
ー
++
+/-
[ 表 ] ORNの種類
TLR-7ODN 2088ODN 2088 control (ODN2087)ODN 2088 control (ODN20958)ODN 2088 control (ODN20959)
TLR-8 TLR-9
★:signal inhibit
★ ★ ★★ ★★★ ★
IFN
-α (p
g/m
L)
ODN concentration (μM)
IL-6
(pg/
mL)
ODN concentration (μM)
B.ヒトPBMCを、DOTAP-Cl で処理したそれぞれの ORNで、種々の濃度で 24 時間刺激した。その後 IFN-γ( 左 ) あるいは IFN-α( 右 ) の産生量を ELISAで計測、プロットしたグラフを示す。
IFN
-γ (p
g/m
L)
IFN
-α (p
g/m
L)
ORN concentration (μM) ORN concentration (μM)
ODN concentration (μM)% o
f pro
lifer
atin
g B
cells
ODN 2006
ODN 2395
ODN 21789
ODN 2216
試験研究用
Immunological Research with MACS Products
Dendritic cells / B cells / T cellsの免疫刺激試薬
PepTivator(+)
A-Class B-Class C-Class P-ClassIFN-α secretion/inductionB cell stimulationIL-6 secretion/induction<Product example>
++
+++++
++++++
+++++++++
++++ ++++
ODN 2006ODN 2216 ODN 2395 ODN 21798
■ 活性テスト済みの、高純度の合成オリゴヌクレオチド■ バッファー付なので再構成~完全な溶解が簡単に■ pDC と B細胞の両方を刺激できる P-class ODN
■ 活性テスト済みの合成 single strand RNAs (ORNs)■ 強力かつ特異的な、ヒト&マウスの免疫系の刺激■トランスフェクション試薬&RNase-free water 入りで 使いやすいキット
NEX
2016年12月現在の情報に基づきます。MACSはMiltenyi Biotec GmbHの登録商標です。記載されていない限り、Miltenyi Biotec社の製品およびサービスは全て研究用です。
それ以外の目的に使用しないでください。
201612MBKK50
MACS細胞分離の特長
◆ 高い圧力をかけないので、細胞に優しい◆ 短時間で多数の細胞を一度に処理できる◆ 生物分解可能な磁気粒子ビーズ試薬
*分離試薬とカラム、マグネットをセットにした、 スターティングキットも販売しております。 詳しくはWEBサイトからご覧下さい。
[ 表 ] CSAキット展開GM-CSF, IFN-α, IFN-γ, IL-2, IL-4, IL-5, IL-10, IL-12,IL-13, IL-17, TNF-α
IFN-γ, IL-2, IL-4, IL-5,IL-10, IL-17
ヒト マウス
Immunological Research with MACS Products
A
B
B. (左 ) 2 人の健常人ドナーの PBMC由来の CD4+ T 細胞について、CytoStimで刺激したときの CD69、CD25、CD154 陽性細胞の存在率を Flow cytometryで解析し、時間ごとのカイネティクス解析を行った結果を示す。(右 ) 上段に、2人の健常人ドナーの PBMCサンプルを CytoStimで刺激した時の IFN-γ+ 細胞の存在率を示す。下段に、CytoStimで 1時間刺激したのち、CSA-IFN-γで IFN-γ産生性の CD4+/CD8+ 細胞を検出したときのflow cytometryプロットを示す。
CD30
3(BD
CA
-2)
Freq
uenc
y of
IFN
-γ+
cel
ls(%
)
IFN-γ
Hours
Freq
uenc
y of
CD
25+ c
ells
(%)
CD25
Hours
Freq
uenc
y of
CD
69+
cel
ls(%
)
HoursFr
eque
ncy
of C
D15
4+ ce
lls(%
)
Hours
CD154
CD69
A : ヒトPBMC 107 cells を CpG-ODN2216 (5 μg/mL)で 5 時間刺激したのち、CSA-IFN-αで IFN-α産生細胞を染色した。その後、Anti-PE マイクロビーズで IFN-α陽性細胞を濃縮した。分離前 ( 左 )および分離後(右)の生細胞ゲートにおけるCD303 (Plasmacytoid dendritic cell マーカー )および IFN-α発現の Flow cytometryプロットを示す。
C
C. ヒトPBMC 107 cellsをCytoStim(20 μL/mL)濃度で4時間刺激したのち、CSA-IL-13で、IL-13 産生細胞を PE で染色した。その後、Anti-PE マイクロビーズで IL-13 陽性細胞を濃縮した。分離前 ( 左 )および分離後(右)の生細胞ゲートにおけるCD154 (T 細胞活性化マーカー )および IL-13 発現の flow cytometryプロットを示す。
Anti-IFN-γ-PE
CD
4-FI
TC
Anti-IFN-γ-PE
CD
8-A
PC
CSA- IFN-γ
CD4
CD8
PBMC + CytoStim 1hr
CytoStim : activation markers
CSA-IFN-α
CD30
3(BD
CA
-2)
CSA-IFN-α
CpG ODN stimulation
CD15
4
CSA-IL-13
CytoStim stimulation
CD15
4
CSA-IL-13
各種サイトカイン産生性免疫系細胞の検出と濃縮Application 2
● CSA (Cytokine Secretion Assay) ―サイトカイン産生細胞検出・濃縮キットサイトカイン産生細胞は、細胞内染色法(intracellular staining)で同定、解析が可能ですが、この方法では細胞の固定が必要になるため、生きた状態の細胞を得ることは出来ません。弊社の開発した CSA (cytokine secretion assay)法は、ヒトサイトカイン産生細胞を生きたまま同定、解析、分離できる唯一の方法です。細胞内染色法では不可能であった、培養、再刺激、移植試験、またRNAを抽出して遺伝子発現解析などのアプリケーションを可能にし、免疫学研究を深める強力なツールになります。もちろんMACS 細胞分離で特定のサイトカイン産生細胞を濃縮することも可能です。
[ 図 ] CSAキットの原理
● CytoStim, ヒト/ サル CytoStim は、スーパー抗原と似た作用を持つ抗体試薬で、特定のT cell receptor (TCR) の Vβドメインに依存しません。TCRに結合して抗原提示細胞の MHC 分子にクロスリンクすることによって一部のT 細胞の活性化を誘導します。SEB ( 黄色ブドウ球菌毒素 )の非毒性代替品として、T 細胞刺激試験のポジティブコントロールとして利用することが出来ます。CSAシステムは非常に感度が高く、PMA/Ionomycin などの強すぎる刺激では非特異反応が問題になることがありますので、ポジティブコントロールにはCytoStimをお勧めしています。
白血球の細胞表面をcatch reagentでコート
▲ ▲
分泌されたサイトカインをcatch reagentで捕捉
抗サイトカイン抗体で検出、磁気細胞分離などへ利用