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環境と人間 19日 9~12岸+池田:地球環境破壊と社会健康問題 13~16岩間+玉城:食糧問題と開発途上国の健康 20日 9~12阿部+田中:環境汚染と生物多様性 13~16松村+池田:食糧問題、グループ相談 21日 9~12吉田+田中:環境汚染と経済的視点 13~16:上記グループの代表による発表

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環境と人間

• 19日• 9~12岸+池田:地球環境破壊と社会健康問題• 13~16岩間+玉城:食糧問題と開発途上国の健康• 20日• 9~12阿部+田中:環境汚染と生物多様性• 13~16松村+池田:食糧問題、グループ相談• 21日• 9~12吉田+田中:環境汚染と経済的視点• 13~16:上記グループの代表による発表

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評価方法

• グループ作業における議論への参加(20日午後)

• グループ作業の発表内容(21日午後)

• レポート:個人毎の課題をまとめる(20日午後+α)

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全地球平均気温

地球温暖化の進行二酸化炭素は産業革命以来段々と増加し、21世紀末に現在の2倍になるであろう。気温は自然変動しながら、上昇しつつある。

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地球温暖化をめぐる議論

• 本当に温暖化しているのか?• 温暖化は二酸化炭素のためか?• これからどのくらい温暖化するの?• CO2排出をどれだけ減らせばいいの?• CO2排出を減らしても経済は大丈夫?

• 「恐竜時代のようなCO2濃度になるから大変」だけで充分な説得力があるだろうか。

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地球温暖化とは

• 温暖化の理解と将来予測人間活動によって二酸化炭素が増える

二酸化炭素が増加すると熱をとじこめる

海と陸の炭素がめぐる:木が育ち、死に、腐る

• 大昔の気候から学ぶ恐竜時代は二酸化炭素が多かった

氷期には二酸化炭素が少なかった

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大気(7500億トン)

海洋(40兆トン)

陸域(6000億トン)

人為起源60億トン

二酸化炭素は地球をめぐる地球上の(炭素存在量)と1年あたり循環

900億トン

500億トン

920億トン

510億トン

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京都議定書

• 先進国が率先して二酸化炭素の排出を減らす(日本は1990年に比べて6%を2010年までに)

• 世界で60億トン炭素/年=1トン/人年(米加豪:6トン、日欧:3トン、中:1トン)

• 森林吸収に排出削減の半分程度を頼る• 森林は炭素吸収能力は1200億トン(20年間分)

→森林吸収に頼るわけにはいかない

• 1990年よりも排出が増えているでは、どうするのか

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定常状態(100年<将来<1000年)• 大気中CO2濃度を550ppmに維持する• 20億炭素トン/年の排出(=海洋への吸収)• 炭酸塩は1000年でほぼ一様に海洋中に拡散• 陸域森林+土壌は100年で炭素量が定常• (現在の)開発途上国が排出する二酸化炭素は

100年後に(現在の)先進国排出を上回る• エネルギー消費を節約• 二酸化炭素を貯蔵・隔離• 新規エネルギー(技術開発+自然エネルギー)

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21世紀COE生態地球圏システム劇変の予測と回避

北海道大学・大学院地球環境科学研究科

低温科学研究所

生態地球圏システム劇変とは

人為起源の環境変化が生態系と地球圏の持つ

正のフィードバック(悪循環)を誘引して

環境の自律回復を不可能とするために起こる

100年スケールの劇的な変化

例えば、森林破壊と地球温暖化進行の相互促進

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取組中

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北西太平洋の生態系・生物化学・物理モデル地球温暖化の進行によって生物生産が低下 温暖化によって海洋生態系が変化

北太平洋では円石藻が増え、炭酸アルカリ度が減少し、二酸化炭素が大気へ放出

温暖化がプランクトン種を変え二酸化炭素を放出

二酸化炭素倍増(温暖化進行)で植物プランクトン減少

地球温暖化

Yamanaka et al. (2004)

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温暖化への生態系応答気温上昇によって成長が加速

群落微気候サブモデル

個体サイズ

生長

植生動態サブモデル

枯死

個体数頻度

光合成呼吸

キャノピーバイオマス

MINoSGI

大気境界層+植生モデル気候変動と陸域生態系の相互作用を解明・予測

大気・陸域生態結合モデル構築により将来を予測する

温暖化進行は植物成長を促進する降水量変化は?

生態系と地球環境変化

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オホーツク海大陸棚から外洋中層、北太平洋へ

海氷生成にともなう高塩分水とともに流出

統合プロジェクト:温暖化と生態系、陸域から沿岸に陸圏の自然・人為影響が海洋に現れる

陸圏栄養素の間接影響で生産性向上?

結氷に伴う冷却水生成により炭酸塩が海洋中層に注入

陸から海へ:陸圏物質の海洋影響

確認済

取組中

Ohshima et al. (2002), Seki et al. (2003)

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成層圏オゾン層破壊

• フロンが大気中(30km上空)でオゾンを破壊• オゾンが減ると紫外線が増え皮膚がんが増加• 植物も悪い影響を受ける• 特に微生物(バクテリア)への影響が大きい• 紫外線は土壌細菌を減らし、メタンガスを放出• メタンは温暖化を進める• オゾン層破壊が温暖化も促進する

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光合成効率の紫外線に対する感度親潮域のプランクトンは紫外線に敏感

有機物堆積層

永久凍土

基盤岩

UV-B の増加 UV-B の増加

二酸化炭素

とメタンの

放出量変化

二酸化炭素

とメタンの

放出量変化

湿原

シベリアや

アラスカで

の北方林に

おける冬季

気候変動

への影響

難分解性有機物

組成と量の変化

腐葉土層中での

微生物群集変化

C/N比の変化

紫外線増加の土壌への影響紫外線と温暖化によってメタンが大気へ放出

+UVA

+UVA+UVB

親潮域 黒潮域

親潮域プランクトンは紫外線影響を受けオゾン層破壊で減少

極域土壌への紫外線によってメタン放出?

オゾン層破壊

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生態機能低下と生物多様性

• 生物多様性の果たす役割• 水圏生物多様性水質悪化の指標になる(水銀など)

• 観測現場からデータベース作成シベリア、北大研究林、インドネシア

• 植生素過程モデル→物質循環の定量化→大気・植生結合モデル構築と将来予測

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オオバナノエンレイソウの生息域サイズ依存生息域の分断は種の絶滅を招く

開放型三日月湖は生物多様性が高い

閉鎖型

開放型

開放系では環境が適度に変動し多様性が保たれる

生息域の分断は生物多様性を低下させる

生物多様性の維持

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地球環境破壊の人間社会への影響

• 気温上昇によって、熱帯風土病が中緯度に拡がる• 降水変化と土壌水分低下によって、農作物に打撃• 海水準上昇によって、沿岸域に被害• 異常気象の多発によって、被害増大?• 農薬の多用によって、地下水が汚染される• 開発途上国に、より大きな被害をもたらす• 生物多様性低下によって、有用遺伝子を失う• 温暖化への対応策によって、経済発展が鈍る??