目 次...Observer...

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3 目  1 はじめに…………………………………………………………………………………………10 1.1 ご注意頂きたいこと …………………………………………………………………… 10 1.2 Observer の機能 ………………………………………………………………………… 10 1.2.1 バックライト機能 ………………………………………………………………12 1.2.2 防水性について …………………………………………………………………12 1.3 ストラップの調整(ST 及び TT モデル) ………………………………………………13 1.4 ボタン機能 ………………………………………………………………………………14 1.4.1 [MODE]ボタン ………………………………………………………………14 1.4.2 [ON/OFF]ボタン ………………………………………………………………14 1.4.3 [QUICK]ボタン ………………………………………………………………15 1.4.4 [SELECT]ボタン ………………………………………………………………15 1.5 LCD ディスプレイ ………………………………………………………………………16 1.6 測定と単位 ………………………………………………………………………………18 1.6.1 測定単位の設定変更 ……………………………………………………………18 1.7 気圧センサーの調整 ……………………………………………………………………20 1.8 使用・保管上の注意とお手入れについて ……………………………………………21 1.8.1 バッテリー交換 …………………………………………………………………21 3

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目  次1 はじめに…………………………………………………………………………………………10 1.1 ご注意頂きたいこと …………………………………………………………………… 10 1.2 Observer の機能 ………………………………………………………………………… 10 1.2.1 バックライト機能 ………………………………………………………………12 1.2.2 防水性について …………………………………………………………………12 1.3 ストラップの調整(ST 及び TT モデル) ………………………………………………13 1.4 ボタン機能 ………………………………………………………………………………14 1.4.1 [MODE]ボタン ………………………………………………………………14 1.4.2 [ON/OFF]ボタン ………………………………………………………………14 1.4.3 [QUICK]ボタン ………………………………………………………………15 1.4.4 [SELECT]ボタン ………………………………………………………………15 1.5 LCD ディスプレイ ………………………………………………………………………16 1.6 測定と単位 ………………………………………………………………………………18 1.6.1 測定単位の設定変更 ……………………………………………………………18 1.7 気圧センサーの調整 ……………………………………………………………………20 1.8 使用・保管上の注意とお手入れについて ……………………………………………21 1.8.1 バッテリー交換 …………………………………………………………………21

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2 時刻モード ……………………………………………………………………………………24 2.1 時刻・日付・デュアルタイムの設定 …………………………………………………25 2.2 クロノ機能 ………………………………………………………………………………27 2.2.1 ストップウォッチの使い方 ……………………………………………………28 2.3 デイリーアラーム ………………………………………………………………………33 2.3.1 デイリーアラームの設定 ………………………………………………………33

3 高度計モード……………………………………………………………………………………35 3.1 USE ALTI(高度計ベース)/ BARO(気圧計ベース) ………………………………36 3.2 高度計の設定 ……………………………………………………………………………38 3.2.1 高度計の設定方法 ………………………………………………………………39 3.3 ログブック ………………………………………………………………………………40 3.3.1 ログブックのスタート・ストップ ……………………………………………40 3.3.2 累計垂直上昇/下降率チェックボタン ………………………………………44 3.4 ログブック履歴 …………………………………………………………………………45 3.4.1 ログブック履歴の消去 …………………………………………………………47

4 気圧計モード……………………………………………………………………………………48 4.1 4日間自動メモリー ……………………………………………………………………50

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4.2 海抜面気圧の設定 ………………………………………………………………………51 4.2.1 海抜面気圧の設定方法 …………………………………………………………51 4.3 気圧傾向インディケータ ………………………………………………………………53

5 コンパスモード…………………………………………………………………………………54 5.1 ベアリングトラッキング(特定の方位角度の追従) ………………………………56 5.2 磁針偏差補正 ……………………………………………………………………………58 5.2.1 磁針偏差補正方法 ………………………………………………………………59 5.3 コンパスの調整 …………………………………………………………………………60

6 Q&A……………………………………………………………………………………………62 6.1 一般的な質問 ……………………………………………………………………………62 6.1.1 リストップコンピュータは防水か? …………………………………………62 6.1.2 バッテリーの寿命は? …………………………………………………………62 6.1.3 外周表示は何のためか? ………………………………………………………62 6.1.4 外周表示はなぜ左に回ることがあるのか? …………………………………63 6.1.5 なぜモードインディケータの上に2つのシンボルがあるのか? またこれは何を意味するのか? ………………………………………………63 6.2 時刻編 ……………………………………………………………………………………64 6.2.1 時刻モードの時に外周の表示は何を表しているのですか? ………………64 6.3 高度計編 …………………………………………………………………………………64

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6.3.1 高度が上がっているのに高度表示が変化しないのはなぜか? ……………64 6.3.2 ログブックの消去方法は? ……………………………………………………64 6.3.3 ログブックの自動消去方法は? ………………………………………………65 6.3.4 99 番目のログが記録された後はどうなるのか? …………………………65 6.3.5 経過時間(dUr)表示とは? …………………………………………………65 6.3.6 ログブック履歴には最大何フィート/メートルの 垂直上昇/下降の測定値が記録できるのか? ………………………………66 6.3.7 高度変化しない部屋にいるのに、垂直上昇/下降の測定値が 変化するのはなぜか? …………………………………………………………66 6.4 気圧計編 …………………………………………………………………………………66 6.4.1 表示パネル左上の小さな矢印は何か? ………………………………………66 6.4.2 リストップコンピュータは未来の気象状況を予測できるのか? …………67 6.4.3 絶対気圧と相対気圧とは? ……………………………………………………67 6.4.4 リストップコンピュータの温度計は環境の影響を受けないのか? ………67 6.4.5 どのような状況の時にUSE ALTI(高度計ベース)/ USE BARO(気圧計ベース)を使うのか? …………………………………68 6.5 コンパス編 ………………………………………………………………………………68 6.5.1 正確な磁針偏差角度を入手するには? ………………………………………68 6.6 各機能共通編 ……………………………………………………………………………69 6.6.1 外周表示は何のためにあるのか? ……………………………………………69 6.7 気温が高度計測に及ぼす影響 …………………………………………………………69

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7 各表示の略語説明………………………………………………………………………………73

8 著作権及び商標に関する注意…………………………………………………………………74

9 CE Compliance …………………………………………………………………………………74

10 保証範囲及び ISO9001 準拠 …………………………………………………………………75

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1 はじめに

この度はスント社のリストップ・コンピュータをお買い上げ頂き誠にありがとうございます。この取扱説明書には保証書が含まれております。本製品または本取扱説明書に関して、上記ウェブサイトにて重要なお知らせを掲載することがあります。

本機が様々なアウトドアアクティビティーやスポーツシーンでの皆様の「信頼できるパートナー」となるものと信じております。本機とともに数多くの心に残る瞬間をお楽しみください。

1.1 ご注意頂きたいこと本機はレクリエーションでの使用を目的とした非常に信頼性の高い高精度な電子機器です。登山、ハイキング、マウンテンバイクなどのアウトドアスポーツにおいて本機の精度の高さをご堪能頂けるものと考えております。

1.2 Observer の機能《Observer のメインモード》Observer には 4つのメインモード、時刻(TIME)、高度計(ALTIMETER)、気圧計(BAROMETER)、コンパス(COMPASS)があります。どの機能においてもサブモードがあり、さらに機能を高めるものとなっています。全ての機能及びサブモードに関してはこの後の章にて解説していきます。

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《基本的なメニューの構造》

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1.2.1 バックライト機能本機はエレクトロルミネセント(EL)バックライトを装備しています。バックライトは[MODE]ボタンを2秒間押し続けると、約 10 秒間点灯します。点灯中にもう一度[MODE]ボタンを押すと、そこからさらに 10 秒間点灯し続けます。

1.2.2 防水性について本機は 10 気圧(100 m)防水です。(ISO2281 による)

リストップコンピュータはダイビング用ではありません。水中でのボタン操作(ボタンの押しこみ)は行わないで下さい。また、海で泳いだときには、必ず真水で洗い流して下さい。防水機能が損なわれるばかりでなく、故障の原因となりますので本機裏側にある4ヶ所のネジは絶対に緩めないで下さい。

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1.3 ストラップの調整(ST及び TT モデル)Observer ST、TT モデルのストラップはユーザーにより長さを調節する必要があります。

《ストラップの調節方法》1.ピンまたはクリップなど先端の細い棒などでスプリング

バーを押し込み、ストラップからバックルを取り外します。

2.ストラップのピン穴からスプリングバーを取り外します。3.ハサミを使用しストラップを内側の溝に沿って切り、長

さを調節します。自分に合った長さが分からない場合、長さを確認しながらひとコマずつ切ることをおすすめします。両方のストラップの長さが均等になるように両サイドを等しく切っていきます。切りすぎて短くしすぎないよう充分にご注意ください。

4.調節したストラップの一番端のピン穴にスプリングバーを差し込みます。

5.バックルをストラップに重ね、スプリングバーをバックルにはめ込みます。バックルの両サイドにスプリングバーを留める穴が 2個ずつあり、これによりさらに長さの微調整ができます。スプリングバーがまっすぐにはめ込まれているか確認してください。

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1.4 ボタン機能[MODE]、[ON/OFF]、[QUICK]、[SELECT]の4つのボタンが本機を操作するのに使用されます。

1.4.1 [MODE]ボタン本機の右上にあるボタンです。・メインモード時に[MODE]ボタンを押すと、TIME、ALTI、BARO、COMP の順にモードを移動します。

・サブモード時に[MODE]ボタンを押すとメインモードに戻ります。・セットアップ時に[MODE]ボタンを押すことにより、変更や選択した項目を決定・保存します。またこの後にこのボタンを押すとメインモードに戻ります。

・[MODE]ボタンを2秒間以上押し続けるとバックライトが点灯します。

1.4.2 [ON/OFF]ボタン本機の右下にあるボタンです。・時刻モード時に[ON/OFF]ボタンを押すと、日付、秒、デュアルタイムの順に表示をスクロールします。

・[ON/OFF]ボタンは設定変更する際の、選択された数値を増やすときに使用します。・クロノ機能時にストップウォッチのスタート/ストップに使用します。・高度計モード時に 2回続けて押すとログブックがスタート/ストップします。12

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・コンパスモード時に 2回続けて押すとコンパス機能からベアリングトラッキング機能へ切り替わります。

1.4.3 [QUICK]ボタン本機の左下にあるボタンです。・[QUICK]ボタンは設定変更する際の、選択された数値を減らすときに使用します。・時刻モード、高度計モード、気圧計モード時に現在のログブック記録の累計情報を表示します。

・クロノ機能時はラップタイムの表示とゼロリセットに使用します。・コンパスモード時は方角を固定するのに使用します。

1.4.4 [SELECT]ボタン本機の左上にあるボタンです。・メインモード時に[SELECT]ボタンを押すことにより、サブモードへ移動したり、その時にいたメインモードに戻ります。

・メインモードまたはサブモードで[SELECT]ボタンを2秒間押し続けることにより、各機能の設定が可能となります。

・[SELECT]ボタンは、セット項目を移動するとき(他の項目を変更する時)にも使用します。

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1.5 LCD ディスプレイ本機の表示パネルは視認性と使い易さを考慮してデザインされています。表示パネルはいくつもの画面で構成されています。

・外周表示は中央パネルの周囲を囲んでいます。・気圧計ベース時は気圧傾向インディケータにより気象状況の把握を行うことができます。詳細は “3.1.USE ALTI(高度計ベース)/ BARO(気圧計ベース)” をご参照ください。

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Field1 メインモードまたはサブモード時に選択した数値、文字が表示されます。Field2 ・大きな文字で数値及び各機能での測定単位を表示します。

・モードインディケータはリストップコンピュータのどのメインモード(機能)にいるかを表示します。各モード(TIME、ALTI、BARO、COMP)の下にある[ ]の印でどのモードにいるかを示します。また、ALTI または BARO のモードインディケータバーの下にある[ ]印で現在本機がUSE ALTI(高度計ベース)またはBARO(気圧計ベース)になっているのかを表示します。

Field3 数値及び文字を表示します。

詳細は “3.1.USE ALTI(高度計ベース)/ BARO(気圧計ベース)” をご参照ください。

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図 1

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1.6 測定と単位

1.6.1 測定単位の設定変更測定単位は以下の 2つのグループで設定できます。   Metric       Imperial

m ftm/min ft/min℃ ℉hPa inHg

単位の変更には、1.まず、モードインディケータが TIME モードにあるかどうか確認します。もしなければ、[MODE]ボタンを押してインディケータが確実に TIME モードの下にくるようにします。

2.メインモード時に[MODE]ボタンを押した状態で、同時に[SELECT]ボタンを3秒以上押します。Field1 に一瞬 “SET” と表示され、続いて “UNI” という文字が表示されます。

セットアップモードで1分以上どのボタンも押さなかった場合、自動的にセットアップモードは解除されます。

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“UNI” モード時には[SELECT]ボタンを短く(2秒以下)押さないで下さい。短く押すと、気圧センサーの調整モードに入ります。気圧センサーの調整に関しての詳細は “1.7. 気圧センサーの調整” をご参照下さい。

3.[SELECT]ボタンを2秒以上押すと、Field2 にある“m”または“ft”の文字が点滅を始めます。4.[ON/OFF]ボタンを押して “m” か “ft” のどちらかを選択します。5.設定したい単位を選択したら、[SELECT]ボタンを押して次の単位へ移ります。Field1 の

中央の “m/min” または “ft/min” が点滅を始めます。6.[ON/OFF]ボタンを押して、“m/min” か “ft/min” のどちらかを選択します。7.設定したい単位を選択したら、[SELECT]ボタンを押して次の単位へ移ります。Field2 の

“hPa” または “inHg” が点滅を始めます。8.[ON/OFF]ボタンを押して “hPa” か “inHg” のどちらかを選択します。9.設定したい単位を選択したら[SELECT]ボタンを押し次の単位へ移ります。Field1 の右

上の “℃” または “℉” が点滅を始めます。10.[ON/OFF]ボタンを押して、“℃” と “℉” のどちらかを選択します。11.設定したい単位を選択したら、[MODE]ボタンを押して変更を保存します。そして再度[MODE]ボタンを押して、メインモードに戻ります。

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1.7 気圧センサーの調整この調整は通常、スント社の工場にて行われるものです。もし意図せずにこのモードに入ってしまったら、すぐに[MODE]ボタンを押してこのモードから出て下さい。この調整は本機の全ての高度、気圧設定に影響しますので基本的にお客様では行わないで下さい。

この設定モードに入ると、センサーを表す “SNR” という文字が Field1 に表示されます。この時、気圧を調整するための[ON/OFF]または[QUICK]ボタンを押さないで下さい。このモードから出るために、“UNI”モードに戻る[SELECT]ボタンを押すか、メインモードへ戻る[MODE]ボタンを押して下さい。“UNI” モードで[SELECT]ボタンを短く押してしまい、気圧センサーの調整モードに入り、もし気圧値が変更されてしまっても下記の方法で初期値に直すことができます。調整モード時に気圧値を“DEF”という文字が表れるまでスクロールして下さい。そして[MODE]ボタンを押せば初期の気圧値で保存されます。

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1.8 使用・保管上の注意とお手入れについて本機を落としたり強くぶつけたりすると故障の原因となります。また、強い衝撃や力が加わると本機にすき間が生じ、防水機能が損なわれることがあります。直射日光の当たる場所や高温になる場所に放置しないでください。保管の際は高温・多湿を避け、乾燥した室温の保たれているところで保管してください。本機のお手入れは温水で湿らせた布などで拭いてください。また汚れがひどい場合は薄めた洗剤等で水洗いができます。ガソリン、洗浄剤、アセトン、アルコール、接着剤、塗料等が付着すると本機の防水シールやケース、表面処理等に変色や破損などが生じる場合がありますのでご注意ください。本機のセンサー周辺(本機右側)はごみやほこりなどが付着しないようご注意ください。またセンサー開口部を細い棒でつついたりしないようにご注意ください。

1.8.1 バッテリー交換本機は 3V の CR2032 リチウムバッテリーにて作動します。バッテリー寿命は時刻モード時で約 12 ヶ月です。バッテリー残量が5~15%になった場合には、LOWバッテリー警告が表示されます。LOWバッテリー警告が表示されたら速やかにバッテリー交換をして頂くことをおすすめします。バッテリー残量が少なくなりすぎるとこの警告が出なくなります。警告表示が出ていないときなどにモード切替や機能を使用しようとしたとき、意図せず時刻などがリセットされる場合は、一度電池を新しいものに交換し、様子を見ていただくようお願いします。なお、厳寒時に LOWバッ

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テリー警告が表示されることがありますが、このような条件の場合は必ずしも交換が必要となるものではありません。気温 10℃以上で、残量警告が表示された場合はバッテリー交換が必要となります。

本製品にご購入時に入っている電池は動作確認用のモニター電池ですので記載された電池寿命に満たないうちに切れることがあります。尚、モニター用電池は本機価格に含まれるものではありません。

《バッテリー交換の方法》1.本機の裏面が見えるように持ちます。2.バッテリーカバーのコインスロットに硬貨を指し込みます。3.差し込んだ硬貨でバッテリーカバーを少し押し込むような形でOPEN側の●マークの位置

を通り越すまで反時計方向に回すと自然にバッテリーカバーが外れます。4.古いバッテリーを取り出します。この時、防水性能を保つO-リング(バッテリーカバー

の縁についています)が汚れていたり濡れていないことを確認してください。また、O-リングを指で触ったり延ばしたりしないでください。O-リングが摩耗していたり、よじれていたり、汚れが付いていたりすると本機の防水性能が維持できなくなります。

バックライト、高度計、コンパスの多用はバッテリーを消耗するためバッテリー寿命が極端に短くなります。

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5.綿棒などでバッテリーカバーと本体の接触部分を清掃します。

6.新しいバッテリーを入れます(+電極が上、-電極が下になります)。この時バッテリーを固定する 2つの金具の下に潜り込ませるように入れます。

7.O-リングが正しい位置にあるか確認しながらバッテリーカバーをOPEN側の●マークの位置に合わせてかぶせます。

8.コインスロットに硬貨を指し込み、バッテリーカバーを少し押し込むような形で CLOSE 側の●マークの位置まで時計方向に回します。

バッテリー交換を行う際は防水性を保つために最大限の注意を払って行ってください。本機のバッテリー交換に伴う防水性能はお客様の責任のもとで維持されることになります。

バッテリー交換後は必ずコンパスの再調整が必要となります。調整方法については “5.3コンパスの調整” をご参照下さい。

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2  時刻モード

《時刻モードの機能》・24/12 時間制の切り替え・カレンダー:2089 年までプログラム済み・2つのサブモード:3つの時間設定ができるアラーム、ストップウォッチ

時刻モードの見方と使用方法は、モードインディケータが TIME のところにあるか確認します。ない場合は[MODE]ボタンを押して、TIME の下にくるようにします。

時刻モードでは(図 2)Field1 曜日を表示します。Field2 現在の時刻を表示します。Field3 日を表示します。24 時間制に設定している時は

日 /月、12 時間制に設定している時は月 /日の順で表示します。また [ON/OFF] ボタンを使用することにより、日付、秒、デュアルタイムの順にスクロールし表示します。

a) 12 時間制に設定している時 AM/PMを表示します。b) 外周は秒を表示します。22

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2.1 時刻・日付・デュアルタイムの設定1.時刻モード時に[SELECT]ボタンを 2秒ほど押します。Field3 の秒が点滅を始めます。2.秒を加算する場合は[ON/OFF]ボタンを押します。[QUICK]ボタンを押すと、秒がリセッ

トされ、0に戻ります(時報に合わせてセットする時に便利です)。3.希望する秒の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。  Field2 の分表示が点滅を始めます。4.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。5.希望する分の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。  Field2 の時間表示が点滅を始めます。6.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。7.希望する時間の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。  Field1 の 24 時間制(24h)か 12 時間制(12h)の表示が点滅を始めます。8.[ON/OFF]ボタンまたは[QUICK]ボタンを使って 24h か 12h を選択します。

9.希望する時間の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。Field2 の年(西暦)表示が点滅を始めます。

10.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。11.希望する年の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。

Field3 中央の数値表示されている月が点滅を始めます。

12時間制が選択されている場合は、AM/PMが Field2の時間の下に表示されます。

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12.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。13.希望する月の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。  Field3 右の日にち表示が点滅を始めます。14.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。15.希望する日の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。

Field2 に duAL が表示され Field3 左の時間が点滅を始めます。16.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。17.希望する時間の表示が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定に移ります。

Field3 右の部分が点滅を始めます。18.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。19.希望する分の表示が設定できれば、[MODE]ボタンを押して全ての変更を保存しメイン

モードに戻ります。

1 分以上どのボタンも押さなかった場合、自動的にセットアップモードは解除されます。

年、月、日が設定されると、曜日は自動的に表示されます。

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デュアルタイムで設定された時刻はメインの時刻が変更されても変更されません。デュアルタイムは完全に独立しており、アラームの時間・メモリーなどに影響されません。

2.2 クロノ機能本機のクロノ機能では以下の機能を使用することができます。・1~ 99 までのスプリットとラップタイムの計測・24 時間 00 分 00 秒までの時間計測

ストップウォッチに入るには、時刻モード時に[SELECT]ボタンを 1回押します。ストップウォッチ使用時は(図3)Field1 秒、1/10 秒を表示Field2 時間と分を表示Field3 現在の時間を表示a) “ストップウォッチ( )” のアイコンを表示

図 3

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2.2.1 ストップウォッチの使い方1.[ON/OFF]ボタンを押して、ストップウォッチをスタートさせます。2.[QUICK]ボタンを押して、ラップタイムとスプリットタイムをメモリーとして保存します。

ラップタイムとスプリットタイムは以下のように表示されます。Field1 では最新のラップタイムを表示し、Field3 ではその時のラップ番号を “L#”(#=ラップ番号)と表示します。5秒間ラップタイムが表示され、その後スプリットタイムの表示に変わります。スプリットタイムは Field3 で “SPL”(SPL= スプリット)という文字で表示されます。この文字は 5秒間表示され、その後計測中の時間表示に戻ります。

3.[ON/OFF]ボタンを押して、ストップウォッチをストップさせます。ストップさせるとField3 に、一瞬 “L#” が表示されます。

4.[QUICK]ボタンを押して、ストップウォッチの表示を0にリセットします。

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計測中はいつでも[QUICK]ボタンを押して、99 回までのラップタイムとスプリットタイムを記録・表示させることができます。

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・現在のストップウォッチ表示をゼロリセットしない限り、次の計測を始めることはできません。ゼロリセットしないで[ON/OFF]ボタンを押すと、計測の続きとして記録を続けます。

・計測中に他のモードに移動しても、ストップウォッチは計測を続けています。パネル上 Field3 に “ストップウォッチ( )” のアイコンが点滅し、計測中であることを知らせます。

《クロノ機能のメモリーの見方》クロノ機能で[SELECT]ボタンを 2秒間押すことにより、3種類のサブ画面表示に入ります。それぞれのサブ画面の表示は[ON/OFF]ボタンで次の表示へ、[QUICK]ボタンで前の表示へと画面移動できます。

サブ画面表示1(図 4)Field1 計測が行われた年Field2 計測を記録し始めた時間Field3 計測した月・日a) “ストップウォッチ( )” のアイコンb) メモリー表示を示す “MEM” の文字[ON/OFF]ボタンで次のサブ画面表示へ移動します。  図 4

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サブ画面表示2(図 5)Field2 メモリーされているラップの総数Field3 “MEM” と “LAP” の文字と、“ストップウォッチ( )”

のアイコン[ON/OFF]ボタンで次のサブ画面表示へ移動します。

サブ画面表示3(図 6、図 7)この画面では計測されたラップタイムとスプリットタイム(その時点までの累計時間)が個々の画面で表示されます。[ON/OFF]ボタンを押すと次の画面へ、[QUICK]ボタンで前の画面へと移動します。LAP1 から計測された順に表示されます。

4秒ごとに表示が切り替わります。

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Field1 ラップタイムとスプリットタイムの秒数(1/10 秒単位)Field2 ラップタイムとスプリットタイムの時間と分Field3 “MEM” の文字と “L#”(#=ラップ番号)または “SPL”(SPL =スプリットタイム)

の文字(図7)と “ストップウォッチ( )” のアイコンが右下に表示されます。各回のラップタイムとスプリットタイムが交互に4びょうずつ表示されます。

[ON/OFF]ボタンを押すことにより、記録されているラップタイムとスプリットタイムを見ていくことができます。最後のラップタイムとスプリットタイムが表示されたら、Field2 では最終計測時間を、Field3 では “End” という文字(その計測で記録されたデータが全て表示されたということを意味します)を表示します。[MODE]ボタンを 1回押すと、図 4の画面へ戻ります。もう 1回押すと時刻モードのメイン画面へ戻ります。

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クロノ機能のメモリーは、直近の計測のみを記録しています。

サブ画面表示時に 10 分経過すると、自動的にこのモードを抜けます。

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《スプリットタイムとラップタイム》スプリットタイムとは計測を開始してから現時点までの時間のことです。ラップタイムとは計測中に START ボタンを押してからの計測時間のことです。つまり直近の途中計測から現時点までの時間のことです。

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2.3 デイリーアラーム本機では 3本のデイリーアラームが設定できます。時刻モード時に[SELECT]ボタンを 2回押すことによりデイリーアラームモードに入ります。

デイリーアラームモードでの表示は(図 8)Field1 “ON” または “OFF”(アラームのON/OFF 状態)Field2 アラームが作動する時間Field3 アラーム番号

2.3.1 デイリーアラームの設定1.[ON/OFF]ボタンと[QUICK]ボタンを使用して、設定したいアラームの番号(AL1、

AL2、AL3)を選択します。2.[SELECT]ボタンを 2秒間ほど押します。Field1 の “ON” または “OFF” が点滅を始めます。3.[ON/OFF]ボタンと[QUICK]ボタンを使用して、“ON” または “OFF” を選択します。4.希望する設定ができれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。Field2 の時間

が点滅を始めます。5.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。

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以上でアラームの設定は完了です。3つのアラームを作動させるためには、1. から 8. までの操作をそれぞれのアラーム番号ごと(AL1、AL2 または AL3)に繰り返します。

6.希望する時間が設定ができれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定へ移ります。Field2の分が点滅を始めます。

7.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。8.希望する分が設定ができれば、[MODE]ボタンを押して変更した全ての設定を保存しセッ

トアッププログラムから抜けます。Field2 左下にベルのマークが表れ、アラームがセットされていることを知らせます。

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アラーム1、2、3のどれかひとつでも“ON”になっているとベルのマークが表れます。

アラームの音量は変更できません。

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3 高度計モード

高度計モードでは・メートル(m)またはフィート(ft)の単位の選択が可能です。高度計測範囲:- 500 ~+ 9,000mまたは- 1,600 ~+ 29,500ft

・計測単位:1mまたは 3ft・計測間隔:最初の 3分間は1秒毎、3分以降は 10 秒間隔(または垂直移動の率により 10 秒未満)

・ログブック機能:99 回の測定値を記録できます(測定値として高度と垂直上昇/下降率を記録します)。

・USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)の選択ができます。詳細は “3.1.USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)” をご参照ください。

《高度計の見方と操作方法》まず最初にモードインディケータの位置をご確認下さい。ALTIの位置にない場合は、[MODE]ボタンを押して ALTI の位置にくるように移動して下さい。

高度計モード時の表示は(図 9)Field1 垂直の上昇/下降率を表示します。

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Field2 現在の高度を 1mまたは 5ft 単位で表示します(選択した単位によります)。Field3 現在の時刻を表示します。a) USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータb) 外周のセル表示は、一回りごとに 1,000mまたは 1,000ft を意味します。

3.1 USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)本機は、高度の変化を読むUSE ALTI、または気象の変化を読むUSE BARO として使用できます。この機能は【高度計モード】または【気圧計モード】で選択可能です。どちらをベースにしているかを示すアイコンは ALTI または BARO のモードインディケータに被さるよう表示されるUSE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )により表示されます。この USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータにより本機が高度計または気圧計として使用されているのかを表示します。

この機能は、気圧の変化を高度の変化として捉えるか(USE ALTI)、気象の変化として捉えるか(USE BARO)を選択するものです。これは4つのメインモード(TIME、ALTI、BARO、COMP)の ALTI と BAROの切り替えとは異なります。

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《高度計ベースを選択した場合》・本機は高度計として使用されます。・全ての気圧変化を高度の変化として認識します。・絶対気圧(現地で測定した気圧)が変化しても、気圧計モードでの海抜面気圧(相対気圧)は変化しません。つまり気圧表示はロックされます。

《気圧計ベースを選択した場合》・本機は気圧計として使用されます。・全ての気圧変化を気象の変化として認識します。・測定された変化は気圧計モードの気圧表示のみに影響を与えます。海抜面気圧と絶対気圧は変化します。気圧計ベースが選択されている間は、これらの変化は高度計の表示には影響を与えません。つまり高度表示はロックされます。

本機は工場出荷時には高度計ベースに設定されています。

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USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )が、ALTI の位置にないと高度表示は固定されたままとなります。

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もし自分の今現在の高度が分からない場合で、何らかの情報により現在地の周囲の海抜面気圧がわかれば、気圧計モードで海抜面気圧を設定することができます。海抜面気圧の設定に関する詳細は “4.2.1. 海抜面気圧の設定方法” をご参照下さい。

3.2 高度計の設定高度計の設定には下記の 2種類があります。・参考基準高度の設定(現時点の高度が分かっている場合)・高度アラームの設定(目標高度を設定し、到達時にアラームが鳴ります)

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海抜面気圧により設定された高度は現在の実際の高度とは十数メートルの誤差があります。現在の海抜面気圧情報は、ニュース、ラジオなどの天気予報、空港関連施設、インターネットでの天気予報などで入手できます。ただし、入手する情報によってはタイムラグがあることがありますのでご注意下さい。

本機の高度計の高度設定をするためには、今現在の高度を知る必要があります。この高度情報は地形図やその場所に記されている高度基準点などにより入手できます。

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3.2.1 高度計の設定方法1.高度計メインモード時(モードインディケータが ALTI を示している時)に[SELECT]ボ

タンを 2秒間押します。Field1 では “RE” という文字(参考基準高度を示します)が表示され、Field2 に現在の高度が表示されます。Field3 では USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )が点滅し、“USE” という文字が現れます。

2.[ON/OFF]または[QUICK]ボタンを使用して、USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )を移動させ “ALTI”(高度計ベース)または “BARO”(気圧計ベース)を選択します。

3.選択したら、[SELECT]ボタンを押して次の設定に移ります。Field2 の参考基準高度が点滅します。

4.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。5.希望する高度値が設定できれば[SELECT]ボタンを押し、次の設定(高度計アラーム)

に移ります。Field1 の “ON” または “OFF” が点滅します。6.[ON/OFF]または[QUICK]ボタンを使用して、高度計のアラームの “ON” または “OFF”

を選択します。

7.選択したら[SELECT]ボタンを押し、次の設定に移ります。Field2 で高度が点滅します。8.値を増やす場合は[ON/OFF]ボタンを、減らす場合は[QUICK]ボタンを押します。

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アラーム設定をONにすると画面左端に高度アラームアイコン( )が表示されます。

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上記 1~ 9のどの過程にいても[MODE]ボタンを押せば、高度計モードのメイン画面へ戻れます。現在の高度に基づく参考基準高度の設定が完了すると、本機は海抜面気圧も修正します(このため再度海抜面気圧の調整をする必要はありません)。

3.3 ログブック3.3.1 ログブックのスタート・ストップログブックの記録は、高度計モード時に[ON/OFF]ボタンを 2回押すと開始します。Field3の “LOG” という文字が点滅し、記録していることを知らせます。ログブックの記録は、高度計モード時に[ON/OFF]ボタンを再度短く 2回押すと停止します。本機のログブック機能は 99のログを 1回最大 20時間まで記録します。99番目のログの後は、1番目のログ(最も古いログ)を書き換えて次のログを記録します。以後番号順に記録を続けていきます。

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9.希望する高度が設定できれば[SELECT]ボタンを押します。続いて[MODE]ボタンを押して変更した設定を保存し、高度計モードのメイン画面に戻ります。

設定時に 1分以上どのボタンも押さなかった場合、何の変更も行わずに高度計モードのメイン画面へ戻ります。

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ログブックは 10 秒間隔で記録されます。

ログブックモードに入るには、高度計のメインモード時に[SELECT]ボタンを 1回押します。ログブックは5つの表示から構成されます。1番目の表示を 7秒間表示すると、2番目から 5番目までは自動的に 4秒間隔で切り替わっていきます。

1番目の表示では(図 10)Field1 年を表示します。(03:2003 年 04:2004 年)Field2 “LO” という文字が表示され、ログブック番号が点滅します。Field3 計測されたログブック番号の月/日が表示され、その左側で

は “LOG” という文字が表示されます。[QUICK]ボタンを使用することにより、新しいログから古いログへスクロールすることができ、[ON/OFF]ボタンを使用すれば新しいログへとスクロールすることが出来ます。

39

記録中のデータを見ることはできません。このデータが見れるのは、記録が終了してからとなります。ただし、以前に記録されたデータはいつでも見ることができます。

ログブックが記録中でも他のモードを表示できます。本機では、ログブックが記録中であることを、Field3 の “LOG” という文字の点滅によって知らせます。

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2番目の表示では、上昇に関する情報を表示します(図 11)。Field1 計測開始からの平均上昇率を表示します。Field2 垂直上昇高度の合計を表示します。Field3 “ASC” の文字と、その左側では “LOG” という文字が表示さ

れます。

3番目の表示では、下降に関する情報を表示します(図 12)。Field1 計測開始からの平均下降率を表示します。Field2 垂直下降高度の合計を表示します。Field3 “dSC” の文字と、その左側では “LOG” という文字が表示さ

れます。

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1 つのログブックで表示できる最大上昇/下降高度は39,999m/ft です。これ以降はゼロから再度計測を始めます。

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5 番目の表示では、記録を開始してからの総時間を表示します(図14)。Field2 ログの総時間を表示します。Field3 “dUr” の文字と、その左側では “LOG” という文字が表示され

ます。

4番目の表示では、上昇または下降の回数を表示します(図 13)。Field2 上昇または下降の回数を表示します。Field3 “LAP” の文字と、その左側では “LOG” という文字が表示さ

れます。

ログはユーザーにより消去することはできません。

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ここで記録されるのは 50m以上の上昇または下降の回数です。

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3.3.2 累計垂直上昇/下降率チェックボタンこの機能はログブック記録の進行中に、累計垂直上昇/下降高度、及び垂直上昇/下降率と越えたピークの数をチェックできます。どのメインモードにいても[QUICK]ボタンを押すことにより、この機能にアクセスすることができます。この機能が作動中には、以下の3つの情報を 4秒ごとに自動的に表示します。・1番目の表示では、現在のログブックの累計垂直上昇高度を表示します。・2番目の表示では、現在のログブックの累計垂直下降高度を表示します。・3番目の表示では、現在のログブックの垂直上昇/下降の回数を表示します。この 3番目の表示が終了したら、自動的にメインモードに戻ります。

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作動中に[QUICK]ボタンを押すことにより、手動で進めることもできます。

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3.4 ログブック履歴ログブック履歴では今までのログブックの主な累積記録を見ることができます。高度計のメインモード時に[SELECT]ボタンを 2回押すことにより、ログブック履歴モードに入ります。ログブック履歴は以下の4つの表示で構成されます。

1番目の表示では(図 15)Field1 最後にログブック履歴が消去された年が表示されます。Field2 “HIS” の文字が表示されます。Field3 最後にログブック履歴が消去された月/日が表示されます。

その左側では “LOG” という文字が表示されます。

[ON/OFF]ボタンを押すことにより1~4番目の表示の順にスクロールすることができます。[QUICK]ボタンで逆順にスクロールできます。

2番目の表示では(図 16)Field1 “HI” の文字が表示されます。Field2 最後にログブック履歴がリセットされた日以降の最高到達高

度を表示します。Field3 最高到達高度の年月日が表示されます。この時、年と月日が

交互に表示されます。その左側では “LOG” という文字が表示されます。

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3番目の表示では(図 17)Field1 

“ASC” の文字が表示されます。Field2・Field3

最後にログブック履歴がリセットされた日以降の8桁の累積垂直上昇高度を表示します。Field3 の累積垂直上昇高度の値が3桁を超えた場合、Field2 に4桁目以降が表示されます。図 17 では 30,890mを表示していることになります。

4番目の表示では(図 18)Field1

“dSC” の文字が表示されます。Field2・Field3

最後にログブック履歴がリセットされた日以降の8桁の累積垂直下降高度を表示します。Field3 の累積垂直下降高度の値が3桁を超えた場合、Field2 に4桁目以降が表示されます。図 18 では- 36,750mを表示していることになります。

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3.4.1 ログブック履歴の消去ログブック履歴を消去するには、1.ログブックの履歴表示の時に[SELECT]ボタンを2秒間ほど押します。

Field1 “CLR” が表示されます。Field2 “HIS” が表示されます。Field3 “n0” の文字が点滅を始めます。

2.[ON/OFF]ボタンを使用して “YES” または “NO(n0)” を選択します。3.これまでの累積のログブック履歴を消去する場合は、[MODE]を押して“Yes”を選択します。

この作業により累積されたログブック履歴が消去され新しい開始日時が累積測定のためにセットされます。

1分以上どのボタンも押さなかった場合、何の設定も行わずにセットアップモードが解除されます。

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4 気圧計モード

気圧計モードでは・hPa または inHg の単位が選択可能です。気圧計測範囲:300 ~ 1,100hPa または 8.90 ~ 32.40inHg

・表示単位:1hPa または 0.05inHg・1時間ごとに気圧の傾向を計測・自動4日間メモリー:外気圧を直前の6時間は1時間ごと、それ以前は6時間ごと・気圧補正機能(温度計測範囲では気圧計は影響を受けません)温度表示・℃または℉の単位を設定可能温度計測範囲:- 20℃~+ 60℃または- 5℉~+ 140 ℉

・表示単位:1℃または 1℉・USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)の選択が出来ます。詳細は “3.1.USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)” をご参照ください。

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本機を腕などにつけている場合、体温の影響を受けることがあります。正確な外気温を測定するには、本機を腕などからはずして 15 分ほどしてから測定して下さい。

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《気圧計モードの見方と使用方法》(図 19)モードインディケータの位置をご確認下さい。BARO の位置にない場合は[MODE]ボタンを押して BARO の下にくるようにして下さい。

Field1 現在の温度を表示し、その左側では気圧傾向インディケータを表示します。

Field2 現在の海抜面気圧を表示します。Field3 現在時刻または絶対気圧を表示します([ON/OFF]ボ

タンで切り替えが可能です)。a) 外周のセルの表示は 100hPa または 1inHg 単位以下の気圧を表示します(外周一回りが100hPa / 1inHg となります)。

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気圧計モードのまま 15 分以上垂直移動を行わなかった場合、温度表示は更新されません。気温表示の更新を行いたい場合は、一度気圧計モードから出て再度入り直して下さい。

本機で測定された気圧は、その時点での絶対気圧です。これに対して、海抜面気圧は海面での相対気圧になります。

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4.1 4日間自動メモリー気圧計のメインモード時に[SELECT]ボタンを1回押し、4日間自動メモリーモードに入ります。この機能では、嵐などの前に気圧の変化をたどり、気象の変化を読み取る時に役立ちます。

4日間自動メモリーでは(図 20)Field1 曜日を表示します。Field2 海抜面気圧を表示します。Field3 現在の時刻を表示します。a) MEMを表示します。b) 外周では 100hPa または 1inHg 単位以下の気圧を表示し

ます(外周一回りごとで 100hPa / 1inHg となります)。

4日間自動メモリーで蓄積された情報は、[QUICK]ボタンまたは[ON/OFF]ボタンを押して直前の 6時間は 1時間ごとに、それ以前は 6時間間隔にて保存されたデータを表示します。

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過去 4日間のうちに USE ALTI(高度計ベース)で使用していた場合は、その間の海抜面気圧は固定された状態となっていますのでご注意ください。

この情報はバッテリーを交換しても消えることはありません。

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4.2 海抜面気圧の設定この機能は、高所情報から海抜0m地点の気圧がどれくらいなのかを相対的に知るためのものです。また逆に、現在地の海抜面気圧が分かった時に、その気圧を入力し現在高度を割り出すための機能としても使用できます。

4.2.1 海抜面気圧の設定方法高度が分からない時に、海抜面気圧を入力することにより現在の高度を知ることができます。

海抜面気圧の設定は、1.気圧計モードで[SELECT]ボタンを 2秒ほど押します。Field1 では “SEA” という文字が

表示され、Field2 では現在設定されている海抜面気圧を表示します。Field3 の USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )が点滅し、“USE” の文字が現れます。

2.[ON/OFF]または[QUICK]ボタンで “ALTI”(高度計ベース)か、“BARO”(気圧計ベース)を選択します。

3.希望する選択ができたら[SELECT]ボタンを押します。Field2の海抜面気圧値が点滅します。4.[ON/OFF]ボタンで数値を加算するか[QUICK]ボタンで減算し、海抜面気圧値を設定します。5.気圧値が設定できれば、[MODE]ボタンを押して自分の入力した気圧値を保存し、この

設定から抜けます。この操作が完了すれば、本機の高度も補正されたことになります。

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5050

海抜面気圧は、新聞、ラジオ、空港または気象観測所、インターネットの気象情報などで入手することができます。ただし、入手する情報によっては、タイムラグがあることがありますのでご注意下さい。

1分以上どのボタンも押さなかった場合、何の設定も行わずにセットアップモードが解除されます。

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4.3 気圧傾向インディケータ気圧傾向インディケータは、LCDディスプレイの左上にあります。この表示はUSE BARO(気圧計ベース)に設定されている時のみに表示され、簡単な天気概況の情報を得ることができます。気圧の傾向は矢印を形成する二つの線により構成されます。各線は 3時間ごとの気圧の傾向を示します。右の矢印は過去 3時間の、左の線はそれより 3時間前の気圧の傾向を示します。これらの線は次のような 9つの異なる気圧の傾向を示すパターンを形成します。

     6~3時間前          3時間前~現在             急激に下降(3時間で2hPa 以上) 連続して急激に下降(3時間で2hPa 以上)急激に下降(3時間で2hPa 以上) 安定急激に下降(3時間で2hPa 以上) 急激に上昇(3時間で2hPa 以上)安定 急激に下降(3時間で2hPa 以上)安定 連続して安定安定 急激に上昇(3時間で2hPa 以上)急激に上昇(3時間で2hPa 以上) 連続して急激に上昇(3時間で2hPa 以上)急激に上昇(3時間で2hPa 以上) 安定急激に上昇(3時間で2hPa 以上) 急激に下降(3時間で2hPa 以上)

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5 コンパスモード

コンパスモードでは・基本方位(N =北、S =南、E=東、W=西)または半分の方位(例:NE =北東)を略語にて表示

・方位角度表示・南北表示・任意の方位角度の追従と実際の方位の表示・表示単位:方位角1°、南北方位±5°・偏差補正

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正確な方位測定のため、本機を水平に保って測定してください。

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《コンパスの表示と使用方法》まず最初にモードインディケータの位置をご確認下さい。COMPの位置にない場合は、[MODE]ボタンを押して COMPの位置に来るように移動して下さい。

コンパスモードでは(図 21)Field1 基本方位または半分の方位を表示します。Field2 方位角度を表示します。Field3 現在の時刻を表示します。a) 外周では南北を表示します。1つのセルが北、3つのセルが南を示します。

コンパスは約 45 秒間表示します。これ以降はスリープモードに入り、Field2 では “---°” と表示されます。[QUICK]ボタンを押すと再度コンパスを表示します。

方位を測る際は、周囲に計測の障害となるようなものがないかどうかご確認下さい。ビル、大きな金属の物体、電力線、オーディオスピーカー、電気モーター等のある場所での計測は避けて下さい。また方位計測はビル、テント、洞穴などでは行わず、屋外の開かれた場所で行って下さい。

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5.1 ベアリングトラッキング(特定の方位角度の追従)本機では、通常のコンパス表示から特定の方位角度の追従、またその方位を追従し続けるようにロックさせることができます(図 22)。

Field1 追従している方位角度Field2 実際の方位角度Field3 現在の時刻a) 外周では追従している方位と、実際の方位の差異を示しま

す。

《ベアリングトラッキングの設定方法》追従する方位角度の設定は、コンパスのメインモード時に1.[SELECT]ボタンを 2秒ほど押します。Field2 の実際の方位角度が点滅します。2.本機を追従したい方向に向け、[QUICK]ボタンを押して表示されている方位角度をロッ

クします。3.ロックした方位角度を調整したい場合は、[SELECT]ボタンを 1回押して Field1 で点滅し

ている追従する方位角度を[ON/OFF]ボタンまたは[QUICK]ボタンを使用して調整します。4.希望する追従角度に設定できれば、[MODE]ボタンを押して現在の設定を保存し、セッ

トアップモードを抜けます。

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《ベアリングトラッキングの開始方法》方位の追従は、コンパスのメインモード時に[ON/OFF]ボタンを 2回押すと開始します。追従をやめたいときは、[ON/OFF]ボタンを 2回押すと停止します。

1分以上どのボタンも押さなかった場合、何の設定も行わずにセットアップモードが解除されます。

ベアリングトラッキングが作動中は方位表示を行いません。

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5.2 磁針偏差補正本機では偏差角度(実際の北と磁北との差)の調整が可能です。磁針偏差の補正を行うことにより、本機の指す北と地図上の北を一致させることができます。コンパスのメインモードの時に[SELECT]ボタンを1回押して磁針偏差補正に入ります(図23)。

Field1 偏差角の方向を表示します。OFF =偏差角なし、E=東、W=西

Field2 偏差角度を表示します。Field3 偏差角を示す “dEC” の文字が表示されます。

磁針偏差は、日本では北海道で西に約 9°、関東で西に約 6°、九州で西に約 5°です。

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5.2.1 磁針偏差補正方法1.磁針偏差補正の画面で[SELECT]ボタンを2秒間押します。Field1 の “OFF” の文字が点

滅を始めます。2.[QUICK]ボタンと[ON/OFF]ボタンを使用して Field1 の偏差角方向を変えます。3.希望する偏差角方向が設定できれば、[SELECT]ボタンを押して次の設定に移ります。

Field2 の方位角度が点滅を始めます。4.[QUICK]ボタンと[ON/OFF]ボタンを使用して方位角度の値を設定します。5.希望する偏差角に設定できれば、[MODE]を押して現在の設定を保存し、セットアップ

プログラムを離れます。

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1 分以上どのボタンも押さなかった場合、何の設定も行わずにセットアップモードが解除されます。

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コンパス調整を開始するには1.コンパスのメインモードの時に[SELECT]ボタンを2回押します(図 24)。Field1 では “CMP” という文字が表示され、Field3 では “CAL” の文字が表示されます。

2.[SELECT]ボタンを2秒ほど押します。Field2 で表示される“PUSH”の文字が点滅を始めます(図 25)。

3.[QUICK]ボタンを押して、調整を開始します。4.Field2 では 360°という数字が表示され、外周の全液晶がハイラ

イトされます(図 26)。360°が表示されたら、本機を水平に保ったままゆっくりと1回転させます。どちらの方向に回転させても結構です。回転を始めると、外周の液晶は消えていきます。1回

5.3 コンパスの調整本機は強い磁力や極寒の気象にさらされたり、バッテリー交換などコンパスが何らかの環境的な影響を受けたと考えられる場合には必ずコンパスの再調整が必要となります。

新規に使用される時やハイキングに出かける前などには、コンパスの再調整を行って頂くことをおすすめします。

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転し終えると、Field2 で調整が成功したことを示す “d0nE” が表示されます(図 27)。再度調整が必要な場合は、“PUSH” が点滅します。

調整のための本機の回転は2回ほど必要となることがあります。

5.調整に成功すれば、[MODE]を押して調整モードを終了します。

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調整中に外周の液晶が数箇所残ったとしても、“d0nE”の表示がされれば問題なく調整が終了されたことになります。

もし Field2 に、調整がうまくいかなかったことを意味する “FAIL” が表示された時は、バッテリーを一度外してから入れなおし、再度調整を行って下さい。バッテリーを外すことは、設定をリセットするということになります。

正確な調整のために、本機を必ず水平に保った状態で調整を行って下さい。

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6 Q& A

6.1 一般的な質問6.1.1 リストップコンピュータは防水か?はい。本機は 10 気圧(100m)までの防水性能を持っております。雨やその他の水がかぶったりすることで操作に影響することはありません。ただし、ダイビングなどでの使用はできません。

6.1.2 バッテリーの寿命は?本機のバッテリー寿命はバックライト、コンパス、ログブックの使用頻度など、お客様の使用方法により異なりますが、平均約 12 ヶ月です。バッテリーの残量が 5~ 15%以下となった場合には、画面中央に LOWバッテリー警告を発するようになっています。この警告により余裕を持って安全にバッテリー交換を行って頂くことができます。

6.1.3 外周表示は何のためか?高度計モード時、外周一回りごとで 1,000mまたは 1,000ft ということになります。高度差測定モード時に、外周では 1,000m/ 1,000ft の中での垂直上昇/下降の高度差を表示し、またこの時パネル右側で上昇しているのか、左側では下降しているのかを表示しています。

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気圧計モード時は、外周一回りが 100hPa または 1inHg ということになり、100hPa / 1inHg単位を越えた気圧を表示します。気圧差測定モード時に、外周では気圧差を表示し、またこの時パネル右側では気圧の上昇、左側では下降を表示しています。

コンパスモード時は北と南を表示します。外周では、1つのセルが北、3つのセルが南を示します。また特定の方位角度を追従するモードにした場合は、実際の角度と追従角度との差を視覚的に確認することができます。

6.1.4 外周表示はなぜ左に回ることがあるのか?通常、外周表示は 12 時の位置から右(時計回り)に回ります。外周表示が左に回るのは、高度差/気圧差測定モードでの数値の減少を表示しているからです。このモードでは数値が増える場合は右に(時計回り)回り、減少する場合は左に(反時計回り)に回ります。すなわち左の場合は「マイナス」、右の場合は「プラス」ということになります。

6.1.5 なぜモードインディケータの上に 2つのシンボルがあるのか?またこれは何を意味するのか?

左側のシンボルは高度アラームがONの状態になっていることを示し、右側のシンボルはデイリーアラームがONの状態になっていることを示します。

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6.2 時刻編6.2.1 時刻モードの時に外周の表示は何を表しているのですか?外周表示の主な機能は、コンパス使用時に 360°の方位角度を 36 のセグメントに分けて表示することです。時刻モード時には秒を表示していますが、秒で必要なセグメント数とコンパス表示に必要なセグメント数は異なるため、秒の表示をすることはできません。そのため、セグメントの進行を調節して秒が進行して見えるように表示しています。

6.3 高度計編6.3.1 高度が上がっているのに高度表示が変化しないのはなぜか?本機を気圧計ベースとして使用しているため、高度表示が固定されるからです。本機を高度計として使用する場合は、気圧計モードまたは高度計モードに入り、USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)インディケータ( )を高度計ベースに切り替えください。“3.1.USE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)” の章をご参照ください。

6.3.2 ログブックの消去方法は?各ログブックは自動的に消去されるまで、お客様により消去することはできません。ただし、累積の「ログブック履歴」に関しては消去(クリア)することができます。

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6.3.3 ログブックの自動消去方法は?ログブックメモリーは回転式になっており、メモリー数がいっぱいになった時に自動的に消去を開始します。メモリーがいっぱいになり、新しいログが計測されたら、このログは一番古いログの上から上書きしていきます。これがログブックの自動消去機能です。ログブックに累積として記録されている累計上昇/下降といった過去の「ログブック履歴」は消去することができます。

6.3.4 99 番目のログが記録された後はどうなるのか?99 番目のログの後は、1番目のログ(最も古いログ)を書き換えて次のログを記録します。以後番号順に書き換えて記録していきます。

6.3.5 経過時間(dUr)表示とは?経過時間表示は、ログブック記録を始めてからどれ位の時間/分が経過したかを表示します。例えば、13:00 から 18:00 の間ハイキングをしていて、この間ログブック計測を行っていた場合、経過時間は 5時間と表示されます。

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6.3.6 ログブック履歴には最大何フィート/メートルの垂直上昇/下降の測定値が記録できるのか?

ディスプレイ上に表示できる最大値は 29,999,999 フィートまたはメートルです。通常の使用においてはこの数値は十分なもとの考えております(29,999,999m は地球の円周約 4分の 3に相当します)。

6.3.7 高度変化しない部屋にいるのに、垂直上昇/下降の測定値が変化するのはなぜか?

室内でも非常に目立たない空気の流れなどにより気圧の変化を生じます。例えば、一方の窓だけが開いている状態でも、体感できないような気流を生じさせます。しかし本機のセンサーはこれを察知することができます。本機では垂直上昇/下降値を気圧により測定しており、このような気圧の変化を垂直の移動と捉えるのです。

6.4 気圧計編6.4.1 表示パネル左上の小さな矢印は何か?これは気象の概況的な変化を表示できる気圧傾向インディケータです。過去 6時間の気圧測定をもとに表示します。

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6.4.2 リストップコンピュータは未来の気象状況を予想できるのか?いいえ。本機では6時間前までの気圧のデータから気圧の傾向を表示します。これは概況的な気象状況を判断する材料にはなります。

6.4.3 絶対気圧と相対気圧とは?絶対気圧とは、その時点で計測された実際の気圧です。一方相対気圧とは、ある地点の海抜面気圧をもとに、今いる場所の気圧を割り出したものです。例えば、現在の高度が 1,000m/3,300ft で、絶対気圧が約 900hPa / 26.60.inHg だったとします。この場合、海抜面での相対気圧は約 1,013hPa / 29.90.inHg と割り出されます。

6.4.4 リストップコンピュータの温度計は環境の影響を受けないのか?はい。本機は気温補正を行っており、特定の温度範囲内(- 20℃~+ 60℃または- 5℉~+140 ℉)では正確に気圧を換算し、高度を表示します。この範囲内では本機で測定する温度は気圧測定には何ら影響を与えません。しかしながら、これとは別に温度計は体温の影響を受けます。そのため、正確な気温を測定するためには、本機を腕から外し、15 分ほどしてから測定するようにして下さい。

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6.4.5 どのような状況の時にUSE ALTI(高度計ベース)/BARO(気圧計ベース)を使うのか?

上下方向に移動するなど高度測定をしたい時には高度計ベースとして使用します( アイコンを ALTI の下に移動します)。一定の場所にいて気象の変化を読み取りたい時には気圧計ベースとして使用します。両方の機能を切り替える状況としては、ハイキングなどの上下の移動をしている時は高度計ベースとして使用し、キャンプ等一定の場所に滞在している時などは気圧計ベースとして使用するのが有効です。このようにして使えば両方の機能で正確な情報を得ることができます。この機能については“3.1.USE ALTI(高度計ベース)/ BARO(気圧計ベース) ”をご参照ください。

6.5 コンパス編6.5.1 正確な磁針偏差角度を入手するには?偏差は、国土地理院発行の地図などに「磁針偏差は面偏約○°」というように記載されています。日本では北海道で西に約 9°、関東で西に約 6°、九州で西に約 5°です。

この機能は、気圧の変化を高度の変化として捉えるか(USE ALTI)、気象の変化として捉えるか(USE BARO)を選択するものです。これは4つのメインモード(TIME、ALTI、BARO、COMP)の ALTI と BAROの切り替えとは異なります。

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6.6 各機能共通編6.6.1 外周表示は何のためにあるのか?高度計モード時、外周一回りが 1,000m/1,000ft ということになり、1,000m/1,000ft 単位を超えた高度を視覚的に表示します。気圧計モード時は、外周一回りが 100hPa/1inHg ということになり、100hPa/1inHg 単位を超えた気圧を視覚的に表示します。メインコンパスモード時は南北を示します。一つのコマが北、3つのコマが南を示します。またベアリングトラッキング(特定の方位角度を追従するモード)にした場合は、実際の角度と追従角度との差を視覚的に確認することができます。

6.7 気温が高度計測に及ぼす影響気圧とは観測者の上にある空気のかたまりの重さです。高度の高いところでは空気が少ないため気圧が低く、低いところでは空気が多くなるので気圧が高くなります。高度計は異なる高度での気圧計測を原理にしています。気圧は外気温による影響を受けます。二箇所の高度計測をした場合、それぞれの気圧は温度によって影響を受けている場合があります。本機の高度計測はある標準気温下での気圧に基づいています。各高度ではそれぞれの標準気温が定義されています。以下〈表 1〉にて各高度での標準気温を記載しています。

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〈表1〉各高度での標準気温

海抜面高度(m) 標準気温(℃) 海抜面高度(ft) 標準気温(℉)

0 15 0 59

200 13.7 656 56.7

400 12.4 1312 54.3

600 11.1 1969 52

800 9.8 2625 49.6

1000 8.5 3281 47.3

1200 7.2 3937 45

1400 5.9 4593 42.6

1600 4.6 5250 40.3

1800 3.3 5906 37.9

2000 2 6562 35.6

2400 - 0.6 7874 30.9

2800 - 3.2 9187 26.2

3000 - 4.5 9843 23.9

3400 - 7.1 11155 19.2

3800 - 9.7 12468 14.5

4000 - 11 13124 12.2

4500 - 14.3 14765 6.4

5000 - 17.5 16405 0.5

5500 - 20.8 18046 - 5.4

6000 - 24 19686 - 11.2

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ある地点の実際の高度下における気温が、標準気温でない場合、高度計測にエラーが起こります。なお、このエラーは以下の方法により補正できると考えられます。例えば異なる2つの高度の気温を標準気温から差し引いた合計が 1℃だった場合、本機により計算された高度差は実際の高度差よりも 0.2%誤差があるということになります。これは実際の気温は標準気温と同じとは限らないからです。標準気温より実際の気温が高いと、計算されて表示される高度差は、実際の高度差よりも小さくなります(実際に昇った高度は計測よりも高い)。また、標準気温より実際の気温が低いと、計算された高度差は実際の高度差よりも大きくなります(実際には計測された高度ほどは昇っていない)。

〈表2〉では参考高度を1000mにセットしています。高度3000mとの高度差は2000mですが、本機で 80m少なく表示しています。(20℃× 2000m× 0.2%= 80m)従って実際の高度は 3080mとなります。SUUNTO 社の高度計を搭載する全製品は気温補正機能を備えています。この機能により気圧が一定の状態では、本機の温度に左右されず気圧センサーの表示は一定となります。しかしながら外気温は気圧に影響を与えるので高度計の表示にも影響を与えることになります。

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                 〈表2〉

                 低地点        高地点参考基準高度(実際の高度) 1000m表示されている高度 3000m実際の気温 + 17.5℃ + 6.5℃標準気温(表1より) + 8.5℃ - 4.5℃気温差(=実際の気温-標準気温) + 9℃ + 11℃気温差の合計               9℃ + 11℃= 20℃

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7 各表示の略語説明

dsc ー下降(Descent)HIS ー履歴(History) dUAL ーデュアルタイム(Dual time)dUR ー継続時間(Duration) CMP ーコンパス(Compass)CAL ー調整(Calibration) bEA ーベアリング(Bearing)

dEF ー工場出荷時の気圧センサー、  水準海抜面気圧(1013hPa また  は 29.90inHg)の初期設定値SNR ーセンサー(Sensor) RE ー参照高度(Reference altitude)CLR ークリアー(Clear) ASCー上昇(Ascent)

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8  著作権及び商標に関する注意

本書及びその内容はスント社、及び、アメアスポーツジャパン株式会社に帰属します。本書はSUUNTO Observer の所有者に対して製品の操作方法に関する知識及び基本的な情報を提供する目的で作成されています。スント社、及び、アメアスポーツジャパン株式会社の書面による同意なしに、上記以外の目的のために本書の内容を使用または供給及び、転送、公開、複製することはできません。SUUNTO、SUUNTO Observer 及びそのロゴマークは全てスント社の登録商標または商標であり、著作権により保護されています。本書を作成するにあたり、細心の注意を払い幅広く正確な情報を提供するよう心がけていますが、完全な正確性を保証するものではありせん。本書の内容は将来予告なく変更することがあります。最新の情報につきましてはスント社www.suunto.com(英語)、www.suunto.jp(日本語)からダウンロードが可能です。

9 CE Compliance

SUUNTO 製品はEU(欧州連合)によるEMCの指導の89/336/EECの規格を全て満たしています。

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 保証範囲及び ISO9001 準拠

本製品はお買い上げ日から 2年以内に材質及び/または仕上げ等に不具合が生じた場合に無償による新品または再生部品による修理または交換を行います。この無償保証は正規の購入者に対してのみ有効です。全ての保証は保証期間内に通常使用中に生じた材質及び/または仕上げ等の不具合にのみ適用されます。本機での電池交換にともなう不具合、不適切な取扱い、改造、お手入れを怠った場合、不当な修理が行われた場合、本書に記載されている以外に起因する不具合などが生じた場合は保証の限りではありません。上記以外の事項に関しては保証いたしません。本製品の所有者は、販売店およびアメアスポーツジャパン株式会社と修理のために連絡を取り合い、保証のもとで修理する権利を行使できます。スント社、及び、アメアスポーツジャパン株式会社は、本製品の性能を超えた使用をされた場合、不意または結果として起こったいかなる破損に責任を負わないものとします。スント社は、本機の使用により生じた損害、または第三者からの請求に対して一切責任を負わないものとします。スント社の品質保証システムは、Det Norske Vertas により ISO 9001 適合の認可を受けています。(品質認証番号:96-HEL-AQ-220)

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2007 年 9 月発行スント輸入元アメアスポーツジャパン株式会社東京都江東区有明 2-5-7TOC 有明ウエストタワー7F

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