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6 1 . 3 G R A C E GRACE グループ 1 . 3 . 1 . 素粒子物理学では、標準模型やそれを超えた模型などが提唱されて、物質の元となる素 粒子の性質や時空の理解を進めようとしている。実際にこれらの素粒子の模型を使って高 エネルギー実験などの結果を合わせるためには、素粒子物理学の場の理論に基づきlattice QCD のような非摂動的な扱いを行うものと、摂動的に行う方法等がある。GRACE グループで は、与えられた物理模型(ラグランジアン)を与え、摂動的に素粒子衝突反応の断面積を 計算機で自動的に数値計算を行うためのシステム開発を行っている。とりわけ素粒子物理 学におけるエネルギーフロンティアの加速器実験(LHC、リニアコライダー計画)において は、未知の素粒子を発見することが期待されており、高エネルギー衝突で起こる様々な現 象を高精度で測定することが期待される。実験データを解析し素粒子の性質などを精密に 分析するためには、多様な素粒子衝突反応の高次補正を含む精密な大規模な理論計算が不 可欠となっている。自動計算システムの構築するためには場の理論の記号処理的な取り扱 いから、数値計算法など様々な計算機科学にも関係する研究要素が広がっている。当セン ターにおいても以下のような研究開発を行っている。 自動計算の フローの概要

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1.3 GRACE

GRACE グループ

1.3.1. はじめに

素粒子物理学では、標準模型やそれを超えた模型などが提唱されて、物質の元となる素

粒子の性質や時空の理解を進めようとしている。実際にこれらの素粒子の模型を使って高

エネルギー実験などの結果を合わせるためには、素粒子物理学の場の理論に基づき lattice

QCD のような非摂動的な扱いを行うものと、摂動的に行う方法等がある。GRACE グループで

は、与えられた物理模型(ラグランジアン)を与え、摂動的に素粒子衝突反応の断面積を

計算機で自動的に数値計算を行うためのシステム開発を行っている。とりわけ素粒子物理

学におけるエネルギーフロンティアの加速器実験(LHC、リニアコライダー計画)において

は、未知の素粒子を発見することが期待されており、高エネルギー衝突で起こる様々な現

象を高精度で測定することが期待される。実験データを解析し素粒子の性質などを精密に

分析するためには、多様な素粒子衝突反応の高次補正を含む精密な大規模な理論計算が不

可欠となっている。自動計算システムの構築するためには場の理論の記号処理的な取り扱

いから、数値計算法など様々な計算機科学にも関係する研究要素が広がっている。当セン

ターにおいても以下のような研究開発を行っている。

プロセス指定外線粒子,モデル,次数

ダイアグラムジェネレータ

自動生成システム

断面積,分布

振幅ジェネレータ

イベントジェネレータ

モンテカルロ積分

ファインマンルールデータベース

イベント

ラグランジアン

ループライブラリ

終状態の位相空間

グリッド情報

振幅

グラフ記述

グラフ描画 グラフ

自動計算のフローの概要

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1.3.2. Geometric Sector Decomposition(金子)

摂動論の計算では、ループ積分からもたらされる赤外発散は、粒子生成過程からもたら

される赤外発散と打ち消しあう。通常 QCD では D 次元法により (4-D)/2 に関する極とし

て発散を分離し、その係数が打ち消しあうことを見る。ループ積分を数値的に計算する場

合には、発散部分を取り除いた部分と、発散部分の極の係数を取り出して数値計算するこ

とになる。この様な発散部分の分離のためには、積分領域の分割と変数変換を繰り返し行

う Sector Decomposition の方法が有効である。

Sector Decomposition の標準的な方法では、各段階の積分領域の分割・変数変換でど

のようなやり方を選ぶかにより効率が異なるため、さまざまな方法が提案されている。方

法の優劣は 1. 常に分割が完了することが保障されているか、 2. 分割された領域数がい

かに少なくなるか、の 2点により判断される。Sector Decomposition の新たな方法として、

繰り返し積分領域を分割するのではなく、被積分関数を多次元空間の幾何学的な表現に対

応させ、それに基づいて積分領域を分割する新たな方法を提唱する。具体的な積分領域の

分割には、計算幾何学のアルゴリズムを援用し、凸錐の双対錐を求め、得られた凸錐を三

角分割することにより行う。この

方法をテストするためのプログ

ラムを作成し、いくつかの代表的

な例で他の文献上の計算結果と

比較し、この有用性を確認した。

三角分割については、最小分割数

を保障する方法は知られていな

いため、比較的簡便な方法を組み

込んだ。この場合でも、他の

Sector Decompositionの方法に比

べ少ない分割数により、常に分割

が完了することがわかった。

1.3.3 pp → ttbb + X 反応に対する NLO 補正 (Bredenstein )

量子色力学における pp→ttbb 過程の next-to-leading order(NLO) 補正の解析が完了し、

これに基づくモンテカルロイベントジェネレータを作成した。計算結果については様々な

検証を行った。0.1%程度の誤差の範囲での計算では、このベントジェネレータが実験解析

のために実用的に使えることを確認した。

この研究において開発された計算法方の改良、高速化、数値計算の安定化などの方法は、

他の反応過程に対する自動計算に適用できる。このうち特に、通常場の理論に現れる特異

点を正規化するための次元正規化法に現れる赤外発散の相殺において進歩がみられた。こ

頂点の数を変えない三角分割でも、方法によっては分割数

が変わる場合がある。この例では図形 (a) が (b) または

(c) に分割されるが、(b) では 2 個に (c) では 3 個になる。

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の発散の相殺に関する手法は解析を検証を容易にする点で重要である。可能な全ての相互

作用とグラフの位相的性質を解析することにより、複数の過程から位相空間上の積分で互

いに相殺する過程を自動的に見つけるプログラムの作成に役に立つ。また、ループ積分に

おいては、通常テンソル積分をスカラー積分に帰着させるが、その方法をプログラムライ

ブラリとして開発した。

なお、Axel Bredenstein 氏の外国人特別研究員の採用期間は 2009 年 9 月 1 日をもって

終了した。

1.3.4 完全数値的ループ積分(湯浅・石川)

摂動論の高次の計算に現れるループ積分を、数値的に

求める方法を研究している。ループ積分は多次元の複素

積分で、被積分関数の分母が零になる時に発散する。被

積分関数の分母に発散を回避するための微小パラメータ

iεをいれて計算を行うが、このパラメータを有限化し、

積分を実行した後ε→0の極限を求めこれを積分結果と

してもよい。我々は、この一連の作業を全て数値的に扱

う方法(以下、直接計算法という)を開発している。現

在までのところ、この方法により、1 ループ3点(バー

テックス型)、4点(ボックス型)、5点(ペンタゴン型)

のおよび 2ループ2点(セルフエネルギー型)、3点(バ

ーテックス型)、4点(ボックス型)のループ積分について事例計算を終了した。

直接計算法は、数値積分法と加速法の組み合わせか

らなるため非常に柔軟である。この柔軟性により直接計

算法には、ループ積分が特異性を有する場合も計算可能

である、ループの内線の質量の有無によらずに計算可能

である、内線に幅をいれた場合も計算可能(図1のルー

プ積分において内線に幅をいれた計算結果を図2に示

す。解析的な結果とよく一致している。)であるなど有

利な点がある。一方、計算時間がかかる、桁落ちにより

精度を失なう場合があるなど、数値計算上の課題がある。

課題の克服のために、最適な数値積分法の選択法、最適

な加速法の選択法、多倍長精度の計算法および高速化の

方法を開発している。次に述べるアクセラレータボード

などの最新のハードウェアも高速化には有効である。

図 1 gg → bbH のファイン

マン図。ボックス型 1 ループを

含む。

図 2 gg → bbH のボックス

型 1ループ積分を tとWに噴複素質

量をもたせた場合の実部の計算結

果。横軸はエネルギー。

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アクセラレータボードの利用と開発

天文学におけるGRAPEプロジェクトは、専用ハードウェアとソフトウェアを組み合わせる

ことで、重力多体問題のシミューレーション研究を推進し世界的な評価を得てきている。

他方、素粒子物理学における摂動論による素粒子反応自動計算システムは、複数の研究グ

ループにより開発が進められているが、これらは主としてソフトウェアの開発であり専用

ハードウェアを用いているものはない。 我々は、平成19年度よりGRAPEプロジェクトで開

発されたGRAPE-DRアクセラレータ上でループ積分のうち計算時間がかかる部分を実行でき

るよう準備をすすめてきた。事例として、3点、4点の1ループ積分(重心系のエネルギー

s<0の場合)を、アクセラレータを用いて計算を実行した。これまでの性能測定では、およ

そ70倍程度の高速化を実現できることがわかった。

さらに多倍長演算をハードウェア化するために国立天文台・会津大学・一橋大学と共同

で専用チップGRAPE-MPを開発して、現在評価ボードの検査中である。GRAPE-MPチップは、

LSIとしてstructured ASIC(Application Specific Integrated Circuit)というデバイスを

用いている。再構成可能集積回路(FPGA)より集積度が高く低電力消費デバイスである。フ

ルカスタムASICという商用の大量生産されているデバイスを使えば、集積度を一段と向上

することができるが、開発コストで難しくなっている。GRAPE-MPは、eASIC社の

Nextreme(90nm)のNX2500を用いており、1チップあたり4倍精度演算を行う加減算器・乗算

器および平方根演算器の組を複数有している。パソコンの性能に比べて数10倍以上の高速

化が見込まれる。

図 3: GRAPE-MP プロセッサを搭載した評価ボード

1.3.5 超対称性理論への展開(石川)

素粒子物理学の統一理論においては,電磁気力と弱い力が破れるエネルギースケールに

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ILC の将来の素粒子の高エネルギー実験でこの分岐比を精密の測定することにより、

MSSM 理論で現れるパラメータを決めることになる。超対称性理論においては、ファイマン

規則が何千個という数になり、自動計算システムの役割は重要である。

1.3.6 スクールの開催

平成21年度には、次の二つのスクールを開催した。

(1) アクセラレータボードを使った高速化スクール(石川、松古、湯浅)

開催日:2009年12月7日- 9日

開催場所:KEK、計算科学センター第一会議室

参加人数:30名

ホームページ:http://suchix.kek.jp/bridge/Accel09/

特徴:講義と実習によりアクセラレータボードの利用法を実用的なレベルまで身につける

ことを目標としたスクール

(2) GRACEスクール(素核研との共催、計算科学センター担当者:金子、石川、湯浅)

開催日:2009年8月31日 - 9月3日

開催場所:KEK、2号館1階会議室中

参加人数:大学院生9名、スタッフ8名

ホームページ:http://minami-home.kek.jp/GRACE-school/

対応するヒッグス粒子が予言されているが、その質量の大きさに別の観点から問題が生じ

る。それを解決する理論として「超対称性理論(SUSY)」などが提唱されている。現在大型

加速器を使った素粒子の高エネルギー実験においては、ヒッグス粒子の発見、超対称性粒

子の発見・検証を目指している。一方宇宙の観測から、宇宙の物質は、96%は見ることも

検出することもできない暗黒物質と暗黒エネルギーで成り立っていると考えられている。

暗黒物質だけで宇宙の 26%を構成していると推定されている。暗黒物質の候補として最も

有力なのは、超対称性理論によって存在が予想されているニュートラリーノという未発見

の粒子とも言われている。

さて、超対称性理論とは、理論のボーズ粒子とフェルミ粒子に対して、それぞれ対応す

るフェルミ粒子とボーズ粒子(超対称性粒子)が存在すると考える理論である。ボーズ粒

子とフェルミ粒子を入れ替える数学的変換を超対称変換と呼び、特にゲージ粒子に対して

も超対称性粒子を考える理論の事を超対称ゲージ理論と呼ぶ。また、超対称性を考えた標

準模型や重力理論(一般相対論)は、それぞれ超対称標準模型、超重力理論と呼ばれる。

超弦理論も超対称性理論の一種である。

超対称性理論、とりわけ電弱相互作用の標準模型を超対称性に拡張した MSSM 模型

(Minimal Supersymmetric extension of the Standard Model)の研究は進められてきてい

る。この模型は電弱相互作用の標準模型の超対称性を満たすように拡張した最小の模型で

はあるが、マヨラナ粒子の存在、フェルミ粒子数の非保存等の超対称性に特有な問題を有

している。自動計算システムでは MSSM 模型のボルン反応の断面積を取り扱うことができる。

1ループの高次補正計算の自動化に向けて開発を進めてきている。自動計算するシステム

では、自己検査機能が不可欠であり、MSSM 模型においても標準模型と同様、非線型ゲージ

項を導入し、ゲージパラメータを変化させて数値的に物理不変性を確認するという処方を

用いている。またこれまで、MSSM 模型では、統一的に繰り込み理論を構築した例はなく、

繰込み理論の様々な検証も行うことができる。

平成 21 年度は、MSSM 模型における自動計算システムにおける QCD 一次補正版について

研究開発を中心として行い、このシステムを用い sfermion と gluino の崩壊幅の電弱相互

補正および QCD 補正の一次補正まで計算を行った。これまで QCD 補正のための繰りこみ処

方 と し て こ れ ま で 、 On-shell ス キ ー ム を 用 い て き た 。 gluon お よ び

up,down,charm,strange-quark については質量 0 として、DR-bar スキームを用いた。

top と bottom については、これまで通り On-shell スキームを用いた。

sfermion の 2 体崩壊と gluino の 2 体崩壊幅について数値計算を行い、共同研究者

が国際会議で発表を行った。共同研究者の成蹊大学近匡教授の元、飯塚京子氏の修士

論文はこれらの研究をまとめたものである。以下の図は共同研究の gluino の崩壊幅

の質量依存性を示す。

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ILC の将来の素粒子の高エネルギー実験でこの分岐比を精密の測定することにより、

MSSM 理論で現れるパラメータを決めることになる。超対称性理論においては、ファイマン

規則が何千個という数になり、自動計算システムの役割は重要である。

1.3.6 スクールの開催

平成21年度には、次の二つのスクールを開催した。

(1) アクセラレータボードを使った高速化スクール(石川、松古、湯浅)

開催日:2009年12月7日- 9日

開催場所:KEK、計算科学センター第一会議室

参加人数:30名

ホームページ:http://suchix.kek.jp/bridge/Accel09/

特徴:講義と実習によりアクセラレータボードの利用法を実用的なレベルまで身につける

ことを目標としたスクール

(2) GRACEスクール(素核研との共催、計算科学センター担当者:金子、石川、湯浅)

開催日:2009年8月31日 - 9月3日

開催場所:KEK、2号館1階会議室中

参加人数:大学院生9名、スタッフ8名

ホームページ:http://minami-home.kek.jp/GRACE-school/

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特徴:素粒子物理学実験および理論専攻の大学院生を対象とし、自動計算システムGRACEを

用いて素粒子散乱の理論的な予言値を自分で求め、実験解析に必要なイベントジェネレー

タのソフトウェアを作れるようになることを目的としたスクール

発表論文

“A Geometric method of sector decomposition”, T.Kaneko and T.Ueda,

Comput.Phys.Commun.181(2010)1352-1361

“Sector decomposition via computational geometry”, T.Kaneko and T.Ueda,

arXiv:1004.5490(2010), PoS(ACAT2010) (投稿中)

“Interdisciplinary Applications of Mathematical Modeling”, E.de Doncker, S.

Li, H. Li, Y. Shimizu, J.Fujimoto, F.Yuasa, T.Ishikawa and N.Hamaguchi,

ACM International Conference Proceeding Series; Vol. 403(2009), Proceedings

of the 2nd International Conference on Interaction Sciences: Information

Technology, Culture and Human, p142-148

“アクセラレータによる四倍精度演算”、中里直人、石川 正、牧野淳一郎、湯浅富

久子情報処理学会研究会 2009-HPC-121(2009) 39-45.

“Systematic study of 1-loop correction on sparticle decay widths using

GRACE/SUSY-loop”, K. Iizuka, T. Kon, K. Kato, T. Ishikawa, Y. Kurihara, M. Jimbo,

and M. Kuroda, Pos(RADCOR2009)068.

“アクセラレータボードを積んだパソコンでの多倍長高性能計算”、湯浅 富久子, 石

川 正、第 4回 パーソナルコンピュータ利用技術学会全国大会・論文集

“Deterministic numerical box and vertex integrations for one-loop hexagon

reductions”, E. De Doncker, T. Ishikawa, Y. Kurihara, Y. Shimizu, F. Yuasa, J.

Fujimoto, N. Hamaguchi, PoS(ACAT2010) (投稿中)

“Transformation, reduction and extrapolation techniques for Feynman loop

integrals”, E. de Doncker, J. Fujimoto, N. Hamaguchi, T. Ishikawa, Y. Kurihara,

Y. Shimizu and F. Yuasa,

ICCSA 2010, Part II, Lecture Notes in Computer Science 6017(2010), pp.139-154.

“GRAPE-DR を用いた素粒子反応計算への応用のまとめ”、石川 正、総合研究大学院

大学 葉山高等研究センター 研究プロジェクト全体報告会・報告集(2010) p66-68.

口頭発表

湯浅 富久子、GRAPE-DR によるループ積分計算

日本物理学会第 2009 秋期大会 2009 年 9 月 10 日甲南大学

湯浅 富久子、アクセラレータボードを積んだパソコンでの多倍長高性能計算

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第 4 回 パーソナルコンピュータ利用技術学会全国大会、2009 年 12 月 13 日、慶應義

塾大学日吉キャンパス

F.Yuasa, Numerical approach to Feynman diagram calculations: Benefits from new

computational capabilities

13th International Workshop on Advanced Computing and Analysis Techniques in

Physics Research, Jaipur, India February 26, 2010

T.Kaneko, Sector decomposition via computational geometry

13th International Workshop on Advanced Computing and Analysis Techniques in

Physics Research, Jaipur, India February 26, 2010

石川正、GRAPE-DR を用いた素粒子反応計算への応用

総合大学院大學葉山高等研究センター研究プロジェクト全体報告会、2010年 1月 14日、

湘南国際村センター

石川正、高次補正計算の専用化のための研究

「次世代スーパーコンピュータでせまる物質と宇宙の起源と構造」 次世代スーパーコ

ンピュータ戦略プログラム・分野5「物質と宇宙の起源と構造」・科研費新学術領域研

究「素核宇宙融合による計算科学に基づいた重層的物質構造の解明」合同シンポジウ

ム 、3月 16 日、東京大学小柴ホール

石川正、GRAPE-DR によるループ積分計算(II)

日本物理学会第 65 年次大会 2010 年 3 月 20 日岡山大学