1. 日産・ルノーの提携概要

1999年3月27日に締結された日産とルノーの提携は日本とフランスの企業間で結ばれた初のアライアンスで、

お互いの企業文化やブランド・アイデンティティを尊重し

合うことを基本としています。両社は、利益ある成長と共

通利益の追求という共通戦略を掲げています。この共通

の目標に近づくために、アライアンスとして1999年6月に両社の大部分の業務領域をカバーする共同プロジェク

ト体制を立ち上げました。

日産・ルノーの提携

2002年3月28日、共通戦略の決定とシナジーの管理を目的とするルノー･日産BV(1)を設立しました。ルノー･日

産BVは、日産とルノーが共同で且つ株式を折半して所有する統括会社で、2002年5月29日の初会合以降、月例のアライアンス・ボードを主催します。

アライアンスの運営組織

後列：ジョルジュドゥアン (ルノー上席副社長：製品、企画、国際事業)、大久保宣夫（日産副社長：研究、技術・開発）、高橋忠生(日産副社長：生産)、フランソワ アンフレー (ルノー上席副社長：販売･マーケティング)

前列：ピエール＝アランドスメッド（ルノー上席副社長：工業、技術）、松村 矩雄（日産副社長：販売･マーケティング）、ルイ シュヴァイツァー（ルノー会長兼CEO）、カルロス ゴーン（日産社長兼CEO）

アライアンス・ボード

アライアンス・ボードは、提携の中長期戦略及びグロー

バルレベルでの共同活動の決定を行います。日産とル

ノーは、各々のエグゼクティブコミッティの下で事業運

営を行い、日常の経営責任の独立性は保たれます。

02 03

(1) BVとは、オランダの会社法による非公開会社。

ルノー・日産BV社長：ルイシュヴァイツァールノー・日産BV副社長：カルロスゴーン

アライアンス・ボードの主な役割

・中長期（3年、5年及び10年）計画、車両･パワートレインの共同プロジェクト、及び両社の財務方針に関する原則の

決定についての唯一の責任を有します。

・両社の商品及びパワートレイン計画を承認します。

・共同事業会社の設立、市場戦略･商品体系上の重大な

変更、大規模な投資、及び第三者との戦略的な協業につ

いて両社に対して提案する権限を有します。

また、ルノー･日産BVは、既存の共同会社、ルノー・ニッサンパーチェシングオーガニゼーション（RNPO）やルノー･日産インフォメーションサービシズ（RNIS）、及び将来新設される同様の共同会社を100%所有し管理します。これらの共同会社は、日産・ルノー両社との間で、独占的な

サービス契約を結ぶことになります。

資本関係

ルノー 日産 ルイ シュヴァイツァー CEO

L. シュヴァイツァー（社長）、C. ゴーン（副社長）、P.=A. ドスメッド、高橋 忠生、G. ドゥアン、松村 矩雄、

F. アンフレー、大久保 宣夫

※RNPO： ルノー・ニッサンパーチェシングオーガニゼーション RNIS： ルノー･日産インフォメーションサービシズ

RNPO／RNIS※

カルロス ゴーン CEO

戦略的経営

日産とルノーは各々、日産ディーゼルの22.5%の株式を保有。

戦略的経営

ルノー・日産BV

共同会社

ファンクショナル・タスク・チーム（FTT）

クロス・カンパニー・チーム（CCT）

44.4%

50% 50%

100%

日産はルノーの株式の15%を保有、ルノーは日産の株式の

44.4%を保有し、相互の収益に直接的な貢献をしています。

1. 日産・ルノーの提携概要 04 05

米国

メキシコ

コロンビア

チリ ウルグアイ

中国

中国

北米

中南米 （注1）

（注2） 西欧 日本

中近東・アフリカ

中欧・東欧

アジア・ 大洋州

ブラジル

アルゼンチン

英国

フランス

スペイン

ポルトガル

モロッコ

スペイン

ロシア

ルーマニア スロベニア

トルコ

エジプト

ケニヤ

ジンバブエ

南アフリカ

パキスタン

タイ

日本

韓国

台湾

フィリピン

マレーシア

インドネシア

（注3）

ルノーグループ

日産グループ

日産・ルノー合計グローバル販売台数： 5,139,505台 (対前年比2.9%増)

ルノーのグローバル販売台数： 2,403,975台 内、ルノー三星自動車（RSM）： 117,088台（同65.4%増） 内、ダチア： 57,775台（同5.1%増）

日産のグローバル販売台数： 2,735,530台 内、インフィニティ： 94,880台（同26.3%増）

日産・ルノー合計グローバルシェア： 9.1%（日産： 4.9%、ルノー： 4.2%）

日産・ルノーグループは世界の自動車グループの 第5位にランクされています。

（注1） メキシコを含む。（注2） ロシアとトルコを含む。（注3） ルノー三星自動車を含む。

* 共同小型商用車工場を含む。** 日産は東風汽車とフルライン自動車に 　係る合弁契約を締結し2003年7月に事業 　を開始。

1. 日産・ルノーの提携概要 06 07

現地生産工場日本、米国、メキシコ、英国、スペイン、中国、台湾、タイ、南アフリカ

CKD工場マレーシア、フィリピン、インドネシア、パキスタン、エジプト、ケニヤ、ジンバブエ、ブラジル

現地生産工場フランス、スペイン、トルコ、モロッコ、スロベニア、ルーマニア（ダチア）、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、韓国（ルノー三星自動車）

CKD工場ブラジル、チリ、ウルグアイ、フランス、スペイン、ポルトガル、トルコ、ロシア、ルーマニア（ダチア）、マレーシア、中国

ルノーグループ工場 日産グループ工場

数字は販売台数、単位：千台

グローバル販売台数と生産拠点（2002年）

今日、日産とルノーのグローバル生産台数は年間500万台に達し、世界市場において9%以上のシェアを獲得しています。日産・ルノーグループは世界の自動車グループ

の第5位にランクされ、日産グループの日産（ニッサン）及びインフィニティブランド、ルノーグループのルノー、ダ

チア、三星ブランドという合計5つのブランドを含みます。両社は生産・販売面における強力な補完関係を築き、グ

ローバル自動車市場における成長を可能にしました。

1. 日産・ルノーの提携概要

799,412

776,157

739,525

321,926

291,451

258,709

241,968

227,525

116,793

75,739

75,534

71,153

65,678

64,661

62,625

57,826

54,548

50,401

44,354

40,478

38,400

2,403,975台

2,735,530台

5,139,505台

ルノー

日産

合計

フランス

日本

米国

英国

ドイツ

スペイン

イタリア

メキシコ

韓国

オランダ

ベルギー・ルクセンブルグ

中国

ブラジル

カナダ

ルーマニア

台湾

オーストラリア

ポルトガル

タイ

ポーランド

南アフリカ

ルノーグループ

日産グループ

08 09

2001年12月より日産車とルノー車の生産を開始した日産・ルノー共同小型商用車工場（ブラジル・クリチバ）

主要市場における日産・ルノー合計の販売台数（2002年）