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その街で

妹の街Ⅲ

作:Pz

三月のある日。

まだ春が感じられない冬の寒さが残るその日。

その街は深い霧に閉ざされてしまった。

信じられないことに濃霧に街の周囲が囲まれると、誰一人

この街から出られなくなってしまったのだ。

道路も鉄道も。

車で幹線道路を走り、街から出ようとする。そして、その濃い霧の中に入るや

いつの間にか街に向かう反対車線を走っているのだ。

鉄道も同じく濃霧に頭から突っ込み霧が晴れると、反対の線路を走っていた。

突然、誰もこの街から出ることができなくなっていたのであった。

テレビ、ラジオ、携帯電話もインターネットも切断されている。

ガス、電気、水道はまだ生きていた。

街の上は、よく晴れている。

しかし、鳥の姿も鳴き声も聞こえない。

街の中心部では、大勢の人が外に出てこの異常事態に

右往左往していた。

駅では駅員に詰め寄る人が大勢いたが、この異常事態にすぐに

肩を落として座り込んでしまった。

警察官もパトカーを出して駅周辺でトラブルの対処にあたるが

警察無線も使えない状況であった。

出口がない。

誰も何もできないのだ。

「ああ!なんだ?あれは?」

誰かが叫んだ。

街を囲む深い霧の中に、なにか大きな影が動いていたのだ。

その影は、人が歩いているように見えた。

ブロッケン現象か?

やがてそれはハッキリと人の形になり、暫くすると

霧の中から巨大な人間が現れたのだ。

騒めいていた街の人々が、息をのみ街は一瞬沈黙した。

皆、その巨大な人間を見上げ声をあげられないで立ち尽くしていたのだ。

現れたのは身⾧80メートルを超える巨大なセーラー服姿の少女。

紺色の冬用セーラー服にベージュ色のカーディガンを羽織り

スカートは、その⾧い脚を見せびらかすように裾をあげている。

白いタワービルのように聳える二本の脚、紺色のハイソックスガ

脹脛でピンと張り詰めさせられ、それをエロチックに包む。

色白の小顔は、やや下がり気味の大きな目と小さい鼻が彼女を

子供っぽく見せている。しかし、カーディガンの胸ボタンを

上半分外してセーラー服を盛り上げる大きな胸が、スカートを

パンパンにしているお尻が、この「少女」は

「女」に変身している最中であることを物語っていた。

⾧い黒髪を、シュシュでポニーテールにしている。

実に可愛い「少女」であったが。

彼女は身⾧80メートルの巨人であるのだ。

『うふふふふ・・・・・。』

低い笑い声が響く。

『素敵!やったわ!』

本来ならば、綺麗な少女の声であろう。だが、巨人サイズの声帯で発せられる

彼女の声は、大怪獣のごとく低く太く街に轟いた。

両腕を前にして、口に軽く拳をあて、小さく飛び上がる巨人少女。

ずずんずずん!と、街が揺れた。

あの巨人はホログラムではない!実在している!!

街が巨人の跳躍で揺れると、皆がそう実感した。

地元県立高校の制服を着ている巨人少女は街の外れ、国道が

耕作地帯に入るその場所に立っていた。

信号機が彼女の足元で黄色灯を点滅させている。

霧の中から現れた巨人の足元。

そこに数台の乗用車が路肩に停車し、ハザードランプを点滅させていた。

歩道上にその車のドライバー達が集まり突然現れた巨人を見上げている。

白い太ももを半分隠すだけのスカートの中、まあるく大きなお尻を包む

白いパンツが丸見えなのだ。

ぐおおおおお!

巨人少女が歩き出し右足を動かした。大型トラックよりも大きな黒革の

ローファーが空に浮かび上がる。

唖然として、巨人少女を見上げるドライバー達。

日差しを遮り、彼らの周りに影が出きた時に、ようやく気が付いた。

この巨人は、自分たちを踏みつぶそうとしているのだ。

「うわあああ!」

悲鳴を上げて走り出すドライバー達。

バチバチバチ!

電線を引きちぎり彼らに向かって降りてくる巨人サイズのローファー。

ずずずずずんん!

歩道のインターロッキングを捲りあげ、ガードレールを捻じ曲げて

ローファーが地面を踏みしめた。

ぶちゅ!

固い硬質ゴムの靴底から真っ赤な血が路面に流れ出す。

「ううううわあああああ!」

生き残った、若い男性が、腰を抜かして歩道上に座り込んだ。

目の前で三人はこの巨人に踏みつぶされたのだ。

彼は両手を後ろにして、この巨人を見上げた。

ぼこぼこぼこ!

右足に体重をかけ、巨人少女は彼を股の下に捉えた。

盛り上がる大きな胸が邪魔で、足元が見えない巨人少女は

前かがみになってこの若い男性を見下ろす。

『あら!やだ!!お兄ちゃん・・・ソックリ!』

巨人少女が驚いたような声を出した。

ごおおおおお!

巨人少女がしゃがみこむと、突風が発生した。

その巨大な体が大気を押しのけているのだ。

コロンの香りでいっぱいの空気が彼を包んだ。

若い男性、鈴木亮平の目の前は巨人の体でいっぱいになる。

パンツを丸見えにさせる巨人少女。

太ももを張り詰めさせスカートを破らんばかりに

お尻が横に広がる。

巨大な掌が、⾧さ5メートルもある指が、のけぞり座り込む鈴木亮平に

向かって伸びてくる。

「や、やめろーーー!」

掠れる声で叫ぶ鈴木亮平。

人間の胴体ほどの太さの指が目の前に迫る。

「うぐっ!」

物凄い力で胴体を摘ままれ、うめき声をあげる亮平。

お構いなしに彼を摘まみ上げる巨人少女。

『あは!ほんとにお兄ちゃんそっくりだわ!かっこいいわね、

おちびちゃん!』

摘まみ上げた鈴木亮平を掌に載せ、目の前に上げてじっくりと

観察する巨人少女。

満面の笑みである。

『えへへ・・・お兄ちゃん並みの美形はね、助けてあげるね‼』

(この巨人は、人間なのか?お兄ちゃん?誰かの妹か?)

鈴木亮平は暖かい巨人少女の掌の上で恐怖に体を硬直させ

巨大な少女の顔を見つめた。

しゃがみこんでいるとはいえ、掌は地上から30メートルの高さにある。

この巨人が少しでも掌を傾ければ、地上に激突する。

身体が小刻みに震える。

『やだ。震えちゃっている!可愛い!!あなたのこと、お兄ちゃん二号って

呼んであげる!』

巨人少女、巨大な誰かの妹は、そういうと25歳の会社員

鈴木亮平をセーラー服の胸ポケットにそっと入れた。

G カップは下らない発育のいい少女の乳房を保護する

巨大ブラジャーに押し上げられる胸ポケットは、物を収納するのに

不向きだ。乳房の圧力で収納物を押しつぶしてしまうから。

しかし、構わずに巨大妹はお兄ちゃん2号、鈴木亮平を押し込んだのだ。

お兄ちゃん2号の頭を指で撫でながら、立ちあがる巨大妹。

国道に乗り捨てられた自動車をわざと一台一台踏みつぶしながら

彼女は街の中心街に向かって歩いたのだった。

ドスン!めりめりめりばきばきばき!

ずずんん!

「きゃーーー!」

悲鳴を上げて三十代の主婦が家を飛び出てきた。

年配の女性と小さい男の子の手を引き道路に転がりだす。

「いやーーーー!」

路面に座り込む彼女は空を見上げて泣き叫んだ。

そこには、右足で彼女の家を踏みつぶし口元に笑みを浮かべて

地面を見下ろすセーラー服姿の巨人少女が立っていたのだ。

黒く光る大型トラックよりも大きなローファー。その上に聳え立つ

紺色のハイソックスを履いた白いむっちりっとした脚。

巨人少女の白いパンツが丸見えだ。

小さい子供が泣き出した。

「何てことするのよ・・・・!」

三十代の主婦は、家を踏みつぶす身⾧80メートルの

少女を見あげ叫んだ。

巨人少女は三人を巨乳越しに見下ろすと笑みを浮かべる。

『あら、かわいい男の子!』

重低音の巨人の声が轟いた。

「この怪物おんな!あんた、子供のくせに何てことするんだ!

お前が踏みつぶした家は、四代前からの家なんだぞ!!

人が家に居るのがわかって踏みつけるなんて、とんでもない怪獣野郎だ!」

年老いた女性が、顔を真っ赤にして巨人に向かい怒鳴りだした。

三十代の女性、男の子の母親はハッとして年老いた女性、

義母の口を手で塞いだ。

巨人少女の顔から笑みが消え、一瞬で眉間にしわを寄せ怒りで満ちてきたのだ。

ごおおーーー!

巨人の左足が空を切り、三人の頭の上に移動してきた。

「きゃーーーー!」

子供を抱きかかけ、路面に伏せるお母さん。腰を抜かして仰向けになる義母。

巨大な黒いローファーが、彼女たち三人を地面に押し付けた。

「お願い!殺さないでーーーー!」

お母さんは泣き叫ぶ。彼女たちの体を地面に押し付ける力が

ふ、っと軽くなる。周囲から影が消えた。

硬質ゴムの靴底が、また空に上がっていったのだ。

ずしんん!

両脚を開き、彼女たちを股の下にして前かがみになり見下ろす巨人少女。

『私のこと、怪獣って言ったわね。いいわよ、怪獣に人間がどんな目に

遭わされるか、教えてあげるわ。』

ぶわああ!!

突風を巻き起こし、巨人少女がしゃがみこんだ。

石鹸とコロンの香りが周囲に充満する。

巨人である以外は、可愛らしい豊満な体の女子高生であったが。

『何言ってんだい!この化け物が!!今、警察来るからね!お前の

親に家の修理費弁償させてやる!!」

義母は威勢よくまた叫んだ。

ぬーーーっと、巨人少女の白い指が伸び、義母の体を摘まんだ。

「なにするんだよ!この!子供のくせに!!地面に降ろしなさい!!!」

喚き続ける老女。

『度胸だけは褒めてあげるね・・・おばあちゃん・・・』

巨大妹は、右手で摘まみ上げた老女を顔の前にまで持ち上げる。

『もう、許してあげない!』

パッ、と老女を摘まんでいた指を放した。

しゃがみ込んでいても、巨大妹の顔の高さは地上 30 メートル。

8階建てのマンションと変わらない高さだ。

「きゃあーーーー!」

甲高い老女の叫び声が響いた。

どちゃり!

母親と泣き続ける子供の目の前に、老女の体が落下する。

鮮血が路面にながれ出す。

「いやーーー!お義母さん!お義母さん!!」

子供を抱きしめ、泣き叫ぶ母親。

冷酷な笑みを浮かべ、巨大妹は立ち上がった。

「お願いです!殺さないでーー!」

セーラー服姿の巨人少女を見あげ叫び続ける母親。

巨大妹はそのままこの母親を跨ぎ越し、周囲の家を次々に

踏み壊し始めたのだ。

スレート葺きの屋根が粉々に飛び散り、サイディングの壁面が

吹き飛ぶ。巨大妹の体重で木造家屋は、紙細工のように踏み潰されてゆく。

悲鳴を上げて踏みつぶされる寸前の家から道路に飛び出す老人、

一瞬で巨大妹のローファーがぶちゅり、と音をたてて老人を

踏みつぶしてしまう。

ローファーの底に貼りついた老人の遺骸を路面に擦りつける巨大妹。

『私から見たら、あんた達なんか虫けらよ。』

巨大妹は怒りと侮蔑の入り混じった声を街に轟かせた。

義母の遺体の前で、母親は息子を抱きかかえ彼女を見下ろす巨人少女を

見あげて硬直してしまう。

踏み潰される、そう思った母親だったが巨人少女は住宅街に

向かって歩き出したのだ。

助かった、と安堵する母親であったが道路に飛び出す人々を

虫のように次々に踏みつぶすセーラー服姿の巨人を目で追い

警察か自衛隊があの怪獣を退治してくれることを祈ったのだった。

(こんな・・・夢だろう、それも悪夢だ・・・)

鈴木亮平は、巨人女子高生のセーラー服胸ポケットに

入れられ、巨人が歩くたびに 5 メートル近く上下する巨人の体幹で

強烈な船酔いに掛かりながら、盛り上がる巨人少女の胸の先から

見える街の惨状を見下ろし思った。

真っ白いむっちりとした脚が交互に動くたびに、家が踏み壊され

ぶちゅぐちゃ、と悲鳴と共に何かが潰れる音が聞こえてきたのだ。

この巨人の顔を見あげる。

黒髪をシュシュで偏に括りあげ、ポニーテールにしており首筋から

色白の小顔まで白い素肌が光るように美しい。ピンク色の唇と鼻の穴がパース

で強調され、なにかユーモラスに見える。

大きな黒い瞳、そのピンク色の唇は彼女が家を、人間を踏みつぶすと

笑みを浮かべているように見えた。

(この女の子は、人間を踏み殺して喜んでいる・・・しかし、なぜ

この子はこんなに巨大なのだろう?)

船酔に顔をゆがめ、巨大妹を見上げる鈴木亮平。

『あら、顔色が悪いわよ。お兄ちゃん 2 号君?』

巨大妹が胸元のポケットから顔だけ出している亮平に気がついた。

電信柱よりも太い白い指が、彼をそっと摘まみ上げる。

『へへ。私が小人を踏み潰すの見て、怖くなった?』

巨大妹の掌に載せられ、鈴木亮平は巨人少女の顔を見あげ

それから街の全景を見渡した。

彼はその光景に息をのんだ。

大きなこの街、郊外の住宅街から中心部のビル街まで

その周囲を白い壁のような霧に囲まれていたのだ。

街の様子がよく見える。この巨人少女と逆方向に一斉に避難を始めている。

警察・消防の赤色灯が街のあちらこちらで点灯し回転していた。

「君が歩くと、上下に動いて船酔い状態なんだ。地面に降ろしてくれ!」

鈴木亮平はこの巨人少女に向かって叫んだ。

『あら。小さいって本当に可哀そうね。女の子のポケットの中で船酔いなんて。』

呆れたような声を出す巨大妹。

『でもね、お兄ちゃん二号君を地面に降ろすと踏みつぶしちゃうかもしれない

から。・・・船酔いが気にならないくらい気持ちいところに入れてあげるね!』

巨大妹は悪戯っぽく笑うと、セーラー服の胸元を捲った。

白いアンダーシャツに指をかけ、首元を広げる。ブラジャーにしっかりと保持さ

れた深い乳房の谷間が現れた。

『ここに入れてあげるね。男の子だったら、うれしくって船酔いなんて

飛んで行っちゃうでしょ?』

あははは、と笑い出す巨大妹。

鈴木亮平は、この巨人少女の大きな乳房の谷間に放り込まれてしまう。

そして、シャツが上げられ胸元を隠す布が戻されると、あたたかな

巨人の巨大な乳房の谷間に挟み込まれてしまったのだった。

郊外の家屋を悉く踏み壊した巨大妹。

逃げる住人達には目もくれず、道路に乗り捨てられた自動車を

踏み潰し、摘まみ上げては放り投げて遊んでいるのだ。

車の中で、この巨人が通り過ぎるのを待っていた人たちもいた。

アスファルトを踏み抜き、大型トラックが蹴とばされ空中高く舞い上がった。

車を捨てて道路から広い耕作地に走り出したドライバー達を

この悪魔のような巨人少女は、笑い声を轟かせながら追い回し

踏みつぶしていたのだ。

若いスーツ姿の女性が摘まみ上げられた。

甲高い悲鳴が聞こえたが、空中高く巨人少女の胸元辺りまで持ち上げられると

その悲鳴も聞こえなくなった。

車内で一部始終を見ていたドライバーは、そのスーツ姿の若い女性が

巨人少女に握りつぶされ、全身を丸められ真っ赤な肉団子のように

変身させられ地面に投げ捨てられる様に狂気した。

「なんて残酷なんだ!」叫ぶ彼であったが、地鳴りを上げて

巨人少女の巨大ローファーが車の前に降りてきた。

ずずずん!!

彼の前に停車していたワゴン車が一瞬で消えてしまい、黒いローファーで

フロントガラスが一杯になった。

そのローファーがまた、空に上がってゆくと。

ワゴン車は跡形もなく潰れて路面に刻まれた足跡の底に貼りついていたのだ。

「やった・・・やり過ごしたか・・・・?」

ぐらり!

車体が激しく揺れると、ドアガラスに巨大な指が貼りついている。

叫び声をあげたドライバー。

物凄い加速で彼の乗った車が空中高く持ち上げられたのだ。

『あはは!隠れたつもりかしら?おじさん?』

ドライバーはフロントガラス一杯に拡がる巨人少女の顔に

恐怖で凍り付く。彼は、車ごと巨人少女に摘み上げられてしまったのだ。

『うふふ。逃げられたと思った?残念でした。でっかい女の子に

捕まえられちゃったよ。』

嬉しそうな巨人少女。

『おじさんはね、私の玩具なんだよ。・・・うふふ、怖いかしら?』

残酷な笑顔でミニカーのような乗用車をのぞき込む巨大妹。

『この車、かっこいいわね。左ハンドルじゃん。なんて名前なの?』

イタリア製のマセラティに乗ったドライバーは、窓を下げて顔を出叫んだ。

「た、たすけてくださいー!」

巨人少女の顔が曇る。

『やだ。車の名前を教えてほしいのに・・・。』

「ま、ませらてぃー!」それだけ言ったドライバーは、この残酷な巨人少女が

次にどうするか、彼女の顔を凝視した。

『ふーん。スピード出るの?』

巨人少女が車内を覗き込んだ。

「さ、最高速度は 270 キロ出るんだ・・・・」

残酷な笑みが浮かぶ巨人少女。

『へー。じゃあね、私がもっと早くおじさんを走らせてあげるね!』

そういうや、巨人少女は手に持ったマセラティーを霧の壁めがけて

投げつけたのだ。

運動神経抜群の巨大妹。遠投は実に 50 メートルも投げられる。

巨人となった今は、2500 メートルの距離だ。

その速度も 300 キロ近い。

「うわああーーーー!」

マセラティは街の上空を通過し、霧の壁の中に消えていった。

しかし。

がっしゃーーんん!

轟音を立て、霧の中に消えたのとは反対方向の霧の

壁の中から出現し市街地に落下した。

霧の中でまた街に向かって反転したマセラティ。

この街から出てゆくことは不可能だ。

『うふふ。脱出失敗ね。おじさん!』

巨大妹は市街地に落下し、黒煙を上げるマサラティを眺め

笑い出したのだった。